インフィニット•ストラトス D×D世界から帰還する自由の翼 作:どこかの超電磁砲
亡国機業の襲撃によりis学園は壊滅的な被害を受けた。幸いにも死者は出なかったが負傷者はかなり居る。専用機持ち達も一部を除き機体がダメージを負って動けない状態だ。一夏と翔真も負傷し現在安静にしている状態だ。
「つまり……お前達もまた別の世界から来たと?」
「そーだよ。私のシーくんと、もう一人のシーくんと千鶴ちゃん、いっくん達もそうなんだ」
「色々混乱するが、正直助かったというのが本音だ」
千冬は別世界から来た篠ノ之束…改め篠ノ之カナと話していた。今回別世界組の束達が居なければ死者が出ていた可能性もある。正直言って予想外の援軍は千冬にとっては嬉しい誤算でもある。
「感謝する束……いや、今はカナと言った方がいいか」
「そうしてくれると嬉しいな。それと……何時まで隠れてるつもりかな?"もう一人の束さん"?」
「なに…」
カナがそう言うと部屋の扉が開く。すると千冬の知る束が入って来た。
「本当に束さんがもう一人居るなんて、ビックリだよ……」
「にゃははは!天災は一人じゃないってね!ここに来たのはこの世界のシーくんに渡す物があるから来たんでしょ?」
「うん」
亡国機業に囚われたシャルロット。しかし彼女は今ゼロと食事をしていた。黄色を基調としたドレスに身を包んだシャルロットはゼロを警戒している。
『口に合わなかったかな』
「どうして?ボクは人質なんだよね……だけど」
『……俺がそうしたくないから…かな』
ゼロは仮面を取る。やはり素顔は翔真であり、前にゼロの正体を聞いていたシャルロットは改めて確信した。
「翔真…なんだよね」
「その名前は捨てた。俺は全てを捨てた男ゼロだ」
「……並行世界から来たっていうのも本当なんだね」
「ああ。俺はかつて自分の居た世界で束、シャル、真耶を失った」
「っ!」
「俺が居た世界は何時戦争が起きても可笑しくない世界だった。そんな世界でも俺は楽しく暮らしていた。しかし…亡国機業の仕業で、第三次世界大戦が開戦した」
ゼロがかつて居た世界はこの世界より一層女尊男卑の思想が激しく何時戦争になっても可笑しくない世界だった。そして亡国機業の仕業により第三次世界大戦が勃発。ゼロもまたその戦いに身を投じた。核による攻撃とisによる侵攻…激戦の中で亡国機業が放った核ミサイルにより、is学園は無くなり、シャルロット、束、真耶を失った。ゼロは何も守れなかった自分を責めて戦いに身を置いて戦い続けた。何千という命を奪いながらもゼロは生還したが、誰一人として生き残る者は居なかった。
「俺はそこから並行世界に行ける装置を開発し、幾つもの世界を見て来た。だがどの世界も結末は同じだった。だから俺はある計画を思い付いたのさ」
「ある計画?」
「ああ。この地球に巨大隕石をぶつけ、時空振動を起こして並行世界を一つにする事。そして並行世界を融合させ、俺が支配し、住みやすい環境に変える」
「そんな事…出来る訳がない」
「それが可能なんだよ。詳しくは話せないが、トリガーとなるis操縦者を核として隕石に搭載し、地球にぶつける。すると時空に歪みが生じて、時空振動が発生し幾つもの並行世界と繋がる事でこの世界を中心に並行世界の融合が始まる。俺は全てに絶望した…ならば自分の手で世界を支配するしかないとな」
「……そんな事出来ない……必ず翔真が来る…貴方の計画は翔真が止めるっ!」
「奴は死んだ。諦める事だな」
「死んでないっ!翔真は助けに来てくれる…必ず」
「勝手に言うがいい。君の身柄についてだがこのままホテルの上層階に居てもらう。監視は付けるが手荒なマネはしない」
ゼロはその場から離れる。シャルロットは涙を流す。
「翔真……」
シャルロットは力無く翔真の名を口にする。