RESIDENT EVIL Tyrant reincarnation   作:ss好き

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バイオハザード・レクイエムのレクイエムを見て、ジョンなら二丁拳銃で操れそうだなと思いました。レクイエムが6のレオンみたく、合計十発ぶっ放す姿が見られそうですね。あとプレイアブルキャラクターならどの銃より斧のほうが強く、銃は一部を除いていらないじゃんと思われそうですね。


Chapter.17 死守

 セントミカエル時計塔とその周辺は不気味なほど静かだった。遠くではゾンビのうめき声が聞こえているが、この近辺には一体もいなかった。

 

 「静かだな・・・」

 

 「ええ、クリーチャーどころかゾンビすらいない」

 

 「気を抜くな、路地裏や死角に注意しろ」

 

 レオンとクレアが先行し周りを偵察しながらそうこぼし、ニコライがそんな二人をたしなめた。カルロスとタイレル、レベッカとジル、ミハイルとジョンがロバートとその背に背負われたマービン、エマとシェリーを円陣を組み守りながら時計塔へ進んでいた。正面の門は鍵はかかっておらず簡単に開いた。門の先はそこそこ大きな庭になっており、中央には噴水が設置されている。その少し先に時計塔の正面扉が見えた。一同は警戒しつつ庭を素早く進み扉の前に集結した。

 

 「ジョン、先行してくれ。その後ろに俺が付く。反対はカルロスとタイレルが」

 

 「「「了解」」」

 

 「よし、3カウントで開けるぞ・・・3、2、1」

 

 ガチャッ!

 

 ミハイルがカウントし、ジョンが扉を開けて中に突入した。ゾンビやクリーチャーがいたとしても、タイラントの肉体とライトマシンガンを装備したジョンなら組み付かれても引き剥がすかなぎ倒す、もしくは制圧射撃しながら後退することができるからだ。幸いゾンビもクリーチャーおらず、内部は少量の乾いた血痕と大きなクモの巣が柱や壁の数カ所にかかっていた。中はエントランスホールで広く、左右に扉があり正面扉から見て中央より右側に二階へと上がる大きな階段があった。

 

 「ジル、このクモの巣の大きさ・・・」

 

 「ええ、間違いなく感染した個体のものね」

 

 ジルとレベッカはこれまでの経験とクモの巣の大きさからTウイルス感染個体のクモによるものだとすぐに分かった。そうでなくても最近まで人が出入りしていた建物に人一人を包み込めそうなクモの巣がある。それだけでも普通じゃないと一目で分かる大きさだった。ジルの言葉に全員の警戒度が上がる。

 

 「隊長、奥の柱に誰かいます」

 

 カルロスがミハイルにそう報告した。確認するとU.B.C.S隊員とその隊員に庇われるように抱きかかえられている、十五、六歳ほどの少女の絶命している遺体があった。遺体はそこそこ時間が経過し、腐敗が進んでいるがゾンビ化の兆候はなさそうだった。その傍にはアンブレラのマークがついた黒い大きなバックとサプライケースが置かれていた。

 

 「せっかくここまで来たってのに・・・!」

 

 「彼は最後まで任務を全うしようとしたのだろ・・・」

 

 カルロスが悔しそうにうめき、タイレルも死ぬ最後の瞬間まで助けようと奮戦したであろう仲間と助けられなかった少女に安らかであれと祈った。二人の傍のバックとケースは傷んでおらず何かしらの役立つものが入っていそうだった。

 

 「使えそうなものが入ってそうだな」

 

 「中身を調べてみよう、万が一のことがあるから俺が確認する。みんなは離れていてくれ」

 

 ミハイルがそう言って全員に離れるように指示を出した。全員が距離を取り、柱や階段に隠れた。それを確認したミハイルはまずバックから調べようと手を伸ばした。そして慎重にバックのファスナーを開けようとしたときだった。

 

 ガチャンッ!!!!!

 

 アアアアァァァァーーーーーーーーッ・・・・・・!!!!

 

 ァ゛ッ!゙!ァケエェ゛ッ!ァ゙!゛ッ!゙!ー゛!

 

 ブゥゥゥウウッァ゛ッ!゙ァ゛…………!゙

 

 外から門がこじ開けられる音と、多数のゾンビの唸り声が聞こえてきた。合唱のように無数の唸り声が重なり空気が震えているようだった。あまりの多数の唸り声に全員が一瞬硬直してしまうが、ミハイルとジョンがいち早く復帰し矢継ぎ早に指示を出した。

 

 「ニコライっ!ロバートっ!エマとシェリー、マービンを奥へ!三人を守りつつ援護してくれ!俺は前に出る!」

 

 「カルロス!ジル!君たちはジョンの左やや後方へ!レオンとレベッカは右だ!タイレルとクレアは私とともに後方からの援護だ!それとジョン!弾薬をありったけ出してくれ!」

 

 「了解!」

 

 ミハイルとジョンの指示に全員が一瞬で陣形を組んだ。ジョンは階段の横に置かれていた大きめのテーブルを正面扉前に倒し、即席のバリケードを展開した。重量がありそこそこ頑丈なテーブルだが強度はたかが知れている。しかし、ないよりは多少足止めできるだろうと考えての設置だった。設置を終えたジョンはすぐに全員の武器の弾薬を取り出し各々に渡した。それ以外にも弾薬の箱やケースもそれぞれの足元か近くに手持ちがなくなったときに備えて大量に置いていた。エマとシェリー、未だ意識の戻らないマービンはバックとケースが置かれている付近で待機し、その前にロバートが立っていた。

 

 (ゾンビやクリムゾンヘッドならなんとかなるが、レベッカ達から聞いた白いゾンビだったら少し厳しいな。それ以外にも血の匂いや喧騒に惹かれてクリーチャーやB.O.Wもよってくる可能性があるな・・・)

 

 俺を含め全員が強力な銃を使用してるが、タイラントの自分は無茶をできるが他の仲間はそういうわけにはいかない。最悪一撃で即死してしまう可能性だってある。念のために弾帯も限界までつなげて、機関銃の継戦能力大きく伸ばしているが相手によっては押し切られる可能性は十分にある。

 ジョンは様々な可能性を考慮しつつ正面扉に構えていた。ゾンビ達の声が一際大きく聞こえ始めた瞬間、ピタッと声が消えた。耳鳴りがするほどの静寂がエントランスホールを包んだ。全員が正面扉が固唾をのんで銃を構えていた。誰かの汗が額から頬へ、そして顎につたわり重力で床に落ちた瞬間、正面扉が破壊された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「やはり勝利したか・・・知能向上とは言え人間と変わらない思考を持っているタイラントにはかたなしということか」

 

 アルバート・ウェスカーはガソリンスタンドでのジョンとネメシスの戦闘映像を見ながらそう呟いた。ネメシスはT-103型タイラントに寄生生物Ne-aを植え付け、知能の低さと制御の不安定さを克服したB.O.Wだ。実際にネメシスは複雑な任務を自己判断で遂行し、専門知識を必要とする重火器の操作、ターゲットとその協力者や自身と敵対する存在を抹殺するための高い追跡能力など、タイラントと比べて遥かに高い能力を有している。最新型のT-103でも簡単な任務しか行えず、ネメシスほどの能力は持ち合わせてはいなかった。しかし、ジョンと呼称されたイレギュラータイラントはそんなネメシスを鼻で笑えるほどの存在だった。拳銃から機関銃などの火器の取扱に加え作戦立案に味方の士気向上、即席罠の作成に車両運転など生物兵器とは思えない数々の能力を示したのだ。極めつけは自我を持ち人間の言語を操りコミュニケーションを取ることができることだった。T-103型のコンセプトにある人間社会に溶け込み行動するB.O.Wという目標をこのタイラントはほぼ完璧に達成したのだ。更に背こそ二メートル超えではあるが、肌の色は人間と変わりなく瞳も白濁した色ではなく青色をしていた。この時点ですでに背丈以外は白人男性と言われても違和感なく、さらなる小型化が成功すればより潜入に適したB.O.Wとして目玉商品になることになること間違いなしだった。

 

 (人間と協力し罠を仕掛けてキルゾーンを作成。ネメシスを誘い込み最重要目標であるS.T.A.R.S.隊員(レベッカ・チェンバース)を囮に大型車両で拘束、大量のガソリンと爆薬でとどめを刺す。なかなかよく考えられた作戦だな・・・)

 

 ウェスカーはジョンの考えた作戦を褒めた。自身の力だけでなく敵の目的とチームの能力を把握し、それを活かせる状況で運用する。

 

 (あいつ自身は厄介だが、あいつと同等の能力を持った別の個体なら是非とも副官としてほしいところだな)

 

 ウェスカーは滅多なことでは他人を褒めることはないが、ジョンの能力に関しては手放しに評価できた。監視を続け、生存者たちが脱出ヘリの回収地点でもあるセントミカエル時計塔に到着しようとしているのをカメラで確認し思案した。

 ネメシスが死んでいないことは自身のウイルスによる力で確認したが、時計塔へ到着するにはまだ時間がかかる。このままでは先に脱出ヘリで街を離脱されてしまう。なにか使えるものはないか・・・。

 ウェスカーは暫し考えた後、目をつぶり時計塔周辺のTウイルスに感染した生物すべてに同調し時計塔へと向かわせた。ゾンビにクリムゾンヘッド、ペイルヘッドにイレギュラーミュータント、更には投下されたか暴走したB.O.Wまで使って生存者たちに向かわせたのだ。

 

 「フフフ・・・さあ、この状況をどう切り抜ける?お前は切り抜けられるだろうが、周りの人間はそうはいかんぞ?ましてや子供に怪我人までも抱えたままでどう戦うか見物させてもらうとしよう」

 

 ウェスカーは笑みを浮かべながら、精神と監視カメラの映像を見ながら一人呟いた。しかし、本人は気づいていなかったが、彼はジョンがどのように生存者を守りながらこの危機を乗り越えるか楽しみにしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  扉を破壊して現れたのはゾンビとクリムゾンヘッドの大群だった。今までどこに隠れていたのだと言いたくなるほどの数に面食らってしまった。ぱっと見ただけで四、五十人はおり、更に後ろからも続々と続いているようで、中には脳みそが剥き出しの化物(リッカー)やハンターβも混じっていた。

 

 「撃てっ!」

 

 ミハイルの号令に俺達は射撃を開始した。ジル、カルロス、タイレル、ニコライ、ミハイルはアサルトライフルを撃ち、レベッカはサブマシンガンを、クレアはアサルトライフルと二丁のサブマシンガンを交互に使い、レオンとロバートはショットガンを群れの密集している箇所に撃ち込んでいた。中央は俺が機関銃を撃ちまくっていた。人数と連射と威力のある銃の弾幕に正面扉の前にいた群れはおろか、広場と門にいた群れもなぎ倒してしまった。しかし、倒した群れを踏み越えてさらなる大群が向かってきていた。更には恐れていた相手が複数混じっていた。

 

 「まずいっ!白いやつがいるぞっ!」

 

 「十人以上はいるな・・・!」

 

 ゾンビとクリムゾンヘッドに混じって白いゾンビ(ペイルヘッド)も群れとともにこちらに向かってきていた。

 

 「白いのにはありったけの弾を撃ち込むか頭を一撃で破壊する得物を!レベッカ!レオン!ジル!クレア!白いのが近づいてきたらマグナムを使え!俺も弾幕を張りつつ対処する!」

 

 「ロバート!三人を頼む!ニコライ!前に出てくれ!」

 

 ジョンはすぐさまマグナム持ち全員に声をかけ、白いゾンビに対応するように頼んだ。ジョン自身もアンブレラマグナムを持っているため、機関銃を撃ちつつ近づいてきた際の処理を請け負った。ミハイルは数もそうだがマグナムのような破壊力のある銃弾で頭部を破壊する以外は、瞬時に再生するゾンビの存在は通常のゾンビと混ざればネメシスと同レベルの脅威になるため、ニコライを後方から前へと配置を変える判断をしたのだ。ジョンの機関銃とアサルトライフル、サブマシンガンにショットガンとマグナム、強力な銃器に加えてジョンが扉前にバリケードとして設置したテーブルがゾンビの足を遅らせるか引っかかって転倒する、さらにそれらに引っかかって足を止めたクリムゾンヘッドと白いゾンビに集中砲火を浴びせて処理をしていく。しかし、ゾンビもクリムゾンヘッドも、更には白いゾンビも依然として次々と押し寄せてくる。

 

 (まずいな・・・弾薬は無限だが所持・装填する弾は有限だ。アサルトライフルもサブマシンガンも弾数は三十二発・・・クレアのサブマシンガン五十発が二つの計百発・・・弾薬はかなりの数渡すかそれぞれのペアの傍に置いてはあるが、この調子で撃ち続けていれば弾薬が先に尽きるぞ・・・)

 

 無限弾薬から弾は無尽蔵に取り出せるが、取り出している間に攻め込まれれば俺はともかく皆がやられてしまう。自身の機関銃の弾帯も半分近く短くなってきたため、弾切れが近く弾帯を新しく繋げたいが、未だに相手の勢いが強いため射撃を止めることが出来なかった。どこかで勢いに切れがないと装填中に一気に押し込まれる可能性が高かった。そうなったら全滅してしまうがどうするべきか。

 ジョンが状況を打破しようと考えているとき、階段側から見て右の扉がいきなり破壊され何かがレオンとレベッカに飛びかかり押し倒した。それは二体のハンターβだった。どこからか入り込み扉を破壊し眼の前にいた二人を見つけるなり奇襲し、そのまま押し倒してとどめを刺そうとしていた。ジョンは二人の窮地を見た瞬間、右手で機関銃を保持したまま左手でアンブレラマグナムを取り出し、ハンターβの頭部に一発ずつ撃ち込み無力化した。

 

 「ふたりとも大丈夫かっ!?」

 

 「ええ!」

 

 「大丈夫だっ!助かった!だが扉からもゾンビとハンターが!」

 

 「二人は右も請け負ってくれ!」

 

 ジョンたちはかなり窮地に立たされていた。正面のみ集中していればよかったが新たに右の扉からも群れが現れたため対応しなければばらない範囲が広がり、正面の弾幕が少し薄くなりクリムゾンヘッドやペイルヘッドが弾幕を突破し入り込んできた。閃光手榴弾やパイプ爆弾も使用しているが、状況は依然として悪いままだった。そして、

 

 「サブマシンガンが二丁とも弾切れ!ライフルもマガジンがあと三つ!」

 

 「ショットガンはリタイアだ!マグナムも残り少ない!」

 

 「マグナムは弾切れよ!」

 

 弾切れの報告が次々と仲間から上がってきた。いつの間にか床においてあった弾薬も一つ残らず使ったため、残りは各々の手持ちのみの状況だった。それに加えて閃光手榴弾もパイプ爆弾も全員が使い切ってしまった。しかし、それと同時に群れの数が明らかに減ってきてのを感じた。まだまだ後ろからゾンビと白いゾンビの新手が湧いてきているが最初に比べればだいぶ数は減っており、ハンターβと化物は新手がこないことを見るに全滅させたようだ。これならいけると希望が見え始めたときだった。

 

 カチンッ!!

 

 ジョンの機関銃がついに弾切れを起こしたのだ。最大火力が沈黙した瞬間、まとまったかなりの数のゾンビと白いゾンビがなだれ込んできた。迎撃するもゾンビは勿論白いゾンビの数も多くマグナムでの迎撃も思うようにいかなかった。ジョンが被弾覚悟で斧を片手に突っ込もうと考えた瞬間、

 

 「フラッシュバン!!」

 

その声が聞こえた瞬間、全員が対ショック・閃光防御をとった。その数秒後に大音量の爆音と凄まじい閃光が複数回起こりゾンビと白いゾンビが硬直した。

 

 「伏せてろ!!」

 

 全員がしゃがむか物陰に隠れた瞬間、ポンッ!ポンッ!とグレネードの発射音と複数の連続した爆発が起こった。暫くの間、爆発音がなり続けていたがそれも止み、全員が物陰から出て顔を上げた正面扉付近と広場が爆発の焦げと小さな穴だらけになっていた。これを引き起こした人物をゆっくりと見た。全員その顔には笑みが浮かんでいた。その視線の先に一人の男が子供たちをかばうように立っていた。

 

 「皆さん、ご協力感謝します。暴徒は鎮圧されました」

 

 マービン・ブラナー警部補がグレネードランチャーを片手に笑みを浮かべて立っていた。




マービン復活です。やっぱりキャラが多いと扱うのが難しいですね。ジョンが問題なくても周りがそうはいかないですからね。一部を除いてジョンは基本的に危機というのは仲間の安否のことになります。ジョンが強すぎるので中々危機的状況を作りにくいですが、こういう守れ的なミッションなら何とか出来そうですね。楽しめていただけたら幸いです。次回もお楽しみにしていてください。
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