両手で顔を庇い、目をギュッと閉じていたハジメは、ざわざわと騒ぐ無数の気配を感じてゆっくりと目を開いた。そして、周囲を呆然と見渡す。
巨大な壁画、見た感じ何かの神をイメージした女性とも男性ともとれる人物が描かれている。台座のような場所に皆が立ち、周囲を囲むようにフードの人物達が祈りを捧げている。
「ようこそ、トータスへ」
声がした方から周囲を囲んでいる者達の長と思われる老人が出てくる。
「異世界から参られた勇者様にそのご同胞の皆様。私は聖教教会の教皇、イシュタル・ランゴバルトと申します。以後お見知り置きを」
そう言って、イシュタルと名乗った老人は、好々爺然とした微笑を見せた。
そしてハジメ達の身に何が起こったのか詳しい説明をこれから行うと言い場所は移され、十メートル以上ありそうなテーブルが幾つも並んだ大広間に通された。
皆が大人しく指示に従い着席すると、絶妙なタイミングでカートを押しながらメイドさん達が入ってきた。地球産の某聖地にいるようなエセメイドや外国にいるデップリしたおばさんメイドではない。正真正銘、男子の夢を具現化したような美女・美少女メイドである。こんな状況でも思春期男子の飽くなき探究心と欲望は健在でクラス男子の大半がメイド達を凝視している。
しかし、ハジメも本物のメイドに対するちょっとした好奇心はあれど、傍に来て飲み物を給仕してくれたメイドをちらりと見て直ぐに視線を正面に戻してしまう。
「さて、あなた方においてはさぞ混乱していることでしょう。一から説明させて頂きますのでな、まずは私の話を最後までお聞き下され」
そう言って始めたイシュタルの話は実にファンタジーでテンプレで、どうしようもないくらい勝手なものだった。
要約するとこうだ。
まず、この世界はトータスと呼ばれている。そして、トータスには大きく分けて三つの種族がある。人間族、魔人族、亜人族である。
人間族は北一帯、魔人族は南一帯を支配しており、亜人族は東の巨大な樹海の中でひっそりと生きているらしい。
この内、人間族と魔人族が何百年も戦争を続けている。
魔人族は、数は人間に及ばないものの個人の持つ力が大きいらしく、その力の差に人間族は数で対抗していたそうだ。戦力は拮抗し大規模な戦争はここ数十年起きていないらしいが、最近、異常事態が多発しているという。
それが、魔人族による魔物の使役だ。
魔物とは、通常の野生動物が魔力を取り入れ変質した異形のことだ、と言われている。この世界の人々も正確な魔物の生態は分かっていないらしい。それぞれ強力な種族固有の魔法が使えるらしく強力で凶悪な害獣とのことだ。
今まで本能のままに活動する彼等を使役できる者はほとんど居なかった。使役できても、せいぜい一、二匹程度だという。その常識が覆されたのである。
これの意味するところは、人間族側の〝数〟というアドバンテージが崩れたということ。つまり、人間族は滅びの危機を迎えているのだ。
「あなた方を召喚したのは〝エヒト様〟です。我々人間族が崇める守護神、聖教教会の唯一神にして、この世界を創られた至上の神。おそらく、エヒト様は悟られたのでしょう。このままでは人間族は滅ぶと。それを回避するためにあなた方を喚ばれた。あなた方の世界はこの世界より上位にあり、例外なく強力な力を持っています。召喚が実行される少し前に、エヒト様から神託があったのですよ。あなた方という〝救い〟を送ると。あなた方には是非その力を発揮し、〝エヒト様〟の御意志の下、魔人族を打倒し我ら人間族を救って頂きたい」
そう言って恍惚な表情を浮かべているイシュタルに対し、ハジメは危機感を覚えた。いや、イシュタル個人ではない。神の意を疑いなく、それどころか嬉々として従うのであろうこの世界全体に危機感を覚えたのだ。
その後、イシュタルの言葉に愛子先生が猛然と抗議をし、返還の要求をしたが無意味に終わる。次に光輝による戦争への加入宣言が行われ、それに続きいつものメンバーが光輝に賛同した。後は当然の流れというようにクラスメイト達が賛同していき、ハジメも戦争への加入を余儀なくされてしまったを保有していた。その事に現地人はご満悦であった。
しかし、そんな大物あふれる中、ハジメ一人だけが違っていた。ハジメのステータスは平均同レベルの10であふれ返り、天職も錬金師、言い換えれば唯の鍛治職であり、特別でも何でもない天職であった。
その事を檜山一同に揶揄われ、他とは違い特訓してもステータスの伸びしろがないハジメに向かい、時には魔法を使用し怪我をさせた。その度に香織が止めに入り、光輝たちも集まる。
檜山たちはそそくさと逃げて行き、最後に光輝からハジメへの的外れな説教を言い、終わる。
そんな事を繰り返しトータスに召喚されてから既に数日が経過した。
数日もあれば王宮の構造も把握することが出来、ハジメは訓練の合間、誰も来ない一人になれる場所を見つけ出すことに成功していた。
「大丈夫…大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫―――」
薄暗いその場所でブツブツと仮面を外し、心の安定を保つため一種の自己防衛本能を行うハジメ。しかし今日は特にそれが酷い。
いついかなる時でも周りへの気配に気を配っているハジメだったが、今の彼はそんなの一切気にせず、周りのことなんて見えてもいないし聞こえもしない。
それがいけなかった。いや、この場合相手も悪かった。
「お、おい。大丈夫か?」
後ろからハジメを気にかせる声が聞こえ、焦って勢いよく振り返る。しかし、誰もいない。誰の姿も見えない。ハジメは、幻聴か?って思ったが、よく目を凝らし何回か辺りを見渡す。
「……あ」
そこに現れたのは、クラスメイトの一人である遠藤浩介。彼はトータスに来る前から一種の能力なのではないかと思われるほど、非常に影が薄い。
自動ドアが三回に一回しか反応しない、皆勤賞なのに教師が気が付かないで欠席扱いになっていたなど、本人はこの影の薄さで多大な迷惑を受けてきたらしい。
「え、遠藤くん……いつから…」
「えーと…結構前から居たんだけど……」
「あ、ごめん…」
「いや、気にしなくて良いよ。俺が影薄いことなんて慣れっこだから。それよりも南雲の方こそ大丈夫かよ?こんな所で暗い顔してブツブツ言って…」
ヤバイ見られた!どうしよう!!という焦りの気持ちが浮かび上がる反面、その言葉にハジメの心は満たされる感覚を覚える。
このトータスに来てからというのも、ハジメの事を気にかけるのは何時も女子である香織か雫のみ。男子の方はイジメてくる檜山たちと、的外れなことを言いハジメの心を傷つける光輝しか知らない。
そのため、今まで関わりが一切ないと言っても過言ではない浩介でも、男子から気にかける言葉を貰えたのは、ハジメにとってとても嬉しい出来事であった。
「うわっ!だ、大丈夫か?!」
「えっ…」
気づかない内に、ハジメの顔にツー…と静かに涙が流れていた。
「うわっ何だろこれ…?アハハなんかごめんね心配かけちゃって。僕は大丈夫だから、すぐにこれ止めるね」
ハジメは外向けの仮面を付け直し笑って誤魔化すが、涙は一向に止まる様子はない。その様子に何を思ったのか、浩介から思っても見なかった提案をされる。
「な、なぁ。こんな俺でも話ぐらいは聞けるから、何かあるなら俺に話してみてくれないか?」
ハジメは目を擦るのを止め、目を見開き浩介をポカンとした表情で見つめてしまう。その表情に焦ったのか、浩介は言い訳でも言うかのように少し声を大きくし、早口で言う。
「ほら、良く言うだろ!誰かに話してみればスッキリするって!でも南雲が気にするなら別に無理に言わな「良いの?」……え?」
今までは家族がハジメにとって心休める場所であったが、トータスに来たことによりそれは失われ、常に警戒しなければならない毎日。そのためハジメは、自身でも気付いていない内に心安らぐ場所と人の温もりを求めていた。
ハジメと浩介はその薄暗い狭い場所で落ち着いて話せるよう、二人とも床に座る。そして少しの沈黙が過ぎ、ハジメはポツリポツリゆっくりと話し始めた。
小学校時代若い女教師に性的に襲われたこと。それをきっかけに女性恐怖症になってしまったこと。
それらを聞いた浩介の内心は、
(ヤベー!!めちゃくちゃヤベー!!!)
大焦りであった。
それもその筈である。ハジメの闇はプロの大人でも手に余るほどの深さがある。そんなものを同い年であるただの高校生男子が受け止めきれるはずがない。浩介は、振り込んではいけないラインを安易に踏み込んでしまった事実に後悔の念を覚える。
(いや誰だってこんな場所で、どう見ても暗い顔して様子がおかしい奴がいたら気にするだろ普通?!それも泣いたら余計に突き放す事なんて出来ねぇよ!!
それにしてもあの南雲がこんな奴だったとは…。様子を見る限り、今言ったこと全て嘘とは思えないし…。そう言えば昔、似てるようなニュースがやってたような?)
重いため息を心の中で吐き、そんな重い話に対し、何て返事をすれば良いのか悩む浩介。
(同情や共感?…いや駄目だ。こんな俺だけど、安易にそんなの発してはいけないことぐらい分かる。それなら――)
「そっか。話してくれて有難う。他に言いたいこととか悩んでることはもうないか?」
「――っ。それと白崎さんの事なんだけど、」
その名前を聞き、浩介の肩がビクッと反応する。
実は言うと、クラスメイトの一部からは香織がハジメに対し、恋心を向けていることに気がついていた。浩介もその一人である。
なので香織からのアピールをサラリと避けるハジメに対し、ハジメは香織の気持ちを気づいていない鈍感野郎であり、あんな美女から思われるなんて幸せ者だなと思っていた。
しかし本当のハジメは香織の気持ちにきちんと気づいており、恐怖と嫌悪を持ち合わせている。
浩介はその事実に頭を抱え込みたくなる。
「有難う遠藤くん、こんな話しに付き合ってくれて。話したら少し楽になったよ」
ハジメは笑みを浮かべ感謝を告げるが、どう見ても顔色は悪いままだ。それを見た浩介は言葉が詰まってしまう。どうすれば良いのかわからない。
「それじゃあ僕もう行くね。本当に有難う」
ハジメは立ち上がり、明るい方へと足を向け始める。その背を見て、浩介は考える。
(南雲には悪いが、こんなの俺には到底受け止めきれない。それにこんな俺に何が出来るって言うんだ。白﨑さんたちに向って何も出来ない。無理に決まってる。だからこの場所を出たら、いつも通りただのクラスメイト同士に戻る。それで良い。………そう思うのに、)
「南雲!」
浩介はハジメの腕を掴み、出ていく足を止めさせる。長い前髪のせいで浩介がどのような表情をしているのか分からない。しかし、ハジメには浩介の真剣さが伝わってくる。
そして浩介は重い口を開く。
「―――――――……」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
時は流れ、勇者一同の特訓を主に任されている騎士団長メルド・ロギンスからあることが伝えられた。
「明日から、実戦訓練の一環としてオルクス大迷宮へ遠征に行く。必要なものはこちらで用意してあるが、今までの王都外での魔物との実戦訓練とは一線を画すと思ってくれ!まぁ、要するに気合入れろってことだ!今日はゆっくり休めよ!では、解散!」
そう言って伝えることだけ伝えるとさっさと行ってしまった。ざわざわと喧騒に包まれる生徒達の最後尾でハジメは天を仰ぐ。
(……本当に前途多難だ)
翌日、ハジメ達はメルド団長率いる騎士団員複数名と共に、オルクス大迷宮へ挑戦する冒険者達のための宿場町ホルアドに到着した。新兵訓練によく利用するようで王国直営の宿屋があり、そこに泊まるようだ。
部屋は自由に選べるようで、各々仲が良い友達同士で同室にしようという言葉が聞こえる。浩介も親友である永山重吾と野村健太郎たちと組むのだろうと考え、どうせ自分は一人部屋になるんだろうなとハジメが思っていると、自身の名を呼ぶ声が聞こえる。
声が聞こえた方へ顔を振り向かせるが、声の持ち主は見当たらない。目を凝らしても見つからず、キョロキョロと辺りを見渡していると、相手が痺れを切らしたのかハジメの肩が叩かれる。
「――ッ?!あ、遠藤くん」
「よっ、南雲。…南雲さえ良ければ俺と部屋一緒にしないか?」
願っても見ない提案にハジメは目を見開かせる。
「僕としてはすごい嬉しいけど、遠藤くんの方こそ良いの?永山くんたちと一緒じゃなくて?」
「良いよ別に。それに俺が提案したんだから南雲は気にしなくて良いんだぜ」
「そっか…。それじゃあ宜しくね遠藤くん」
「あぁ、よろしく」
そして二人は用意された部屋に向かう。
王宮のものとは全く違い、久しぶりに見る至って普通の部屋。それは平民の二人には有り難く、何だか気が抜ける。
あれ以来、ハジメと浩介は訓練の合間、毎日あの薄暗い場所で落ち合い、交流を深めていた。
それは浩介によるハジメのカウンセリングが主だが、くだらない話やつまらない話。それも二人はとても気が合い、好きなゲームや漫画などの趣味や嗜好の話もした。
勿論他愛のない話だけでなく、ハジメが借りてきた本を読んで、二人で知識を身に着けたりもした。
小、中校共にまともに学校へは行けず、引きこもっていたハジメにとって初めて気軽に話せる相手であり、その時だけはトラウマのこともトータスのことなんて忘れられる、掛け替えのない大切な時間となっていた。
それは浩介の方も同じであり、ゲームや漫画などの娯楽が存在せず、毎日訓練ばかり。そんなの今まで普通に生きてきた男子高校生にはストレスを感じる一方である。重吾たちに相談しようにも、皆同じ境遇で我慢していると言うのに一人だけ我儘なんて言えるはずもない。他愛のない話をしようにも、訓練中にそんなこと言う暇もなく、夜は皆直ぐ眠りに着いてしまう。
そのため最初はハジメの精神安定を気にかけ始めたこの秘密の交流だが、何時しか浩介自身の精神安定剤にもなっていた。
訓練の合間にそんな所に行き、二人の姿が見えないことに他の人達は気にしなかったのか?と疑問に思うかもしれないが、一部を除き嫌われ者のハジメを気にする者なんていない。話題に上がったとしても逆にいない方が清々するとなり、流されてしまう。
浩介に至っては誰も気づことなく、一度も話題に上がることなんてなかった。
時は戻り現在、部屋に入ってから二人は明日のオルクス大迷宮について各々の考えを語ったり、一緒に借りてきた迷宮低層の魔物図鑑を読んでいた。
そして二人ともウトウトとまどろみ始め、もう布団の中に入らうとした時、睡眠を邪魔するように扉をノックする音が響いた。
この世界には時計がないため正確な時間は分からないが、既に辺りは真っ暗であり、深夜にあたる時間なのが分かる。怪しげな深夜の訪問者に、二人は緊張を表情に浮かべる。
「南雲くん、起きてる?白崎です。ちょっといいかな?」
ハジメの喉から「ヒュッ」と音が鳴る。
周りには事情を知る浩介しかいないため取り繕う必要がなく、ハジメの顔色はどんどん悪くなり、ガタガタと体を震わす。
(なんで?どうして?どうして白﨑さんが此処に?それもこんな夜中に?なんで?……もしかして大切なお知らせとかかな?…なら扉を開けるべき?………無理だ。無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ)
パニックになってしまったハジメを落ち着かせるべく、浩介はハジメの肩をつかみ、自分の方へ顔を向かせる。
「落ち着け南雲。白﨑さんの用件は俺が聞くから、お前は寝たふりをしてろ。良いな?」
ハジメは顔を真っ青にしながらも、浩介の言葉に頷き返し、急いで布団の中に潜り込む。
それを確認した浩介は、鍵を外して扉を開ける。するとそこには純白のネグリジェにカーディガンを羽織っただけの香織が立っていた。
「………なんでやねん」
ある意味、衝撃的な光景に思わず関西弁でツッコミを入れてしまう浩介。香織がハジメに対し恋していることを知っている浩介は、まさか夜這いか?!と内心大慌てになる。
そして開いた扉に一瞬香織顔が笑顔を見せるが、望んでいた人物が目の前にいなく、疑問を浮かべた表情になる。
「……え、今勝手に扉が開いた?」
「いや、白﨑さん?!俺此処にいる!此処にいるよ?!気付いて!?」
「キャッ!え、遠藤くん?!いつからそこに?!」
お決まりの会話から始まり、浩介は一息吐く。
「あの、南雲くんは?」
「あー、すまんが南雲はすごい疲れてたみたいで、もうぐっすり寝ててな。用件があるなら俺の方から後で伝えとくよ?」
香織は、その言葉に残念だと頭を下に下げてしまう。そして浩介に言うのをためらっているのか、少しの間モジモジした後、顔を上げ決心がついた表情を浩介に見せる。
「明日の迷宮だけど……南雲くんには町で待っていて欲しいって伝えてもらいたいの。教官達やクラスの皆は私が必ず説得するからって」
予想外の伝言に浩介は一瞬頭がついて行けなくなる。確かに南雲は皆よりもステータスが低く、行っては悪いが足手まといだ。そのため宿屋に待ってた方が良いが、此処まで来て行かないと言う選択肢は許されないことは浩介にも分かる。
それにもし仮に認められたとしても、色々な方面からハジメの立場が悪くなる。檜山や光輝たちからなんか、何て言われるか…。香織がそれを庇ったとしても、今までの経験を見るに逆効果になるのは必須だ。
此処は南雲のために断っておくか?と浩介は考えるが、本人の意見も聞いてないまま勝手に判断するのはまずいと思い、口を閉ざした。
「分かった。南雲が起きたら伝えとくよ」
「有難う遠藤くん!それと、出来れば遠藤くんの方からも南雲くんを説得して欲しいな?」
「うん分かった。出来るだけ頑張ってみるよ。でもあんまり期待はしないでほしいな?」
「分かった。それじゃあ宜しくね遠藤くん。おやすみなさい」
「おやすみなさい白﨑さん」
香織が去っていく後ろ姿を見届けてから浩介は部屋の中に入る。そして異様に膨らんでいる布団の方へと足を向かわせた。
浩介が、香織はもう自室に帰っていったことを伝えると、モソモソと布団が動きハジメの頭が見えてくる。
「白﨑さん…何て言ってた?」
「明日、お前には町で待っていて欲しいだってさ。教官達やクラスの皆は私が必ず説得するからだとよ。それでどうする?俺は南雲の意見を尊重するぜ」
それを聞いたハジメは、確かに自分は足手まといだが、こんな夜中に直接言いに来られるとは思っていなく、少しながらショックを受ける。そしてハジメの中で、香織の元々マイナスの好感度がより下がった。
「流石にここまで来て待っているっていうのは認められないと思う…。それに白崎さんが説得してどうこうなるとは思えないし、今度こそ僕此処での居場所が無くなっちゃうよ。だから…白崎さんの提案は受けない」
ハジメは顔を上げ、重たい前髪で分からないが、浩介の目を見て言った。
力尽きた
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
その後メモ
原作通りオルクス大迷宮で檜山がトラップにかかり、ベヒモスと対峙することになる。
そして南雲と遠藤が前に出て応戦するが、他の人達は遠藤の姿に気付かず南雲一人で戦っているように見えている。それによって本来南雲に向けて放たれた火球が、偶々遠藤に当たってしまい、落ちてしまう既の所で南雲が遠藤の腕を掴む。
しかし、追い打ちをかけるかのように又もや火球が放たれ、南雲の頭に当たり気絶させられる。それにより手は離され、遠藤は奈落の底へと落ちてしまう。
何とか気絶した南雲はメルド隊長に抱えられ、オルクス大迷宮を脱出する。宿屋に帰り、生存確認を行うまで全員生還出来たと思っていたクラスメイト達だが、そこでようやく遠藤がいないことに気がつく。
そして次に南雲が目を覚ますと、目の前には香織がいて発狂してしまう。
息も整え、落ち着いてきた頃に遠藤の事を聞くと、香織に首を横に振られ、絶望する。
え……? どうしてこうなった?遠藤くんとの友情を書くはずだったのに、ハジメの女性恐怖症が邪魔してヤバイ方向に行ってしま った気がする…。
大きな声で言わせてもらいますが、二人の間にあるのは友情です!!何度でも言いますが友情です!!……ですよね?本編では原作と違い遠藤くんの方が奈落に落ちてしまいましたが、ハジメの代わりにユエと会うとは限りません。まぁそのまま遠藤くんがハジメの立場になってギャルゲーの主人公になって もいいんだけどね!
それか、南雲が遠藤を追いかけて奈落の底で再会ルートでも良いよね!
【裏設定】
ハジメの両親がきちんと学校側に事情を説明し、担任は理解ある男性教師です。もちろん愛子先生もハジメの事情を理解しています。
なので、もし南雲の女性恐怖症が次に遠藤以外のクラスメイトに明かされるのは、愛子先生がきっかけになると思います。