「ねえ、アンタさ。」
「ん~。なぁに。」
爪をいじいじ。
足はそわそわ。
世界は恋に満ちている。
けれど私にゃわからない。
月のバーサーカーは問う。
「恋、って、なに?」
恋のバーサーカーは妖艶に微笑む。
相手が月のバーサーカーでなければ、それだけで恋に落ちていたかもしれない。
「んふふ…恋ってのはねぇ、あたしの人生。」
「人生?」
「そ。それのためならぁ、死んだってかまわない。」
「そういう人、いたわ、ウチの傍にも。」
「でしょ?」
でも、やっぱりわからないのだ。
どうしてそんなもののために死ぬのか?
命をかけられるのだろうか?
「人を好きになるって、理屈じゃないよぉ?」
月のバーサーカーの頭を見透かしたかのように、恋のバーサーカーは続ける。
「だって、好きなんだもん。
会いたくってぇ、たまらないんだもん。
胸のときめきの赴くままに踊る以外、あたし知らないわぁ。」
「…ね、それってさ。ママに会いたいってのも、恋かな。」
「そりゃ、恋だよぉ。」
「恋なの!?」
恋のバーサーカーはカラカラと笑う。
微かに垂れた瞳は、優しく細められた。
全くこのコ、カワイイ。
「会いたい?」
「うん。」
「話したい?」
「うん。」
「抱きしめてって、思う?」
「う、うん。」
「…死んでも、いーい?」
「うん!」
「ほらぁ、恋だよ。」
「恋かぁ~!」
きゃあ、と頬を染める月のバーサーカー。
彼女は、こーんなに自由なのに。
なのにまだ、恋を知らないなんて。
ああいや、自由だから恋を知らないのか。
自分の本性も、感情も、思考もぜーんぶ明け渡しちゃうのが恋だもん。
こんなに自分の意志で生きてたら、そりゃあ、恋なんて分かんないか。
「ねえ、月ちゃん。」
「ん?」
「やーくそく。ちゃぁんと、ママに好きって言って。直接だよぉ。」
「ええ!?い、いきなり言ったら、その、びっくりしないかな。
ウチのママ、どんな人かもわかんないし、」
「だいじょーぶ、月ちゃんのママだもん。へーきへーき。」
ママに好きって言っちゃおう大作戦、開始!
Episode ”affection”
――――fin.
月のバーサーカー
160cm
黄緑色と、濃紺と、金色全部が合わさった髪色。きらきら輝く金色の瞳。ふわふわの髪をツインお団子にしている。ギャル。
短いデニムパンツにゆるゆるのTシャツ、だぼだぼの上着。ギャル。
恋のバーサーカー
169cm
煽情的な赤い髪、青い瞳。ふわふわの長い髪は踊るたびに揺れる。
引き締まった体を強調するような赤と黒のドレス。フラメンコ風。
次回は月曜日・金曜日の更新となります。