ちょっとお久しぶりかもですが、少しずつ頑張っていこうと思います。
それでは、ここから本編開始です。
俺たちがゆんゆんを連れて、ダスティネス邸に戻ると、ちょうど門の前に、ダクネスの執事であるハーゲンさんがどこか困ったような顔をして待っているのが見えた。
「うん? あれは……?」
「あ、ゆんゆんは知らないよな。あれはハーゲンさんって言ってな。ダスティネス邸の執事をしてる人なんだよ。」
俺がゆんゆんにそう説明していると、そのハーゲンさんが、俺たちに気づいたのか、すぐに近づいてきて話しかけてきた。
「……! あぁ、皆様! ちょうどいいところに!!」
「うん? ちょうどいいところって……何があったんですか?」
俺がそう首を傾げながら言うと、彼はダスティネス邸の方を見た後、ため息をつきながら教えてくれた。
「……じ、実は。先程、この御屋敷にお客様……というより、別の貴族の方の遣いの方が来られたのですが……」
「え、別の貴族の遣い?」
「えぇ、そうなんです。……で、その方がお嬢様になぜ来られたかを伝えたところ……かなりご乱心になられまして……」
……ダクネスがご乱心って、いや、ダクネスの心が乱れてるのはいつものことじゃないか? あいつ、いつも襲ってくるモンスターの攻撃や多少の罵倒に対して、「どんなご褒美だ!」と言ってるし……
俺がそんなことを考えると、彼が何かを察したのか、すぐに俺たちの顔を見てからこう返してきた。
「あぁ、誤解のないように先に言いますが、皆様の想定されているいつものご乱心ではございません。……この際、いつものご乱心の方が良かったぐらいかと。」
「はい? い、いつものご乱心の方がマシだって? おいおい、ハーゲンさん。あのドMモードの方がマシって……」
「い、一体何があったんだ? なんか嫌な予感がするんだが……」
俺とニケがハーゲンさんにそう言った時だった。
「……だから、いい加減に帰れと言っているだろう!! まだわからぬか!! 見合いだかなんだか知らぬが、今は虫の居所が悪いのだ!! 帰れぬなど知るか! とっとと出直せ!!」
そう、まるで屋敷の窓ガラスが全部割れかねないぐらいの声量で怒鳴るダクネスの声が聞こえてきたのだ。それも、俺たちが外にいても聞こえるぐらいの大声だった。
俺たちは、外まで聞こえるダクネスの大怒号に思わず耳を塞いで様子を見た後、怒号の反響が落ち着いた後、俺は思わずハーゲンさんに尋ねてしまった。
「……あの、ハーゲンさん。」
「……なんでしょうか。カズマ様。」
「……今の、あれ、本当にダクネス……なんですよね? いや、いつもとあまりに違うというか、その、あんなに大激怒するダクネスを見たことなかったんで……」
俺が気まずい空気の中でそう言うと、彼は真顔で頷いた。
「……えぇ、正真正銘。皆様の知るララティーナお嬢様ですよ。……ご覧の通り、いつも以上に荒ぶっておられておりますが。」
いやいや! 荒ぶってるどころじゃねえだろ!! なんだ、あのダクネスの怒号! てっきり、一瞬ドラゴンの咆哮か何かかと思ったぞ!
俺がそんなことを考えていると、ニケとめぐみんが俺にこう言ってきた。
「か、カズマ。これ、なんとかしないと不味いんじゃ……」
「……そ、そうですね! カズマ、急いで止めに行きましょう! このままでは、遣いの方の方が危なそうですし……」
「あ、あぁ。そ、それもそうだな。……ハーゲンさん。ダクネスたちは……」
俺がそう言うと、彼は俺たちがどうしようとしているかを察して、即座に玄関の扉を開けながら言った。
「あぁ、ありがとうございます! お嬢様方は、応接間でございます! どうぞ、こちらへ!」
そんなわけで、俺たちは、暴走しているじゃじゃ馬お嬢様にお説教すべく応接間へと向かうことにした。
それから、応接間に入ると、そこには、涙で顔をぐしゃぐしゃにしてるタキシードを着た黒髪の青年と、その青年の胸倉をつかみながら説教してるアホなお嬢様、そのお嬢様を必死に止めようとしてくれてるイグニスさんの姿があった。
……やれやれ。思ってたよりも酷いな。ハーゲンさんから中の様子を一応聞いてたとはいえ。
俺がため息をつきながら、そんな様子を眺めていると、怒り心頭のダクネスが俺を見て、胸倉をつかんだ青年のことを手放して、俺の方にやってきた。
「あぁ、カズマ! やっと帰ってきたか! 聞いてくれ!! 大変なんだ! あの男があまりにも妙なことを!!」
「みょ、妙なこと……? ……って、そうじゃねえよ! このバカチンがぁ!! 何、別の貴族の遣いの人にやらかしてんだよ! 仮にも貴族のお嬢様だろう!?」
俺がそう言うと、めぐみんとかすみがどこか呆れたような顔をしながら、ダクネスに向かって言った。
「ダクネス!! いきなり見知らぬ人を怒鳴るだなんて! 一体何があったらそんなことになるんですか!!」
「そうですよ!! そんな、カズマさんがどこぞの熱血教師みたいな怒り方をして止めなきゃいけないほどの怒りって、一体何があったんですか!?」
……ちょっと待て、かすみ。そこはどうでもいいと思うが……。まぁ、いいか。
俺がため息をつきながら辺りを見渡すと、黒神の青年が号泣しながらうずくまっていた。
「……うぅ、お、俺、バルターさんに、で、伝令を、た、頼まれただけなのに……」
なんだろう、すっごい気まずい。俺のせいでなく、そこの変態令嬢のせいだが、一応あいつを預かってるパーティーのリーダーだしな。仕方ない。……とりあえず、ニケとククリの二人に落ち着かせてもらっておこう。
「……ニケ、ククリ。あそこにいる奴を、ちょっと落ち着かせてきてくれないか? そこのお嬢様のせいで委縮しちまってるだろうし……」
「あ、あぁ。わ、わかった。」
「か、カズマさんはどうするの?」
「うん? 俺? 俺は……ちょっとそこのお嬢様に一時間ほど説教してくるわ。」
俺がそう言うと、ダクネスは素で驚きながら言った。
「い、一時間だと!? そ、そんな……! さ、流石に一時間は……!」
「……。」
俺のあまりにも無表情でにらみつける様を見ると、彼女は即座に気まずそうに言った。
「あ、はい。わ、わかりました……。」
「よし、行くぞ。……めぐみん。そいつに、色々事情を聞いといてくれ。俺はその間に、みっちりこのアホを叱ってくるから。」
俺がそう言うと、めぐみんがダクネスのことを憐れむような表情で見てから言った。
「あ、はい。わ、わかりました……。で、ですが、ほ、ほどほどにしてあげてくださいね? カズマの説教は思ったよりも効きますから……」
「……ま、その辺はダクネス次第ってことにさせてもらうよ。……さ、行くぞ。一時間、みっちり仕置きだ。」
「……!」
俺がそう言うと、ダクネスは顔を赤らめながら興奮していた。……まぁ、いいさ。真の地獄はここからだからな。
そんなわけで、俺はめぐみんたちに、その青年のことを任せて、隣の部屋で説教をすることにした。
皆様、最後までお読みいただきありがとうございます。
前書きでも書かせていただきましたが、かなり久々に投稿いたしました。いかがだったでしょうか。ちょっと今回はまた新しい子も出てきましたが、あの子がどんな活躍をしてくれるのか、そこらへんを楽しみにしていただけますと幸いです。
……というわけですので、色々ありましたが、またお読みいただけると嬉しいです!
では、また次の話もよろしくお願いします!
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