テラSide
気が付くと私は洞窟の中にいた。確かあの時ヤミクラゲに……
「目覚めたか。我が小枝よ」
「あっ!」
「我は女神アマス」
目の前の人物が女神アマス…だけどその姿はヤミクラゲに侵食されている。女神アマスは手元の本を撫でながら私を見つめていた
「なんなの、あんた!小枝ってどういう事よ!」
「こざかしい。大人しく私と一つに戻るのだ」
「戻るって?」
「お前は自分が何者か知らない。お前は私の欠片を。分岐した小枝の一つに過ぎないのだ」
女神アマスの額の一部が折れている…そんな事が…
「私がヤミクラゲの深い闇に触れたとき…驚きと恐怖に駆られた私は、体の一部を切り放して、完全に支配される事を避けたのだ」
「私が…女神の?」
「だが間違いだった。闇ととけ合った私は知ったのだ。これぞ完璧であると!他者がいなければ孤独もない!醜い世界を全て滅ぼし、ただ私だけがいれば!」
女神アマスから伸びた触手に縛られていく私。何とか振りほどこうとするが…
「恐れるな。お前は元からいないもの。ただの欠片は本体に戻り、私は完全なものとなるのだ!」
女神アマスに飲み込まれる中、私は女神アマスの心に触れた。何で…そんなに悲しそうに……
紗桜莉Side
私の名前は相花紗桜莉。結ヶ丘丘女子高等学校のスクールアイドル。昔、事故で足の後遺症で躍ることは出来ないけどそれ以外の方法で魅せる事が出来るって思ってる。
あと事故の件以降は何でも出来るようになるために色々と学んだりもした。そのせいなのか学校では結ヶ丘の裏の支配者やら色々と呼ばれてる。なんでだろなー?
そんな私の元に届いたのはアイアイ島で行われるフェスの招待状とブレスレット。試しにブレスレットをつけたら直ぐさまアイアイ島に連れてこられた。うん、危なく対応してくれたトットさんにビリビリペンを喰らわせるところだったけど、そこは耐えた。
私は早めにリハーサルを終わらせ、アイアイ島を散策していた。それにしてもアイアイ島、広すぎるし、途中で女の子とぶつかったりもした。
そんなこんなで散策をしていたらいつの間にか夜になっており、街が騒がしかったけど気にせず一番上の女神像の前に来たら、未唯さんが謎の穴に吸い込まれるのが見え、慌てて私も飛び込んだのだった。
そして気が付くとアイアイ島とは違う砂浜にいた。更には倒れた女の子を見つけ、声をかけて起こした
「ここは?」
「うーん、あそこの島を見る限りだとアイアイ島周辺かもしれないけど、もしかしたら過去の世界かも?」
「えっ?」
女の子が体を起こして私が指を指した方を見た。
「アイアイ島?でも何で過去って?」
「未来だったら建物とかそう言うのが一部でも残ってるかもしれないけど、その痕跡がないからね。だから可能性としては過去ってなる」
「そうなんだ…あの私以外の人は…」
「まだ辺りを見回ってないから分からないけど、この島には私達しかいないかも」
とりあえず泣いたりせず、ちゃんと状況を受け止めているのは良いことかもしれないね
「私は相花紗桜莉。あなたは?」
「柊結麻です。あの辺りを見て回りませんか?」
「そうだね。一旦ね」
私達は砂浜をグルって回っていく。
「あの…森の方は?」
「そっちは後回しで良いかな?とりあえず砂浜を回ったら一旦拠点作りと食料集めだね」
「分かりました」
砂浜を見て回り、私達しかいないことを確認。さて拠点作りを…
「あの私、魔法使えるのでアイアイ島に行けますけど」
「魔法?」
「はい、こんな風に…」
結麻ちゃんはフード姿に変わると本を取り出し、何かを描くと船が現れた
「すごいね。何でも出せるの?」
「ある程度は…」
魔法か…それに近いものは私も使えるけど…
「アイアイ島に行くのは少し待った方がいいかも」
「どうしてですか?」
「ここが過去の世界だとして、アイアイ島の住人は私達を受け入れてくれるか?もしかしたら外の人間は危ない!追い出せ!って追いかけ回されるかもしれないね」
「なるほど…」
「向こうから接触してきたら、色々と確認すれば良いからね」
「分かりました」
さて、拠点作りだけど…どうしたものか……私の持ち物の中に木を切るものとかないし…
「あの木とか切るのなら…」
結麻ちゃんは本からノコギリを取り出す。本当に便利だ…
「ありがとう。早速拠点作りしようか」
「はい!」
拠点作りを始めて数時間後、簡易な拠点が出来た。それにしても…
「家とか出せないの?」
「絵を描いても認識しないんです。なんというかちゃんと構造とか理解してないと無理みたいで…」
「なるほどね。ある程度は自由に出来る感じ?」
「かもしれません。竜とか狼とか出せます」
「ふむ…それなら良いことを教えてあげる」
「なんですか?」
「簡単なこと。まず剣を描いて出してみて」
「はい!」
結麻ちゃんは剣を出す。
「この剣はどんな感じに描いた?」
「どんな感じ?えっと色々と切れる剣です」
「それじゃ想像力を発揮してみて」
「想像力を?」
「例えば切ると燃える剣とか凍る剣とか…」
「あっ!」
気が付いたみたいだね。結麻ちゃんの本は結麻ちゃんの想像力を発揮させることで、その真価が見れる。それならば…想像力を鍛えればいい
「生物も役割を持ったものとかしてみれば、更に自由度が広がるよ」
「なるほど…」
結麻ちゃんは少し練習している間、私は結麻ちゃんに出して貰った釣り竿で食料集めをする。餌?そんなの必要ない。このビリビリペンなら…
食料集めを終え、結麻ちゃんに食べられるかどうかの判断して貰うゴーレムを出して貰いながら、夕食を終えた。
「紗桜莉さん!すごいです!何だか凄く強くなった感じです!」
「想像力は発揮してみれば、本当に出来ることが増えるからね」
「これでお兄ちゃんの力に…」
「お兄ちゃん?」
「はい!お兄ちゃんも私と同じ魔導師で…今は離れ離れになってるけど…」
「この過去の世界にいるかもね」
「はい!」
結徒Side
「と言うことで今に至るけど…」
なんというか…未唯さんの友人にしては色々と…と言うか結麻…
「友達はちゃんと選んだ方が…」
「お兄ちゃん、何かお母さんみたいなこと言ってる…」
「僕もこの年でそんな事を言うとは思ってなかったよ」
感想待ってます!