RESIDENT EVIL Tyrant reincarnation   作:ss好き

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お久しぶりです。ほんとは新年明けて5日くらいに投稿したかったですが、仕事とプライベートが忙しく全然投稿できませんでした。これからも不定期ですが投稿していきます。最後に遅くなりましたが、あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いして投稿します。


Chapter.13 ドレインディモス、アンブレラのCM

 ジルとカルロスは変電所に向かっていた。道中はゾンビやクリムゾンヘッドが行く手を阻んでいたが、今更その程度の相手では二人の前には的に過ぎず、危なげなく排除して進んでいた。変電所はラクーンシティ南部にあり、途中で事故車が道を塞いでいたため近くの工事現場の中を通り抜けるなど、回り道をしなければならなかったが無事に二人は変電所に到着した。しかし、変電所の様子がおかしかった。

 

 「着いたな、しかし・・・随分と独特な見た目の変電所だな・・・」

 

 「あいにくだけど私はこんな生々しい変電所はしらないわ」

 

 変電所自体は明かりがつき機械が稼働している音がしているため、動いているのは分かる。しかしその変電所の上部にある送電線の高さ辺りに()()()()()()()()()()()()()()()()()のだ。よく見れば一部は脈を打っているように見え、それが生きているのだと理解させられた。

 

 「あれは・・・何かの生き物の繭か?」

 

 「いえ、化物の巣のようね。よく見えなかったけど何かが出入りするのが見えた」

 

 カルロスが呻くように呟き、ジルが巨大有機物を観察しそれから何かが出入りしている様子を見て否定した。

 

 「だとしたら厄介だな、相手の正体は分からんがあれが巣だったとしたら相当な数がいると考えたほうがいいな」

 

 カルロスは警戒した顔で呟いた。

 

 「でも立ち止まるわけにはいかない。みんなが待っているんだから、何としても電力を復旧させなきゃ」

 

 「だな。鬼が出るか蛇が出るか(You never know what might happen)、とにかく進んで電力を復旧しよう」

 

 「了解」

 

 ジルとカルロスは銃を構えながら変電所内部へと入っていった。 

 

 

 

 

 変電所内部は意外と綺麗な状態だった。数体のゾンビといくつかの血痕があったが、外で見た有機物と同じものは見当たらなかった。

 

 「以外に綺麗だな・・・もっと侵食されてると思ったが」

 

 「きっと外の設備の方が侵食されているのよ、位置的にもあれ(巨大有機物)があったのは機械が設置されている場所だと思うわ」

 

 「くそっ、気が滅入るな」 

 

 カルロスがげんなりした様子で呻くように呟いた。二人は奥へと進み司令室と書かれた部屋に到着した。司令室には設備全体がよく見えるように窓が付けられ、上から見下ろせるようになっていた。そして、あの巨大有機物が設備全体に広がっているのも確認できた。コンソールを確認するとシステムと機械は問題ないが断路器が四箇所が停止しているため、巨大有機物で覆われたあの中に入って起動させなければならなかった。

 (気が滅入るな、何が潜んでいるかわからんグロテスクな物体の中に突入とわな。くだらないSFなら犠牲者一号と二号といったところか・・・)

 

 我ながら縁起でもないと自覚しつつもそう思わずにはいられなかった。司令室を調べるときに発見したFAXによれば、ラクーンの大規模感染による暴動で計画停電を余儀なくされたらしく、断路器が停止しているのは変電所所長の指示だったようだ。対応としてはわかるがせめて再起動してから避難してほしかったと心のなかで愚痴った。

 

 「カルロス、ここに残って再起動の準備と司令室の防衛をお願い。断路器は私がやるわ」

 

 「一人でか?危険だ、二人で行った方が良いんじゃないか?」

 

 「もしものためよ、バックアップとしてあなたは残ってて。私に何か起きたときに備えてあなたには残っていてほしいの」

 

 ジルは強い意思を感じさせる目でカルロスを見つめながらそう言った。

 

 「大丈夫、私はスーパーコップよ?これくらいなんともないわ」

 

 「・・・わかった、任せたぞジル。だが、何かあったら必ず無線で俺を呼ぶんだ。いいな?」

 

 「了解!」

 

 ジルはそう答え、司令室奥の扉から設備へと続く階段に向かおうとした。俺は最後にジルにひと声かけた。

 

 「ジル、幸運を」

 

 「ええ、そっちも」

 

 ジルは返事とともにウィンクして階段を降りていった。

 

 

 

 

 ジルは制御室の外に出た瞬間凄まじい異臭に襲われた。

 

 「うぅっ!この匂い・・・!これってまさかっ・・・!?想像したくない」

 

 匂いに心当たりがあったが、あまり想像したくなくすぐに頭から考えを振り払った。設備はフェンスと扉で区切られており、扉以外は有機物で覆われていてフェンスの隙間から見える設備内はまるで巨大な内臓の中にいるようだった。扉の上は有機物がはみ出し、まるで屋根のような状態になっており、入口の脇には多数のグリーンハーブとメモ帳が置かれていた。

 

 ”警告!グリーンハーブを使え!

 

 いつまで待ってもチャドが戻ってこねぇ、様子を見に行ったら・・・クソッタレ!奴らの幼虫が口から入り込んだ!!必死に吐き出そうとするが、幼虫どもはよほど居心地がいいのかまったくでてこねぇ!そんなときに目に飛び込んできたのがグリーンハーブだ。

 

 虫下しにはグリーンハーブが一番だという、死んだ婆さんの言葉が頭に蘇った。俺は夢中でハーブを貪り食った!そしたら幼虫どもは慌てたように出てきたぜ!俺はもう一度高圧線管理エリアに戻る、後からくるやつはありったけのグリーンハーブを忘れるな!”

 

 どうやら寄生型のクリーチャーがいるようだった。しかし対処法がグリーンハーブを飲むことだと知れたの幸いだ。万が一寄生されてもハーブを飲み込めば吐き出せるなら問題なかった。

 ジルは頭の中で対処法を記録し、慎重に扉へと近づいていった。扉には簡単な鍵で施錠されており、S.T.A.R.S.オフィスの自分のデスクから回収したキーピックを使えば開けられそうだった。警戒しながら近づき周囲に敵がいないことを確認し鍵に手をかけた。瞬間、背後に気配を感じた。咄嗟に振り返り、銃を構えようとしたが出来なかった。それは、巨大なノミのような姿をした化物だった*1。ノミをグロテスクに改造し巨大化させたような見た目で生理的嫌悪感が湧き上がってくるのを感じた。ノミの化物は有機物の天井に張り付き、前脚でジルの首を掴み持ち上げ釣り上げていた。更に運が悪いことに、持ち上げられたはずみで銃を落としてしまったのだ。

 

 (何っ!?こいつっ!?まさかこいつが!?あのメモ帳にあった幼虫を寄生させる化物!)

 

 自分を持ち上げた化物は口と思しき器官から長い管のようなものうねらせながら伸ばしてきた。まずいっ!?寄生させる気だ!!

 ジルはなんとか振りほどこうとナイフに手を伸ばそうとするが、化物はさらに強く締め上げてきて思わず両手で引き剥がそうと前脚を掴んだ。大きな隙が生まれてしまい、管が口に伸ばされようとした。

 

 バンッ!!バンッ!!

 

 「ジルッ!!」

 

 二発の銃声とカルロスの声が響き、それと同時に自分の首を掴んでいた前脚が離れた。喘ぎながら確認すると胴体に二つの弾痕を開け、足をばたつかせて苦しそうにもがいている化物が目に入った。化物はしばらくもがいた後、痙攣し動かなくなった。

 

 「ジル、無事か!?」

 

 「ええ、ありがとう。助かったわ、でもどうして?」

 

 「たまたま窓から君の様子を見て、こいつに襲われたのを見て慌てて降りてきたんだ」

 

 カルロスの偶然に助けられたようだった。ジルは息を整え、改めてカルロスに向きなおった。

 

 「ありがとうカルロス、助かったわ」

 

 「気にするな。だが、やっぱり俺もついて行ったほうがよくないか?俺が来なきゃあのまま熱いキスを受けていたんじゃないか?君もあれは遠慮したいだろ?」

 

 「大丈夫、今度はしっかりお断りするしされたときの対処法はあるから」

 

 そう言ってジルはメモ帳を渡した。カルロスは少し悩んだ後、頷いた。

 

 「分かった、気をつけろよ」

 

 「ええ、今度はこっちの番よ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アンブレラ営業所ではレベッカとレオンがパスワードのヒントがないか探し回っていた。しかし、探せどもあるのは発注書や納品書、報告書などしか見つからなかった。レベッカは営業所の奥にある書類の入った棚を見ていたが、レオンは小休止に机にもたれかかった。その際に両手も身体を支えるために後ろ手についたのだが、何か硬いものに手を乗せる感触がした。テレビのリモコンだとすぐに分かり、軽く身体を捻り脇にどかそうとしたとき、テレビが点いていることに気がついた。小さな音量でアンブレラの化粧品のCMが流れ、製品名とキャンペーンガールが宣伝していた。

 

 (そういえば元カノが女性に人気だって言っていたな。今はアンブレラの実態を知って、成分にTウイルスが入っていないか疑っちまうが・・・)

 

 ぼんやりとそんなことを考えていたが、レオンは何を思ったのかおもむろにパソコンに近寄りパスワード入力欄に八文字入力した。

 

 ピーーーーーー

 

 電子音とともにロックが解除される音が営業所内に響いた。

 

 「まじかよ・・・」

 

 レベッカが慌てたように戻ってきた。

 

 「レオン!?パスコードが分かったのね!?でもどうしてパスワードが分かったの?」

 

 レベッカはあれだけ探しても見つからなかったパスワードをあっさり見つけたレオンに尋ねた。レオンは「あー」と少し困った笑みを浮かべながら。

 

 「一休みしたときに偶然点いたテレビのCMの商品をそのまま打ちこんだんだ」

 

 そう言ってレオンはパソコンの画面を見せるように脇にずれた。画面の入力欄には確かに八文字で、レベッカも知っているあるアンブレラの商品の名前があった、Aqua Cureと。

 

 「偶然に助けられたわね。それはそうと先輩が黙々と調べている中、一人だけ休んでたのかしら?」

 

 レベッカは咎めるような問いかけだが、顔はいたずらっぽく少し笑っていた。レオン笑みを浮かべながら、

 

「誤解だよ先輩、一度頭を空っぽにして再度探そうと思っていただけさ」

 

と返した。

 ようやく扉が開きオイル添加剤が手に入る。はやる気持ちを抑えつつ、二人は薬物保管室の扉を開けた。

*1
ドレインディモス。




次回からあいつが再び・・・中々仕事が忙しく最近は更新が遅くなっていますが、なんとか続けていきますため、これからも本作をよろしくお願いします。
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