RESIDENT EVIL Tyrant reincarnation   作:ss好き

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ちょっと早いですがアンケート締め切ります。肯定的な意見を多く頂いたため、今回からまたショートIFストーリーを書いていきます。今回はだいぶ前に存在をほのめかしていた赤いアイツが出てきます。


Chapter.1 赤いタイラント

 「どうだ?なかなか似合ってると思うんだが」

 

 俺はそう言って全員に少しかっこつけたポーズを取りながら新しい衣装をお披露目していた。アンブレラの幹部、セルゲイ大佐からの贈り物のトレンチコートに着替えたのだが、以前に着ていたものよりも着心地が良く、こちらのほうがより町中で溶け込めそうだと思った。俺はタイラントだが瞳は青色で肌の色も人間と同じなため、背丈以外は違和感のない装いだった。

 

 (セルゲイが俺に興味を持っているのは、人間社会に溶け込むことがコンセプトのT-103型タイラントの完成形と言える俺が目当てだからか。アンブレラからしたら言語を操り人間とコミュニケーションを取ることができ、あらゆる重火器を使う俺は喉から手が出るほど手に入れたい存在だろうからな)

 

 なんとも迷惑な話だが、アンブレラの実態を知るジョンは理解しつつも納得はしていなかった。もしもアンブレラが捕獲のため自身に私設部隊を送り込んでこようものならすべて叩き潰してやろうと決意した。

 

 

 

 

 「それでは改めて確認だ。NESTには警察署裏の下水処理私設から全員で向かう。距離と下水道の広さの関係、道中の安全性を考えてこの道が大人数でも大丈夫だという結論に至った。しかし、ジョンとレオンが先行し様子を見て安全を確認してから進む。いいな?」

 

 ミハイルの口から全員にNESTへの進行ルートの説明がされた。話し合いの末、全員が固まってNESTに向うことに決定した。下手に分かれてゾンビに包囲された場合、数に押されてしまうと考えた故の作戦だった。この作戦の決定に関してはジョンの存在が大きかった。タイラントである彼ならゾンビや並のクリーチャーなら銃を使わずになぎ倒して進めるからだった。そして、もう一つの要素があった。先のネメシスとの戦闘でのおきみやげの存在だった。ネメシスが使用していたガトリングガンとロケットランチャーは荒っぽく扱われていたが、新品同様でありまだまだつかうことができそうだった。弾薬はジョンが持っているため二つとも彼が使うことになり、軽機関銃[M249]はレオンに譲った。

 

 「たしかに弾は持っているが、俺が二つとも使ってよかったのか?」

 

 「逆にこれを使えるやつがお前以外いるか?ロケットランチャーはまだ他の人間でも使えるが、ガトリングガンは片手で使うことを前提に作られているんだ。そんなのお前以外使えないなら、遠慮せずに使え、ネメシスのように暴れてこい」

 

 「連射できる武器がなかったからな、お前の機関銃はありがたく使わせてもらうぜ」

 

 「そうかい」

 

 全員が納得しているなら遠慮なく使わせてもらおう。・・・実を言えば強力な武器を二丁持ちしてみたかったため、今回の提案は素直に嬉しかった。それに伴い[M249]を誰かに渡そうと考えていたのだが、レオンがグレネードランチャーしかないマービンにショットガン[M1100]を渡し、軽機関銃をレオンが使うことになった。レオンにはマグナム[デザートイーグル.50AE]があるため、連射できる武器が欲しかったレオンは今回の武器の交換はありがたかったようだ。最後に全員に弾薬を配り、準備が完了した。

 

 「よし、全員準備ができたようだな。これより地下鉄駅に向うぞ」

 

 ミハイルの号令に全員が応え、地下鉄に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一体のタイラントがヘリのポッドより投下された。タイラントはT-103やT-0400TPと似た姿をしていたが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。タイラントは少しあたりを見回し、歩き始めたが()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ジョンと生存者たちは無事に地下鉄に戻り、警察署方向へと電車を走らせていた。セントミカエル時計塔から駅まではゾンビが少数いただけで特に危険はなく戻ることができ、自動運転のため到着するまで全員がのんびりと席に座っているか、雑談や子どもたちの相手をして過ごしていた。セントミカエル時計塔の駅から少したったときだった、突然爆発のような音が聞こえ電車が大きく揺れたのだ。全員が倒れそうになったり、床に投げ出されそうになったりしながらも状況を確認しようとした。

 

 「クソッ一体なんなんだ!?」

 

 「後ろの方から聞こえたな。揺れも同じような感じだった」

 

 「まさか・・・ネメシス!?」

 

 「ロケット弾が直撃したんだぞ!?」

 

 「落ち着け、俺が見てくる。皆は此処にいてくれ」

 

 ジョンはアンブレラリボルバーに持ち替えながら全員に言った。電車の中でガトリングガンを撃つのは、電車を大きく損壊させる可能性があり最悪脱線する可能性もあったからだ。像撃ち銃も狭い車内では取り回しが悪く、ネメシスか手がある化物が相手なら掴まれて破壊される可能性があるため、リボルバーを選択したのだ。

 

 「ジョン・・・気をつけて」

 

 「おう、ちょっと行ってくる」

 

 

 

 

 ジョンは慎重に車両を移動していた。相手の正体がなにかは分からないが、電車全体を揺らすほどの力、もしくは巨体を持っているのは間違いなかった。

 

 (もしもネメシスだったらレオンたちを呼ばなくちゃならんな・・・レールガンで粉々にすれば流石に今度こそ息の根を止められるはずだ)

 

 そもそも、いくら寄生体が入ってるからって肉体はタイラントのはずだろ・・・いくらなんでも頑丈すぎだろ・・・。

 ジョンはそうぼやきながら更に車両を進んでいくが一向に相手に会うことがなかった。とうとう最後尾の車両に通じる扉が見えてきた。扉の窓は曇っており向こう側の様子は見えなかった。ジョンは扉の取っ手に手をかけ開けようとした瞬間、

 

 ドガンッ!!!!

 

凄まじい勢いで扉が吹き飛び、眼の前に立っていたジョンも車両の前方側まで吹き飛ばされてしまった。一緒に吹き飛ばされたドアを退かし確認すると、一体のタイラントがゆっくりと入ってきた。大きな爪はなくサイズ以外は人間と同じ手を持っており、纏った防弾兼拘束具のコートは赤く、肌は赤みがかっており、身体からは蒸気のようなものが薄っすらと吹き出しており、その頭部には角があった。

 

 オオオォォォォーーー!!!!

 

 雄叫びを上げながら全速力でこちらに走り寄って来るタイラント。ジョンは咄嗟にマグナムを頭部に向けて撃ち込むが、赤いタイラントは両腕を顔の前でボクシングのガードのように構え銃弾を防いだ。吹き飛び拉げた扉を掴み思いっきり投げつけた。しかし赤いタイラントは一度立ち止まり無造作に腕を振り下ろした。扉は真っ二つに切断されてしまった。タイラントの手にはスーパータイラントのような鋭利な爪はなく、普通よりかは多少長い少し尖った爪があるだけだった。

 

 「どんな強度してんだよっ!?」

 

 再び走り寄って来る赤いタイラントは右拳を振りかぶり殴ろうとしてきた。ジョンは斧でうまくガードしたが、赤いタイラントは素早く左拳で腹部を思いっきり殴り再度ジョンを吹き飛ばした。

 

 「〜〜〜!!やってくれたなこの野郎・・・!!」

 

 呻きながらも赤いタイラントを睨むジョンに赤いタイラントは口角を上げて小さな笑みを浮かべたような気がした。

 

 

 

 

 「ジョンは大丈夫かしら?」

 

 私は様子を見に行ったジョンの身を案じて呟いた。そこそこ編成の長い電車全体を揺らすほどの相手だ、ジョンが強いことはもう分かっているが心配なものは心配だった。

 

 「ジョンなら大丈夫、彼のタフさは知ってるでしょ?信じて待ちましょう」

 

 「ジル・・・そうですね」

 

 ジルから慰められ、自身の心を落ち着かせようと深呼吸する。しかし、なぜだか嫌な予感がして仕方がなかった。するとレオンが、

 

 「ミハイル隊長、すまないが一時離脱を許可してくれないか?何だか嫌な予感がする」

 

レオンが険しい顔でそう言ってきた。その言葉に私も自分の勘を信じることにした。

 

 「隊長、私も同行を許可してください」

 

 ミハイルとレベッカを宥めていたジルがしょうがないといった感じで許可を出した。

 

 「なら俺も行こう。ずっと寝ていたからな、新人二人が行くのに上司兼先輩がいかないのはかっこ悪いからな」

 

 マービンもレオンから譲ってもらったショットガンを装備し同行しようとしていた。しかし、マービンはまだ怪我と感染の影響による体力低下のため調子が悪そうだった。

 

 「ブラナー警部補・・・あなたは先輩と民間人の保護を優先してください。私はもう一人の民間人の様子をチェンバース巡査とともに見に行ってきます」

 

 「レオン・・・しかし!」

 

 「マービン・・・皆をお願い」

 

 「分かった・・・だが!上司を置いていくんだ、始末書は覚悟しておけ!いいか、必ず戻ってこい・・・!」

 

 「「了解です、警部補」」

 

 レオンとレベッカは後部方向の車両へと向かった。

 

 

 

 

 「ねえ、今の音」

 

 「急ごう、何かあったんだ」

 

 レオンとレベッカは先頭車両から数両進んだところで、銃声と破壊音が聞こえてきた。状況的にジョンが何かと交戦していることは明白だった。二人は急いでジョンの下へ向かおうと走り出し、扉をくぐり車両中程まで進んだとき、

 

 ドガンッ!!!!

 

 次の車両に繋がる扉の前の天井から何かが落ちてきた。それは暗緑色(モスグリーン)のトレンチコートを着用しており、手には金属パーツをつけたフィンガーグローブを嵌めており、グローブと同じく金属パーツがついたブーツを履き、頭部は髪の毛がないスキンヘッドの男だった。人間の姿をしているが、その背は二メートルを超え肌は鉛のような灰色をしており、その瞳は白濁したよう白色をして人間ではないことは一目瞭然だった。その正体は人間ではなく、アンブレラの新型タイラントT-103、ジョンと同型の生物兵器(B.O.W)だった。

 

 「T-103型タイラント!?」

 

 「ジャックのパチモンがきたのか!?」

 

 レオンとレベッカが銃を構え、T-103を迎撃しようと引き金に指をかけた瞬間、

 

 ドガンッ!!!!

 

今度は二人の背後、正確には自分たちがくぐってきた先頭車両の扉の前の天井からも、T-103が侵入し挟み打ちのような格好になってしまった。

 

 「嘘でしょ!?二体も!?」

 

 「どうやらアンブレラはよっぽど俺達が目障りらしいな」

 

 再びアンブレラの生み出した魔物が生存者たちを襲い始めた。




 IFストーリー
 .もしもジョンがラクーン市警察の警部補としてラクーンシティにいたら 3




 凄まじい腐臭が周りから漂い、多数の気配が俺とレオンを取り囲むのを感じた。それと同時に苦痛にも怨嗟にも聞こえる唸り声が多数聞こえてきた。そして森の中からついに正体を表した。それは歩く死者としか表現できなかった。首や腹部に大きな噛み傷や裂傷があり、一部の者達は腸が飛び出ていたり、顔の半分の肉が抉れて骨が見えていたりと到底行きていられるとは思えない容姿をしていた。服装もハイカーの者が大半だったが、一部の者は白衣やツナギ服、スーツを着ている者もが少数だが混じっていた。

 「コイツらは一体・・・!?」

 「うっぷっ・・・!ラクーン市警だ!!今すぐその場で止まり、両手を見える位置に置いて床に伏せろ!」

 レオンが吐きそうになりながらも手順道理に警告を発したが、相手は動じることなく両手を突き出しゆっくりと歩み寄ってきた。ジョンは一連の猟奇殺人事件の犯人がカルトでも薬中でもない、オカルトのゾンビか新種のウイルスによるものだと予想した。
 まずいな・・・4WDの方にも大勢集まってきた。俺一人ならいいがレオンもいるとなると強行突破は危険だ。右手前方は比較的手薄だが森の奥に入って行くことになる、・・・ジャパンの諺「虎穴に入らずんば虎子を得ず」で行くか、少なくとも車側よりも人数が少ない。

 「巡査、発砲及び射殺を許可する。右手前方が手薄だ、そこから包囲を抜け出すぞ」

 「ジャック!?」

 「コイツらはどう見ても生きてるようには見えんし、生きていたとしても正気ではない。それに発砲と射殺の条件は十分満たしている。責任は俺が取る、撃て!レオン!」

 「クソッ!泣けるぜ!」

 レオンがハンドガン[VP70]を()()に発砲し、ジョンもハンドガン[M92FS]を()()に発砲した。しかし、相手は多少怯んだだけで構わず歩いてきた。

 「急所なんだぞ!?不死身か!?」

 「いや、違うな」

 ジョンは一番近くにいた相手、()()()の頭に一発撃ち込んだ。頭を撃たれたゾンビは一瞬強く痙攣し倒れ、二度と起き上がることはなかった。

 「思ったとおりだ。レオンゾンビは頭が弱点だ!」

 「ゾンビってコイツらですか!?」

 「見た目からしてゾンビだろ!?わかりやすい名称があったほうがいい。いいからさっさと撃て!」

 レオンをどやしつけながら射撃を続け退路を開いた。森の奥に進むことになるが背に腹は代えられない。レオンも後に続いてきたが、木の陰から六人のゾンビが飛び出してきた。レオンは咄嗟に銃を構えようとするも距離が近く間に合いそうになかった。飛びかかられると思い構えたときだった、

 ダーン!!!!!!

()()()()()とともに六人のゾンビが一斉に倒れたのだ。ジョンの方を見ると銀色の見事な彫刻(エングレーブ)が入ったリボルバー[S.A.A]を腰だめで構えており、銃口からは硝煙が昇っていた。そして魔法のような速度で排莢と装填を行っていた。

 「さすが、リボルバージャックだ」

 「最近はこいつを使ってなくて不安だったが、我ながらいい腕だ。まだ錆びてないな」

 レオンは警察署内では早撃ちを得意としていることは有名で、あのクリスでも「早撃ちには絶対勝てない」と言っていたほどだだった。一発と思っていたのは間違いで、一発に聞こえるほどの速度で発砲し六人のゾンビを撃ち倒したのだ。

 「何ほうけてる、逃げるぞ!」

 「はい!」

 二人は暗い森の奥へと逃走した。




 「これは・・・どういうことだ?」

 「俺に聞かないでください・・・」

 ゾンビから逃げた二人は完全に迷子になり、森の中を彷徨っていた。しかし、途中森が開けた場所を見つけ向うと線路を発見した。二人はアークレイ山地の森を貫くように作られたアンブレラの豪華寝台列車[黄道特急]の話を思い出し、線路を辿っていけばラクーンシティの傍まで戻れると考え、線路に沿って歩いていた。そして、暫く歩き続けていると赤色に古いタイプの機関車*1が牽引する、短い列車が停車していた。黄道特急だった。しかし、列車は所々損傷しており窓が割れたり、明かりがついていなかったりと普通ではない様子だった。

 「さっきのゾンビといい、ラクーンシティでないが起こっているんだ?」

 「どうしますか?」

 「中に入って調べてみよう。こんな森の中で止まってるんだ。何かトラブルに合ったかも知れない」

 ジョンとレオンは慎重に列車に近づき扉を開けようと手を伸ばした。背後から気配を感じて銃を構えながら勢いよく振り返った。




 NEST編開始です。赤いタイラントはもう正体は分かると思いますが、研究所に行くまで濁す感じでいきます。今回からまたショートIFストーリーを書いていきたいと思っています。ただあまりしっかり書きすぎるとあれなので、かなり飛ばしたりすると思います。

*1
アメリカのユニオン・パシフィック鉄道のガスタービン機関車、ベランダタービンがモデルと思われる。

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