インフィニット•ストラトス D×D世界から帰還する自由の翼 作:どこかの超電磁砲
ゼロとの出会いの後、ひとまず翔真と朱乃は皆にこの事は隠し夏祭りを終えた。翌日になり翔真のスマホに1件の着信が入る。お相手は更識楯無であった。
『はーい、お姉さんのモーニングコールでぇす!』
「間違い電話ですね。切ります」
『ちょっと!?こんなにも可憐で綺麗なたっちゃんが綾崎君にモーニングコールしてるのに切るなんて酷くない!?』
「……んで、何の用で?」
『まあその……たまにはご飯でも食べようと思ってね。貴方には簪ちゃんがお世話になってるみたいだし』
「別に、何もしてないが」
『取り敢えず今日会わない?これが最初で最後になるかもしれないわよ?』
"最初で最後"という言葉……普通ならスルーしてしまう所だが翔真は少しその言葉が引っ掛かる。取り敢えず楯無と約束した翔真はシャルロット達に少し出掛けると家を出た。黒いバイク、CB400sfを走らせて着いた場所は大型ショッピングセンターで複合施設を兼ね備えたレゾナンスである。
「(一応念の為にエクリプスを何時でも起動出来るようにしておくか)」
(ふっ。相棒も大変だな。この事を小娘達が知れば大変だぞ?)
「(それは言うなよアルビオン。シャルロット達は俺が異性と一緒に居るだけで不機嫌になる……それも楯無さんと知れば、幾つ命があっても足りねぇ……はぁ)」
アルビオンと会話していると、こちらに向かって来る少女が居た。
「パンパカパーン!!楯無お姉さんの到着ー!」
「だあああ!?抱き着くな!?」
「ちょっと……そんなに嫌がらなくてもいいじゃない?」
「こっちとら、シャルロットやゼノヴィアが居るんだぞ!?普通抱き着かないだろ!?」
「外国じゃ、ハグなんてスキンシップよ?」
「ここは日本だよ馬鹿っ!」
「むぅ。馬鹿とか言う綾崎君にお仕置きよ♪」
「ぎゃあああ!!目がァ!目がァァァ!!」
白いキャミソールにジーンズというボーイッシュなコーデが似合う楯無は目潰しで負傷した翔真を連れて中へ入る。服を試着したり、化粧品を見たり、一緒にラーメンを食べたりと端から見ればカップルだ。2人は屋上にあるベンチへ腰を降ろす。
「今日はありがとう、綾崎君」
「楽しめたなら良かったよ」
「………簪ちゃんの事これからも宜しくね」
「アンタは向き合わないのか?簪と」
「………」
「簪は変わったぜ?最初は内気で誰とも話さなかった簪は今じゃ自分からクラスメイトに話し掛けてる。だからよ……いい加減アンタも簪と向き合えよ」
「今更無理よ。私は簪ちゃんの悩みを知りながら姉らしい事なんて出来なかった……でも、簪ちゃんが綾崎君やシャルロットちゃん達に囲まれて楽しそうに過ごしているのを見て綾崎君になら任せられると思ったの。だから綾崎君……簪ちゃんの事……お願いね」
「自分勝手だな」
「……そう思ってくれて構わないわ。最後に一つだけ聞いていい?」
「なんだ?」
「仮に……私がもし敵になったら、綾崎君は助けてくれる?」
「……なぜそれを聞くんだ?」
「何となく…かな?」
「……俺は全ての女の子に笑っていて欲しい。仮にそうなったら助ける……必ずな」
「……そっか。綾崎君らしいわね」
「キザだと笑いますか?」
「ううん。綾崎君はそのままで居て欲しいわね……変わらずにね」
夕陽に照らされた楯無の表情……何処か悲しく切ない表情だった。翔真がその表情の真相を知るキッカケが戦いの真っ只中だとはこの時は知る由もない。