初月と提督   作:Bataillon

1 / 8
初めて書いた小説なので至らぬ点が多々あると思いますが、ご指摘いただけると幸いです。


執務室にて

 

 

 

コンコン

 

提督「入れ」ガチャ

 

初月「失礼する。提督、呼んだか?何か用か?」

 

提督「ああ、初月か。少し重要な話があるんだ。」

 

初月「何だ?改まって。」

 

提督「少し、酒でも飲みながら話さないか。」

 

初月「分かった。」

 

提督「日本酒とワイン、どっちがいい?」

 

初月「ワインがいい、かな」

 

提督「じゃあ、ワインを準備しよう。」

 

 

提督はおもむろにお酒の準備を始めた。

 

ふと窓を見ると、雲の間に微かに月が見えた。

 

 

初月「何かつまむものでも用意しようか?」

 

提督「ああ、ありがとう」

 

 

自分の部屋から色々とつまみを持ってきた。

 

そうこうしているうちに、酒の準備が終わったようだ。

 

 

提督「乾杯」

 

初月「乾杯」

 

カツン…

 

ゆっくりとグラスを傾け、一口味わった。

 

甘みと酸味がうまく調和している。

 

おいしいお酒だ。

 

 

初月「なあ、提督。」

 

提督「なんだ?」

 

初月「このワイン、高かったんじゃないか?」

 

提督「まあな」

 

初月「ぺとりゅす、というのか。」

 

初月「1982って書いてあるが、まさか…40年物ってことか?」

 

提督「どうだかね」

 

提督「それより、重要な話があると言ったよな。」

 

初月(明らかに話を逸らしたな…)

 

初月「ああ、そうだったな。」

 

初月「で、どんな話なんだ?」

 

提督「…初月、今日は月が綺麗だと思わないか?」

 

初月「何だ、急に。まだ満月には程遠いだろ。」

 

提督「そうか?僕は、こういう月が好きなんだが。」

 

初月「ふうん?お前、変わってるな。」

 

 

僕はまた、ワインを一口飲んだ。

 

 

初月「で、そんなことを話すために呼んだんじゃないだろ?」

 

提督「ああ。」

 

提督「今日は…君が来てからちょうど2年だろ?」

 

初月「そういえば…そう、だな。」

 

提督「今日を、特別な…そう、特別な記念日にしたくてな。」

 

 

そう言うと、提督は語り始めた。

 

 

       ************************

 

 

君と出会った2年前のあの日、僕は、君を見た瞬間、一目惚れしてしまった。

 

君のことをもっと知りたくなった。

 

だから、君を秘書艦にすることにした。

 

君をずっと秘書艦にしていたら、君の凛々しいところだけじゃなくて、

 

色々な面を見ることができて、ますます惚れこんでしまった。

 

君は、真面目で、頑張りやさんで、でも可愛い一面もある。

 

僕はそんな君が、大好きだ。

 

初月、僕と、ケッコンしてくれないか。

 

 

そう言って、提督は指輪を差し出した。

 

 

       ************************

 

 

初月「ちょっと待ってくれ…気持ちの整理が追い付かない…」

 

提督「ああ…」

 

 

これは、どう考えても告白だ。

 

なら、返事をしないといけない…よな。

 

 

初月「本当に、僕でいいのか?」

 

提督「君じゃないとダメなんだ。」

 

初月「そう、か」

 

初月「僕は何も返せないけど…」

 

提督「それでも良いんだ。」

 

初月「少し、考えさせてくれ。」

 

 

しばらくの沈黙が流れる。

 

 

 

初月「僕は…君のそばにいると、安心するんだ。」

 

初月「君といると、毎日が楽しい。」

 

初月「君のために、戦いたい。」

 

初月「戦いが終わる、その日まで―いや、終わってもずっと、そばに居たい。」

 

初月「そう、思った。」

 

提督「Yes、ってことで良いんだな?」

 

初月「ああ。」

 

提督「じゃあ、初月、左手を出してくれ。」

 

 

僕はゆっくりと左手を差し出した。

 

提督は優しく僕の手を取り、薬指に指輪をはめた。

 

 

提督「初月、大好きだ。愛してる。」

 

 

そういうと、提督は、僕の手の甲にキスをした。

 

 

初月「て、提督…そっちもいいけど、こっちにも…してほしい」

 

提督「こっちって、どっち?」

 

初月「もう…提督、意地悪だぞ…分かってるくせに…」

 

提督「はは、ごめんごめん」ギュッ

 

 

そう言うと、提督は僕を抱き締めて、顔を近づけてきた。

 

僕も自然と、提督の背中に手を回した。

 

互いの唇が触れ合った。

 

わずか数秒だったが、とても幸せな気分になった。

 

唇が離れたあと、提督は手を離したが、僕は手を離さなかった。

いや、離したくなかった。

 

 

提督「初月?」

 

初月「もう少し…もう少しだけ…このままでいさせてくれ…」

 

 

その後しばらくして、僕も手を離した。

 

 

初月「すまなかった」

 

提督「初月、すごく…可愛かったよ。」

 

初月「!!」

 

初月「もう…お前はそういうことを平気で言うんだから…ばか」

 

 

提督に、この後部屋に来ないかと言われた。

僕は、後でまた来ると言って自分の部屋に帰った。

 

 

 

おわり

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。