【改変】元人間の天彗龍、透き通る世界へ行く。   作:カブトムシの相棒

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何度も何度も、本当に申し訳御座いません!

この作品を一度消し、もう一度作り直して、でもやはり最初のベースが分かり易く、やりやすいかもと今、気付きました。

なので、前のヤツは没にして、今回のが一話です。
只々、面倒な事をしてしまって申し訳ない気持ちで一杯です。本当に、申し訳御座いませんでした。

こんな私の作品をそれでも見て下さるのでしたら、心より嬉しく思います。



では、本編です。


本編1話:転生したらバルファルクに成っていた。

 

 

 

 

────俺は死んだ。

 

 

 

唐突過ぎると思うかも知れないが、本当だ。

生きていたら常に死とは隣り合わせと云うが、正にそうだ。人とは、いつ死ぬか分からない。それは人のみならず他生物全般に謂える事だろう。弱肉強食な自然界では特に。

 

とはいえ、誰かに殺された、交通事故で死んだ……とは別で俺は死んだ。

 

何と云うか、溺死?だった気がする。

 

なんか曖昧なんだ、自分の死因が。

確かその時は雨が凄くて、家に居て……そこら辺しか覚えていない。

何と云うか、記憶を抜き取られた様な感覚だ。多分風呂場とかで死んだんだろう……まぁ、どうでもいいか今更。

 

死んだんだ俺は。それで終わり。

 

悔いはある。親や友人、先輩に後輩に何も言えずに死んだこと。

それが、悔い残りだ。

 

後は……【ブルーアーカイブ】のガチャ状況だ。頑張って無課金で天井まで行きそうだったんだ。ドレスヒナや制服ネル……超強いから、悔しかったな。

それを云うなら【モンスターハンター】で昔に戻って攻略していたダブルクロスの事もそうだ。今は『ミラルーツ』をソロで討伐しようと奮闘していたっけな。ゲーム好きだけど絶妙に下手な部類だから、今んとこ全乙で全敗。マジ強い。まぁぶっちゃけた話、〈ボレアスやバルカン、アルバトリオン〉もソロじゃ倒せないんだよな。〈鏖魔ディアブロス〉といった【二つ名個体】も無理な話だ。もっと上手くなりたかったんだがな~。

 

色んな後悔はある。まぁだが……それでも、きっと皆は大丈夫だろう。俺は大学生だった。下には高校生の妹と小学生の弟が居たけど、そこから一人消えるだけ。皆強い人達だし、大丈夫だ。

友人や先輩、後輩の子達も大丈夫だろう。アイツ等マジで全員俺の事舐めてたし。

 

……何か舐められたまま死んだの腹立ってきたな。死ぬ前にもう一度俺と云う存在の素晴らしさを提唱して俺がどれだけ頑張っていたかを理解させる必要があったな。

 

あぁ、クソ……やっぱ死ぬもんじゃないな。

 

 

 

「────キュルルルル(はぁぁぁぁ)………キ?(あ?)

 

 

 

はぁぁ……と、俺は溜息を()()()

 

……ん?待て、どういう事だ。

吐いた?息を?俺が………は????

 

 

 

キュ、キュルルルルルル(は、はぁぁぁぁぁ)………キィィ!!?(ううぇ!?)

 

 

 

な、なに!?なんだこれ!?俺生きてる!?なんで!?いぃぃ!?

し、しかも、何処此処!?なんか自然豊かで空気が澄んでる場所に居る!?あ、天国!?うぇ!?

 

め、眼を覚ましたら、何か変な場所に……あれ?もしかして、これ夢?

 

そうかもしれない……眠くなりそうな雰囲気だし。

 

 

 

「………キィ、キュルルル(いや、夢じゃない)……キュルルキュッ、キィィィ(だって、普通に手には感触があるし)………キ?(あれ?)

 

 

 

違和感。非常に、違和感。

 

気付くのが少し遅くなったが、これ……俺の身体じゃない?

 

・視線が余りにも高い。

・日本語を喋れない。

・なんか四つん這いの姿勢。

・先ず第一として腕が人間じゃない。

 

 

 

「……キュ、キュルルルルル(な、何故だか分からんが)……キィィィィッ!(猛烈に嫌な予感がするぞ!)

 

 

 

俺は冷静に成れなかった。

極めて、普通ではないこの状況……どうしようか考えるも、頭は真っ白だ。

 

一種のパニック状態。故に俺は……。

 

 

 

「キィィィィィィィィッッ!!」

 

 

 

”ダッッ!!!”

 

 

 

走った。訳も分からず、叫んで走った。

 

その行動で理解した。俺は()()()()()()と。

腕を見て思ったが……俺は恐らく人ではないナニかに成っている。

日本語……人間語を喋れない。姿勢や視線から分かる巨大な身体。

 

生えている樹木を走っただけで薙ぎ倒すヤベェパワー。

 

明らかに、夢ではないのは、直ぐに分かってしまった。

感触も、記憶も、何もかもが現実。

 

少し、いや……俺は今、絶望している。

これからの事に?自分が死んだって自覚して?

色々だ。それ等を含めての絶望。そして……

 

────この後、自分の姿を見る事になる、絶望だ。

 

 

 

「キュィィィィィ…ッ!!」

 

 

 

我武者羅に走った。

今はそうしたかった。そうでもしないと、狂ってしまいそうだから。

俺はよく気を落ち着かせる時、ランニングに行く事があった。

叫んだり、自暴自棄に走ったりはしていないが、走れば脳ミソが空っぽになる様な気がしたから。

 

でも、この身体は想像以上に疲れない。ってか強い。なんだこの身体……気に当たっても全然痛くないんだけど。

 

 

……そういえば、この声……何かで聞いた事がある様な……?

 

 

少し冷静になっても、取り合えず何か見えるまで走ってみよう。

 

俺は、冷静に成れない頭で、それだけ決断付けた。

 

 

 

 

 

 

■────数分後。

 

 

 

 

 

「キュゥゥゥゥ……」

 

 

 

数分走って、今は泣きながら歩いてる。

瞳から出てはいないが、心の中で泣いてる。ちょっと疲れてしまった。

 

 

 

キュルルル、クィィィ…(それにしても、此処は何処なんだ)?」

 

 

 

未だに此処がどういった場所なのか、俺は理解していない。

いやそれは当然ではある。自分がさっきまで居た場所は日本の我が家の自室、そこから死んで、気付けば見知らぬ異世界であろう自然豊かな場所。

 

……近くには誰も居ない。動物も虫も何もかも。

まぁ誰か人でも居てもどうせ俺の全身を見たら逃げるだろう……此処がどういったテイストの世界なのか知らないが、俺は人では無いからな。

 

 

 

「キュイィィ、クルル、クルルルルルルル~」

 

 

 

身体が強張ったのを感じて、犬猫の様に伸びをする。

……マジか、もう人間じゃしない動きしてる。

俺って適応能力いいのかな……なんか、この感じでも生きてけそうな気がして来たぞ。

 

 

 

「(……よく分からない、この未知の世界で生きていく。前世じゃ死ぬのは早過ぎたから……ここでは、人としてではなく、顔も知らぬこの生物として)」

 

 

 

一度走って冷静に成った。もう、現実逃避は辞めだ。らしくない。

絶望しても仕方ないのは、もう理解した。前に進もう……死んだ身として、潔く。

 

とりあえず顔が見たい、あと全身図。

話はそっからだ。何か、鏡とか無いだろうか……ん?

 

 

 

キュッ!キュィィィ!!(川だッ!川があったぞー!!)

 

 

 

獣道を作りながら歩いていると、何と渓流を発見した。

微かに音はしていたが、まさか本当にあるとは……近付けば、非常に綺麗な水だと分かる。

 

……手を川の上に翳せば、反射される掌。

 

つまり────映る。俺の、今の顔が。

 

 

 

「(腕の感触や見た目を考え見るに、恐らく銀色で硬い甲殻のバケモンだ……ふぅぅぅ)」

 

 

 

少し怖気づく。やはり、自身の一生を生きる顔は、大事だ。

しかもそれが前の人間の顔ではなく、怪物の顔ともなれば尚更だ。

 

しかも予想が付かない。毛が生えてる訳でもなく、甲殻は赤や茶色と云ったドラゴン系でもない銀色。

 

……マジでなに?怖すぎるんだが。

 

 

 

「(────ええいままよ…っ!)」

 

 

 

とはいえ、結局は見なくては進まない。

俺は目を瞑りながら水面の上に顔を覗かせる。

 

そして……目を開ける。其処には────

 

 

 

「……………………(は?)?」

 

 

 

想像の、余りにも斜め上すぎる顔が在った。

 

もう回りくどいのは無しにしよう。其処に居たのは……()()()()()()()()()

 

 

 

キュ、キュィッ(バ、バルッ)……キュルル、クィイィ(バル、ファルク)…?」

 

 

 

ハンティングアクションゲーム【モンスターハンター】に登場する、モンスター。

 

 

────天彗龍『バルファルク』の存在が、其処には……あったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────キュッ?(ふぁっ?)

 

 

 

俺は理解出来ないでいた。

それはそうだろう、死んで、いきなり見知らぬ場所で目が覚めて、少し気が落ち着いたところで己の姿の正体を知る。

 

脳が理解を拒むのも致し方ない事情。

 

 

 

「(何が、どうなってるんだってばよ……え?マジで夢じゃないんだよね??)」

 

 

 

鋭い爪を用いて頬を器用に抓る。痛い…。

 

えっ……そんな事ある???

 

ば、バルファルク?あの??モンハンの???

 

いや、マジか……頭痛くなってきた。

この際、異世界転生って感じなのは認めよう。

でも何でバルファルク!?え、じゃあ俺は【モンスターハンター】の世界に『バルファルク』の姿”で”転生したって事!?

 

……そんな事あんだなぁ。(思考破棄)

 

 

 

「クルルルルルルルルルル……キュィィィィィィ、クルルルルルル」

 

 

 

だが、この際もう何でもありだ。

 

唸っても仕方ない。理解出来ずとも今はこの先の事を考えなくてはならない。

一人で生きなければならないんだ。寂しいし、怖くて不安だけど……頑張って生きるんだ。

その為には……先ずは状況の把握、つまり”俺”の構造の理解だ。

 

 

 

「(バルファルク……生態は知っている。肉食で、音速並みで飛ぶ事が可能な飛行技術を持つ最速の古龍。確か”龍気”ってエネルギーを用いて攻撃、飛行の応用で活動するんだよな……その主軸となるのが────この翼膜の無い〈槍翼〉か)」

 

 

 

これでもモンスターハンターが好きだった。設定も追う位にはモンハンの知識はあった。

 

好きなモンスターは『ザボアザギル』とかが居るな。アイツは良い……カッコよくて可愛くてキモくて、難易度も丁度いい。異名も『化け鮫』と渋い。最高のモンスターだ。

 

1番はザボアザギルだが、2番目を決めるのなら……実はこの『バルファルク』だったりする。

このバルファルクもめっちゃ良い。曲、ビジュアル、生態、何もかもが男のロマンを擽る。

 

だから、まぁ……転生先がこの龍なのは、宝くじで3億以上の価値ではある。

最悪プーギーやジャギイとかだったら多分もう死んでる。俺は幸運なのだと理解した。

 

 

 

「(基礎的身体能力、固有の能力はトップのモンスターだ。よっぽどの事が無い限り他種のモンスターに狙われる事は無い。そういった点は大きいが、やはり重要なのは扱いと慣れだな……)」

 

 

 

そうだ、己が今バルファルクなのは非常に大きなメリットであり、同時に無視できないデメリットも存在する。

 

先ずバルファルクとて生きる者。だが同時に謎が多いモンスターだ。

古龍の中では比較的分かり易い部類ではある。一応ルドロスを食らう『肉食』のモンスターではある。これは追々だが、食糧問題はこの川に居る魚を食して考えよう。それが良い。

 

次に、バルファルクの危険度だ。古龍の中でも上澄みの立ち位置に居るバルファルクはかなり人類から恐れられている生物だ。

 

【赤い災厄の彗星】や【決して抗えぬ運命の証】、【大地を絶望に染め上げる凶兆】等々……色々とエゲツない異名や伝承で恐れられるモンスターだ。

 

そんな中で代名詞とも云える異名────【銀翼の凶星】……アカン、カッコ良すぎる。

 

そんな凄まじい肩書で、名に恥じぬ最凶の実力を持つモンスターに成っている。

 

男ならば、興奮するなと云う方が可笑しな話だ。

 

 

 

「(……って、思考が逸れた。ロマンを求めたらいけないな、こんな時に)」

 

 

 

心が躍る感覚を何とか落ち着かせ、俺はもう一度デメリットを整理する。

 

そう、バルファルクの大きなデメリット……それは。

 

 

 

キュルルルルルルル(奇しき赫耀のバルファルク)………」

 

 

 

そう────特殊個体の存在だ。

 

『奇しき赫耀のバルファルク』……ライズから新たに出現したバルファルクの特殊個体。

このバルファルクは……特殊個体と称するよりも”変異体”と謂った方が良いかもしれない。

 

俺も余り詳しくは無いんだが……これは〈暴走状態〉の個体のバルファルクらしい。

 

確か、余り溢れた龍気に耐えられず支配されてしまった個体だとか……通常個体よりも危険性が格段に上がっている理由は、その狂暴性らしい。

 

つまり、俺にもその可能性があるという事。これは……決して無視してはいけない。自身が操るべく龍気に逆に支配されて暴走、そのままハンターに殺される。最悪だ。

 

……まぁ、この世界に『ハンター』が居るかは不明だが、この世界が【モンスターハンター】の世界だと考えれば、居ると考えて不思議ではない。

 

 

 

キィィィィ(それにしても)………キュルルルルルル、キィィィィイィィ?(何か静かだな、川の音しか聞こえんぞ?)

 

 

 

メリットデメリットを整理して、やるべき事を座って考えていたが……一つ気になる事があった。

 

妙に静かなんだ。樹木が風で靡く音もしなければ、虫や鳥の囀りも聞こえない。

あるのは川の潺音(せせらぎおん)。謂い様がない……不気味だ。

 

 

 

「((バルファルク)が居るからか?だとしたら説明が付く……古龍の存在は小型生物の生命を脅かすとし、息を潜める設定があった。だが……)」

 

 

 

如何せん、そう云う訳ではないようだ。

なんだ、この違和感……まるで世界で一人の様だ。いや、一頭?まぁ何でもいいか。

 

 

 

「キュルルルルルル……」

 

 

 

不気味ではあるが、先ずは己の身体の研究だ。

 

色々と試してみよう。

食料はどれを食せばいいのか。

それによって何日持つのか。

自分は体長何mあるのか。

 

龍気は出せるのか、翼から噴出して、飛べるのか。

 

そうだな……やはり、最初は────飛ぼう。

 

 

 

クルルルルッ(空を飛ぶんだッ!)キュィィィィ!!(バルファルクの身体で!!)

 

 

 

興奮を抑え、極めて冷静に成ろうとするも……己の今の状態を鑑みれば、それは難しいこと。

だって、あのバルファルクの身体だ。それ即ち、戦闘機を超える速度で飛べるという事。

 

モチベーションが上がる。それはきっと、どれだけ楽しいことか。

 

俺は槍翼を拙いながらも巧く広げさせ、射出口から龍気を出すイメージを作る。

 

 

 

「(……難しい。だが、やるしかないッ!)」

 

 

 

今まで無い感覚。

想像、再現、バルファルクの心をイメージ。

翼には感覚がある。人間だった時には当然だが無かった感覚だ。

掴めない。なら掴め、でなければ……此処で朽ち果てて終わりだ。

 

出せ、噴出しろ……空気を、酸素を変換させてッ!!

 

 

 

”キュィィィィィィィィ……ッッ”

 

 

 

瞬間、噴出口から機械的な音が鳴る。

それは、正に────空を飛ぶ合図。

 

 

 

”キィィィ……ボヒュンッッ!!”

 

 

 

「キュッッ!!!キィィ!!キィキィーー!!」

 

 

 

飛んだ!空に浮いた!

龍気が炎のように龍気口から噴出し、この巨体を浮かせる。

やはり重い……だけど、体感的に頑張れば10~15分は飛べる。

まだ上手く使いこなせないが、頑張ればそれ位は飛べる。それだけは理解出来た。

 

ならば……やる事は一つッ!

 

 

 

「(危険だが────見よう、この世界をっ!)」

 

 

 

”ボッッ……ヒュゥゥゥゥッ!”

 

 

 

俺は勢いよく天空に舞い上がった。

テンションが上がる。こんな空高い場所に来たのは生まれて初めてだ。

この状態(槍翼を広げ、浮かせる事だけに特化した状態)だと移動が難しい。

 

スピードに乗る為には、このまま翼を背中に乗せるよう型にはめ、隼の姿勢をキープする必要がある。

 

……こうかな?

 

 

 

”ボボボッ!!ボヒュゥゥゥゥッ!!”

 

 

 

キュィィィィッッ!!(わぁぁ出来たッッ!!)

 

 

 

何と、上手くいった。奇跡だ。

俺はバルファルクが移動する時の態勢になって、今、前を突き進んでいる。

拠点はあの渓流にしよう。場所は一際大きな樹木の真下だから分かり易い、理解した。

 

そして、この景色を目に焼き付ける………何て美しいんだ。

 

 

 

「(自然豊かで、空は快晴……遠くには”近未来な都市”が連なってて、天空には”変な輪っかが”………………ん?)」

 

 

 

あり?ちょっと待て。

 

何か、変じゃね?

 

 

 

「キュルル?キィィィ…?」

 

 

 

疑問、いや、不可解。

 

此処ってモンハンの世界だよな?何であんな……東京よりも東京みたいなビルが一杯あるんだ???

 

しかも、この変な輪っか……何か既視感。

 

 

 

キュルルルルルル??(うーーーーーん??)

 

 

 

飛びながら考える。正直、情報過多で色々とキツイが、これに関しては最速で情報を得る必要がある。

幸い、俺の視力は良い。しかもどうやら、バルファルクは視線を段階で可動が可能なようだ。

 

近くを見たかったら近く見れるようにギアを変えて、遠くを視認したかったらまたギアを上げて変える。説明が難しいが、そういう感じだ。

 

これは慣れるのに時間が掛かりそうだが、今の一瞬でソレが出来ると分かっただけでも大きい。

これを駆使して、先ずは真上からこの世界の情報を得る必要がありそうだ。

 

……何だか猛烈に嫌な予感がするが。

 

 

 

「キィィィィィィッッッ!!!」

 

 

 

俺はモンスターらしく咆哮をしながら、そのビルがある場所に行った。

 

 

そこで俺は────この世界の秘密を、知る事になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

■翌日

 

 

 

 

 

 

▽────……一方その頃、シャーレ執務室。

 

 

 

 

 

「────謎の赤い彗星……か」

 

 

 

その日のキヴォトスは、少し騒然と化していた。

 

その大きな理由は、昨日、突如として現れた『赤い彗星』の事だ。

それはキヴォトス各所で目撃され、今やSNSでは大きなトピックとして騒がれている。

 

その波紋は……4日前に【連邦捜査部S.C.H.A.L.E】と云う組織に就任し、顧問として存在している男性────”シャーレ”の『先生』と同等の騒がれ模様だ。

 

シャーレの先生、彼は【キヴォトス外】から来た大人で、来訪早々『連邦生徒会長』の失踪によって起きた大混乱を、たった4名の生徒で抑えた存在だ。

 

その先生は朝方の今、シャーレ執務室でネットでの情報をコーヒーを飲みながら見ていた。

 

 

 

「『この赤い彗星、何か生き物のように動いてて不気味!』……『この銀色の石みたいなの何かな!?もしかしてさっきの赤いキラキラしてる星と関係あるのかな?ヴァルキューレに通報した方が良い感じ?』………色んな憶測が流れてるね。アロナ、君はこの彗星をどう思う?」

『うーん……キヴォトスでも観測されてない現象です。一概にコレと決めつける事は出来ませんが、やはり小型な隕石の部類でしょうか……?』

「うん、やっぱそれが妥当だよね。でもこの動画の彗星……嘘じゃなければ、確かに不自然に動いてる。真っ直ぐ進んでるかと思えば、急に方向転換をして唸る様に動いてる。まるで……生き物のように」

 

 

 

先生は落ち着いた声で発語する。

確かにこの彗星、妙な動きをしている。

流れ星の様に進んでるかと思えば、急に右に行ったり、左に行ったり……まるで意思がある様だ。

 

しかも、この画像……クレーターを作って突き刺さってる銀色の石。

 

 

 

『この銀色の石……画像検索しても何にも引っ掛かりません。未確認の隕石物で間違いないかと!』

「やはりそうか……ありがとうアロナ、助かるよ」

 

 

 

アロナですら知らぬ代物に、先生は白旗を上げる。

それはそうだ、先生は此処キヴォトスに来てまだ4日目だ。右も左も、何もかも分からない場所。

 

今はこの仕事に慣れる事が先決。山のようにある書類仕事や街での相談事を解決して、段々と慣れていく。

 

それが今のやるべき事だ。

 

 

 

”プルルルルルル…プルルルルルル”

 

 

 

「っと、電話か……はい、もしもし。連邦捜査部シャーレ顧問の先生をしている者です」

 

 

 

少しの思案に暮れると、一本の固定電話に着信音が走る。

先生は一度声を整え、右手にペンを持ってメモを取れる姿勢に成る。

 

そして、電話を取った。

 

 

 

『あぁもしもし?先日飼いネコの件でお世話になりました山田ですけども』

「あぁ山田さんでしたか。お世話に成っております、ネコちゃんとその後お元気に過ごせておりますか?」

『えぇそれはもう。お陰様で、今も元気に走り回っております~。先生が見つけてくれたお陰ですなぁ』

「いえいえ、滅相も御座いません。お元気そうで良かったです……それで、今回はどういった内容でしょう?」

 

 

 

電話に出たのは、御年配のロボ老人だった。

以前、脱走したネコを先生が捕獲し、ロボ老人に手渡した話が合ったのだ。

 

その山田と名乗るロボ老人が電話を掛けてきたのには、また別の理由が有った。

 

 

 

『はい……実はなんですけども、昨日キヴォトスの各自治区で目撃された〈赤い彗星〉について、ちょっとお伝えしたい事が御座いまして』

「ッ!助かります、現在私もその彗星について追うと思っておりました」

 

 

 

そのロボ老人が言うには、どうやら昨日の彗星について伝えたい事がある様子。

それを態々電話で先生に伝えようとする。本当に素晴らしい方だと、先生は思う。

 

先生は直ぐに聞く姿勢に成る……だが、その情報は、余りにもデカいモノだった。

 

 

 

『おぉそうでしたか!それは丁度いい、えっとですね……恐らく私しか見ていないかも、なのですが……その赤い彗星が────D.U.の廃墟区域、つまるところ自然化区域に落ちていったのです』

「────自然化区域、ですか?」

 

 

 

先生は驚愕を覚える。それは、SNSやネットニュース、新聞にも載っていない情報だったからだ。

 

D.U.は非常に近未来的だ。だが海面に属してるとある廃墟区域は極度の自然化が進んでおり、標高も高い事もあって緑化が進んでる珍しい場所だ。

 

 

 

『えぇ、すの近辺で、私は健康の為にウォーキングを長めにしていたのですが……見間違いじゃなければ、凄い勢いで彗星が自然化区域に落下するのが見えたんです。でも、視認は速くて難しく、落ちた衝撃音も無かったので、私の勘違いの可能性もあるので、誰にも言えずに居たのですが……やはり言った方が良いのかなと、先生に伝達しようとした。それが今です』

「成程……」

 

 

 

確かに、言えないだろう。

ロボ老人がそんな大きな情報を誰にも言えなかった理由に納得した。視認は出来ても、落ちた衝撃音が聞こえなかった。

普通ならする音が聞こえない。確かに不自然だ、通報も躊躇してしまうモノ。

 

だけど、よくぞ言ってくれた。ロボ友人の山田さんが嘘を言わない方なのは先生は知っている。

 

 

 

「大変貴重な情報のご提供、誠に感謝いたします。早速向かって確認してみようと思います」

『あら!信じて下さるのですか?こんな突拍子もない御話を……』

「当然です。山田さんを、私は信じます。それに何も無かったら無かったでそれで良かったと言えますので、全く問題は御座いません」

『先生……素敵な大人がキヴォトスに来た者ねぇ。子供達が羨ましいわ~』

「ふふっ、まだまだ未熟ですが、困ってる方々の御力に成れるよう精進して参るつもりです。寛容なお言葉を下さりありがとう御座います。また何かお困り事が御座いましたら気楽にご連絡を下さいませ」

『えぇ、そうさせて下さいな。では、どうかお気を付けて』

「はい。では、失礼いたします」

 

 

 

ガチャッ……と、電話を切る先生。

本当に、只々最高の情報だ。今度彼女にはお菓子類をご提供せねばと、先生は思った。

 

やる事が今、決まった。

 

 

 

「よし……アロナ、話は聞いていたね。早速調査に出掛けよう」

『はいっ!承知しました!』

 

 

 

先生が立ち上がり、身支度を整える。

 

行先は……D.U.の【自然化が進んだ廃墟区域】……さて、どう出るか。

 

先生はある程度の荷物を持ち、【シッテムの箱】を懐に入れ、出発した。

 

 

 

 

────そして、数時間後……先生は衝撃な出会いをする。

 

 

 

 

 

 

 

 





山田さんは展開の為に出て来ただけなので、もう出ないです。当たり前だよなぁ?




☆プロフィール(1)


名前:バルファルク

年齢:18歳

別名:天彗龍(てんすいりゅう)

種族:古龍

体長:27m

補足:今作の主人公の一人。気付けば死んで、気付けばバルファルクの身体に成ってて、何でかブルアカの世界での転生となった不幸な少年。色々と怖くて、不安に駆られて心が軋んでいるが何とか生きて適応しようと奮発している。性格は、実は寂しがり屋。兄妹の中でも一番上だった事もあり、誰かに甘えると云った事はしてこなかった。甘え下手ではないのだが、誰かに甘えたい欲は今でもある。



プロフィール(2)


名前:先生

性別:男性

年齢:23歳

身長:196㎝

体重:98㎏

補足:今作の主人公の一人。筋肉質だが優男の顔立ちの偉丈夫。メガネを掛け、銀色の眼鏡チェーンを着用している。身長で少し怖がられてしまう事がたまにあるが、善性の塊のような大人である。頼れる大人な一面もあるが、子供っぽいワンパクな一面を持つ。生徒には無償の愛を差し出し、優しさを全面的に見せる先生だが、悪い大人には……また別の一面も醸し出す事が時折あったり?








去年、こう言う感じの書いたな~と思いました。

少し色々あって、どうしても消さざるを得なかったのですが、こうして復活できて嬉しい気持ちです。皆さんには本当に御迷惑をかけてばかりで申し訳が立ちません。

これからも、どうか、読んでやってください……この拙作を。

早くて明日、明後日には2話を出します!!



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