Fate/Last waltz   作:高堂でにむ

14 / 50
4-1

……さて、面白いことになってきた。

 

誰もいないラウンジで、一人。

 

椅子に座って考える。

このオートマタの体でも、考えることはできるらしい。

 

きっと、キャスターも想定外だったろう。

まさか彼がこの場にやってくるだなんて。

 

しかし、それは決して悪いことではない。

 

僕にとっても彼にとっても、これは好都合だ。

 

 

「この黄昏は、一体どんな夜を迎えて…。どんな夢を、見るんだろうね?」

 

 

僕は一人呟いた。

この戦争を見届けるのが、僕の使命だ。

 

 

「どう思う、ヴィンツェンツィオ。」

 

 

心に問う。

さあ、これから先、どんな夜明けが待っているのだろう。

 

 

ふと、ラウンジに二騎のサーヴァントがやってくる。

ランサーたちだった。

 

 

「顔合わせは終わったのかい?」

「ええ、ありがとう。」

「礼を言われるようなことは何もしていないさ。

……ああそうだ、もし休憩したいのならお茶を淹れよう。どうぞ、こちらへ。」

 

 

二人の手を引いてソファに座らせる。

それぞれに一礼。

挨拶と親愛を込めて手を取り、そっと口づけを。

 

歌のランサーはすこし驚いたように目を見開いてから、微かに笑った。

ふむ、やはりこの姿では様にならなかったかな?

 

 

「あなた、意外と早熟ているのね。」

 

 

愛おしい、というようにくすくす笑う。

成程、確かにそう取られてもおかしくないね。

 

 

「誉め言葉として受け取っておくよ、シニョリーナ。

こんな見た目だが…。君たちが思うよりほんの少し長生きなのさ。」

 

 

ウインクをひとつ。

おっと失敬、彼女らには見えないんだったね。

 

ラウンジの奥からティーポットの乗ったワゴンを持ってくる。

さっき用意しておいたのが役に立つとは。

いやはや、人生、何が起きるかわからないね。

 

カップとソーサーを用意しランサーたちの前に置いた。

ついでに、クッキーも。

 

 

「召し上がれ。戦闘開始までにはまだ時間がある。ゆっくりしているといい。」

 

 

甘い茶の匂いに誘われたのか、バーサーカー陣営もラウンジにやってきた。

 

 

「なーに食べてんの?」

「ヴィンツェンツィオが出してくれたお菓子だよ。」

「ほえ、おいしそうじゃん!」

「ふふ、月のバーサーカーもいかが?」

「いいの!?ありがと!」

 

 

春のランサーからおすそ分けを貰いつつ、月のバーサーカーも茶会に参加する。

恋のバーサーカーはその様子を眺めながら、楽しそうに笑った。

 

 

ヴィンツェンツィオ

155cm

星の光を映した白銀の髪、目元は黒い布で覆われていて見ることができない。

陶器でできた、透き通るような真っ白な肌。

白と紺を基調とした、クラシックでアンティーク調な服装をしている。ショートパンツを履いているため、関節が球体であることがすぐにわかる。

 

ガリレオ・ガリレイ

181cm

星の光を映した鈍い銀の髪。夜空のような暗い瞳をしている。

学者然とした人物で、白衣を身に纏う。その手に握られるステラから、一体何を見ているのだろうか。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。