異世界で最強魔法使いしてる転生者が、転移してきた前世の女友達にぶっ殺されるまで   作:ヌワァン・ヤジュブチパ

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世界観説明。まだ主人公は最強じゃないし、女友達ちゃんは出てきません。


弟子入り

◯月✕日

転生した。死因はテンプレ通りのトラック。友達庇った結果だから悔いはない。トラックがぶつかった衝撃が来たと思ったら、なんか森のど真ん中で突っ立ってた。何故かこの日記帳を持って。思念入力?ってやつなのか、思ったことが浮かび上がる。

 

 

正直、ちょっとテンション上がった。転生だぞ、転生。まさか本当にあるとは。チートとかないのかなと思って色々やってたら、手から火が出た。火力つっよ。屋久杉みたいなデカさの木が十秒で炭になったんだが。他にも水とか雷とか色々出た。ひゃっほう。

 

 

 

 

 

◯月△日

角生えた熊に襲われた。火を出して対抗しようとした。

 

 

死にかけた。なんなんあの熊。あの火力の中突っ切ってくるなよ。生物としておかしくない?効いていなかったわけではなかったらしく、全力で逃げながら火球投げまくってたらいきなりぶっ倒れた。この世界、HP切れるまでは普通に動き回れるタイプらしい。自分のステータスを確認できるのか、できるならどう見るのかがここに来て気になり、また色々試した。

 

 

念じたら出た。ここに現状のステータスをコピペしておこう。

 

 

個体名:ヒノ アキラ 

種族:人間

職業:──

LV1→3  次のレベルまであと 30 XP

HP    12/100→106

MP    9780/10000

スタミナ 9/200→204

攻撃力  200→207

魔力出力 200→207

防御   10→11

魔法耐性 10→11

スピード 50→54

 

 

……自分のことながら、盛大にツッコみたい。ステータス尖りすぎだろ。特にMPがバグりすぎだろ。他が良くて三ケタなのに堂々と四ケタ出してんじゃないよ。これがあれか?俺の特典ってやつ?と思ったら、なんかスキルも見れるらしい。てことでスキルをドン。

 

 

【特典スキル】

《魔法適性A+【炎】》《魔法適性A【水】》《魔法適性B+【雷】》《魔法適性B【土】》

《魔法適性B-【光】》《魔法適性B+【闇】》《魔法適性B-【回復】》《魔法適性A+【死霊】》

《魔法適性A+【強化】》《成長促進EX【転生者】》

 

 

【ノーマルスキル】

《魔力操作 LV3→5》《体術 LV2》

 

 

【new!】

《サバイバー LV1》《獣特攻 LV1》

 

 

ほとんど魔法適性じゃねえか。いや、多分頭おかしい適性してんだろうなとは薄々感じる。だが、俺の前世は相性ゲーをレベルで無理矢理なんとかするタイプの脳筋。こんなたくさん渡されても正直困る。というわけで、ここまでとてもお世話になった【炎】と【強化】を極めたい。火球を強化した身体能力で投げつけることしかできない現状では、いつか行き詰まる。なんとか人里に出て師匠を見繕いたい。

 

 

 

 

 

✕月Ω日

やっと人里に出ることができた。ここまで3日。だが、その日のうちに師匠ができた。狐耳の和装のじゃロリで、本人曰く世界最高峰の死霊魔術師らしい。魂を操る狐だからコンちゃんって呼ぼう。ゲンコツが降ってきた。ぴえん。

 

 

んで、弟子入りを果たせた理由だが、たまたま所用で俺がたどり着いた村に来たコンちゃんは死霊魔法の応用で道行く人の魂を覗いて暇つぶしをしてたらしい。そんで偶然目に着いた俺が、バケモンみたいな魔力量と適性をしているから、興味が湧いて弟子に取ったと。

 

 

渡りに船な提案だったので、正直めっちゃありがたい。二つ返事で弟子入りした。魂を覗かれたことで転生者バレしたが、黙っててくれるそうな。師匠万歳!

 

 

 

 

 

✕月□日

スケルトン二体が担ぐ籠みたいな乗り物に揺られ、コンちゃんの屋敷に着いた。和風だぁ。庭の池に鯉みたいな魚が泳いでる。下働きでもしたほうが良いかと思ったが、そういうのは召喚したアンデッドがオートマでやってくれているらしいので、完全におせっかいだった。

 

 

屋敷についたら、コンちゃんの講義が早速始まった。しかも親切なことに、この世界の仕組みとかから教えてくれた。

 

 

コンちゃんの説明を要約すると

・この世界は俺の世界で言う”THE・剣と魔法の世界”

・魔王はとっくに死んでるが、死に際に魔王がばらまいた残留思念のようなものと魔力の残滓が魔物を強化・凶暴化させ、その脅威は今も続いている

・ダンジョンとかそういうのはない

・現在はギルドに所属する冒険者や、協会に所属する魔術師が脅威の対処にあたっている

 

 

───といった感じだ。コンちゃんはどっちにも属さない、フリーの魔術師らしい。

 

 

そして本題の魔法について。

 

 

コンちゃん曰く、魔法適性は魂にスロットみたいなものがあって、そこに適性をつけるアクセサリーを装備してる感じに見えるらしい。スロットの数も、備わっているアクセも人によって違うとか。”投影”という光魔法の応用で見せてもらったが、コンちゃんは【光】、【闇】、【死霊】、【強化】に適性がある。

 

 

普通の魔術師であれば適性は一人一つ。スロット自体は複数ある人が多いらしいが、はまっているのが一つしかないという状態だそうだ。スロットにない属性の魔法適性を得たい場合は、その属性の魔法を継続して受けるのが最高効率とのこと。属性を帯びた魔力の残滓が魂に蓄積され、やがてアクセとして完成する。ただ、他者にかけるバフとしても使える【強化】はともかく、【死霊】についてはこの方法が使えず、ひたすらアンデッド狩りを続ける他ない。

 

 

だが、俺はそんな過程を無視して最初から全属性の魔法適性を持っている。何から鍛えてやろうかと手をワキワキさせていたコンちゃんに、俺はちょびっと心を痛めながら『【炎】と【強化】を極めたいです』と伝えた。

 

 

ギャン泣きされた。俺を次代の最強にして楽をするという計画が崩れ去ったと慟哭するコンちゃんによると、各時代最高峰の魔術師は、誰もが【強化】と、それにプラスで三つ以上の属性を修めていたという。ひとしきり泣いたコンちゃんは、しかし突如ガバァッ!と立ち上がった。情緒不安定すぎだろ。

 

 

ギャン泣きから一転して悪どい笑みを浮かべたコンちゃんによると、この世界には【等価交換】という、話を聞く限りでは既視感しかないシステムがあるらしい。呪いが廻るあの漫画の”縛り”みたいに、ステータスやスキルレベルの一部を代償に他のステータスを伸ばしたり、他者間の契約にも使えるそうだ。コンちゃんの語った俺の育成計画は、このシステムが鍵となる。

 

 

その計画とは。【炎】と【強化】以外の魔法適性を全ベットし、この二つの属性魔法と、ついでに魔力出力とか魔力操作もぶち上げようというというもの。

 

 

心が躍った。それと同時に、コンちゃんの懐のデカさも思い知った。出会って数日程度の俺のワガママを聞き入れ、俺を強くする方法まで考えてくれていた。サンキュー師匠。フォーエバー師匠。

 

 

そこから、【等価交換】の儀式に必要な内容を羊皮紙に書いていった。先程の魔法適性全ベットに加え、自分にしか【強化】を使えないというものも追加された。

 

 

魔法陣に立たされ、羊皮紙がコンちゃんによって聖火にくべられ、灰になる。自分の中から何かが消えた感覚と同時に、力がみなぎってきた。

 

 

そしてその日から、正式にコンちゃんによる修行がスタートしたのだ。




スキル解説
魔法適性
転生者でなければ【特典スキル】ではなく【適性スキル】という枠で表示される。本文で解説した通り。普通の人はCくらい。同じ属性の魔法を使い続ければ適性ランクも上がる。

成長促進
取得経験値量増加

魔力操作
魔力の操作の上手さを表す。素養を持った上でちょっとでも魔力に触れればLV1で発現する。と言っても、LV5までは誰でもすぐたどり着く。
LV10で《魔術行使LV1》に進化し、魔法発動までが早くなる効果が追加される。
更に《魔術行使 LV10》になると《魔術の真髄 LV1》に進化し、同時に複数属性の魔法を扱えるようになる効果が追加される。メドローア使ってた魔術師も過去にいたかもしれない。

体術
身体操作の上手さを表す。生まれたときから寝たきりでもなければだいたい誰でも持ってる。
LV10で《武術の素養LV1》に進化し、戦闘方面の補正が増える。この世界の兵士なら誰もが持っている。職人などは《精密作業LV1》など、それぞれ特化した方面に分岐進化する。
更にLV10になると《武術の真髄LV1》に進化する。【剣】や【槍】や【無手】など、本人に一番合う武器に合わせて分岐進化する。

サバイバー
生命の危機に瀕すると発現する。高レベルになると、危機的状況でも冷静さを保つことができるようになる。
LV10で《生存の叡智LV1》に進化。危機的状況になると主に素早さにバフがかかったりする。

獣特攻
動物型の魔物に特攻を獲得する。
LV10で《熟練の狩人LV1》、《熟練の狩人LV10》で《歴戦の狩人LV1》に進化する。
与ダメージ倍率が上がったり、《歴戦の狩人》になると一発で動きを見切ったりできるようになる。




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