俺の個性が転生者掲示板だったので、スレ民の力を借りてレジェンドとなる 作:夢野飛羽真
今回からバトルの連続でございます!
「ご来場の皆様、I・エキスポのレセプションパーティーにようこそおいでいただきました。」
大翔達が迷子になってしまっていた頃、パーティー会場ではレセプションパーティーが始まろうとしていた。既に世界中から来たセレブや学者、プロヒーローが食事や酒を楽しんでいる。
「乾杯の音頭とご挨拶は来賓で来てくださいました、No.1ヒーローオールマイトさんにお願いしたいと思います。皆様、盛大なる拍手を」
「デイヴ、聞いてないぞ。」
「オールマイトが来てるとなったら、こうなるさ。」
「やれやれ」
親友であるデイヴと共に会場に来ていたオールマイトは、乾杯の音頭役に抜擢されて少し困惑しつつも、シャンパンの入ったグラスを片手に壇上へ上がる。
「ご紹介に預かりました、オールマイトです。堅苦しい挨拶は…」
オールマイトが壇上で挨拶しようとしたその時だった。
『I・アイランド管理システムがお知らせします。警備システムにより、I・エキスポに爆弾が仕掛けられたことが報告されました。I・アイランドはこの時刻を以って警備モードに移行します。』
会場中に警告音が鳴り響き、スクリーンやテレビも警告を知らせる画面に切り替わる。
パーティー会場のあるタワーの窓がシャッターで閉じられて、建物が閉鎖されてしまう。
「きゃああああ!」
そして、会場内に武装したテロリストたちが銃を片手にパーティー会場の内部に入ってくる。
「聞いた通りだ。警備システムは俺たちが掌握した。」
テロリストのリーダーと思われる鉄仮面の男が、会場にいる人々に拳銃を向ける。
「反抗しようなどと思うな、そんなことをしたら警備マシンがこの島に住む善良な人々に牙を向くことになる。」
画面は今この島で起こっている出来事が映し出されていた。
島中を警備用のロボットが闊歩しており、島の住民や観光客たちは指示に従い屋内に避難していっている。
そして、そのロボット達はいつでも島の人々に危害を加えることができる状況であった。
「そう、人質はこの島にいるすべての人間だ。当然、お前たちもな」
「セキュリティ用の捕縛装置が!」
さらにこの場に居るヒーロー達を無力化するためか、青いコードのような捕縛装置によって、会場内のヒーロー達が次々と拘束されてしまう。
「全員おとなしくするんだな!」
オールマイトはデヴィットとアイコンタクトを取るが、ここは抵抗しない選択を取ることとなった。
「安心しろ、大人しくしていれば危害は加えない。時間が来れば開放する準備も出来ている。お前此処の研究者だな!」
鉄仮面の男は、近くに居たデヴィットの助手であるサムに銃を向ける。
「一体何を!」
「ヤメロ!彼は私の助手だ。どうするつもりだ?」
「デヴィットシールドじゃねえか。お前も来い。」
さらに、デヴィットも鉄仮面の男の標的となってしまう。
「断ったら?」
「この島で誰かの悲鳴が響くだろうな。」
「分かった、行こう。」
島の住民達が人質となってしまっているためか、デヴィットとサムはテロリスト達の指示に従うことしかできず、彼らに連行されてしまっていた。
(デイヴ…クッ!警備システムを元に戻すことはできるか?この体で!いいや、やらねばならん!私は…!平和の象徴なのだから!)
拘束されて動けなくなったオールマイトが、現在の状況に悔しさを覚える中、彼の視界に一筋の光が差し込む。
(み、緑谷少年?)
パーティー会場の天窓の向こうには緑谷出久の姿があり、彼は自身がいることをオールマイトに示すように、スマホのライトを光らせていた。
オールマイトが緑谷に気付くと、隣にいる耳郎のイヤホンジャックで聞こえているので小声で状況を教えて欲しいとジェスチャーで伝える。その意図が伝わって、オールマイトが小声で話し始める。
「聞こえるか?ヴィランがタワーを占拠。警備システムを掌握、島民が全員人質に取られた。ヒーロー達も全員捕らわれている。危険だ…!すぐにここから逃げ出さないと…!」
「大変だよ…緑谷…!」
オールマイトからのメッセージを聞いた耳郎は、状況の深刻さを理解し、緑谷らの方を見る。
そして、その場にいるA組メンバー達とメリッサで集まって話し合いが行われる。
「オールマイトからのメッセージを受け取った。俺は雄英校教師であるオールマイトに従い、ここから脱出することを提案する!」
「飯田さんの意見に賛同しますわ!私達はまだ学生、ヒーロー免許もないのにヴィランと戦うのは…」
飯田と八百万はその話を聞き、この場でヴィランと接触することなく退散することを提案する。
「なら、脱出して外にいるヒーローに!」
上鳴も脱出すれば、拘束されていないプロヒーロー達が居て、状況を伝えて助けてもらえるのではないかと考えて、2人の考えに賛同する。
「脱出は困難だと思う。ここはヴィランや犯罪者を収容するタルタロスと同じレベルの警備システムが備わってるわ。」
「じゃあ、助けが来るまで大人しく待つしか…」
だが、Iアイランドについて熟知しているメリッサとしては、このIアイランドから脱出するのは困難であり、上鳴もその意見に納得するしかなかった。
「上鳴、それで良いわけ?」
「どういうことだよ?」
「助けに行こうとか思わないの?」
何もできないのかと頭を抱える上鳴に対し、耳郎は救けに行こうと主張する。
「おいおい、オールマイトまでヴィランに捕まってるんだぞ!オイラ達だけで助けに行くなんて無理だっつうの!」
「俺らはヒーローを目指している。」
自分達が動いたところで、負けてしまうのではないかと主張する峰田。
一方で轟は自身の左手を見つめながら口を開く。
「ですから、私達はまだヒーロー活動を…」
「だからって、何もしないで良いのか?」
「そ、それは…」
法規を遵守するのであれば、オールマイトの言う通りこの場から逃げるのが正しい行動ではある。
だが、困っている人達がいるのに助けに動かないのは、ヒーローとして持つべき意思に反するのではないかと轟は主張する。
「助けたい…」
「デク君?」
「助けに行きたい!」
緑谷も轟の意見を聞き、自分も捕らわれた人々を助けたいという想いを口にする。
「ヴィランと戦う気か!?USJで懲りてないのかよ!」
「違うよ、峰田君。僕は考えてるんだ…ヴィラン達と戦わずに、オールマイトや、皆を助ける方法を!」
「気持ちは分かるけど、そんな都合の良いこと…」
「それでも助けたいんだ!」
タルタロス並みの警備システムと、そのシステムを掌握したテロリスト達。
そんな状況から、ヴィランと交戦せずに切り抜けるという困難な道ではあるが、何とか捕らわれた人々を救うことができないかと緑谷は考えを巡らせていた。
「今の僕たちにできる最善の方法を探して!皆を助けに行きたい!」
「デク君…」
「I・アイランドの警備システムはタワーの最上階にあるわ。ヴィランがシステムを掌握しているなら、認証コードやパスワードを解除されてるはずだわ。私達にもシステムの再変更ができる。」
その意見を聞き、メリッサもこの状況を切り抜けるための助言を彼らにする。
テロリスト達がシステムを書き換えたのなら、自分達にもできるはずだとメリッサは考えていた。
「ヴィランの監視を逃れ、最上階まで行くことができれば…皆を助けられるかもしれない!」
「メリッサさん…」
メリッサの助言により、囚われた人々を救う方法は明らかになった。
「監視を逃れるって、どうやって?」
「現時点では私達に実害はないわ、ヴィラン達は警備システムの扱いに慣れてないと思う。」
「戦いを回避してシステムを元に戻すか…なるほど。」
「それならいけんじゃね!?」
「だよね!」
タワーの最上階に行けばヒーロー達を開放して、状況が打破できる。
そのことが分かり、上鳴と耳郎はより救出の方向性に前向きになる。
「しかし、最上階にはヴィランが待ち構えてますわ…」
「戦う必要はないんだ!システムを元に戻せば、人質やオールマイト達が解放される!そうなれば、状況は一気に逆転するはず!」
ヴィラン達と交戦するリスクこそあるが、あくまで最上階に辿り着いてシステムを解除することに徹すれば、オールマイトらを開放出来てヴィランも倒せるという算段であった。
「デク君!行こう!」
「麗日さん!」
「私達にできることがあるのに、何もしないでいるのは嫌だ!そんなの、ヒーローになるならない以前の問題だと思う!」
「うん!困っている人達を助けよう!人として当たり前のことをしよう!」
「おう!」
人として困っている人達を助けようという意見に、麗日も賛同する。
「緑谷、俺も行くぜ。」
「ウチも!」
「轟君!」
「響香ちゃん!」
轟と耳郎もその意見に賛同する。
「無理だと判断したら引き返す。その判断が飲めるなら、俺も行こう!」
「飯田君!」
「そういうことであれば私も!」
「よっしゃ!俺も!」
飯田、八百万、上鳴もその考えに乗ることにした。
「あー!もう分ったよ!行けばいいんだろ行けば!!」
残った峰田も賛同したことで、この場に居る全員が人々を救うために動き出すこととなった。
(大翔、きっと大丈夫だよね…)
そんな中耳郎は、自分達と同じくタワーの中にいる大翔のことを考えていた。
彼もきっとこの状況を打破できるはずだと、耳郎は思いつつも緑谷らと共に動き出すのであった。
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「ええ!?何が起きてるの…?」
ニジゴンを探していた一ノ瀬宝太郎もIアイランドのセントラルタワーに辿り着いていたが、そこでテロリスト達が起こした騒動に巻き込まれて、タワーの中に閉じ込められてしまった。
「どうする?宝太郎?ここから脱出する?」
「そうしたいんだけど、ケミーキャッチャーがさ、ここにニジゴンがいるって反応してるんだ…」
そう言ってクロスウィザードに自身のケミーキャッチャーを見せると、その画面はケミー即ちニジゴンがこのタワーの座標にいることを表していた。
「もしニジゴンがここに居て俺達みたいに閉じ込められていたら、大変だし、とにかく早くニジゴンを見つけて助け出そう!」
「そうだね。怖い思いをしてしまってるかも知れないし…」
宝太郎の意見にクロスウィザードが同意し、彼らもニジゴンを探すべくタワーを登り始めていく。
「なんか広いところに出たんだけど、ここに居るかな?」
「分かんないけど、なんだろうここ?パーティーのホールみたいな感じかな?」
捜索をしていた2人は、タワー内の大広間に出てきて、ニジゴンがいないかと周囲を見回す。
「なんだ?こんなとこにガキか?」
だが、そこにいたのはニジゴンではなく、テロリストのメンバーの1人であった。
「えっと、これはその…」
入ってはいけない場所に入ってしまったのではないかと思い、咄嗟に謝ろうとする宝太郎に対し、テロリストの男は銃を向ける。
「いや、折角だ。ガキ相手だがこのカードの力を使ってみるか。」
「あれは…ケミーカード…?」
そのテロリストの男が取り出したカードを見て、宝太郎は瞬時にそれがケミーカードであることを理解して、身構える。
「冥黒に染まれ…」
その言葉と共に黒いオーラが男の体を覆い、ケミーカードを取り込むことでオロチマルガムへと姿を変える。
「なんでここにマルガムが!?」
「分かんないけど、とにかくやるしかない!」
マルガムの登場に驚くクロスウィザードだが、ここは戦うしかないと宝太郎はガッチャードライバーを腰に装着して、2枚のケミーカードとガッチャーイグナイターを取り出す。
『ガッチャーイグナイター!ターボオン!』
ガッチャーイグナイターをガッチャードライバーに装着し、2枚のケミーカードをそれぞれ装填していく。
『ホッパー1!イグナイト!』
『スチームライナー!イグナイト!』
「変身!」
『ガッチャーンコ!ファイヤー!』
『スチームホッパー!アチーッ!』
そして、バッタと汽車を合わせた青い鎧をその身に纏う。
「なんだその姿はッ…!」
姿が変わった宝太郎に、驚きつつもオロチマルガムは戦う姿勢を崩さない。
「俺は…ファイヤーガッチャード!!俺についてこれるかな!」
オロチマルガムとファイヤーガッチャードの戦いの火蓋が今切って落とされたのであった。