インフィニット•ストラトス D×D世界から帰還する自由の翼 作:どこかの超電磁砲
未確認ISの乱入事件は幕を閉じた。しかし事後処理は簡単にはいかない。まず味方に攻撃をした一夏と箒は目を覚ました後千冬から聴取を受けていた。しかし催眠の一種により一夏と箒は何も覚えていなかった。そしてリアス達は教員達とアリーナの復旧に向けて動いていた。翔真は未だ眠ったままであり、シャルロット、ゼノヴィア、朱乃、簪がずっと傍に居た。
「翔真……お願い……起きて…」
「大丈夫だシャルロット。必ず翔真は起きる…必ず」
「……」
「翔真君が心配?簪ちゃん」
「私……何も出来なかった……翔真ばかりに負担を掛けて」
「翔真君ならきっと起きてくれますわ。だから今は待ちましょう」
四人が傍に居る中で翔真は崩れた街の中を彷徨っていた。一体どれ程歩いただろうか……周りを見渡しても瓦礫の山ばかりだ。これが夢だと翔真は分かっているが、歩みを止めれなかった。
「一体何時まで続くんだよ………」
途切れる予感すらない道をひたすら歩き続ける。そんな翔真の前にある人物が現れる。
「―――しーくん……」
「っ!?……篠ノ之束……」
頭にウサミミカチューシャを着け、紫の掛かった髪に白いワンピースを着用している女性……篠ノ之束だった。しかし目の前に居る束は自分が知る篠ノ之束とは違っていた。
「にゃはは……そっか、君は束さんが知るしーくんじゃないよね」
「篠ノ之束……なのか?」
「うーん。半分正解かな」
「半分正解……っ!?」
気付けば景色は変わり、IS学園の教室になる。そして……
「シャルに……山田先生?」
「……翔真は変わらないね」
「綾崎君……」
IS学園の女子制服に身を包むシャルロットと真耶が居た。翔真が困惑していると束が口を開く。
「私達は……ゼロの綾崎翔真の世界に居たの」
「ゼロ?もう1人の俺の事か」
「うん。私達の住むその世界は一度戦争によって滅びた。そして私達も……」
「ならアンタ達は……」
「うん。ゼロが愛した者達かな」
束は悲しい表情でそう言った。翔真は椅子に座りながら彼女達の話を聞く。
「束さん、シャルちゃん、まーちゃん……私達は今日君にお願いをしに来たんだ」
「お願い翔真……ゼロを止めて」
「もう私達はあんな翔真君を見たくないんです。身勝手なのは分かってます。でも……私達は止める事が出来ないから」
「……例え殺す事になってもか?」
翔真の言葉にシャルロットと真耶が黙る。代わりに束が口を開く。
「それでも構わないよ。ゼロ……しーくんを放っておいたらいづれ君達の世界まで破滅の道を辿るよ?」
「……成る程な。だが……今の俺じゃ、アイツには勝てない。戦って分かったが、アイツは本気じゃなかった。多分止める前に俺が殺られる…無謀だ」
「確かに今の君だと勝てない。でもね、束さんはちゃん勝てると見込みがあって君に会いに来たんだ」
束は翔真に青色に輝く宝玉を見せる。
「”白き龍”の力があれば君は勝てる。これが束さんに出来る精一杯。だから頼むね」
「っ!」
束はその宝玉を翔真の左胸に埋め込む。宝玉は直ぐに中へ入り、青い輝きが辺りを照らす。
「待ってくれ!白い龍って!」
「勝手なお願いでごめんね……でも、しーくんを止めれるのはしーくんしか居ないから」
束はそう告げる。やがて空間が光に溢れる―――――
「………知らない……天井……」
目を覚ます翔真は痛みが走る身体を起き上がらせる。傍ではシャルロット、ゼノヴィア、簪が眠っていた。翔真は3人に毛布を掛ける。
「白い龍って……まあ、いいか。けど……やるしかないか」
夢の事が本当ならば、やるからにはやるしかないと翔真は決意する。