転生松本乱菊のヒーローアカデミア   作:カワニ

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クラス対抗戦

 文化祭も終わって11月も下旬に差し掛かる頃。プッシーキャッツがやって来た。洸汰くんがアタシを見るとマンダレイの影に隠れてしまったのは何でだったのかしらね?

 彼女たちプッシーキャッツが復帰するということは喜ばしい。林間合宿では頑張ってくれたからアタシはすっごく応援している。

 

 

 そんな中ビルボードチャートも発表された。大方の予想通りエンデヴァーはナンバーワンとなった。荼毘の件で批判はあったが今までの実績と根強い支持層がいることで今回の順位になった。それに代わりのナンバーワンというのも想像がつかないというのもあったのかしら?

 

 

 しかしその発表後すぐに脳無とエンデヴァー・ホークスが戦闘する事件が起きた。その様子はテレビで中継されて、一時は危ういかと思われたけどギリギリのところでエンデヴァーたちが勝利。

 その後に荼毘が襲来したりもあったけど、エンデヴァーはナンバーワンとしての仕事を全うできたのではないかしら?

 焦凍の様子は心配だったけど、本人は大丈夫だと言うし実家に一旦帰ることになったからあまり話せなかった。

 

 

 

 そんな中でも授業は続く。今日はB組との合同授業。透がワクワクしているみたい。響香が寒くないのか尋ねているが気合らしい。気合ってすごいわね……アタシは無理。

 いつも通り物間が喧嘩腰な物言いでやってくる。文化祭の出し物のアンケートでマウント取って来たけどアタシとしては両方生で見てないから何とも言い難い。

 

「今回、ゲストがいます」

「しょうもない姿はあまり見せないでくれ」

 

 先生方がそう言ってやって来たのは心操だった。確か体育祭で出久と戦っていたような……

 心操が一言挨拶をするが、ギラギラしていてカッコいいわね。

 

 今回の訓練のルールを説明される。4人一チームで敵を4人投獄したほうが勝ちらしい。心操はA組・B組それぞれに一度ずつ入って5人になる。

 というわけでくじを引く。アタシは3組目か。同じチームは焦凍と天哉と障子か。中々強いチームを引き当てたわね。

 

「皆、よろしく頼むわ」

「ああ」

「よろしくな!松本くん、轟くん、障子くん」

「正直このメンバーは心強いな」

 

 焦凍はいつも通り言葉数少なく、天哉は元気いい。障子の意見には賛同ね。このメンバーならある程度のことには対応できそう。

 

「姉御!お久しぶりだぜぇ!」

 

 アタシに喋りかけてくる人がいた。誰かと思ったらB組の鎌切じゃない。

 

「鎌切久しぶりね。というかアンタ本当にアタシのこと姉御って呼ぶのね……テンションでそう言ってたんじゃないんだ」

「当然だぜぇ。俺の心の師匠だからな。林間合宿で見せた斬撃、今でも覚えてるんだぁ」

「そう言ってくれるのは嬉しいけど、今のアタシの太刀筋はもっと鋭いわ。ほら、刀あるし」

 

 アタシはそう言って刀を見せる。まぁ抜いても今は刀身ないんだけど。

 

「マジかぁ、楽しみにしてるぜぇ」

「鎌切ー!何やってんの?作戦会議するよー!」

「おっと俺はもう行かないと。邪魔したなぁ」

 

 鎌切は自分のチームの所に戻って行った。ほとんど自分の言いたいことだけ言ってて以外にマイペースな男ね。

 

「松本くん、B組とも交流があるのか!他クラスと高め合うのはいいことだ!」

 

 天哉が素直に褒めてくれる。ただあれは交流というより一方的な気がするけど。

 

「お前あいつと仲いいのか?あんまり喋ってるとこ見たことねえけど」

「え?そうねえ……クラスも違う上関わることは少ないし、さっき話したのが林間合宿以来よ。どうして?」

「いや……なんでもねえ」

 

 どうして焦凍はそんなこと聞いてきたんだろう?不思議に思っていると、障子が小声で何か言っている。

 

「轟、気にするな。あれは普通に友達なだけだ。お前が心配するような関係ではないだろう」

 

 よくわからないけど焦凍が納得しているようだからいいか。そんなことを考えている間に第一セットが始まった。

 第一セットは心操が大活躍していた。特に声を変えられるのは強いわね。ついつい反応してしまうし、疑心暗鬼になる。

 結果的にA組の勝利となった。それぞれ反省点を述べていくが、アタシたちも同じ轍を踏まないようにしないと。

 

「作戦どうする?やっぱり焦凍を軸に行く?」

「俺か」

「確かに轟くんの個性は強力だ。それがいいか」

「なら俺は索敵だな」

 

 アタシたちも作戦を詰めていく。そしてすぐに第二セットが始まる。

 まず黒影(ダークシャドウ)が黒色によって操られるというのに驚いたわ。そしてキノコは正直怖い。A組が苦戦したのは司令塔の百が分断されたのが大きいかしら?そして最後のスエヒロダケはえぐいわね。結果B組勝利。

 ステージ移動も兼ねてインターバルが挟まれる。

 

「アタシたちって誰が司令塔?」

「それは飯田じゃないか?」

 

 アタシの疑問に焦凍が答える。

 

「俺か⁉しかし俺はスピードで動き回るから、インカムなしでは指示がな……」

「……司令塔不在か。ある意味分断による混乱は無さそうではあるが……」

 

 皆で頭を悩ませているうちに第三セットが始まる。

 

「とりあえず、軸は焦凍でいきましょう。それに皆が合わせる。特に天哉は持ち前のスピードで投獄なり援護なりで忙しくなると思うわ」

「だな。それなら間違いはないだろう」

「俺をそんなに頼りにしてくれているとは……!委員長として負けれないな!」

「俺が軸……情けない姿は見せられねえな

 

 位置について開始の合図を待つ。いざ開始されると、障子の索敵が必要ないくらい暴れているのがここからでも分かる。とすると……

 

「向こうの意図は恐らく正面戦闘」

「そうね」

「やるぞ、A組チーム3!」

 

 というわけで相手のいるところに灰雲で近付く。

 

「障子、敵の位置は?」

「4人全員固まっている。しかも無警戒」

「じゃあさっき言って通りに」

 

 アタシはそう言って向かって左手に移動し、様子を見る。そこに焦凍が氷結を放つ。氷結?炎の方が相性は良さそうだけど……

 骨抜の柔化で氷結がほとんど効果ない。それに地面が柔らかくされて天哉が走れていない。まずいわね。相手のペースになってる。

 しかも焦凍の後ろにいた障子も見つかってるし。これはもう正面から倒す他ないか。骨抜を目掛けて灰闐嵐を放つも、回原に防がれる。

 

「危ねえー。回転は俺には効かないよ、松本!」

「そうみたいね。灰塵の太刀」

 

 アタシは灰塵の太刀を発動させて回原に斬りかかる。

 

「うおっ!刀⁉そんなんありかよ⁉」

「ありよ!」

 

 回原は腕を回転させて防ぐが胴体がガラ空きだ。何回か打ち合って胴体を斬る。灰を刃状にしていないから気絶で済んだ。そこに天哉がやって来る。

 

「松本くん!援護に……ってもう倒したのか!」

「ええ。投獄お願い。アタシは障子の援護に」

「わかった!任せたまえ!」

 

 天哉はすごいスピードで回原運んでいった。アタシは早速障子の元へ。

 すぐに到着すると、障子と角取が向かい合っていた。そこをすれ違いざまに斬る!

 

「ゴフッ……!」

「一撃か。流石だ、松本」

「牢へ連れて行くのは任せていい?アタシは焦凍の援護行かなきゃ。さっきから温度が凄いことになってる」

「ああ、わかった。ここは任せ……」

 

 その時障子の足元が沈んでいく。これは骨抜の個性⁉ここに来ているとは……ただアタシは灰雲の上だから問題ない。

 

「角取返してもらうよ。俺ね、意外と友達想い。角取?おーい。って気絶してるのか……角取すまん!一旦引く」

「あ、待ちなさいよ!」

 

 とりあえず地面を削って障子を地面から出す。

 

「すまない」

「いいのよ。それより角取はお願いね。さっき言った通りアタシは焦凍の援護行くわ」

 

 アタシが焦凍の元へ着いた時には、骨抜と鉄哲、焦凍まで気絶していた。天哉は動けるようだ。

 

「その大きいタンク?みたいなの、よく避けたわね。流石のスピード」

「ありがとう!だが俺がもっと速ければ轟くんをやられずに済んだ!精進しなければ!」

「ストイックね。それはともかく彼らを牢に運ばなきゃ。アタシが拘束するから、アンタは焦凍をお願いね」

 

 アタシはそのまま骨抜と鉄哲を灰で固めて拘束し、牢に運ぶ。途中で援護に来た障子とも合流した。これで4対0、アタシたちの勝利ね。

 

『第3セット!投獄数4対0でA組の勝利!』

 

 というわけで反省会だ。

 

「じゃあとりあえず起きてるお前たちだけで。反省点を述べよ」

 

 相澤先生にそう言われる。

 

「俺はスピードが足りませんでした!もっと速ければ全員無事だったかもしれません!」

「安易に轟の後ろにいたせいで見つかりました。もっと工夫すべきでした」

「アタシは……個人としては良かったけど、作戦を立てる時にもう少し各人の動きを決めるべきだったかしら?」

 

 それぞれ反省点を言っていく。アタシとしてはあれ以上は大規模攻撃をするくらいしか他の選択肢はない気がする。それか敵の優先順位を変えるか。

 

「まぁいいだろう。それぞれ自覚があるみたいだし。それに中々いい動きだった。お疲れ様」

「あら珍しい。クールな相澤先生が素直に褒めてくれる」

「俺だって褒めるときは褒めるさ。特に松本、お前の動きは良かった」

 

 相澤先生が率直に褒めてくれる。なんだか照れるわね。

 

 反省会も終わって第4セットが始まる。直前に怪我人たちが帰って来た。

 

「焦凍、お帰り。怪我はもういいの?」

「ああ。それより勝ったみてえだな。良かった」

「厄介な鉄哲をアンタが抑えててくれたおかげよ。ありがとね」

「いや、むしろほとんど何もできなかった」

 

 焦凍は少し落ち込んでいるようだった。

 

「そうしょげてる場合じゃないわよ。これからも訓練は続くんだから。しっかり第4・5セットも見ないと」

「そうだな」

 

 喋っている間に第4セットがスタートした。この戦いは爆豪が大暴れしてそれを周りがフォローする形でA組が完勝。爆豪も随分まともになったわね。入学当初からは考えられない。

 ともかく一応これでA組とB組の対抗戦はA組の勝利が確定した。まぁこれに拘っているのは物間くらいかもしれないけど。

 

「爆豪なんだか成長してるわね。そう思わない?」

「だな。俺も負けらんねえな……」

「アンタも成長してんでしょうが。負けてないと思うわ」

 

 実際、今回爆豪が活躍したのも相性だったりが大きいとは思う。そう言う意味では鉄哲相手は焦凍にとってはかなり相性が悪かった。だからあまり気にすることはないと思うのよね。

 

 最後第5セットが始まるが、最初からトラブルが起きた。出久の個性が暴走している?新技とか言っている人もいたけどあの挙動はおかしい気がするわ。

 先生方も止めに行ったみたいだし大事に至らないといいけれど……そこからは普通の乱戦になってA組が勝った。

 

『これにて5セット全て終了です。全セット皆敵を知り己を知りよく健闘しました。第1セットA、第2セットB、第3セットA、第4セットA、第5セットA。よって今回の対抗戦!A組の勝利です!』

 

 こうして今回の対抗戦はアタシたちA組の勝利で終わった。ただ相性や事前情報によっても勝敗は変わりそうね。B組の子たちも優秀だったし。今日の授業はこれでお終いらしいし、早く帰ってお風呂にでも入りたいわねー。

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