RESIDENT EVIL Tyrant reincarnation 作:ss好き
(うぅ・・・何だ?どうなってるんだ?・・・確か・・・赤いタイラントを倒した直後に列車が揺れて・・・そうだ、脱線したときに壁に叩きつけられて気を失ったんだ・・・何だか身に覚えのある状況だな)
ジョンは気絶からの復帰という、自身の状況に何だか身に覚えのあるなと心のなかで呟いた。そして仰向けに倒れていた身体をゆっくりと起こして周囲を見廻した。車内は脱線の影響でひどい状況だった。窓はすべて砕け、扉は歪んで半開きになるかなくなってしまい、椅子や手すりも砕けるかちぎれ飛んでいるという状態だった。車両自体も大きく拉げており、先頭方向にいたっては半ばちぎれかけていた。
「こんな惨状になるほどの脱線でよく無事でいられたな・・・皆は無事だろうか?」
ジョンはそう言いつつも皆なら大丈夫だろうという確信に近い思いがあった。命の危機や全滅の危機を何度も乗り越えたのだ。今更これくらいのこと、どうってことはないはずだ。
(とりあえずは車両から脱出だ。仲間と合流することもそうだが、今どの辺にいるのか把握したいしな。警察署からそんなに離れていなければいいが)
最悪放置されたバスかトラックを探して、それで警察署に行くのもありだな。リスクは減らせるなら減らしたほうがいい。
ジョンはそう考えながら怪力で歪んだ扉をこじ開け外へ脱出した。外は予想通りひどい状況だった。斜めになったり、完全に横転したりした車両が火災を起こしてトンネル内を照らしていた。先頭の車両は衝撃で陥没でもしたのか壁に突き刺さっていたり、巨大な穴に数量の車両が落下していたりした。
「こちら、ジョン。皆、聞こえるか?無事か?」
ジョンは無線を取り出し通信をつなげた。すると、すぐに仲間のうちの一人、レベッカ・チェンバースが応答した。
『ジョン!?よかった、無事だったのね』
「何とかな・・・状況は?」
『分からない、嫌な予感がしたから、貴方の様子をレオンと見に行く途中でT-103型タイラント二体が車内に侵入してきて挟み撃ちにあったの』
「なんだって!?皆は?」
『幸い皆からは離れていたからタイラントには襲われてないはずよ。無線からは何も報告はなかったから』
ジョンは安堵しつつも苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
「セルゲイめ・・・!とりあえず一度合流しよう。君は今どこにいる?」
『今は多分・・・後ろから二、三両位の位置だと思う』
「分かった、俺が今から向うからちょっと待っててくれ」
レベッカはとジョンは無事合流することができ、先頭方向へと向かった。途中無線を入れ仲間の安否を確認した。幸いなことにこれだけ派手に脱線下にもかかわらず、
「ニコライと連絡が取れず、シェリーも行方不明・・・無事だといいが」
『心配するなって、アイツはちょっとやそっとじゃ死ぬような玉じゃない。シェリーもここまで生き延びてきたんだ、研究所に行く途中でまたひょっこり現れるさ』
ニコライとシェリーが姿が見えず、無線にも応答がなかったのだ。何度か周波数を変えて通信を試みたが応答がなく、シェリーは無線機を持っておらず付近を大声で名前を呼びながら探したが見つからず、安否も消息も不明だった。しかし、カルロスを始めとしたU.B.C.S組はあまり深刻には思っておらず、ニコライは何度も死んだと思われるような状況に陥っても必ず帰還する猛者であり、シェリーも女の子とは言え地獄のようなラクーンシティを一人で逃げ延びてきた
『一人で地下鉄駅まで合流でき、あの娘はレベッカ達に合うまで生き延びてきたんだ。此処は二人の能力を信じよう。それよりも問題は・・・』
「ええ、まさか分断されることになるなんてね」
全員の無事が確認できたのだが、脱線と巨大ミミズ*1の掘削の影響でトンネルの一部が崩落し、仲間全員と合流することができなくなってしまったのだ。先頭側にミハイル、カルロス、マービン、ケンド親子。その少し後ろ側にジルとクレア。最後部付近にジョンとレベッカがおり、タイレルはミハイルたちの傍だが彼が乗っていた車両は緊急避難用の通路内に突っ込む形で停止しており、ミハイル組と合流出来そうにはなかったが、位置的にジョン達とは合流できそうだった。そしてレオンは一番深刻な状況だった。
『泣けるぜ』
レオンは崩落と火災の影響で一人取り残される形で分断され、脱出も反対側の線路から避難用通路に向かわなければならず、遠回りすることを余儀なくされてしまった。ミハイルたちは巨大ミミズが開けた穴から線路下にあった下水道への道ができたため、そこから脱出すことになった。更にその下水道の先は、アンブレラの管理する地下ケーブルカー乗り場のある施設に通じていることが判明し、ミハイルたちが一番早くにNESTに着く位置にいた。ジョンはミハイル組が一番早くNESTに向かえると考え、ミハイル組は先にNESTに向かい、自分を含めた残りのメンバーはシェリーとニコライを探しつつそれぞれのルートでNESTに向かおうと提案した。全員合流が難しく民間人と怪我人を抱えているミハイルたちを待たせるより先に向かわせ、脱出のための準備をしてもらうかシェルター的な部屋か設備に避難させたほうがいいと考え、ジョンのこの提案に賛成した。ついでに全員何故か化物の巣窟と思われるNESTにも、安全地帯がある*2という自信があったこともこの案を後押しする要素となった。
「レオン、すまないが何処かで合流するか、最悪NESTに単独で向かってそこで落ち合う形になるが、大丈夫そうか?」
『ここまで何とかやってきたんだ、今度もどうにかしてみせるさ。後で落ち合おう』
「幸運を」
『レオン・・・生きて帰ってこい、これは命令だ。・・・死ぬなよ』
『了解です、ブラナー警部補』
ジョンは次いでジルとクレアに無線をつなげた。
「ジル、クレア、二人が強いのは承知しているが、無理はするなよ。合流できそうなら必ず俺達かレオンの方へ向かってくれ。俺達も合流できそうなら必ず向う」
『心配しないでジョン、クレアもいるんだからなんとかなるわ。NESTで落ち合いましょ』
『ええ、襲ってきたら皆ぶっ飛ばすわ!』
「頼もしいな。じゃあ皆、後で会おう」
『『『おう!』』』
その言葉を最後に全員が行動を開始した。
「俺達も行くか」
「ええ、シェリーとニコライを見つけて、皆で生き延びましょう。そのためにもまずは、タイレルと合流ね」
「だな。タイレル、いまからそっちに向う」
『了解した、今の処こっちは安全そうだ。のんびり待ってるぜ』
ジョンとレベッカもタイレルに合流すべく動き出した。
セントミカエル時計塔の傍にネメシスは倒れていた。その体は二つにちぎれかけていたが、触手がまだ小さく蠢いており、ネメシスが完全に死んでいないことが分かった。そのネメシスに一人の背の高い男が近づいてきた。男はネメシスに近づくなり懐から注射器を三本取り出し、血液の採取を始めた。更には延髄付近からも三本注射器を取り出し血液を採取したが、
〈嬢ちゃん、すまんがわしらは此処までや〉
女の子はプルプルたちがお別れの言葉を言っているのをなんとなく理解していた。カフェで食事と休憩を取った後、ラクーン市警察署へ向かい無事到着した。道中ゾンビや化物に襲われたが、プルプルたちがすべて倒していった。警察署についたときは外も中もボロボロで誰もいない状態だった。女の子は父親のデスクがある西側オフィスに向かったが、そこももぬけの殻であり父親どころか警官一人いない状況だった。
(パパ・・・どこいっちゃたの?すごくさみしいよ・・・)
女の子は泣きそうになった。すると豆腐が小さなホワイトボードに”大丈夫、パパにはすぐに会えないけど、パパのところに必ず連れて行ってくれる、かっこいいお巡りさんがもうすぐ来るから”と書かれていた。
かっこいいお巡りさん?パパのところに必ず連れて行ってくれるって書いてあるけど誰なんだろう?。優しそうな人だったらいいなぁ。
豆腐が再びホワイトボードになにか書き始めた。そこには”レオン・S・ケネディ。此処にやってくるお巡りさんの名前。わしらはもう行かなきゃならないが、ここにいれば大丈夫だ。勇気を持って、待っててね”と書かれていた。心細くはあるがもうすぐパパのところに行けるなら待っていられる。女の子は精一杯の明るく元気な笑みを見せながら、
「ありがとう!私、頑張る!プルプルさんたちも気をつけてね!」
豆腐を中央に皆がサムズアップ(雰囲気がそれっぽかった)し女の子にそれぞれ軽いハグを行い、女の子は豆腐たちの頬と思われる場所にチークキスをして別れた。
「バイバ~イ!」
豆腐たちは再びラクーンの町中に消えていった。生き延びようと足掻く生存者たちを救うため、プルプルの身体を揺らし震わせ、美味しそうな戦士たちが戦地獄に飛び込んでいった。
IFストーリー
.もしもジョンがラクーン市警察の警部補としてラクーンシティにいたら 4
「レベッカと会えたのは良かったが、ゾンビにわけのわからない化物に元海兵隊の死刑囚とは・・・やっかいごとが次々と頭が痛くなるな」
「ご挨拶だな、だが今はそんなことを言ってる場合じゃないと思うが?」
「分かっている。こんな状況だ、戦力は一人でも多いほうがいい。だが忘れるな、お前がちょっとでもおかしな真似をしたら容赦なく撃ち殺す。それがお前を仲間として扱う条件だ」
「承知してるさ。少なくとも縛られているよりもずっとマシさ」
ジョンは黄道特急内で元海兵隊隊員ビリー・コーエン少尉とそんなやり取りを行いため息を吐いた。背後に感じた気配に振り返ると、S.T.A.R.S.隊員レベッカが右腕に
「ジョン!?どうして?いや、それよりも早く列車の中に!急いで!」
「まてまて!一体何が!?」
ジョンは色々と聞きたかったが、レベッカの背後に現れた存在に言葉を失った。先程襲われたゾンビに加え、あちこち腐敗し欠損した犬。てらてらと光る靴くらいの大きさがあるヒルの群れが襲ってきたのだ。ジョン、そしてレオンは何も言わず回れ右し、レベッカと男の後に続き列車内に避難し扉を締めた。その直後、内科が激突する音が何度も響き更には止まっていた列車が動き始めた。予想外のトラブル続きに一周回って冷静になり、ひとまず息を整えるとともに情報共有のための話し合いを四人は行った。レベッカによればブラヴォーチームのヘリが謎のエンジントラブルにより不時着し、救助を待つ間に周囲を捜索している内に仲間とはぐれ男、ビリー・コーエンと出会い今に至ると。ビリーは民間人二十三人を虐殺した罪で死刑判決を受け、刑執行のため移送中に化物に襲われ脱走。その途中レベッカと出会い行動をともにしたという。
「ジャック!こいつは危険です!武器を没収の上で手錠をつけるべきだ!」
レオンは二十三人を虐殺したとレベッカから聞かされた瞬間、怒りと嫌悪感に顔を歪ませ意見具申してきた。レオンの気持ちもわかるが、今は得体のしれない化物に襲われ無線も通じず孤立無援、ビリー自身がおかしな真似をする気はないと言っており、事実レベッカを怪物の群れから助けていた。それ以外にジョンはビリーの目が気になっていた。その目は理性的でレオンと同じくらい正義感があるように見えたからだ。死刑囚ではあるが、この危機的状況に戦力は一人でも多い方が良いと考えたジョンは、警戒しつつ警告を伝えたうえでビリーを仲間として戦力に組み込む決断をした。レオンは納得はしていないが、状況を理解していたためひとまず賛成した。
「よし、全員弾を渡しておく。安心しろ、いくらでもある。だが、無駄遣いはするなよ」
「よかった、銃の中のも含めて、後二つしかマガジンがなかったから」
「俺にいたっては装填中のものに十一発しか残ってなかったからな。残弾を気にしなくて済むのはありがたい」
全員に弾薬を配り終えたところでレオンがビリーの方を向いた。
「今は仲間として背中を預け預かる。だが忘れるなよ。ちょっとでも仲間になにかしたら、容赦はしない」
「上等だ、頼りにしてるぜ、お巡りさん」
「チッ」
「はいはい、男二人。仲良くとは言わないけど、いがみ合うのは今はなし。今だけはチームなんだから、不和になるような言動はなし」
その言葉にレオンはばつの悪そうな顔になり、ビリーは小さく「了解」と言った。
「よし、先頭は俺、その後ろにビリーがつけ。ビリーの後ろにレベッカとレオンが。車内を探索し、乗客乗員の安否を確認しながら機関車に向う」
「「「了解」」」
ジョンたちは三号車へと向けて移動を開始した。此処から先が、自分たちの運命を強制的に決めてしまう地獄とも知らずに・・・。
お待たせしました。今回からそれぞれ別々のルートでNESTに向かいます。メインはジョン組とレオン、サブがジル組になり、ミハイル組はあんまり登場しなと思います。エイダも次回か次次回で登場を考えています。