「……うぅ…んぁ…」
…ここはどこだろう、確か私は…
『ゴホッゴホッ…カハッ…!』
『きゅう…きゅう…しゃ』
そうだった私は血を吐いて…
「こぉー…こぉー…」
呼吸器をつけられている、それに血を吐いたからか喉に違和感があって上手く喋れない。
「ん…?あ!サキコ!!目覚ました!?」
「こぉー…にゃ…む…」
喋りにくい、取ってしまおう。
「なんばしよっと!?取っちゃダメ!無理に喋らんくていい!とりあえずお医者さん呼ぶから」
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「さきちゃん!」ギュッ「祥!」ギュッ
「二人共苦しいですわ…」
「目が覚めて本当に良かったです」
「丸一日目覚まないから本当に心配したんだよ〜??」
「ご迷惑とご心配をおかけしました…」
「祥子」
「おじい様とお父様、来てくださってたんですね」
「娘が倒れたんだから来ない訳には行かないよ」
「それでさきちゃん流石にもう教えてくれるよね?」
「本当の原因はなんなのか、偏頭痛と寝不足じゃもう説明出来ないよ?」
「…」
「祥…どうして教えてくれないの?」
「豊川さん私たちのこと信用できませんか?力になりたいんです」
(…本当に優しい方たち…貴女たちに会えて…共にバンドができて良かったですわ…)
(信用をしてないわけないじゃない…貴女たちの前では私は神…完全無欠の存在でなくてはならないのです、これは私の矜恃ですわ)
「実は結核でしたの、嘘をついてごめんなさい、心配をかけたくなくて」
「結核って…」
「…大丈夫なの?」
「ご存知の通り結核は昔とは違って治る病気ですの、薬を投与していれば治りますわ」
「…今度こそ嘘じゃない?本当に結核なんだよね?治るんだよね?」
「本当だ初音、私と清告君が医者から聞いた」
「うん本当だよ初音ちゃん」
「…じゃあ治るんですね」
「あぁ…」
「…」ポロポロ
「良かった…本当に…ぐすっ…死んじゃうかと…」
「ごめんなさい初音」ナデナデ
「はぁ…一先ず大丈夫ぽいね、じゃあアタシ配信あるから!サキコお大事に〜お見舞い来るからね〜」
「では私も失礼します、何か必要なものがあれば言ってください」
「また明日来るね、祥」
「ええ皆さん、ありがとう」
「…」
「初音?貴女も明日は仕事でしょう?」
「でもまた見てないところで何かあったら…」
「ここは病院何かあっても大丈夫ですわ」
「…じゃあ仕事終わったらすぐ来るから」
「ええ、待ってますわ」
「…バイバイさきちゃん」バタン
「ふぅ…」
「…これで良かったのか祥子」
「ええ、お爺様お父様口裏合わせありがとうございます」
「そして、黙っていてごめんなさい」
「…もっと早く言っていれば何か出来たかもしれないのに…!祥子!なんで…」
「清告君落ち着きなさい、君も分かっているだろう、もう…どうしようもないのだ…」
「うぅ…ぅぅぅぅぅぅ…!」
「お父様…」
「医者が言うにはあと半年もないそうだ、しかも症状はどんどんおもくなっていく、いつまでも隠し通せると思うなよ」
「ええ分かっていますわお爺様、必ず皆さんには本当のことを」
「…とりあえず今は寝なさい清告君行こう」
「…祥子…」
「清告君!」
「…すみませんお義父さん、まだ整理がついてなくて…」
「…私もだ、瑞穂に続いて…祥子も…」
「二人共、そんな顔しないで下さい、私覚悟は出来てますの、運命を受け入れることも大切ですわ」
「…また来る」
「…」
「ええまた」
そうして二人は帰って行った。それから間もなくだった
バン!
「誰!です…の…」
「ねえどういうこと」
「にゃ…む…何で…まだ…」
「忘れ物したから取りに戻ってきたんよ、そしたらお父さんとお祖父さんと話してたから外で待ってたんだよ」
「…」
「ねえアンタ大丈夫って言ったよね」
「…」
「半年もないって何?治るんじゃないの?また嘘ついたの?アタシらに」
「…」
「はぁ…お得意のだんまりね…」
「…にゃむ…ごめんなさ…」
「もういいよ、アンタなんて知らない」
「にゃむ!待って!」
バン!
「にゃむ…ぐずっ…ごめんなさい…ごめんな…さい…」
ああ、私はまた…間違えてしまった。
続く