RESIDENT EVIL Tyrant reincarnation 作:ss好き
レベッカ・チェンバースはマービン・ブラナーの容態を診ていた。Tウイルスに感染していたが、NEST2で入手したワクチンにより順調に回復していた。今は体力の低下と疲労により眠っていたが、暫くすれば目覚めるだろう。安堵すると同時に自分の心が今の状況を心から喜べていないことを自覚していた。ジョンからの連絡が未だにないからだった。あれから何度も無線を繋いだが返信はなく駅までのルート確保中も、このシェルターでもある地下鉄駅に向かうまでの間も無線に応答はなく、警察署に戻ってこなかった。S.T.A.R.S.オフィスに書き置きを残したが、もし戻ってこなかったら?死んでしまっていたら?生きていても置いてけぼりになってしまったら?嫌な考えが次々と浮かんでくる。
「どうした?仲間が助かったというのに、浮かない顔だな?」
横から男の声が聞こえてきた。顔を向けるとU.B.C.Sの服を着た男が壁にもたれ掛かりながらこちらを見ていた。
「お前は
そう言うと男は奥へと消えていった。言い方は腹だたしいが言っていることは最もだ。今後生存者が現れた時、暗い顔をしていたら相手はどう思う?RSとして負傷者を不安にさせるなどあってはならない。ましてや周りまで危険に晒すなど!しっかりしろレベッカ!ジョンは必ず戻ると約束した、それを信じずどうする!。
(ミハイルとジルにもう一度警察署に戻る許可をもらって様子を見に行ってみよう。もしかしたらジョンだけじゃなく、他にも生存者がいるかもしれないし)
レベッカはそう考え、指令所を兼ねた電車に向かった。
「ありがとう助かった、ご協力感謝します」
「ありがとう」
レオンは自分たちの窮地を救ってくれた大男に個人と警官として礼を伝えた。女性も同じように礼を伝えた。大男は小さな笑みを浮かべ、軽くうなずいた。が、すぐに表情を引き締めた。
ア゙ア゙ァ゙ァ゙ーーーーーーー・・・・・!
オ゙オ゙ォ゙ォ゙ーーーーーーーー・・・!!
再びアイツら、ゾンビが集まってきていた。しかもさっきより更に数が増えていた。咄嗟に銃を構えた時だ、
「ほっとけ!あれに乗れ!警察署に向かうぞ!」
大男が声を上げ、あるものを顎で指す。一台のパトカーがドアが空いた状態で放置されていた。見たところ事故ではなく、普通に停車しているもののようだった。俺と女性はパトカーに走り、大男は機関銃を撃ちながら運転席側に向かった。俺は助手席に、女性は後部座席に向かい、ドアを開けた。女性は開けた瞬間、驚いた顔をし「ごめんね」と謝りながら何かを引きずり出した。傷だらけの男が出てきた。ピクリとも動かず、肌も青白いのを見るにパトカーに逃げ込み息絶えたのだろう。全員が乗り込み、大男がキーを確認した。キーは差し込まれていた。
「ベルト着けろ!とばすぞ!」
パトカーは猛スピードで走り出した。
ジョンは救助した二人の若い男女に懐かしさを感じていた。しかし、何故懐かしく思うのかは分からなかった。
(前世の記憶だろうが、もう思い出せないな・・・男は話し方からして警官か?女は警察関係者の家族といったところか)
ジョンはひとまず自己紹介することにした。
「俺はジョンだ、さっきは助けられてよかった。二人は?」
「俺はレオン、レオン・ケネディ。先程着任したばかりの警官だ」
「私はクレア、クレア・レッドフィールド」
やはり男、レオンは警察官だったか・・・クレアはレッドフィールド。そういえばデスクに名前があったな・・・
「クレア、クリス・レッドフィールドの妹か?」
「兄を知ってるの!?今どこに!?無事なの!?」
「クリスについては知らないが、クリスの相棒と後輩になら会った。彼女達なら何か知っているだろう」
そう言うとクレアは落ち込んだ暗い表情になったが手掛かりが見つかったことで、不安はいくらか晴れた。パトカーの無線は故障しているのかノイズが酷く、通信できなかった。俺はすぐに連絡したかったが、故障しているなら仕方がなかった。そう考えているとレオンが口を開いた。
「ジョンこの街は一体どうなっているんだ?さっきの奴らはゾンビみたいな、いや・・・ゾンビになって襲ってきて街にも人気がない」
「私も、入った店で店員が人間を食べてた・・・この街で何が起きているの?」
(外から来たのか・・・レオンもクレアも災難だな・・・)
ジョンは内心二人に同情しながら、自分の正体以外のことを二人に話した。二人は終始驚いたり、憤った表情をして聞いていた。
「アンブレラがそんなことを・・・」
「なんて奴らだ・・・!」
レオンは顔を歪め怒りに震えていた。警官としてアンブレラの行いは許せないのだろう。あって間もないが、彼が強い善性と正義感から警官を志したというのが雰囲気でわかった。彼からしたらアンブレラの都合にラクーン市民は巻き込まれ犠牲になった。そして犯人たるアンブレラに怒りと絶対に逮捕し裁きの場に出さなければならないという、警官としての使命感に目つきが鋭くなる。
クレアも憤りをあらわにした顔をしていた。クレア自身はラクーンシティは嫌いだったが、市民はもとより街自体が滅んでしまえなどと考える程に嫌いではなかった。
「事件の証拠自体は概ね揃っている。後は脱出するだけだが、それは合流後話し合おう。一応はあてがあるからな」
パトカーは警察署へ向け、猛スピードで走り続けた。その道中でジョンは、自分が遭遇したゾンビやクリーチャー、B.O.Wについての情報を二人に話した。
「車はここまでだな、ここから歩くぞ」
警察署へ通じる道路は以外に綺麗で、事故車もバリケードもなかった。しかし、あと少しという処で事故を起こし炎上するタンクローリーが行く手を阻んだ。パトカーが通れる道は他になく、距離もそこまで離れてないこともあり、残り徒歩で向かうことになった。降りて早々にゾンビが集まってきたが、ジョンが持つ機関銃になぎ倒されていた。安全の確保を確認すると、ジョンはレオンとクレアに銃と弾丸を渡した。
「レオン・・・ラクーン市警の装備は知らないが、その二丁は私物か?凄いのを持ってるな・・・」
俺はレオンの得物を見て呟いた。9ミリ拳銃は知らないが、もう一つはデザートイーグルの50口径だった。しかも通常型ではない特別仕様のものだ。レオンは少し恥ずかしそうにしながらも、「DEは父と叔父からのプレゼントだ。こっちはVP70、まぁマイナーな拳銃だが十八発の高いスタミナを持つ拳銃だ」と説明された。・・・初期装備がマグナムとは、難易度ならベリーイージか?そんなことを考えながら、レオンに弾薬を渡した。クレアの得物は心もとないものだったため、ウエストポーチから出番のなかったEAGLE6.0と弾薬を渡し、自分も無限弾薬から弾帯を取りだした。弾帯はダッフルバッグに入れ、機関銃に再装填した。
何故ダッフルバッグなのかは、取り出した弾帯が長く重量があったからだ。ボックスマガジンに入れられる弾丸は二百発だが、ジョンが無限弾薬から取り出した弾帯は五千発というとんでもない弾数の弾帯だった。当然いくらボックスマガジンでも入りきらないため、バックを肩から斜め掛けし、その中に弾帯を入れることにしたのだ。これによりジョンは一人で一個ライフル小隊と同等位の火力を確保したのだ。
「ジョン・・・お前はランボーにでもなるつもりか?」
「どちらかというとターミネーター?」
「火力とスタミナは多いに越したことはない。さあ行こう」
レオンとクレアはジョンの弾帯をみて苦笑いし、ジョンは笑みを浮かべつつも真面目な顔でそう言った。
警察署までは後少し、既に建物が見えていた。
ゲームでのスタートにたどり着きました。弾帯はヘリの弾薬箱やターミネーター2と実写映画のネメシスのミニガンの弾数を見て考えました。
EAGLE6.0は出番がないため、この時空でのクレアの愛銃になりました。ブローニング・ハイパワーもいい銃なんですが・・・。
ジョンの記憶はこの世界がゲームで特典アイテム付きで転生したこと、自分がタイラントなことを覚えていますが、敵・味方やストーリーや情報は殆ど思い出せず、後に敵になる人物とあっていても分からないか、胸騒ぎが軽く起こるだけになります。・・・後々それで危機になるかも?
冒頭のロシア人は感のいいガキの皆様なら多分すぐわかりますよねw。次回も楽しみにお待ち下さい。