「パパ、パパ、パパ、パパ、パパパパン!」
「…はぁ、なんだマヌーラ。騒々しい」
紫髪をバッチリ決めたイケオジな現ルナティック家当主のパパはまだ総務室にいた。
総務室の机に手をつき、自分の境遇への不満をお見舞いしてやる。
「パパ!私、ルナティック家次期当主だよね!なんで未だに離れで一人暮らししてるの!?」
「……ッチ、気づいてしまったか。あーつまり、一緒にまた暮らしたいということか?」
「そうだよ!私だって貴族として使用人に身の回りの世話をしてもらって楽したいし、愛する家族と一緒にご飯をたべて一家団欒を楽しみたいよ!」
「そうか、では職務中のメイドに対し、抱きつく、臀部、胸部を触るなどのセクハラ行為、またお前の母であるマリーナにも同様のことをしないと誓うか?」
執務中の書類から顔を挙げて
「………前向きに検討し、善処いたします。」
「出来ない約束をせず、噓つきにならんとする姿勢は褒めてやろう。マヌーラ。」
溜息をついて書き終わった書類を横に除けるパパ。なんか疲れた表情をしてるなあ。ここは愛らしい娘のユーモアで元気づけてあげよう。
「お褒め頂きありがとうございます。パパ上。私も自分に正直なところが美徳であると自負しております。」
「…………はぁ、こんなのでも仕事では優秀なのだから、ほとほと呆れ果てる。」
「マヌーラ。お前
「はぁ!まだ26歳だし!まだ美少女だし!パパってホントにデリカシーがないんだから!女の子の年齢に言及なんてしちゃいけないんだからね!」
ひょんなことから私の両親は転生のことを知っている。私はふつうに赤ん坊の頃からの転生だったから、元の体がどうとかあんまり気にせず好き勝手してたんだけど、流石に転生について人に話すつもりはなかった。
ただ、
まさか家族のお話合いで自白剤を使われるとは夢にも思わなかったなあ。でもキモイオッサンの記憶がある私のこともちゃんと受け入れて、愛してくれている両親は本当に神的にいい親だと思う。マジリスペクトっす。ホントに大好き!
「とりあえず、落ち着きがなく、色ボケなお前と一緒に暮らすと周りの者の心労が増すので許可出来ん。出直してこい。」
「うわーん!パパのバカ!アホ!名君!貴族の鏡!下々のことを考えられる良き為政者!」
「正論過ぎて悔しいからママに慰めてもらってやるうううう!」
「あっ!おい!…はぁ、まあ暫く合ってないのは事実だしな。今回は許してやるか。」
「後でマリーナのケアをしなくては。……今夜はいつ寝られるだろうか。」