RESIDENT EVIL Tyrant reincarnation   作:ss好き

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今回は長い文章になりました。かっこよく書きたいですが、文才がなく中々いい言い回しが思い浮かばず、泣きそうになります。とりあえず新作投稿します。どうか最後までお楽しみください。


Chapter.10 脱出プラン、警官として、愛称

 ニコライ・ジノビエフと名乗ったロシア人の男に俺は警戒感と敵意が湧いてくるのを感じていた。何故かわからないがこの男は敵だ、今すぐ始末しないと後悔することになると自分の勘が訴えてきている。失った記憶関係だと思うがやはり思い出せない。今まで感じたことがないほど勘が訴えてきているにもかかわらずにだ。

 

 (くそっ、自分の勘は今の処当てになるがそれだけで敵意を向けるわけにはいかないな・・・カルロス達の雰囲気から信頼はしているようだし、警戒と注意だけはしとくが仲間として信頼し接するか・・・)

 

 「はじめましてMr.ジノビエフ、知っているようだがジョンだ。あんたは生存者の捜索に行っていたのか?」

 

 「ああ、カルロスとタイレルがワクチン回収、隊長と俺ともう一人の隊員で捜索に出ていたが、はぐれてしまってな。ついさっき合流することができたんだ」

 

 ニコライ曰く、部隊は降下直後にゾンビの大群に襲われ壊滅。少数の生き残りで任務を行っていたが、ゾンビの群れのせいで分断され生存者の捜索をしつつ合流を目指していたらしい。そしてこの駅にレベッカ達が入っていくのを確認したため、生存者の発見と部隊への合流ができたとのことだ。

 

 「災難だったな。だが無事に合流でき、こうして仲間と生きて再開できたのは不幸中の幸いだったな。俺も仲間が増えるのは心強い、よろしく頼むジノビエフ軍曹」

 

 「ニコライで構わん。こちらこそよろしく頼む、ジョン」

 

 俺はニコライと握手を行った。

 

 

 

 

 レオンとクレア、ケンド親子とシェリーもジル達に挨拶と自己紹介をそれぞれ行い、挨拶を終えると隊長が会いたいと駅の奥、地下鉄のホームに案内された。ホームには一編成の車両が停まっていた。車両のそばには様々な物質の入った箱や折りたたみのテーブルや椅子。その上に市内の地図や報告書などが広げられていた。しかし、半分蓋の開いた箱の中身はからで何も入っていなかった。おそらく他の箱も同様なのだろう、大半の箱は無造作に置かれていた。それらを眺めていると一人の男が歩いてきた。40代後半くらいで背はそこまで高くないが、眼光は鋭くその背中には鉄板でも入れているのかと思うほどピンとしてブレない姿勢で歩いていた。

 

 「君がカルロスとジル達が話していたジョンか。私はU.B.C.Sデルタ小隊隊長のミハイル・ヴィクトールだ。任務の協力と部下を救ってくれたこと、深く感謝する。ありがとう」

 

 「仲間だからな。助けるのは当たり前だ」

 

 短い会話だけでもミハイルが部下思いの人格者だと分かった。言葉の節々に部下が任務を全うし、無事に戻れたことへの喜びと生存者がいた事への嬉しさが感じられた。彼は心から信頼し命を預けられる人物だと理解した。

 

 「早速で申し訳ないがブリーフィングを始めたい。ラクーンシティから脱出するための計画を全員で共有したい。それと・・・カルロスとタイレルからお前のことは聞いている、だが俺はそんなことはどうでもいい。重要なのはお前が人を助け、この理不尽に怒り悲しむ心を持っている。そして俺の部下と市民を助けてくれたこと、それがあれば何も言わん。実際に見て確信も持てた、仲間もきっと分かってくれるさ」

 

 俺は驚き目を見開いた。この男は話を聞いて姿を見ただけで俺が信じるに値する存在だと言い切った。B.O.Wという恐ろしい存在だと知ってもなおミハイルは俺を人として見てくれた。いいのか?と視線を向けると不敵な笑みを浮かべていた。

 

 「舐めるな小僧、俺はいままでいろんな人間を見てきたんだ。そいつが信用に値するかしないかは見れば分かる」

 

 ミハイルの器のでかさに熱いものが込み上げてきた。なんて凄いやつなんだろうと思った。

 

 (こりゃぁ色んな意味で敵わないな)

 

 「ありがとう隊長、すまないがブリーフィングの前に時間をくれないか?」

 

 「さっきよりいい顔になったな、勿論だ。しっかり説明してやれ」

 

 ミハイルの言葉に俺は力強く頷いた。

 

 

 

 

 車両に全員が集まり、俺は自分の正体を明かした。アンブレラの郊外近くの研究所で生み出された[タイラント]と呼ばれるB.O.Wだと。目覚めたときには既に自我あり、この状況に悲しみと怒りを抱き、一人でも多くの生存者を救おうと行動を始めたこと。そしてレベッカとの出会いからこの駅に来るまでのことを全て話した。全員が予想通りの戸惑いはあったが疑念や嫌悪感といった感情は見られなかった。レオンとクレアは絶体絶命の危機を救われ、レオンは特に道中で気にかけてアドバイスやフォローをくれた俺に全幅の信頼を抱いてくれた。クレアも助けられたことと今までの言動から俺を人間として接してくれた。ケンド親子とシェリーは「生まれが何であれあんた/貴方は命の恩人で優しい人間だ」と言ってくれた。ニコライは敵でないならどうでもいいらしく反応は薄かった。

 

 「みんな・・・ありがとう。改めてよろしく頼む」

 

 話し終えたジョンは深く感謝し、話を聞いた全員は笑みを浮かべ深く頷き、俺のことを知っていたレベッカ達は安堵し嬉しそうに笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「さて、ではブリーフィングを始める。単刀直入に言うが今この場にいる者以外の生存は絶望的だろう。部隊壊滅前も壊滅後も屋内外で生存者の報告は聞かれなかった。よって現時点をもって生存者の捜索を終了し、この場にいる人間だけで脱出のための行動に移ろうと思う」

 

 ブリーフィングが始まり、ミハイルが生存者はいないものとして此処にいる人間だけで脱出を始めようというものだった。レベッカとジルは薄々分かっていのか悲しそうに顔を伏せ、カルロスとタイレルはやるせなさそうな悔しそうな顔を浮かべていた。ロバート・クレアと子供組のエマとシェリーも悲しそうだった。そんな中でレオンは唯一抗議の声をあげた。

 

 「待ってくれ、もしかしたらロバート達みたいに屋内で立てこもって助けを待っているかもしれない。何かの倉庫や地下室、大きな建物に籠城してるかもしれないじゃないか。もう少しだけでも捜索してみるのは・・・」

 

 「お前、気は確かか?」

 

 レオンが生存者の捜索を諦めるのを納得できず、もう少しだけでも探してみるよう提案するが、ニコライが鼻で笑いながら口を開いた。

 

 「ラクーンシティに投入されたU.B.C.Sの部隊は規模にして一個中隊。構成員は東側の元軍人やゲリラ、特殊部隊出身者も何人かいたな。言ってみれば経験豊富な専門家の軍人が数百人投入されてなおこれしか生き残れなかったんだぞ。民間人、しかも子供を抱えた状態でゾンビとクリーチャーの軍団に立ち向かえって言うのか?」

 

 バカにしたような口調だが声と目は真剣だった。

 

 「仮に生存者がいて救助できたとするが、この駅まで無事につれてこれるのか?もし数十人、数百人規模だったときはどうする?そんな人数俺達だけで守り切れるわけがない。今お前が言ったことは此処にいる全員の命を脅かすことに繋がるんだぞ?それにこんな状況でまともな思考を維持できていると思うか?」

 

 その言葉にジルは自身のアパートから脱出し、身を隠していた倉庫で出会ったダリオ・ロッソという男が脳裏に浮かんだ。彼は逃げる途中で娘がゾンビに襲われ犠牲になり、それに絶望し倉庫内にあったコンテナに閉じこもってしまったのだ。レベッカとレオンはアイアンズを思い浮かべた。

レオンは悔しそうにしながらも言葉を発せなかった。ニコライが言っていることが間違っていなかったからだ。空気が悪くなり始めたが、ミハイルが空気を変えるように声を張り上げた。

 

 「そこまでだっ!!ニコライ!確かにお前の言うことは最もだが、あくまで部隊としてみたら、だ。レオンは警察官だ、警察官としてみれば市民を助けることはおかしいことじゃない、この決断はとうてい納得はできないだろう。どっちの言い分も正しいが間違ってもいる・・・生存者を守るために生存者を見捨てるのだからな」

 

 ミハイルは一度深呼吸をし再び話を再開した。

 

 「罪悪感を感じるなとは言わん、恨むならこの決断をした俺を恨んでくれ。だが・・・今だけは生き残るために力を貸してくれ」

 

 微妙な空気が生まれたが、ミハイルが言うように今は生き残ることを第一に考えなければならない。全員が了承の意味を込めミハイルに向き直った。ミハイルもそれを感じブリーフィングを再開した。

 

 「街からの脱出はセントミカエル時計塔にて生存者をヘリが収容し街の外に退避する。時計塔の鐘を鳴らすことで作戦終了の合図とし、ヘリが生存者の救助のためやってくるのでそれに乗り込むのが脱出方法だ」

 

 「でも・・・どうやってそこまで行くの?車を使おうにもこの人数なんて輸送トラックかバスくらいしか・・・」

 

 「それはこの地下鉄車両を使用する。既に鉄道会社の運行管理室で線路の状態は調べてあり、いくつかは駄目になっていたが、目的地までの線路は無事だった。しかし、いくつか問題があってな・・・タイレル」

 

 クレアの疑問にミハイルが地下鉄を使うことを説明するが、いくつか問題があるようで機械に強いタイレルが説明を引き継いだ。

 

 「まずいい話からだ、運行システムと車両には大きな破損はなくすぐにでも動かすことはできそうだ」

 

 「悪い話は?」

 

 「制御系統のパーツのいくつかが破損していて交換が必要なんだ。電力ケーブルとヒューズ、そして混合オイルが不足している。さらに電力にも問題があってな、この駅から先の電力が通電されてなくこのままじゃ発車できない状況だ」

 

 三つの部品が不足し通電されてないと説明され一同が暗い雰囲気になりかけたが、ジョンが何かを思い出したようにウエストポーチから地図と数枚の書類を取り出した。そして書類と地図を交互に見て顔を上げた。

 

 「混合オイルの材料の一つは何とかなるかもしれない。警察署から少し行ったところにアンブレラの営業所がある。すぐ隣に薬品倉庫があるからそこでならオイル添加剤が手に入る筈だ。問題はマシンオイルだがどこで入手すればいいか・・・ケーブルとヒューズも手に入れなければな」

 

 「ヒューズとケーブルには心当たりがある」

 

 ロバートが挙手しながら話し始めた。

 

 「路面電車の制御系統が今言ったパーツと同じものを使っていたはずだ。以前店に来た若い整備士が話していたんだが、路面電車も地下鉄の電車もパーツは同じものを使っているらしい。ここからならセントラル駅が比較的近いからそこに停まっている筈だ。なかったら危険だが線路伝いに探すか、別の場所で探すしかないが・・・オイルはガソリンスタンドになら置いてあるかもしれない」

 

 「希望が湧いてきたな。多少の危険は犯すべきだ」

 

 ジョンとロバートの言葉に希望が見え、皆が明るい雰囲気になってきていた。具体的な調達計画の案を話し合おうとした時、ジョンが口を開いた。

 

 「隊長、俺に人選について意見があるんだがいいか?」

 

 「構わんよジョン、なんでもいいから意見が欲しい」

 

 「ありがとう隊長。まずマシンオイルとオイル添加剤の回収はレベッカと俺、レオンの三人で行くのはどうだろう?薬品ならレベッカ以上の適任はいない。俺達三人が二手に分かれて俺がガソリンスタンドでレベッカとレオンが営業所に向かう。カルロスとジルは変電所で電力確保を頼む。詳しいことはタイレルから指示を受けながら操作を行う。ニコライは路面電車からパーツの回収を頼みたい、一人で生き延びたお前の力を貸してくれ。クレアとロバート、ちびっ子達はここで待機、ミハイル隊長とタイレルが拠点と生存者の警護、オペレーターを頼みたい。クレアとロバートは戦えるからいざとなったら二人に加勢してくれ、この案でどうだろうか?」

 

 ジョンのこの提案に全員が”悪くない”と思った。各々の能力を考えて決められた担当に反対意見はなかった。ミハイルも反対する理由もなかったため、ジョンの案を採用することにした。

 

 「ジョンのプランで実行しよう、みんな・・・聞くまでもなさそうだな。では準備ができ次第、各自行動に移ってくれ。ジルとカルロスは電力確保に加え、念の為にパーツとして使えそうなものがあったら回収してくれ。それと、数は少ないが救急スプレーを始めとした医薬品が置いてあるから好きに使ってくれ。また、道中で生存者がいた場合は各自の判断で救助してくれ。ではブリーフィングを終了する」

 

 「それと俺が持っている弾薬をいくつか置いていくから好きに持っていってくれ」

 

 ジョンの案が可決され全員が準備のためにそれぞれ行動を始めた。

 

 

 

 

 「ジョン、グレネード弾とショットガンの散弾は余ってる?少し貰いたいんだけど」

 

 ジョンが全員が持っている銃の弾薬を大量に取り出し、空だった弾薬箱や他の空いている箱に入れ終わった時にジルが声をかけてきた。どうやらグレネード弾とショットガンの弾(12ゲージ)が必要なようだった。無限弾薬を持っているジョンは快く多く渡した。

 

 「少しと言わず好きなだけ持っていってくれ。だが、何に使うんだ?」

 

 「パイプ爆弾よ」

 

 「ああ、なるほど」

 

 パイプ爆弾は文字通りパイプに火薬やガラス片、釘やボルトなどの小さな金属片を入れて発火装置をつけて完成する手製爆弾のことだ。パイプは金属やプラスチックなど様々だが、共通していることは比較的簡単に作れ、高い殺傷力を持っていることだ。材料自体も日用品や市販の化学薬品などを組み合わせることで作ることが可能であり、知識さえあれば誰でも製作可能だった。日用品や市販の物ですら高い殺傷力を生み出せるのならグレネード弾の炸薬ならどうなるかは言わずもがな、かなりの威力になるだろうことは想像に難くない。

 

 (ちょうどグレネードランチャーがなかったから持ち腐れ気味だったし、弾自体を撃って起爆も面倒だったしな。使いやすくなるならいくらでも使ってくれて構わないな)

 

 「炸裂弾・火炎弾・硫酸弾・冷凍弾どれでも好きなのを好きなだけ持っていってくれ。できれば少し分けてくれると嬉しいんだが」

 

 「ありがとう。もとより全員分大量に作るつもりだから安心してちょうだい。ケンドにも手伝ってもらってるけど少し時間がかかるから、終わったら声を掛けるわ」

 

 ジルはそう言って弾を受け取り奥に消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ジルと会話を終えた後、ジョンはホームの奥のベンチに座っているレオンを見つけ声をかけていた。気分転換に外にちょっと出ようと(外と言っても改札口当たりだが)提案し、レオンもそれに乗ったため、ジョンとレオンは外までやってきていた。ジョンは葉巻を取り出しレオンにも差し出したが、非喫煙者だったらしく断られた。本人は他人が吸うのは気にしないらしく、ジョン自身は吸うことにした。葉巻に火がつき独特の香りがあたりに立ち込め始めた。ジョンはゆっくりと葉巻の煙を楽しんでおり、実に美味そうな様子で煙を味わっていた。暫く煙を楽しんでいると、唐突にジョンがレオンに話しかけてきた。

 

 「なにか悩みがあるなら話くらいは聞くぞ?」

 

 「っ!?」

 

 「そこまで驚くことか?どう見てもお前は何かに悩んで苦しんでいるって顔だ。これからまた街に向かうのに、そんなんじゃ生き残れないぞ。聞いてやるから話してみろ、少しはマシになると思うぞ?」

 

 レオンは観念したように口を開き話し始めた。

 

 「ニコライが言っていたことは正しいのは俺自身もよく分かっている。フル武装の部隊が何もできずに壊滅するような事態に、数人の警官と生き残りじゃ身を守るので精一杯だということくらい・・・だが・・・警察官が守るべき市民を見捨てるなんて、俺は納得できなかった」

 

 レオンは一度深呼吸をし気持ちを落ち着かせようとしていた。俺は葉巻を吸いながら静かに待っていた。暫くそうしていると再び話し始めた。

 

 「子供の頃に悪質な犯罪に巻き込まれてな、その時に自身を犠牲に俺を助けてくれた警官がいてな・・・そんな彼の姿を見て、俺も警官を志すようになったんだ。ラクーンシティに配属を希望したのも、この街で猟奇殺人事件が起きてそれに興味を持ったっていうのもあるが、昔住んでいた街の住人が危機にあっているなら、警官として助けたいと思ったんだ」

 

 そこまで言ってレオンは自嘲的に笑みを浮かべた。

 

 「助けるどころか、逆に感情的になって危険に晒そうとするなんて・・・俺が抱いた思いは間違いだったのか・・・?」

 

 絞り出すように低く弱々しい声だった。ジョンは灰皿を取り出し短くなった葉巻を載せてから口を開いた。

 

 「レオン・・・残った市民のことは忘れろ」

 

 「っ!!?」

 

 「俺は警官じゃない、だがお前と同じように市民を救おうと行動したが・・・出会えたのはゾンビが殆どだった。落ち込んださ・・・アンブレラの究極の生物兵器なんて言われているが、一人で出来ることなんてたかが知れてる。どれだけ力が強かろうが、どれだけ強力な武器を持っていようが結局は見えない、聞こえない、分からないと、気付かない、間に合わないことが殆どだと短い時間で思い知ったよ・・・だがな・・・レベッカと出会い助けられた時、とても嬉しかった。一人でも生存者を助けることができたと喜んだよ。レベッカには言っていないがね」

 

 軽く笑みを浮かべながらジョンは話を続けた。

 

 「その後にジルと合流し、その時にさっきのブリーフィングと同じように今後の行動の話をしたが、二人も救助より脱出を優先して救助は途中で発見した者限定の行動方針だったんだ。黄道特急事件と洋館事件のバイオハザードを経験した百戦錬磨の特殊部隊ですら自分のことで精一杯だったんだ」

 

 レオンは黙ってジョンの話を聞いていた。

 

 「無力感に苛まれたね、だがレベッカ達は助けることができた。なら今後はこの二人を守ることに尽力し、他の生存者は偶然見つけられたら助けることに俺はした。マービンと会ったのはその直後で、感染した彼を救うためNEST2へ行き、カルロスとタイレルに出会い、紆余曲折あって君たちに出会った」

 

 水のペットボトルを取り出し、一口飲み込んだ。

 

 「何が言いたいかというと、救えなかった命より今生きて困難な状況にある者を救うことに全力を尽くせということだ。人数が多くても救えないときは救えない、なら救えなかった事実は忘れず、救えなかった人間のことは忘れて、救えた人間のことだけ考えろ。そうすれば少なくとも罪悪感を少しの間は忘れられるか薄れさせることができる」

 

 「忘れずに忘れろなんて矛盾していないか?」

 

 「俺も言ってすぐ気づいたよ」

 

 途端に二人して笑ってしまった。だがレオンは先程よりだいぶいい顔になった。

 

 「レオン、一人救おうとして百人が犠牲になることが起きたのなら、助けたその一人を全力で守れ。救えなかった事実は変えられない、なら失った者より生きているものに目を向けるようにしろ、じゃなきゃその百人は無駄死になる。そして救えなかったことは、死ぬまで胸に抱いて生きてくしかない・・・それが唯一の償いだ。それが嫌なら、力をつけろ。力がなければ何も守ることはできない。だが力だけ手に入れても駄目、何があっても必ず助ける、守るという強い心と意思がなければ力を持っても意味はない。力そのものは手段の一つでしかない、俺はそう思っているよ」

 

 ジョンはそこまで言ってペットボトルの水を飲み干した。そして少し恥ずかしそうな顔を浮かべていた。

 

 「お前より人生経験が短いのに偉そうにして悪かったな、だが少しは気が晴れてくれたか?」

 

 レオンは笑みを浮かべながら礼を口にした。

 

 「ああ、ありがとう。少し気が晴れよ、ジャック」

 

 「それはよかっt、ジャック?」

 

 「ジョンの愛称さ、もう一つジョニーがあるんだがあんたにはジャックのほうが似合っていると思ったからな」

 

 「いいな・・・ジャックか、ありがとうなレオン」

 

 「ああ。さあ、俺達も準備しないと先輩にどやされちまうな」

 

 「ああ、彼女は怒ると怖いからな」

 

 ジョンとレオンは軽くグータッチし、灰皿を回収してホームに戻った。レオンの顔は最初の暗さはなくなっていた。




原作主人公が見たこの世界の自分は、

・タイラントとバディを組んで互いの背中を預け合う関係(レベッカ、レオン)

・ネメシスから身を挺して守ってくれた(ジル)

・タイラントが何かと気を使ってくれる(レベッカ他多数)

・タイラントがゾンビやクリーチャーとの戦闘のレクチャーやアフターケアを考えてくれる(レオン他多数)

・タイラントにRS(リア・セキュリティ)として喫煙に対するガチ説教(レベッカ)

・タイラントが即席部隊の指揮官(リーダー)として的確に指揮してくれる(カルロス他多数)

・タイラントに怖い説教をする(ジル)

・励ます(レオン)

・そもそもタイラントが自我を持って喋っている

ですかね。

レオンの父はゲーム版ではなくなっていますが、ノベル版では生きているっぽいので双方の設定を混ぜた感じになりました。これからも書き続けていきますので、本作をよろしくお願いします。
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