あの後……。
雷のセイバーが襲撃してきた直後。
鐘が鳴って、戦闘は終わった。
ママがウチを守ってくれてて、また胸がきゅうんとした。
雷のセイバーはひとつ舌打ちをすると、そのまま背を向けて去って行った。
「いてて…。かぐや、怪我は?」
「し、してない。」
「そうかい。ならいいよ。」
ウチの頭をぽんぽん撫でて、ママはにっこり笑った。
「……ごめんな、巻き込んじまって。」
「え?」
「あいつ…。雷のセイバーは私を狙ってる。
だからかぐや、私にはあまり近づくな。少なくとも戦いのときは。」
「い、嫌だよ!だって、」
「なに、戦闘禁止時間の時は構いやしない。いつだって会いに来てくれ。
ただ…。次もまた庇ってやれるとは限らない。」
お前を死なせたくないんだ、って。
そんなこと言われたら、ウチ、なんも言えなかった。
「さ、ハウスに戻ろう。」
ママは、ゆっくり休みなって言ってウチを部屋まで送り届けてくれた。
部屋で一人、ベッドにぽすり。
もんもん、もんもんと頭の中がぐるぐるする。
「んあーーーっ!!」
なんだか胸がざわついて、ベッドから飛び上がった。
なんかこう、モヤモヤするしぐるぐるする!
部屋を飛び出して、屋敷の中をうろつく。
ハウスにはさっき集まった食堂っぽいとこの他にも、いろいろあるっぽい。
図書室とか風呂場とか。
皆が集まれるくらい広いラウンジにはバーカウンターなんかもある。
遊戯室ってとこもあったかな。
ぽつぽつ歩きながらウチ、決めた。
ママのこと、守る。
雷のセイバーだかなんだか知らないけど、絶対、ママのこと守る。
この聖杯戦争で、ママのこと助けるんだ。
それで、ママに好きって――――。
「もし、貴女。」
「んあ?」
歩いていると、後ろから声をかけられる。
薄緑っぽい髪と金色の目。
「アンタ、たしか…。暁のアーチャー、だっけ。」
「ええ。」
「ウチになんか用?」
「用、というほどのことではありませんが…。」
なんだし。
じゃあなんで呼び止めたし。
ちょっとウザい。
暁のアーチャーはじぃっとウチのことを見て、ぽつりんと呟いた。
「…本当にそっくりですね。」
「は?つか、何の事言ってんの、さっきから。」
「……いえ。なんでもありません。僕はただ、確認がしたかっただけです。」
「意味わっかんない!知らんし、もう!」
何アイツ、むかつく!
ぷんすかしながら背を向ける。
もう知らん、アイツのことは。
無視ムシ!
……それにしても、なんか、ちょっと寂しそうだったな。
そっくりって言ってたし、なんか、知り合いに似てたってコト?
でもウチ、地上にいた時のことなんか、ほとんど…。
「…………んあーーーっ!!」
ほんっと、むかつく!