ソードアート・オンライン~破壊の剣《ブレイクブレイド》~   作:ソースケ_研究中

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頭から離れず、出してしおうと考えて書いたの物ですが、何も投稿しないとまたズルズルと間をあけてしまいそうになるのでこれを投稿します。
とりあえず、扱いは自分が書いているis二次と同じで練習作品として投稿します。
良ければどこをどのようにすればいいか等、小説に対しての感想をお願いします。


awaken《覚醒》

その世界は天空にそびえ立つ鉄の城を舞台とした百の階層に分けられた剣《ソード》による術《アート》が全ての世界。

 

 

 

――――――――――――――VRMMORPG。

 

 

 

NERDLESマシンにより構築された仮想空間を舞台としたMMORPG。それはVRマシンであるナーヴギアを介して多重電脳へ、プレイヤーの脳を直接接続するこのゲームは、プレイヤー自身の意識ががゲームに入り、実際に体感する事が出来る今までのゲームの常識を覆すような物であった。限りなく現実に近い環境下にて生み出されるこのゲームはあらゆるゲーマーにとって究極のゲームと言えよう。

だが、何処まで現実に近ずこうとつまりこの世界はゲーム《遊戯》だ。プレイヤーが殺されればある程度のペナルティを受けてしまうが、決まった復活ポイントに贈られ、復活する。それがMMORPGとして大体のゲームとしての当たり前の事、つまり何度死のうと生き返る。やり直す事が出来る。それが当たり前だった。そうでなければ、一回死んだ程度で遊べなくなるゲームであるのならば、誰も楽しむ事が出来ないだろう。このゲームを製作した開発者、世界を創造した開発者である茅場 晶彦は違った。彼は限りなく現実に近く、現実、世界を創造しようとした。そのゲームは現実世界と同じくこの世界で死ねば、プレイしているブレイヤー自身の脳を焼いて死に至らしめる。簡単にいえば人間の頭をレンジでチンだ。

簡単に柔らかく言ったとしても結果は同じ、焼かれしまえばそれまで、二度と目が覚める事無い。ここでのゲームオーバーは死の宣告と同じ、その中で多くのプレイヤーは死んだ。何故かって?それは簡単だ。――――ログアウト。つまりこの世界から逃げ出す事は叶わないからだ。死ぬと分かっていてこんなゲームやる奴なんていない。だから開発者である彼が、どれほどの人数を集めるつもりかは、定かでは無かったが、大広間にて上空に浮かび、ローブを纏った巨人のごとき巨大な姿でGM《ゲームマスター》として全てのプレイヤーに事の説明と生き残り、このゲームから生還する方法を語った。

 

 

 

 

――――ログアウトの出来ない事はこのゲームの仕様。

 

 

 

 

――――ゲーム内での死は、現実世界の死。

 

 

 

 

―――――生き残り、百層を目指し、ゲームクリアすれば全てのプレイヤーは解放される。

 

 

 

 

それを言い残し、プレゼントを残して彼は姿を消したのだ。プレゼントは手鏡、ゲーム開始時に作成したアバターの容姿は現実世界のものへと変わり、それを分からせる為に渡したものだろう。より自分達に差し迫った死を大観させる為に、後の事なんて誰にでもわかるだろう。暴動、パニック、普通の一般人が、戦争も無く、限りなく遠くなって感じることが出来ない死がある現実から明確に死のある現実に放り出された人間が、どう言う精神状態に陥るかなんて考えなくても分かる。簡単に言うと、凶器を突き付けられた状態で閉じ込められたのと変わらない状況。形を持った死に怯えるのは当然と言える。その所為で錯乱した人間が何をするかなんて想像できるだろうか、絶望、現実逃避による身投げ、立ち竦んだり、いろいろあるだろう。さらに言えば現実世界の干渉、プレイヤーからのナーヴギアの取り外しはゲームオーバーと同じく死を意味しているおり、それで死んだ者は数多くいる。おまけに電源から抜いても内部バッテリーで稼働可能と来たもんだ。まったくとんでもない事をしてくれる。

逃げ場を失い、ゲームクリアを目指す者達、死者を出し、あるプレイヤーは自ら、先にプレイしたベータテスター達への憎悪を自分へ向けさせる為に《ビーター》という象徴を作り、そして成った。

それから大分時が過ぎ、一年たった頃。

 

 

折れた剣や、剣が無数に突き刺さった赤い大地、周りは山の様な岩場に囲まれており、先には大きな枯れた井戸。その前に立つのは少し長めなボサボサな金髪に少し釣り眼気味の眼に灰色の瞳、鼻立ちや他も普通。

下に黒い長袖のインナーを着て、今さっきから晒されている赤い砂埃の所為で少し赤みががった白いシャツに余裕のある水色のズボンに黒いブーツを履いた平均的な成人男性と同じくらいの身長、NPCの村人の様な軽装の少年。背には柄が塚が黒く、刀身を込みで見ると十字架の様な長くも無く短くも無い中型の西洋の剣《セミスパタ》と呼ばれる片手剣を背負っている。

 

 

 

 

 

 

「まだ見つかっていない発掘クエストを見つけたと思ったら此処何処だよ。アインクラッドの中だとは思うんだけどな・・・。」

 

 

 

 

 

半分死んだ魚の様な眼になっているそう呟く彼は、今まで生き残ったプレイヤーの一人《Delphing》”デルフィング”。親しい者からは”デル”と呼ばれている。

彼は特に注目される様なプレイヤーでは無く、何処にでも居そうなプレイヤー。少し間違って筋力と俊敏性ばかりに目が言って防御力が心許無いのを覗けば、であるが・・・・。

そんな彼はたまたま40層付近の町で偶々発生したクエスト。ローブを着た髪の無い白い髭を蓄えた老人に鉱石系のアイテムを取ってきて欲しいと頼まれたのが始まりだった。やって来てまだ見た事無いレアアイテムでも取れれば情報屋にいい値で買ってくれるだろうと思って受けたのだが、クエスト用の特殊な転移結晶を老人から貰って来たのがこの剣の墓場みたいな荒野。此処まで来るのに大分歩いた。ゲームなのに口の中がじゃりじゃりするなんて思わなかった。なんでそんな所が現実と同じなんだよ。

途中で帰りたいと思ってもこのクエストの二つ貰った内の帰還用の転移結晶を使おうと思ったが、コレの説明を見るとクエストの第一から第三まである第二フェイズが終わらないと使えないらしい。ボスの複数あるHPのバーが一つなくなると動きが変わるのは知っているが、フェイズ制のクエストがあるなんて初めて聞いた思う。だからそれまで使えないから、このじゃりじゃりをまだ堪能しなくてはならないと思うと鬱になってくる。発掘場所であろう黒い石で作られた枯れ井戸に足を進め、辺りを調べる。桶が落ちて切れたロープだけが残った滑車、古びた縄梯子。コレだコレで降りるのだろう。デルは古くなってかなり軋む縄梯子をゆっくりと慎重に降りて行く、枯れ井戸の穴はかなり大きく、大型モンスターがに二、三体入れるほどの大きさで、中に光が辛うじて差し込んでいるが、かなり深いと推測され、落ちればダメージは免れない。中間あたりまで来た時にそれは起こった。彼の耳に束ねられた物が少し裂ける様な音が耳に入り、デルは

 

 

 

 

 

 

「―――――――――え、何だ?今の音?」

 

 

 

 

 

 

映画でこう言うロープなんかで降りたり、上がったりするシーンで聞きそうな音に信じたくないと思いながら、音の方に、彼は音の発生源である縄梯子の上あたりに視線を向けると、両サイドの縄が同時に切れかかっていた。

 

 

 

 

 

 

「お、おい!?こういう古いロープって見た目ボロそうに見えて頑丈に出来てるもんだろ!!此処は死んだらお終いだけど!!それでも現実じゃなくて此処はゲームなんだぞ!!そこまでリアルにしなくていいじゃね!!」

 

 

 

 

 

そんなただのボロいロープが彼の言い分を聞き入れる訳も無く、容赦なく補強する様に束ねられたロープが切れて行き、細くなって行く

 

 

 

 

 

 

「何?俺が悪いの?先に誰も見つけて無いクエストを一番最初にクリアしようと抜け駆けした俺が悪いってのか!?こんな特定の鉱石取るだけの簡単なヤツなのに!!報酬だってどうせスズメの涙程度だぞ!!そんなんでこんなトラップマジかよ!!冗談じゃねぇぞ!!此処から落ちて死んだなんて笑いごとにもなんないぞ!!くそったれ!!」

 

 

 

 

 

悪態をつきながら、少しでも降りて距離を稼ごうともう一段降りようと足を下に掛けた瞬間、切れた。

 

 

 

 

 

 

「ちょまっ!?ま、マジで切れやがった。うああああああああああ?!!?!!!」

 

 

 

 

 

その後俺は、身を投げだされる様に重力に従って落ちる。落ちる最中に全てが止まって見えた。多分アレだろう。アドレナリンの分泌とか専門的な感じは分からないが、映画とかアニメとかである誰かが落ちそうだとか死にそうになるとスローモーションになるアレだ。くそったれ!!やべぇ!!どんどん出口から遠ざかって行く、

 

 

 

 

――――――母ちゃん。父ちゃん。馬鹿な俺を育ててくれてあんがとな。それと何時も世話掛けて悪かったな篠崎 さらに謝るならこんなクソゲーに付き合わせた事超謝りてぇけど・・・・。ワリィ、俺死んだわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とか俺も思った時もあったわ。天国かと思って目を開けるとなんだか背中がひんやりとしていて、体が少し土に埋もれている。どうなっているのだと思いながら土を右手で握ると

 

 

 

「・・・・湿っている。此処だけ土が柔らかいから助かったのか。――――よっこいせ!」

 

 

 

そう言いながらHPバーは満タンで、バーの上には何もないからステータス異常はなさそうだ。体を起こしながら右の人差し指を振ってメインメニュー・ウィンドウを呼び出して調べてみるが、何も異常はなさそうだ。時間を見る限り、お昼辺りに出たから歩きを込みで考えても全然時間は経っていない。死を覚悟して両親と幼馴染に別れを考えるとかあんが良余裕だったんだな俺・・・。というか、湿った感覚や武器と握った感覚とかあんのに戦闘時の痛みとかは無いのはなんか変な感じだよな。喧嘩とかしたら殴られたりすると痛いのは当たり前だ。だけどここでは、ふっ飛ばされたり切られたり貫かれたり攻撃されると自然と声は出るが、実際の所プレイヤーには痛みは無い。

コレがゲームである事を自覚させる。皆は既に慣れてしまっているだろうが、コレが俺が慣れない所だ。だって痛みとは死への警報であるからだ。痛みは感じないのにHPのバーは減って行き、最後にはHP0となりゲームオーバー、死亡。と言った分かりやすいシステムだが、とても分かりにくい。いちいち自分の命をバーとして確認できる。どれだけ受けてもHPが無くなっていなければ、例え心臓を貫かれても、頭を吹っ飛ばされていても大丈夫。さらに言えば一定時間でその部位は再生するとか明らかに現実と離れ過ぎているから俺は慣れる事は出来ない。コイツは死と隣り合わせのゲームであるが、何処まで行ってもゲームはゲーム。そこは変わらないようだ。考えていてもしょうがないと思った俺は立ち上がり、とりあえず発掘ポイントを探し、虚空から出てきたピッケルを振り下ろして鉱物を掘る。

 

 

 

 

 

 

「とりあえずクエストを完遂しないとな。取ってりゃなんかイベントでも起こるだろう。」

 

 

 

 

 

ピッケルを何度か振り下ろしていると見たこと無い黒銀の鉄鉱石《ブラックシルバー・アイアンオーア》と、その鉱石を字で読んだ様なアイテム名がドロップの際に出るウィンドウに書かれていた。コイツは始めてみるアイテムだ。クエストを受けた時に爺さんが言っていた鉱石に間違いない。それから何度か採掘して必要分の鉱石は直にドロップする事に出来た。こんなにザックザック出てくるならあまり、高価な鉱石では無いのだろう。手間が掛からないのであれば、こっちとしては楽だから特に気にする事は無い。取り終わった俺は縄梯子があったであろう場所を見るが、梯子が再生する様子も、誰か来る様子は無い。

 

 

 

 

 

「おいおい冗談じゃないぞ。コレってどっかのゲームでありそうなトラップ系のクエスト?このまま出られない的な?死んだから人生さよならの次はクリア不可能なクエストとかマジでクソゲーじゃねぇか!!?!!何これ?バクってんの?ホントマジでGM何やってんの!?!?!」

 

 

 

 

叫んでいる俺を嘲笑うかのように、俺の声だけが枯れ井戸に響き渡る。まだなんか無いかと周りを探し回ってみるが何もない。帰還用の転移結晶はまだ使えない。おまけに何かあった時用に常備している転移結晶も使えないと来たもんだ。正直マジで詰んだ。出来る事といたったら他のプレイヤーがこのクエストを見つけて新しい縄梯子を持ってくる的な救出クエストでも発生してくれる事を祈るぐらいしかできない。どうしようかと思っていると全部取ったのにまだ発掘ポイントが残っている。そこは最初に何度も発掘したポイントだ。もしかしたらと思って俺はピッケルで掘る。此処は枯れ井戸、もしかしたら水脈に辿り着けば水かさで此処から脱出できると考え、必要上限に達している鉱石が何度も何度もドロップするが、気にせず堀っていると中ほどで折れた刃が出てきた。何かも目印的なヤツかと思って掘り進めると出てきたのは兜まで付いた鎧だった。

 

 

 

 

 

 

「――――――鎧?だがコイツは・・・。」

 

 

 

 

それは今さっきまで取っていた鉱石と同じ、少しボロい黒銀の鎧。

全体的に細身。角張った腕に肘に長方形の突起物、角張った手甲に掌は保持を考えてごつごつしており、中指と薬指だけがくっついている。

足も膝から足首まで鋭角なフォルムで、つま先も同様、足の両サイド爪の様な先の平たい突起物があり、立った場合つま先と踵がつく構造になっているが、足踏まずの部分の面積が広いので爪の様な突起物があるから部分地面との接地面が増え、どんな足場でも効率良く立てる様になっている。

胸部装甲は曲線を描き前に突き出しており、左右に出っ張て前から後ろにかけて曲線を描いた肩アーマーと両肩の間の可動部と腰部分のアーマーと太ももの装甲の間の可動部等が黒いボロい布で覆われ、背中には上部に折れた剣の形をした背びれ、背びれの根元を保護するように上部にアーチがある。

そしてゴツいチンガードにマスク部分の両サイドに冷却装置のフィンの様な物がついた排気口の様な物があり、額部分に鋭角な装甲で覆われ、少し前方向きに傾けられ、そびえ立つ背びれと同様の折れた剣の角、頭頂部は丸く、額から目の部分を通って頬まである両サイドのスリットに目の代わりなのか、赤い幾何学な物様がある。

そんな異様な鎧に眉を顰めながら持ち上げると青白い粒子に返還され、鉱石同様ウィンドウが展開、ドロップしたアイテム欄に防具系のアイコンと共に表示された名は

 

 

 

 

 

 

 

――――――― ●《ブレイクブレイド》

 

 

 

 

 

 

そう書かれていた。鎧の背びれと角に文字って付けられた様な破壊の剣と書かれた名、その名の文字の色が何時もと違って黒銀に変わっていたが、俺は気付く事無くウィンドウを閉じた。その鎧を取った後に掘っていた発掘ポイント見たが、水が出る様子が無く、さらに言うと今ので発掘ポイントが消失してしまったようだ。鎧を取った後も帰還用の転移結晶を使おうとしたが、うんともすんとも言わない。

そして状況的に言えばかなりヤバい。周りは調べ尽くし、縄梯子の修復もされない。登れるかと思って手に掛けた壁は、墜落時に幸運と思った土と同様に湿っていて直に崩れる為、登れず、駄目もとでフレンド登録した誰かにメッセージでも送れればと思ったが、送信ボタンを押しても転移結晶同様うんともすんとも言わないず、さらに誰かが来る様子も無いと来たもんだ。今の状況に割と冗談抜きで泣きそうになる俺。レアアイテムみたいな鎧をドロップできても出られなければ嬉しくもなんともない。

 

 

 

 

 

「どうすんだよ。壁も登れない。救援も呼べない。何が起こるか分からない。こう言う時にピッケルとかスコップが装備系武器で掘削スキルみたいのがあったら・・・・あ、駄目だ。此処で掘ったら落盤して生き埋めとかになる可能性も、無理に登ろうとしても最悪、同じように生き埋めになるかもしれない。―――おぉい!!誰かぁぁぁぁ助けてくれぇェェェ!!!?!?!」

 

 

 

 

今の状況に頭を抱える俺は暫くどうやって脱出するか考えたが、一向に他の答えは出てこなかった。だけどもし、もしかしたら此処を脱出する為に必要な物、このトラップクエストの爺さんから頼まれていない此処で手に入れたアイテム。この鎧がキーアイテムになるのではないのだろうかと思うが、それ以外にこの考えがハズレだとするなら自力で脱出する方法はもう無い。コレを試す事で脱出できると言う希望が無くなると言う可能性に恐怖を覚えないわけでは無い。だが此処で何もせず居たとしても結果は同じ、

 

 

 

 

 

「死ぬわけでもねぇし、駄目もとでやってみるしかねぇか・・・・。これで駄目ならマジ帰りを待ってくれている皆に謝るしかねぇ。」

 

 

 

 

クリアまで此処で生きていられる自身が無い。今まで転移してから此処までモンスターには会っていないが、もしかしたら此処に居る時間がモンスターの発生条件なるかもしれないし、この穴は一様広いから一対一までは良い、だが一対多にれば戦闘できるほど広さは無い。リンチになってゲームオーバー、死亡の未来しか見えない。何も出なくてもクリアまで辛抱強く俺に待つしかない。最悪の場合後者であれば生き残れる。前者の場合本当に謝るしか術が無くなり、後はこの世にさようならだ。

 

 

 

 

「そうと決まったらやるっきゃねぇか。破壊の剣とか御大層な名前なんだ。頼むぜ。」

 

 

 

 

そう言いながら、俺はメニュー・ウィンドウを操作して今さっき手に入れた《ブレイクブレイド》を装備する。そうすると俺は青白い粒子に包まれて折れた剣の角と背びれを持つ重騎士が姿を現す。装備してみて分かったが視界は何時も通り、動きを阻害するか少し動いてみるが思った以上に軽いし、動きやすい。気付くと背負っていた《セミスパタ》が無くなっており、何処に言ったのかと思って装備欄に目を通すが

 

 

 

 

「装備している。――――――――うん?」

 

 

 

 

足元を見ると背負っていた《セミスパタ》が転がっていた。装備しているのに落ちている。コレはどう言う事だろうかと思ったが、その前にメニュー・ウィンドウを消して目の前に転がっている自分の剣を取ろうとした時、突然のウィンドウが展開され

 

 

 

 

   -New《破壊の剣》解放-

 

  -Newエクストラスキル解放-

 

   ●《ハイ・バーサーカー》

 

   ●《多重武装》 

 

 

 

 

 

 

表示された項目に首を傾げる。なんじゃこりゃ、装備したら取得できるスキルってあったっけ?まぁとりあえずスキルみたいだが、どう言ったものなんだ?ウィンドウを宥めていると横にスクロールバーがあり、まだ続きがあるのかと思って下にクロールすると

 

 

 

 

 

 

  ※補助系以外のスキルの使用不可※

   

 

 

 

 

 

―――――――――え?補助系以外のスキルの使用不可!?それを見て直に出てきたウィンドウを閉じてメニュー・ウィンドウを展開し、武器系スキルの欄に表示されたツリーにある解放したスキル以外にもこれから解放するであろうスキルにまでもバッテンで全部塗り潰されている。つまりソードスキルの動作補助を受けられなくなり、スキル特有のマイナス付属効果を与えられなくなったと言う事だ。俺はどうせ、着ている間だけだと思って直に黒銀の鎧を脱いだが、

 

 

 

 

 

 

「――――――――――嘘だろ・・・・!?」

 

 

 

 

 

鎧を脱いでも以前のまま武器スキルのツリーだけがバッテンで埋め尽くされている。気が動転していて気付いていなかったが、代わり一番下の欄に新しく解放されている部分があり、多分今さっき取得したスキルだろう。良く見るとツリーの根元のアイコンが切っ先が折れた剣の形をしており、俺はそこから伸びたツリーにある解放された二つのスキルを見る。補助スキルらしき《ハイ・バーサーカー》、コイツは筋力と敏捷性に尋常じゃない補正が掛かっており、高高度の跳躍も可能。さらに全ての攻撃動作が有効になっている。例えは蹴ったり、殴ったりする行為は体術スキルが無いと意味がなかったり、物を投げたりするのも同じ、このゲームはその特定の行動に対応したスキルが存在する。このスキルはその補助を受けなくてもアバターと武器の性能だけでダメージが与えられるが、このスキルを生かすか殺すかは全てプレイヤーの技量に左右され、黒銀の鎧を装備している時だけの限定スキルの様だ。今は脱いでいるから黒く変色して機能していない。

次にこの《多重武装》と言うのは簡潔に言うといろんな武器、防具を持ち放題と言ったところだ。槍に片手剣、両手剣に戦鎚、とか筋力が許す限り装備可能、と言っても武器攻撃系スキルが使えないから利点は鎧が無くても使えて、いろいろな組み合わせが出来る以外しかない。それ以外は、もう一つの《ハイ・バーサーカー》の補正が掛かれば、十分生かせる。

最後に気になるのは、俺は再び鎧を呼び出して装備すると自分のHPバーの下にデジタルのストップウォッチのような秒単位まで表示された数字が表示されている。03:00で良いのか?コレ・・・。四時過ぎてるんだが?まぁ、それよりも

 

 

 

 

 

「《ハイ・バーサーカー》の高高度の跳躍・・・・。多分こいつを使えば出れるはずだ。だけど、足場がこれで跳べるか?」

 

 

 

 

少し足場を踏みならす様に踏んでみるが、かなり柔らかいし、出口までかなりの高さがある。どれだけ反則的な身体能力系の補正が掛かっていても踏ん張りが利かず、あまり跳べない可能性もある。さらに言えば失敗して着地した際、どうなるか・・・。

 

 

 

 

 

 

「考えてもしょうがないか・・・。―――――――――そいじゃ行きますか!!」

 

 

 

 

 

そうして右手にセミスパタを逆手に持ち、両足で垂直飛びをする為に膝を曲げて力を入れたデル。兜の両サイドのスリットに刻まれている幾何学な模様が赤く輝きだし、彼が感じるのは今までに感じた事も無い様な超人な力。此処で手に入れたその力を今解放する。跳躍と同時に鳴り響く爆音と爆発するようにの撒き散らす土煙、それを尾に引いて地上を目指す所か気付いた頃には日が落ちそうな赤い空と夕焼けの照らす赤い大地が、彼の眼に入った。足には地面の感触は無い、感じるのは赤い砂の混じった風のみ。

 

 

 

 

 

「た、高!?コレこのまま落ちても大丈夫なのか!?!!の、のあぁぁぁ?!?!!」

 

 

 

 

 

どれだけ驚異的な身体能力を得ようと彼は翼がある鳥では無い、力任せに跳んだ彼の体は重力に引かれるのが現実世界とこのゲームでの常識と言うのであればそれに従うしかない。動揺してバランスを崩してしまい何度か風に弄ばれる様に回転する。視界が回る高高度からの落下への恐怖、彼の脳裏を支配していたのはそれだった。まぁ、なんと言うか、高いと言っていても深い井戸から飛び出たのもあって本来の跳躍と同じ高さから落ちるわけではないからそこまで高くない。とは言え、バランスを崩して着地を失敗すればただでは済まない。とっさの判断で彼は大の字になる様に両手と両足を広げて風の抵抗を一身に受け、僅かながら減速し、体勢を立て直す。

そのまま迫ってくる地面に激突する様に両足を曲げ、衝撃を吸収する様に着地。間欠泉の様な土煙を起こし、爆音を響かせる。暫くして収まった土煙に中から無傷で立ち上がったデルの姿があった。彼は片腕で汗を拭く様な仕草をしながら

 

 

 

 

 

「――――――ふぅ、冗談抜きで死ぬかと思った。でもマジでダメかと思ったが出られたな。」

 

 

 

 

そう思いながらデルは今さっきまで絶望を感じていた井戸の方に振り返る。跳んだときに大分風に流されたのか、井戸から垂直飛びした割に井戸と着地地点にかなり距離がある。いろいろ確認しているとデルは偶々自分のHPバーに視線が行き、おかしい事に気付く、今さっきは03:00を示していたのにもう02:34となっている。どうなっているのかと思ったが、先に帰る方を優先した彼はをモンスターがいないか周りを見渡してから帰還用の転移結晶を使おうとしたが

 

 

 

 

 

「おい、まだ転移に出来ないのかよ。さらに何があるっていうん・・・・・うん?」

 

 

 

 

最初と同じくまだ使えない。採掘をし、脱出も出来た。なのにまだ何が足りないのだろうかと考えていると金属がすれる音と重い足音が彼の目の前から響く、辺りを見回してみると今まで酷かった赤い砂を運んでいた風も止んで、最初よりかなり視界が良くなっている。晴れ始めた砂嵐に此方より一回り大きい人型の影が此方に近いづいて来る。

 

 

 

 

「・・・・なるほどな。コイツを倒さないと帰れないってわけかよ。」

 

 

 

 

砂嵐の中から出てきたのは、少しくすんだフードの付いた白い外套を被った鎧。確認出来るのは黒い腕に足のフィルムが、実際のところ全然形が違うのだが、なんだかというか《ブレイクブレイド》のフォルムが似ている様な気がする。フードが影になっているので顔が見えないが三つの翡翠の眼光がぎらぎらと輝いている。レッドカーソルと言う事はコイツはモンスター、名前は赤文字で《???》と書かれている。色からして強敵である事は分かるのだが、何時もモンスターと少し雰囲気が違う。そう思っていると外套を纏った黒い鎧が電子的な声を

 

 

 

 

 

《お、まえは、そ、のよろい、を使い、な、にをのぞむ・・・?》

 

 

 

 

途絶え途絶えの言葉だが、何処のゲームでありそうな問いかけに彼は逆手に持った《セミスパタ》を少し土を払う様に振り、無数の剣の刺さる赤い大地にしっかりと足をつけて外套の纏った鎧に

 

 

 

 

 

「んなもん決まってるよ。この世界で生き残る為に使わせて貰うだけさ。」

 

 

 

 

 

《そう、か、ならきさ、まの、いしを、ため、させてもらう。》

 

 

 

 

どう言った会話パターンを備えたAIかは知らないが、少し何時ものボスっぽいモンスターとは別の雰囲気を感じる。彼がそんなこと考えている最中に戦闘の開始を告げる様に外套を着た鎧のモンスター名の下に四本ほどHPバーが出現する。鎧の方はこっちと同じくらいの中型の刃の平べったい十字剣を両手に持って構え、土煙を巻き上げて突撃しているのに対してデルも逆手に持っていた《セミスパタ》を持ち直す。

そして間合いを一気に詰める《???》は右手の十字剣を振り下ろす。デルは振り下ろされる剣に合わせる様にタイミング良く、後方にステップを踏む為に地面を蹴った瞬間、重い音と同時に土煙を巻き上げて後方に跳んだ。

 

 

 

 

 

「―――――――――お、あっ!?」

 

 

 

 

 

最初の跳躍で既に分かっているつもりだったが、何時も通りに少し後ろにステップを踏んだだけでこれ程簡単に跳ぶとは思わなかった事に思わず声が出てしまう。少し体を動かして姿勢制御をし、どうにかぎこちない着地する。まだ慣れない力加減に戸惑いながら体勢を立て直そうとする彼を待つわけも無く、凶刃は迫る。

《???》が左手に持った十字剣を右から左へと横薙ぎに振るって来るのを今度は軽く飛んで、回避して続けて振り下ろして来る右の十字剣を《セミスパタ》の剣の腹を盾にする様に構え、空いた腕で刃を支えながら受け止め、どうにか踏ん張る。

受け止めるのに余裕はあり、怪力ではじき返して浮いた腕と反対側の十字剣を下から切り上げる様に切り込んでくる。それを身を引いて避けようとするが間に合わず、右肩アーマーに切っ先が当たる。当たった同時に自分のHPバーの反対側に《耐久力限界域》の赤い警告文が点滅して《ブレイクブレイド》の簡易図が表示され、右肩アーマーの耐久値がいきなりレッドライン通り越して1ドットしかない。斬撃を受けた右肩アーマーの見た目も直撃した場所に深い切り傷が刻まれ、今にも壊れてしまいそうだ。

 

 

 

 

 

「―――――っ!?脆っ!!?!?」

 

 

 

 

 

このアーマー。一種の盾の様な防具的な役割があるみたいだが、一発で御釈迦寸前にまで耐久値が削られた。仮にも強敵である以上威力があるのか、こっちの装備が脆いのかどっちか聞かれたら強敵だから威力があったのだろうと思いたい。もしかしたら雑魚モンスターの攻撃でも簡単に耐久値が削られるなんて思いたくない。なんにしてもこれ以上受ける訳にはいかないとデルは、《セミスパタ》を構えて回避を重視しながらヒットアンドアウェイの戦法で攻勢に出る。

 

 

 

 

 

「・・・・・うぉぉぉ!!!」

 

 

 

 

振り下ろされる凶刃を半身で交わして《セミスパタ》で斬りつけ、次は横薙ぎ振られる十字剣を軽くステップを踏んで後方に飛び、着地と同時に前に跳んで力任せに斬撃を浴びせ、極力防御は避け、どうにもならない時は今さっきの様に《セミスパタ》を盾にする。相手は剣二本に対して此方が一本なのだが両腕の間を剣が飛び、キャッチと同時に防御、攻撃、受け流しを行う、彼も伊達に此処まで生きて来たわけではない。リアルでは剣に触れる事は無かったが、今までのサバイバルによる戦闘経験と手先の器用さが彼の強さを支えている。

それにしてもソードスキルも使えない状態でありながら、ランク低い武器なのに思った以上にダメージを与えられる。その証拠に相手のHPバーが二つなくなり、次のHPバーを削り始めている。だが、《???》ただやられるようなら苦労はしない。この敵も他のボスと例に漏れない様に行動パターンが変わり、剣撃がさらに重く苛烈を極める。剣をクロスする様に斬撃を浴びせてくる《???》に対して横薙ぎと同様軽く後ろにステップを踏んで回避した後、振り切ってからさらに踏み込んできて刃を返し、斬り上げる様に再びクロスした斬撃を後方に回避する。完全に上がった腕を確認したデルは無防備になって胴体を斬り付ける為に前に跳んだ。

そして完全に無防備になっている状態なのは見ていて分かり、だから彼は攻め込んだ。

 

 

 

 

 

 

――――――それがいけなかった。飛び込んで自分の間合いに入ったデルは《セミスパタ》で斬り付けと振りかぶろうとした瞬間、背筋か凍る様な感覚に襲われ、とっさに剣を盾にする様に前に構えると蛇が這う様に迫り、剣に接触した際、金属の擦れる甲高い音と火花が散り、無事だった左肩アーマーに黒い何かが直撃して先端が砕け散る。さらに弾き飛ばされたデルはゆっくりと後転しながら着地し、今さっきの不可解な攻撃をしてきた《???》に視線を向けると目の前に何かが突き刺さる。よく見るとそれは西洋の剣の刀身でとても見覚えがある。恐る恐る自分の得物である《セミスパタ》を見ると刀身が根元から折れていた。

 

 

 

 

 

「―――――――――――なっ!?お、折れた!?!!」

 

 

 

 

 

と驚くデル。クエストやレべリングなど戦闘があるかもしれない時はちゃんと鍛冶師に手入れして貰ってから行くのを心掛けており、《セミスパタ》はランクは低いがそれなりに耐久値が高い武器、そう簡単に折れるものではない。視界に新たに簡易図に見ない赤い警告文が増えており、《武器耐久値限界域-武器破損》という表示があった。持っていた剣と共に折れた刀身が砕け散って青白い粒子になって消え、警告文も同じように消えたのを確認しきる前に斬撃が迫ってくる。それを直に立ち上がって全力で跳び上がり、上空へと逃げる。

コレは《ブレイクブレイド》を纏ったデルだけに許された一時的な緊急退避と言っても良い、限られた滞空時間の中で彼は行動する。跳躍の頂点に達する前にメニュー・ウィンドウを展開して”持たされた武器”を引っ張り出す。右手には黒い柄に、刀身の根元が扇状となっている圧断する様な丸い刃を持った身を隠せるほど巨大な純白の両手剣《試作重大剣》と左手には小ぶりで片手で持つように設計されてるが見た目以上に重い円錐形の槍《ヘビーランス-4型》を持ち、重力と自重に任せて《???》に振り下ろす。だが、避ける様子が全く無く此方としては好都合であるが、今さっきと同じように誘われているような感覚に恐れる。

 

 

 

 

「来ると分かっていらりゃあなぁ!!これぐらいぃ!!」

 

 

 

 

《―――――!?》

 

 

 

今さっきの様に跳び込んだ瞬間、蛇の様に這う鞭の様で抑撃体勢される可能性があるのに、デルはそれを承知の上で大剣を振り下ろす。振り下ろされる大剣の速度がさらに上がり潰し斬らんと迫る。突然の速度の変化に驚いた様な仕草するが直に持ち直した《???》は予想通りに抑撃に黒い何かが這う様に素早く迫る。

 

 

 

 

 

 

「―――――――――――ぎぃっ!!?!!」

 

 

 

 

 

 

振り下ろされた大剣を交差するように支えながら、デルの両わき腹を擦り付ける様に火花を散らせ通過する。その最中、HPバーがどんどん減っており、やっぱりこの《ブレイクブレイド》という黒銀の鎧、スキルの名前通り狂戦士の様な補正が掛かるが防御力が殆ど紙装甲と言っても良い。

さらに言うならこのHPバーの下にある数字がやっぱり減っている。00:29にまで減った数字が最初は何なのかと思ったが、もしかしなくてもこの鎧が使える制限時間かもしれない。HPバーがレッドゾーンに突入したデルは怯む事無く、さらに力を入れて振り下ろす。

 

 

 

 

 

「ぐぎぃ、ぎぃっ!?!?!うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」

 

 

 

 

《――――――――――――が、ぐぅ!?!!?!!》

 

 

 

彼は力任せに振り下ろした大剣はわき腹を通過してダメージを与え続ける黒い鞭の様な物ごと強引に右肩の根元を潰し切断する。切断された腕と鋭利な刃物の様な多関節の鞭は、赤い大地に土煙を上げて落ちる。デルはそれを確認する事も無く直にその場から飛び退き、距離を取りながら即効性のある回復結晶を二個取り出して使う。それで殆どのHPバーが回復したが、残り時間は00:10しかない。これ以上時間を掛ける事は出来ず、簡易図を見ると《試作重大剣》の耐久値が半分まで減っており、土煙を巻き上げて滑る様に着地しながら《???》のHPバーを見ると残り一本。多分この《ハイ・バーサーカー》、耐久値を代償に威力が上がるみたいだ。その所為で武器の耐久値の減りが早い、その証拠に数十回も戦闘しても大丈夫な耐久値がずば抜けていた大剣がこんなにも早く減っている。大剣を持っている側を前にして構えるデルなのだが、それを気にした様子も無く戦闘態勢を解いて《???》は落ちた腕を担ぎ、鞭を取って屈んだ時にずれた腕を担ぎ直すと背を向けて歩き出す。

 

 

 

 

 

 

「・・・・え、退くのか?」

 

 

 

 

追撃しようか悩んでいると突然、今さっきまで止んでいた砂嵐が白い外套を羽織った黒い鎧の姿を隠す様に強くなり、暫くすると止んだが、その場に《???》の姿は無かった。消えたであろう場所まで行くが何も無く、近くに刺さった墓標の様な剣の柄頭に引っ掛けられたボロボロの黒い外套があり、それを取ると青白い粒子に返還され、同じようにウィンドウが展開される。アイテム名は《ワイトマント》呼ばれるボロボロのフード付きの外套、能力は少しだけ防御力アップ、状態異常の治りが少しだけ早くなるのとヘイト値の減少。とりあえずコイツは装備していると敵から狙われ難くなる外套らしい。にしても驚いたりして最後まで良く分からないAIと言うより人間臭いモンスターだった。

とりあえず生き残った。HPバーの下の数字が00:02となっており、デルが《ブレイクブレイド》と武器を装備から外して元の服装に戻し、アイテム画面の欄にある黒銀の鎧の名前の横に『再使用まで-11:58-』と書いてた。気になってもう一度装備しようと押すが、《現在使用不可》と表示される。鉱石を取って、脱出、敵は撃退したし、これならと思って帰還用の転移結晶を使うとレンガ作りの西洋の街並み、クエストを受けた老人に会った場所に戻っており、渡して報告すると報酬に数千のコルと余った鉱石、後は古いボロボロの用紙の巻物を貰った。今回の目的を達成した彼は転移門まで行き、ある場所に転移する。

そして水車のあるのどかな街に転移した後は徒歩で店にまで行き、その店のドアを開けるとベルが鳴り、中に居る”彼女”に来客を知らせる。

 

 

 

 

 

「いらっしゃいませ!ようこそ、リズベット武具店へ!―――――ってなんだ。デルじゃない。」

 

 

 

 

「おい、おまえなぁ、言われた通り死ぬもの狂いで新しい鉱石アイテム取って来たってのに、なんだじゃねぇだろ、なんだは・・・。」

 

 

 

 

 

彼女は頬のそばかすが印象的で、赤いワンピースに白いドレスエプロン、ベイビーピンクの髪にルビーの輝き持つ様な瞳の活発で強気な少女。ここの武具店の店長であり、デルは武器の製作の為の素材アイテム収拾と彼女が作る試作武器のテスターをしている。

 

 

 

 

 

「はぁ?死に物狂いとか何大げさに言ってんのよ。私は新しい鉱石アイテムが無いか行ってきてとは言ったけど、危険なクエストを提示した覚えはないわよ?というか、なんでアンタがハズレ引いたのを私が悪いみたいに言われなきゃいけないのよ。」

 

 

 

 

「そこまでは言っていねぇよ。俺としては情報無しで捜させられる身にもなって欲しいんだけどな?―――――――――リズ。」

 

 

 

 

疲れた様に言うデルに”リズ”と呼ばれた彼女”《Lisbeth》リズベット”は不機嫌そうに、腰に手を持って行きながら彼に

 

 

 

 

 

「しょうがないでしょ、今攻略組に必要なのは次の階層に太刀打ち出来る武器なんだから、いろいろ試行錯誤したり新しいアイテムで見た事無い出来の良い武器を作らないと商売にならないじゃない。」

 

 

 

 

「そいつは分かってるんだけどなぁ、もう少し情報を・・・・。」

 

 

 

 

「お客さんから聞いた情報が嘘なのか本当なのか判断に困るのよ。それに情報収集もアンタの仕事だったんじゃないの?」

 

 

 

 

「あぁったく、へいへい、分かりましたよ。―――――リズ店長様。」

 

 

 

「嫌味っぽく言わない!それと前から言っているけど来店用の入り口じゃなくて、裏手から入れって言ってるでしょ!」

 

 

 

「分かったよ。悪かった。―――――――新しい鉱石アイテムを見つけて来たからとりあず店にある共有の倉庫に放り込んでおくぞ。」

 

 

 

「そう、わかったわ。」

 

 

 

 

そう言って彼が店の奥に行こうとするのを彼女は見ながら、少し照れたような小さい声で

 

 

 

 

 

「―――――――御苦労様。デル。」

 

 

 

 

 

 

「―――――――――おう。」

 

 

 

 

手を上げて小さく振りながら、彼は入って行った。此処は今日、狂戦士の様な重騎士となった少年とこの世界から生還する為に最強の武器を作る為、頑張る鍛冶屋を少女が開く武具店。

そして剣の世界の理を覆す破壊の剣は目覚めた。その力を手にした少年がこの世界に取り残された者達を救う英雄となるか、全てを破壊する狂戦士となるかまだ誰にも分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   それがこれから始まる剣の世界を舞台とした破壊の剣と鍛冶師の物語。

 




正直に言うといろいろなアイディアを探す為に他作品のSAO二次とアニメのSAOを見ていて感化され、残りの作品そっちのけで書いてしまいました結果です。
待っていてくれた方は大変申し訳ありません。



ではまた次回
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