RESIDENT EVIL Tyrant reincarnation   作:ss好き

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ご感想等いつもありがとうございます。皆様の感想や意見はいつも励みになります。前回登場した特殊弾ですが、ゲームでもある無限化しても効果のない、イベント武器扱いのため、銀の弾丸は無限化しません。無限化すると物語的に危機に陥る状況が少なくなってしまうと思われるため、今後も一部の弾薬はイベント的に有限になります。今後も本作をよろしくお願いします。


Chapter.11 G変異体

 G変異体は前傾姿勢で足を引きずるように、ゆっくりと此方に近づいてきた。時折背中からは強酸性の体液を撒き散らし、床や近くの機材を溶かしながら歩いてくる。

 

 (バードの遺体の傷を見たときから予想はしていたが、G変異体が来るのは予想外だった・・・。あれは確かGの胚が宿主を突き破った後、再び別の人間に寄生して誕生するはずだが、バードの遺伝子が普通より相性が良かったのか?何方にしても厄介な相手がきたものだ)

 

 ジョンはそう考えながらもマグナムとグレネードランチャーの[硫酸弾]を撃ち込み、レベッカ・カルロス・タイレルの三人もマグナムとアサルトライフルをG変異体に浴びせる。しかし、G変異体はうめき声こそ上げるが特に怯む様子は見せず、此方にゆっくり歩いてきた。

 

 「クソッ!あの目玉の化物全然銃が効きやしないっ!」

 

 「目玉だ!目玉を撃て!」

 

 カルロスが悪態をつき、ジョンが撃つべき箇所を伝える。だがゆっくりと確実に近づいてきており、このままでは追い詰められるのも時間の問題だった。レベッカがベランダまで近づき逃げ道を探す。一箇所だけ見つけた。ジョンとタイラントが戦った場所の上、ベランダから見て左側に通路があった。その奥に箱でバリケードがされていたが、扉が見えた。あれぐらいならジョンの怪力でどかせるだろうし、扉も鍵が掛かっていてもこじ開けられるだろう。

 

 「皆こっち!あの通路の奥!あの扉から逃げましょう!」

 

 「ナイスだレベッカ!カルロス!ジョン!閃光手榴弾と閃光弾を使ってアイツを足止めするぞ!」

 

 「「了解!」」

 

 そう言うな否や三人は閃光弾・閃光手榴弾をG変異体に投げつけた。流石に三つの閃光系の爆発は聞いたのか、足を止めて頭を激しく左右に振っていた。巨大な眼球は激しくまばたきを繰り返し、かなり混乱しているようだった。

 

 「その素敵な目玉にはかなりキツイようだな!あばよ!」

 

 G変異体が足を止めている間、全員で左の通路に飛び降りた。ジョンが箱を退かし、扉をこじ開けて、一同は一先ず危機を脱した事に安堵した。

 

 

 

 

 (一先ず危機を脱したけど、どうしよう・・・。早く警察署に戻らなきゃいけないのに、あの化物がいるせいで、遠回りになっちゃった・・・)

 

 ワクチンを入手し、戻ろうとした矢先にあの目玉の化物が行く手を阻むように現れ、施設の奥に追い立てられてしまった。逃げた先は機械室のような場所で、何かの制御盤や大小様々なコードや配管が壁や天井に走っていた。小休止を兼ねた作戦会議を開くにはちょうど良さそうだった為、ジョンが弾薬を渡しながらあの目玉の化物について話し始めた。

 

 「俺が培養研究室で見た遺体とカルロスが見た粘液の正体は多分アイツだと思う。確証はないが状況的に寄生してある程度成長し、宿主を食い破って外であれだけ成長したんだと思う。心当たりがそれしかないからな」

 

 「B.O.Wってわけじゃなさそうね・・・。何が元か分からないけど、厄介な奴に目をつけられたわね」

 

 其処まで言った直後に再び大きな揺れが襲った。破壊音も時折聞こえ、心做しか少しずつ近くなっているような気がする。まさか自分達を探しているのだろうか?此処もいつまでも安全というわけではなさそうだった。

 

 「だがどうする?アイツ、スーパータイラントよりもタフだと思うぞ。あのデカブツですら俺達の銃弾で怯ませることが出来たが、アイツの反応を見るに効いてる感じはしなかったぞ」

 

 「確かに、マグナムもグレネードランチャーもレベッカのライトニングホークの50A.E弾も効いてる感じがしなかったな・・・」

 

 ジョンはそう思案顔で呟き、右手で顎を軽くもみながら考え事をしていた。時間はない、しかし現状を打破する為の案も、突破する為の武器もない。ふとジョンが使った特殊弾があればと思ったが、軽く頭を振った。何となくでは有るが、あれはTウイルスによって生み出されたものではないと思ったからだ。無視して無理やり外へ行こうとも考えたが、揺れの大きさと時折聞こえる破壊音が先程より大きく聞こえる為、此方を探しているのは間違いなさそうだった。最悪先回りされたり、エレベーターを壊されたりしたら、更に遠回りになり時間を掛けてしまう。八方塞がり、どしたものかと頭を抱えていた時に、

 

「危険だが・・・、一つ案がある」

 

タイレルがそう切り出してきた。全員が彼の顔を見る。

 

 「この少し先にNEST2の兵器試験場があって、其処に研究中の対B.O.W制圧用の次世代型兵器が保管されてある。目玉の化物が俺達を追いかけてきているなら、その試験場におびき寄せて、その兵器で倒せると思う」

 

タイレルの話が本当なら、この危機的状況から抜け出せるチャンスだった。彼は軽く自分達を見回し、ノートPCを見せながら話を続けた。

 

 「兵器の名前は[THE FINGER]、コードネームは[パラケルススの魔剣]、歩兵が装備可能なレールガンだ」

 

 「「レールガン!?」」

 

 「確か・・・、電磁石をレール上に設置して、強大な磁力で弾丸を飛ばす兵器だったな」

 

 まがりなりにも製薬会社でそんなSF的な武器のことを聞くとは思わなかった。アークレイ研究所でもあくまでウイルスと生物学のハズだったが、B.O.Wの鎮圧にそんなものを開発するとは思わなかった。

 

 「口径60mm、初速は6000m毎秒。威力は対象を跡形もなく吹き飛ばす事が出来ると、試験で実証済みだ。因みに開発元はアメリカ合衆国陸軍で、元は大型トラック位の大きさだったが、アンブレラが購入し改造して小型化したらしい。改めてアンブレラの規模がよく分かるよ。明らかに国の最重要秘匿兵器のレールガンを、世界最大規模とは言え製薬会社が購入して、改造して運用しようとしてるなんてな」

 

 タイレルがそう皮肉げに話す。街どころか国とも繋がりがあるとは、思いもよらなかった。しかし、これでアイツを倒す方法が分かった。後は試験場にアイツをおびき寄せれば良いだけだ。不幸中の幸いにもアイツは自分達を狙っているため、試験場までは簡単に誘導できるだろう。

 

 「それなら作戦は、囮役は俺が引き受け試験場まで誘導する。レベッカとカルロスが試験場にアイツが来た時に、牽制射撃で動きをできるだけ阻害する。タイレルはレールガンのチェックと射手を頼む。誘導が完了したら、俺も援護に回る。役割はその時の状況に応じて、適時対応していこう。それでどうだ?」

 

 「異論はないな」

 

 「メカの事は任せろ」

 

 「私もその作戦で良いわ」

 

 ジョンはこういう時は作戦を素早く考えてくれるから、本当に助かる。カルロスもクリスやフォレスト、バリーに匹敵する射撃の腕前があるし、格闘技もかなりのものだ。タイレルは電子機器を中心に様々な機械に精通しているから、施設の設備や情報収集にレールガンのような兵器系も任せられ、しかも勇敢で仲間想いの優しいひとだ。今ここに居るメンバーは、S.T.A.R.S.と比較してもかなりの練度と能力をもったチームだと思う。これならきっと大丈夫だと思う。私は改めて気を引き締めて、ジョンが作戦開始の声掛けを行うべく口を開いた。

 

 「目標はレールガンのある試験場への目玉の化物の誘導及び目玉の化物をレールガンでの撃破。そして地上へと戻り警察署に帰還する。気を引き締めていくぞ!」

 

 「了解!」

 

 「任せろ!」

 

 「了解した!」

 

 

 

 

 (レールガンもREとオリジナルが混ざったような感じか。タイレルの説明から見るに、ベースはリメイク、設定はオリジナルといったところか)

 

 俺はそう考えつつG変異体を探していた。チームと分かれ、誘導の為に破壊音のする方向に向かっていたが、先程から急に静かになった。

 

 (気味が悪いな・・・、良くないことが起こる兆候だ。タイラント達とスーパータイラントと戦う前の妙な胸騒ぎもする。頼むからこれ以上は変異しないでくれ)

 

 祈るように心のなかで呟きながら、G変異体の捜索を続けている。そして遂に推定最後に破壊音がしたと思われる場所にたどり着いた。分厚い隔壁が降りており、自分の怪力でもびくともしなさそうな扉だった。直ぐ側の壁に端末があり、グリーンのランプが点いているのを見るに、解放可能と思われた。隔壁を開くべく、端末を操作しようとした瞬間。

 

 ドゴォン!!!!

 

 凄まじい衝突音と共に隔壁が大きく歪んだ。

 

 

 

 




本作のパラケルススの魔剣は新旧二つの設定を混ぜ合わせた形になりました。どっちの設定も好きなので、混ぜる形で登場させていただきました。次回で決着できればと思っていますが、構成によっては前後になるかもしれません。感想やご意見を頂き、大変励みになります。不定期ですが、これからも本作をよろしくお願いします。
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