転生松本乱菊のヒーローアカデミア   作:カワニ

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トーナメント決勝戦

 決勝戦直前、アタシは控室で集中力を高めると同時に爆豪の攻略法方法を考えていた。爆豪対常闇は相性が有利な爆豪が勝ったらしい。

 爆豪には弱点らしい弱点がないのよね……普段は短気なのに戦闘になると冷静になる。ホント面倒な相手だわ。しかも時間が経つにつれてギアが上がっていくし。

 そうしていると、突然勢いよくドアが開いた。そこには爆豪がいた。

 

「あ?あれ⁉何でてめえがここに……控室……あ、ここ2の方かクソが!」

「相変わらず口わるいわねー。ちょっとは改善したほうがいいと思うわよ?プロヒーローになるんでしょ?」

「うっせえ松本!お前本来の個性の使い方してなかったらしいじゃねえか。俺との試合ではちゃんと使ってこいや。そいつを上からねじ伏せてやる」

 

 そう言って出ていこうとする爆豪。

 

「もちろんそのつもりよ。というかそうじゃないと勝機がないし。ちょっとどこ行くのよ⁉もうあんまり時間ないし一緒に出場すればいいでしょ?」

「はあ⁉んなことできるかボケ‼」

「なに?あんた照れてんの?じゃあしょうがないか……マセガキ」

「照れてねえわ!そんなに言うならそうしてやろうじゃねえか!」

 

 爆豪はアタシの斜め向かいの椅子に座る。こういう時に正面か隣に座れないところを見るにやっぱりマセガキね。

 その後すぐに入場の時間になる。

 

『さあいよいよラスト!決勝戦!ってあら?二人仲良く同じ入り口からやってきたぞ!しかも腕まで組んでるし!爆豪羨ましー‼』

『お前……高校生相手にかなりギリギリだぞ、今の発言』

 

「オイ!腕組む必要ねえだろうが!」

「照れんなって!最後なんだし仲良しアピールしときましょ」

「意味わかんねえよ!」

 

 もう、ホントに照れ屋さんなんだから。

 

『えー予想外の登場でしたが、両者準備ができたようです!雄英1年の頂点がここで決まる!決勝戦、松本対爆豪‼スターート‼』

 

 スタートの合図で動き出したのはほぼ同時だった。アタシは中距離で戦うように灰を放出しいたが、爆豪は接近戦を狙いに爆発で急接近。アタシの灰も爆風で吹き飛んだ。

 やっぱりこうなったか……個性の相性は悪いし、アタシが接近戦はできないと踏んで近づいてくるわよね。

 接近し大振りで攻撃してきた爆豪を避け、拳を爆豪のお腹に食らわせる。まさかカウンターを食らうなんて思ってなかったのか驚いているようね。

 そのままの勢いでついでに回し蹴りを叩き込む。爆豪は倒れるがすぐ起き上がる。

 

『松本のカウンター炸裂!接近戦になったときはピンチかと思ったが、なんと逆にダウンを奪った!』

『松本は女子にしてはフィジカルもあるし体の使い方が上手い。武道とかやっていた奴の動きだ』

 

「へっ!舐めてたのは俺の方だったか!こっからは全力だああ!」

 

 再度爆豪は突撃してくるが、爆破の反動で動いていて反撃しづらい。再び接近戦となる。

 連続して放たれる爆破を、触れないように腕の周りにまとわせた切れる灰を使いながら受け流しつつ反撃する。

 アタシは爆破による火傷を、爆豪は切り傷を付けつつ接近戦が続く。やっぱり爆豪の反応速度は異常だ。相対的にアタシのほうが押されている。

 

『決勝戦は超接近戦だー!というか二人とも接近戦強くない⁉こんなことできたのかよ!』

『爆豪ができるのは訓練でも見せてたから驚かないが、松本がここまでできるとはな。ただ体さばきは互角だが個性の相性で松本が不利に見える。爆風で灰が飛ばされてるし、このままだと押し切られるかもしれん』

『マジかよ⁉頑張れ松本!負けるな!』

『贔屓すな』

 

 このまま接近戦を続けたら負けるわね。いったん仕切り直しましょう。灰を爆豪の目の前に散布し一瞬隙を生んで灰雲を展開。

 灰雲に乗って空中に退避する。一息つこうとする間もなく爆豪は爆破で飛んでくる。あーもう鬱陶しいわね!

 空中を飛び回りながら戦う。お互いにあまり攻撃が当たらない。

 

『超接近戦の第1ラウンドが終わったと思えば戦場は空中へ!第2ラウンド開始だあ!』

『空中戦か……正直どっちが有利かもわからん。お互い個性の使い方が上手いな』

『俺たち教師陣の予想を超えてくる戦闘!今年の1年どうなってんの⁉』

 

 なかなかお互い打つ手がない。どうするべきかと悩んでいると、爆豪のギアがかなり上がってきていた。

 想像以上の爆破の威力に回避しきれずよろけると、腕を掴まれた。そして空中から地面に叩きつけられる。

 痛い……今世に生まれてから最高に痛いかもしれない。これは腕と肋骨あたり何本か折れてるわね。咄嗟に灰をクッションにしたけどあまり意味なかったわね。

 でもただではやられない。掴まれた方の腕を深く切った。流石の爆豪も痛みが強かったのか距離を取る。

 

『ここで爆豪、松本を捕まえ地面に叩きつける!ひでえ!大丈夫か松本⁉』

『爆豪のギアが上がってきたな。これで一層松本は厳しくなった』

 

 わかってるわよ、そのくらい!しかしどうするか。ここは一か八か仕掛けるしかないか……

 最大規模の灰を放出し、爆豪の周りに集め、灰の竜巻を起こす。当然灰は切れるようにしておく。

 

「ぐあああ!クソがああ!」

 

『ピンチかと思われた松本!ここにきてえぐい攻撃!やっちまえ!』

『実況は公平にな』

 

 やったかと思ったが、竜巻の中から大量の爆発音が聞こえる。そしてとんでもない爆発がしたかと思えば爆煙の中から血だらけの爆豪が出てきた。

 まじか。結構いい攻撃したはずなんだけどな……これに耐えてくるってどんなタフネスよ!

 

「ハアハア……ちゃんと本気でやってくれて嬉しいぜ!これで俺が完膚なきまでの一位になる!」

 

 爆豪が回転しながら飛んでくる。避けるのは……無理ね、もう動けそうもない。迎撃一択。限界以上に灰を放出し一点集中させるが爆豪を止められない。

 

榴弾砲着弾(ハウザーインパクト)‼」

 

 それが聞こえたのを最後にアタシは意識を失った。

 

 

※※※

「それではこれより!表彰式に移ります!」

 

 優勝目指して頑張ったけど結局2位だった。悔しい!1位は爆豪で3位は轟と常闇。表彰台をA組で独占しちゃったけどいいのかしら?

 

「メダル授与よ!今年メダルを贈呈するのはもちろんこの人!」

「私がメダルをもって来「我らがヒーロー、オールマイト!」た!」

 

 どこからともなくオールマイトが登場した。轟、常闇と順番にメダルがかけられ、抱きしめられる。

 アタシも抱きしめられるのかとドキドキしていると、

 

「松本少女、おめでとう。個性の威力、コントロール、地力のすべてが素晴らしかった。このまま精進を続けたまえ!」

「ありがとうオールマイト!1位になれなかったのは残念だけどそう言ってもらえると嬉しいわ!」

「うむ。コンプラ的に厳しいからこれで許してくれな」

 

 そう言ってオールマイトは握手してきた。残念……抱き締められたら誘惑できたのに……

 

 1位の爆豪にもメダルをかけ、表彰式が終わった。

 記念に表彰台の4人で写真を撮ってもらった。みんな興味なさげだったけど無理矢理撮った。青春できるのは今だけなんだから!

 帰りのホームルームでは明日と明後日が休みなことと職場体験があることを告知された。

 二日間はゆっくり昼寝できるわね。

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