RESIDENT EVIL Tyrant reincarnation 作:ss好き
(何だ?やけにやかましいな・・・)
男はぼんやりと目を覚まし始めていた。何時間も寝ていたらしく、動こうとすると固まった関節がバキバキと音がするようだった。
「・・・て・・・!」
俺は誰だ?なぜ寝てるんだ?一体何があったんだ?。
「お願・・・お・・・!!」
誰かの声が聞こえる。よく聞き取れないが、女の子の声だと分かった。なにか訴えているようだった。
「マー・・・!きて・・・!」
俺は・・・そうだ、俺はマービン・ブラナー。ラクーン市警の警部補で生き残りの仲間を助けるために警察署に残った。そこで感染して、ジルとレベッカに再会した。
「マービンおじさん!!お願い起きて!!」
感染した俺はジルに人間として終わらせてほしいと頼み、そこで生存者のジョンという男にワクチンのことを教えられ、レベッカと二人でそれを取りに病院へと向かった。俺はジルと署で待機しているうちに意識がなくなった。
「マービンおじさん!!」
マービンはすべて思い出した瞬間、飛び跳ねるように起き上がった。慌てて周りを見渡すと声をかけて続けたであろう、警察署御用達のガンショプの店主の娘エマと金髪の見慣れない少女がいた。少し離れた先にレベッカと新人のレオンがおり、さらに数人のアンブレラのマークがついたベストを着た軍人とエマの父親ロバート・ケンドがいた。少し先にジョンが機関銃を撃っており、階段で隠れて見えないが他にも何人か生き残りがいるようだった。そして状況は極めて悪かった。ジョンの前にある扉からはゾンビやゾンビに似た化物が次々と押し寄せてきており、生存者全員が各々の銃を手に応戦しているようだった。
「エマ、状況は?」
「脱出のためにヘリがくる時計塔にきたんだけど、ゾンビや化物がいっぱいきてパパや皆が戦ってるの!でも数が多くて全然減らないし、ジョンの機関銃ももうすぐ弾が切れちゃう。いま弾切れを起こしたら・・・」
どうやら予想よりも悪いようだ。この人数にこれだけの銃があるにも関わらず、一向に減る気配がないゾンビの軍団。しかも弱点である頭部に撃ってほぼ一撃で倒しているにも関わらずにだ。
(まずい・・・!加勢したいが俺の持っている拳銃じゃ大した力にはなれない。白いゾンビは見たところ再生能力がある。こんなおもちゃじゃ効果は見込めないだろうな・・・)
マービンが状況に対して絶望しかけてたときだった。
「あの、おじさん!このケースとバック!」
「それは・・・!ありがとう、お嬢ちゃん」
エマと一緒にいた少女が一組のケースとバックを指さした。その二つを見たマービンはニヤリと笑みを浮かべた。どうやらこの少女が蓋とファスナーを開けたらしくバックもケースも中身が見えていた。そしてその中身は現状を打破できるものが詰まっていた。ケースには数種類のグレネードランチャーといくつかの武器が収められ、バックにはその弾薬と手榴弾が大量に入っていた。その中の一つ、リボルバー状の薬室を十二個持ったグレネードランチャー[MM1]を取り出した。マービンは[MM1]を研修で何度か扱ったことがあるため、手慣れた様子でグレネード弾の炸薬弾を装填していく。さらにもう一つのグレネードランチャー[MGL]も取り出し装填する。[MM1]は装弾数が多いが再装填に時間がかかり、ゾンビの群れがどれくらいいるか不明だったため、一度に六発連続で撃ててなおかつ再装填にもあまり時間をかけずにすむ[MGL]を予備として準備したのだ。さらに閃光手榴弾を数個取り準備が完了した。その時、断続的な甲高い銃声が止んだ*1機関銃が弾切れを起こしたらしく、もう猶予はあまりなさそうだった。
「フラッシュバン!!伏せてろ!!」
銃声に負けない大声で警告を発し、閃光手榴弾を群れの前に投げ込んだ。そして扉前と広場に向けて炸裂弾を撃ち込んだ。[MM1]に装填された十二発と[MGL]の六発、計十六発がゾンビと化物をなぎ倒し吹き飛ばした。どうやら群れの数はだいぶ減っていたらしく、この攻撃で残りをすべて倒しきったようだった。
マービンは生存者たちが自身を笑みを浮かべ見つめているのに気付いた。それに答えるようにマービンも笑みを浮かべながら、
「皆さん、ご協力感謝します。暴徒は鎮圧されました」
警官として、しかし少し芝居がかったかんじでゾンビと化物の群れの制圧を宣言した。
ジョンたちはエントランスホールのゾンビと化物の亡骸を広場の端に集めて火炎弾の燃料で焼却処理を行っていた。数が数なだけにそのまま放置すれば血の匂いに引き寄せられ、ゾンビは勿論その他の化物もよってくる可能性があったからだ。焼却の際は、ジョンが近くにあった倉庫からシャベルを持ってそこそこ大きい穴を掘り、U.B.C.S組が運搬と焼却を担当した。ジル達警官と市民組は小休止と弾薬補給を行っていた。レベッカは目が覚めたマービンの検査を行い、ウイルスがなくなり完全に回復したのを確認した。
「マービン・・・よかった」
「君たちのおかげだ。ありがとう」
マービンは笑みを浮かべ礼を言った。そして少し申し訳なさそうにしているレオンに顔を向け声をかけた。
「確か自宅待機のはずだったが、ケネディ巡査」
「すみません、警部補。あれから連絡がなく、音信不通が続いたため自分の独断でラクーンに向かい、本日着任いたしました」
新人巡査の言いぶんにマービンは苦笑した。ジルとレベッカから自身が気絶している間のことを、レオンからは自身がなぜここにいるのか説明をうけた。たしかに独断であるが、連絡を行わず放置していたのも事実だったためにあまり咎めるつもりはなかった。この例を見ない異常事態に今は一人でも人手がほしいことも事実だった。しかもゾンビと化物の群れに武装した化物とも仲間と戦い勝利したと聞く。
(お前は本当に新人警官か?警察学校では優秀と聞いたが・・・まるでコミックか映画のヒーローだな・・・)
呆れつつも頼もしい新人に自然と笑みが深くなる。少数とは言え生存者がこれだけいてくれたことも嬉しかった。回復した今、自身も警官として動かなければと気合を入れる。この新人にも先輩として色々教え、手を貸してやらなければならなかった。
マービン・ブラナーは自身に活を入れ、脱出するまで全力で戦うことを改めて決意した。
亡骸の処理をすべて終わらせ、全員に弾薬を渡したあとケースに入っていた武器を確認した。入っていたのはグレネードランチャーで[MM1][MGL][M203(アサルトライフル用)][M79]が入っていた。誰が何を持つかについては、マービンが[MM1]を持ち、[M203(アサルトライフル用)]はカルロス、タイレル、ミハイル、ニコライが使用。[MGL]はジルが使い、[M79]はクレアが使うことになった。以前クレアはこの型のゲレネードランチャの訓練をクリスからよく教えられていたらしく、使い慣れているとのことだった。それを聞いた全員は
「まぁ、この国は物騒だからな。護身術と思えば納得できるな」
ジョンが苦笑しながらフォローするが、
「ああ、携帯式ガトリングガンとロケットランチャーの訓練も受けてるから重量物を持ったり、格闘やナイフでもいけるから銃がなくてもある程度は大丈夫よ」
自信満々にそんなことを言われ今度はジョンも何も言えず、ジル以外の全員が絶句した。
(
ジルは今度クリスに会ったときは絶対に引っ叩こうと決意した。
いつかのラクーンシティ、ラクーン市警、S.T.A.R.S.オフィス
「クリス、クレアは元気にしてた?」
ジル・バレンタインは相棒の
「ああ、ジルか。元気だったぞ!テストも終わって落ち着いた様子だった。皆にもよろしくと言っていたな。あと訓練も少しだがやれたな」
「またなの?この国は物騒だけど、ここまで本格的な訓練をして・・・あの娘をS.T.A.R.S.にスカウトでもするの?」
ジルはアメリカが治安が悪いが護身にここまでの訓練は必要なのか疑問に思った。
「この国はクズと変態が多いからな。ちょくちょく様子を見に行ったり、電話で話してるが心配なものは心配さ、。何かあってからじゃ遅いからな、格闘技は勿論、ナイフや銃の知識はあったほうがいい」
「まぁ、たしかにそう言われるとそうだけど・・・」
「なぁに、別に戦車や戦闘機の操作を教えるわけじゃない、あくまで銃器(拳銃を始めとした小火器からロケットランチャーなどの重火器)の操作くらいだ」
「そう、銃器(拳銃やショットガンなど店で購入できるもの全般)だったらまだ普通かしらね」
ジルはこのとき考えもしなかった。クリスが妹に軍で習うような講習や訓練、銃器だけでなく対戦車兵器や爆薬のレクチャーまでもしていることを・・・。
クリスがクレアに戦いの手ほどきをしていますが内容が不明なため、オリジナル設定を入れました。ガトリングガンやロケットランチャー、プラスチック爆弾を難なく使えて、アンブレラの施設部隊やタイラントと戦えるならこれくらいはしてそうだなと思い考えました。マービンやクリスのエミュが難しく合ってるか不安ですが、これからも過去作を見て何とか続けていきたいと思います。