この素晴らしい世界たちに魔法陣を!   作:スマラカタ

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お読みいただきありがとうございます。今回は元々の『第三章』を第六章、第七章に分割しております。改めてご了承ください。
※一部の設定を変更しました。そして、第四章を先日サイレント修正いたしました。こちらもご覧になってくださると嬉しいです。そして、本日新しい話も投稿予定予定ですので、お楽しみいただけると幸いです。

それでは、本編スタートです。


第七章 この新拠点の贈与に祝福を!

 俺たちは一晩かけて悪霊を全部片づけた。対アンデットのエキスパートのアクアとウィズのおかげで、かなり余裕を持って除霊できた。もしいなかったら、今頃、悪霊に追い回されてたはずだ。

 皆が眠っている中、俺がそんなことを考えていると、玄関の扉をノックする音が聞こえた。こんな朝早くに誰だろうと思っていると、除霊中隠れていたアンナが教えてくれた。

 

「あら、この気配は大家さんね。心配で見に来てくれたみたいね。」

「もしかして、俺たちを心配してきてくれたんかな? とにかく、玄関に行ってみるか。」

 

 俺とアンナがすぐに玄関の扉を開けると、本当に大家さんの姿がそこにあった。

 

「おぉ、おはようございます。無事、悪霊の除霊は済んだようですね。」

「おはようございます、大家さん。随分、早いんですね。」

「えぇ、除霊は多分できているとは思ったのですが、一応心配になりまして……。ですが、屋敷の雰囲気から察するに大丈夫そうですね。」

「えぇ、わたし以外の霊はいないわよ。カズマたちが頑張ってくれたおかげでね。」

 

 アンナがそう言うと、大家さんは笑みを浮かべながら言った。

 

「そうだったのだね。……ふむ、この人たちならあれを任せられそうだな。アンナはどう思うかい?」

「えぇ、そうね。彼らとなら大丈夫そうよ。」

「え、何の話ですか?」

 

 俺がそう言うと、アンナと大家さんは、懐からある契約書を取り出した。それを見て、俺はすぐに彼らに聞き返した。

 

「え、契約書!? な、何のですか!?」

「あぁ、この契約書は、カズマさん一行にこのお屋敷及び土地の所有権を贈与することができるものです。」

「ちなみに、わたしのは、入居者管理のための契約書よ。一応、わたしがこの屋敷の実質的な大家だから……」

 

 ぞ、贈与に入居!? なんかとんでもない話になってきたんだが!? 

 俺がそんな事態に動揺していると、大広間の方まで声が聞こえていたのか、ニケとダクネスが玄関の方までやってきた。

 

「ふわぁ……。おはよう、カズマ。朝から何の話だ?」

「外が騒がしいと思って来てみれば。カズマ、一体何の話になっていたのだ?」

「おぉ、ニケ、ダクネス! ちょうどいいところに! ちょっと大変なことになってさ……」

「「大変なこと?」」

「あぁ、実はさ……」

 

 俺は、ニケとダクネスに先程の一件を簡潔に伝えた。すると、ダクネスが俺たちにこう言った。

 

「なるほど、そういうことなら。……すみません、その契約書ですが、私がサインしても構わないでしょうか。」

「え、えぇ、それは構いませんが……。カズマ殿でなくてよろしいのですか?」

「えぇ、私の方が何かと融通が利きそうですので……」

「「……?」」

 

 ……よくわからないが、この件はダクネスに任せた方が良さそうだな。

 それから、ダクネスが契約書をしっかり見てから、アンナと大家さんの契約書にサインすると、大家さんはそのサインを見て目を見開いていた。

 

「あ、あぁ! そういうことでしたか! これは大変失礼いたしました! 先程の話の意味がよくわかりました。」

「……察しが良くて助かります。」

「では、これ以降は、この屋敷と土地は、貴女様のものでございます。もし、何か屋敷の方にありましたらすぐにご連絡ください。すぐに駆けつけますので。」

 

 大家さんはそう言って、どこかに歩いて向かっていった。それを見届けた後、アンナが俺たちに言った。

 

「あ、そうだ。この屋敷に住んでもらうことになったわけだけど、家賃代わりとして、二つお願いがあるの。」

「え、お願い? もしかして、お供え物とか……」

 

 俺がそう言うと、アンナはどこか呆れたような表情で首を振った。

 

「それはあったら、もちろん嬉しいけど、今回はそうじゃなくてね。墓の手入れと冒険話を聞かせてほしいのよ。ほら、あなたやアクア様、ニケくん、ククリちゃんは、元々異世界の人たちや女神様でしょ? だから、この世界じゃ見ることができない話やワクワクするような冒険話を聞かせてほしいのよ。」

 

 そっか。確か、アンナはこの屋敷から出られずに亡くなったんだったか。それなら、そういう話に興味を持っててもおかしな話じゃないな。

 

「わかったよ。まぁ、そういうことなら。今後ともよろしくな、アンナ。」

「うん! それじゃ、改めて。わたしはアンナ=フィランテ=エステロイドよ! 今後ともよろしくね!」

 

 こうして、俺たちは、この屋敷に正式に住むことになった。そして、この時は気づいていなかったが、ダクネスのあの行動が思わぬ形で役に立つことになるとは、この時はダクネス以外は気づいてすらいなかった。




皆様、最後までお読みいただきありがとうございます!
いかがだったでしょうか。
前置きでも話しましたが、今日はもう一話新しい話の方を投稿したいと思っていますので、もしよろしければ応援してくださると嬉しいです!
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