無敵のヒーロー(自称)   作:猫耳の人

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わかりやすくて好きだぜ、一対一のガチンコバトル


第十三話 そうそう、こういうので良いんだよこういうので

いよいよ始まる雄英体育祭最終種目、例年ルールに違いはあるが、最後はこれに尽きる、良いね、わかりやすくて、好きだぜそういうの

 

「トーナメントか...!毎年テレビで見てた舞台に立つんだ...!」

「去年ってトーナメントだっけ」

「そうだね、基本的には一対一のトーナメント戦、確か去年は...」

「スポーツチャンバラだったはず」

「そうそう、サンキューな瀬呂」

 

芦戸の疑問に俺と瀬呂が答える、そして切島の言う通り、テレビでやっていた舞台に俺たちが立つのだ、緊張する者はするだろうし、ハングリー精神旺盛な奴らは多分緊張しない

 

「それじゃあ組み合わせ決めのくじ引きしちゃうわよ、組みが決まったらレクリエーションを挟んで開始になります!!」

 

ミッナイ先生曰く、レクリエーションは全員参加となっているが、トーナメント出場者の16名は自由参加とのこと、個性の関係上、やはり消耗などがある人もいるし、何より個々人の準備があるだろうからとのことだ

 

「んじゃ!一位チームから順に...」

 

「引いていきなさい」、そうミッドナイトが言おうとしたその時

 

「あの...!すみません」

 

誰かが声と共に手を挙げた、声がした方を見ると、尾白が何やら悲痛な面持ちで挙手していた、なんだ?と、思っていたら、尾白がとんでもないことを口走った

 

「俺...辞退します」

 

辞退?なんでまた...

 

「尾白くん!なんで...!せっかくプロに見てもらえる場なのに!!」

「騎馬戦の記憶...終盤ギリギリまでぼんやりとしか覚えてないんだ、多分...奴の個性で...」

 

緑谷が尾白の視線の先に居た心操を見据える、あー、なるほどな、スポーツマンヒップにモッコリってやつな*1

 

「チャンスの場だってのはわかってる、それをフイにするなんて愚かな事だってのも...」

 

尾白曰く、皆力の限りを尽くして上がってきたこの場に、何もしていない人間が、訳もわからないまま並ぶ、なんてことは出来ないとの事

 

「気にしすぎだよ!本戦でちゃんと成果を出せば良いんだよ!!」

「そんなん言ったら私だって全然だよ!?」

 

葉隠と芦戸が尾白をそう宥めるが...どうやら尾白のプライドの話のようだ

 

「俺が嫌なんだ...あと何で君らチアの格好してるんだ...回能に関しては本当になんでチアの格好してるんだ...」

 

可愛いからだが?と答えたいが流石にこの空気で表立ってふざけるほど空気が読めない人間では無いので黙っておく

 

「僕も同様の理由から棄権したい!」

 

尾白に続き、同じく心操とチームを組んでいたB組の...庄田二連撃も棄権を申し出た

 

「なんだこいつら...!男らしいな!」

『何か妙な事になってるが...ここは主審ミッドナイトの采配がどうなるか....」

 

 

プレゼントマイクの言うとおり、決定権はミッドナイトにある、さてさて、どうなることやら...

 

 

「そういう青臭い話はさァ...」

 

 

 

 

 

「好み!!」

 

 

 

「庄田、尾白の棄権を認めます!!」

 

好みで決めたよこの人、それで良いのか教師、それはさておき、トーナメントは十六人、二人いなくなったから5位のチームから繰り上げになる訳だが...5位は...B組の拳藤チームか、なんて考えていると

 

「そういう話で来るんなら...ほぼ動けなかった私らよりアレだよな?な?」

 

同じチームだったメンバーに視線を合わせ、確認を取る拳藤、拳藤チームの総意という事で、終盤に動けなかった自分達より、頑張ってポイントを保持していた鉄哲チームからの繰り上げの方が良いんじゃねとの事、ま、そのポイント取ったの俺なんですけどね

 

てなわけで、またまたミッナイ先生の好みで認められた繰り上げ、その枠で鉄哲と塩崎が繰り上げされ、ちょうど十六名、これよりくじ引きを開始する結果は...

 

「組はこうなりました!!」

 

Aブロック

 

第一試合

緑谷対心操

 

第二試合

轟対瀬呂

 

第三試合

回能対上鳴

 

第四試合

飯田対発目

 

Bブロック

 

第五試合

芦戸対塩崎

 

第六試合

常闇対八百万

 

第七試合

鉄哲対切島

 

第八試合

麗日対爆豪

 

 

以上の通りになった

 

「初っ端緑谷だってよ心操」

「なんでチアの格好してんだよ...」

「可愛いだろ?」

「うるせぇよ」

 

なんて他愛のない会話をする、そうこうしているうちにレクリエーションが始まった、チラリと辺りを見渡してみると、緑谷と尾白が二人で控え室に向かっているのが目に映った、成る程、心操の個性対策ってわけか

 

「心操、次の相手の緑谷について教えといてやるよ」

「...良いのか、同じクラスだろ」

「クラスとか関係ないだろ、それに多分、あっちも個性の詳細を緑谷に教えてる、あっちだけ知っててお前は知らないじゃフェアじゃ無いだろ?」

「....」

 

という事で、俺は心操に緑谷の個性について教えることに、「自壊するほどの超パワー、衝撃で解ける洗脳とは相性最悪」と、だが洗脳が上手く決まれば勝てると

 

「洗脳を初手で決める以外に対策は無い、シンプルな個性って対策しずらいよな」

「お前のスロットも対策のしようがないだろ」

 

確かにそれもそうか、さてさて、せっかくチアコス着てるし、女子に混じって応援でもしてこようかな

 

「じゃ、俺応援行ってくるから、お前も準備しておけよ」

「ああ」

「お互い頑張ろうぜ、ヒーロー」

「...!あぁ!」

 

心操の顔が晴れる、やっぱ良い顔するじゃん、頑張れよ心操

 

「てなわけで、俺も応援参加するぜ」

「自信満々ね、回能ちゃん」

「下手したら私らより似合ってるんとちゃうかな...」

 

女子に混じり、キレッキレの動きでアグレッシブに応援する俺、一部男子が俺を見て混乱している、その顔が見たかった...俺を見て混乱するその顔が...!

さてさて、おふざけもこの辺にして、レクリエーションも終わり、現在セメントス先生がバトルフィールドを作ってくれている、そこそこ広いな

 

 

 

『ヘイガイズ!!アァユゥレディ!?』

 

 

 

『色々やってきましたが!!結局これだぜガチンコ勝負!!頼れるのは己のみ!!ヒーローでなくともそんな場面ばっかりだ!!わかるよな!!心・技・体に知恵知識!!総動員して駆け上がれ!!』

 

その言葉と共に、フィールドの四隅から炎が噴き出す、粋な演出だな、そんなこと考えていると、第一試合の選手が入場してきた

 

 

 

『一回戦!!成績の割になんだその顔!!ヒーロー科緑谷出久!!バーサス!!ごめん!まだ目立った活躍なし!普通科心操人使!!』

 

 

ルールは単純、この開けたフィールドで、相手を場外に落とす、または行動不能にする、あとは「まいった」、なんて言わせても良いらしい

 

『怪我上等!こちとら我らがリカバリーガールが待機してっから!!道徳倫理は一旦捨ておけ!!だがまぁ勿論命に関わるようなのはクソだぜ!!アウト!!!!ヒーローはヴィランを捕まえる為に拳を振るうのだ!!』

 

クソの場合はセメントス先生が止めるとのこと、なるほど、色々と安心して殴り合える訳だ、わかりやすくて助かる

 

「そういえば...回能さんは緑谷さんの相手...心操さんとチームを組んでいましたよね?彼の個性は...?」

「ん?あぁ、心操の個性は「洗脳」、自分の言葉に返事をした相手を洗脳状態にすることができる、洗脳のかかり具合にもよるが、衝撃で解除される、相手を無傷で鎮圧したり、立てこもり犯の確保だったり、色々活用できる強い個性さ」

 

俺は購買で買ってきたグミを口に入れながら八百万の質問に答えた、実際、心操の個性は使い方次第で化ける、どんな凶悪なヴィランでも、一度返事をさせて仕舞えば即拘束できるのだから、なんて考えていると、何やら話し始めた心操、話の内容は尾白の事だった

 

『レディィィィィ!!START!!!』

「なんてことを言うんだ!!」

 

あらら、緑谷のやつ返事しちゃったよ、後ろで尾白が頭を抱えている、なんとかして自力で洗脳を解かない限り、緑谷に勝ち目はない

 

『オイオイどうした!!大事な初戦だ!!盛り上げてくれよ!?緑谷!開始早々完全停止!?アホ面でビクともしねぇ!!心操の個性か!?回能の影に隠れて全っっ然目立ってなかったけど...彼ひょっとしてやべぇ奴なのか!?』

 

圧倒的初見殺し、こういった試合の場じゃあ対策されやすいが...一発勝負の本番じゃあ強力なカードになる、「だからあのヒーロー科の試験は合理的じゃ無い」と相澤先生も言葉をこぼす、騎馬戦の時も言ったが...なんであいつが普通科なんだよ、まぁ十中八九ヒーロー科に編入してくるだろうが...

 

「アイツに...回能に、ヒーローになれるって言ってもらったんだ、俺だって負けてられない」

 

「そのまま振り向いて場外まで歩いていけ」、と緑谷に指示すると、その指示通り、緑谷は振り向いて場外へ歩き始めた

 

『ああー!!緑谷ジュージュン!!』

 

心操とチーム組んでわかった事だが...心操の身体能力は一般人のソレと変わらない、緑谷だってヒーロー科だ、真正面から殴り合えば勝つのは確実に緑谷だ、だから...

 

「洗脳さえ攻略できれば、緑谷にも充分勝ち目はある...」

 

そう呟いたその瞬間、フィールドに突風が吹き荒れる、出所は緑谷だ、よく見れば、左手の人差し指と中指が変色している、マジかアイツ、洗脳を破りやがった

 

「意図的に暴発させて...無理矢理...」

 

マジかあいつ、指が変色するほどの負傷、どれほどの痛みか...想像がつかない

 

「アイツの覚悟の強さを見誤ってたな...」

 

まさかここまで覚悟ガンギマリだとは...緑谷が洗脳を解いてからは早かった、個性無しの取っ組み合いになり、最終的に緑谷が心操を背負い投げ、場外に叩きつけた

 

「心操くん場外!!緑谷くん二回戦進出!!」

 

ミッドナイトの声が会場に響き渡ると同時に、割れんばかりの歓声が溢れ出す、初戦にしては地味だったが、それでも熱い戦いだったのは間違いない

 

続く二戦目、轟対瀬呂、秒殺だった、始まりの合図と同時に、瀬呂が轟を拘束し、場外へ引き摺り出そうとするも、轟の最大範囲氷結が炸裂、巻き込まれた瀬呂は行動不能となり、轟が二回戦進出、会場全体からの瀬呂に向けてドンマイコールが送られた、ドンマイ

 

そしていよいよ三戦目、俺対上鳴だ

 

『さぁさぁ次々行くぜ三回戦!!スパーキングキリングボーイ!!上鳴電気!!バーサス!!可愛い面してっけど男だぜ!!回能彩目!!』

「んっ...ふぅ、さ、やろうか」

「友達だからって手加減すんなよ!」

 

体を伸ばしていると、上鳴からそう話しかけられた、スロットで出たのは...「変翼」...良いね、当たりだ

 

『じゃあいくぜェ! START!!!』

「無差別放電...130万ボルト!!!」

「いきなりかよ」シュンッ

 

始まりの合図とほぼ同時に上鳴が放電、瞬時に上空へ瞬間移動、勿論放電は当たらない

 

「うぇ?」

「行くぞ、しっかり踏ん張れよ上鳴」

 

滞空状態から一気に急降下、背中に生えた翼で上鳴の肩を打ち、体制を崩す、そのまま...

 

「そらっ!!」

「うぇぇぇぇ!!?」

 

放電で脳がショートし、アホ面になった上鳴の腹部に翼打ち込み、場外へ吹き飛ばした

 

『瞬殺!!あえてもう一度言おう、瞬殺!!』

「上鳴くん場外!回能くん二回戦進出!!」

「いえーい」

 

今回引いた「変翼」だったが、別になくても勝てた、だが、せっかく引いたので使うことにしたという訳だ

「変翼」、現No.3ヒーローのホークスのように、羽を飛ばしたりはできないが、代わりに羽の材質を変化させることが出来る、炎、鉄、水、帯電...種類は様々だ

取り敢えず、脳がショートしている上鳴を保健室まで運んで行き、客席に戻ると第四試合が始まっていた

第四試合は飯田対発目だが....

 

「...何アレ」

「ウチにもわかんない」

 

サポートアイテムフル装備の飯田が同じくフル装備の発目を追いかけ回していた、追いかけっこでもしてんのか?

近くにいた緑谷に事情を聞くと、どうやら発目が飯田の真面目さを利用してサポートアイテムの宣伝をしているのだと、つまりは広告塔って訳だ、あらら、お気の毒に

 

「は...発目さん場外...飯田くん二回戦進出...」

「騙したなァァァァァァ!!」

 

....まぁ、ドンマイ、次からが本番って事で...ついでBブロック第五試合、芦戸対塩崎、これは相性が顕著に出た、なんでも溶かす酸と植物の茨...最悪の相性に加え、芦戸の身体能力、茨での拘束を酸で溶かし、場外へ押し出し、芦戸が二回戦へ進出した

 

次に第六試合、八百万対常闇、開幕と同時に八百万へ攻撃するダークシャドウ、咄嗟に盾を作るが、盾への集中攻撃で攻撃する暇を与えず場外へ押し出された、常闇の圧勝で第六試合は幕を閉じた

 

(ありゃりゃ...自信無くさないと良いけど...)

 

盾へ集中攻撃、つまりは体を気遣われていたという事、つまりそれだけの余裕があったという事だ、どう声をかけたもんかねぇ...

 

「?回能、どこ行くの?」

「お手洗い、ちょっと飲みすぎた」

 

取り敢えず八百万に声をかけるべく、その場を離れて八百万に会いに行った、控え室へ向かうと、暗い顔の八百万が居た

 

「や」

「...!回能さん...」

 

俺を見て無理をして笑顔を作る八百万、見てられねえな...しかしどうしたもんか...下手に触れてセクハラになりたくねえし...

 

「....回能さん...」

「...なんだい?」

 

震える声で俺に話しかける八百万、俺は次の言葉を待つ

 

「あの...私...勝たなきゃって...考えて...回能さんみたいに...的確に...」

「.....ゆっくりで良い」

 

言いたい事がまとまっていないのか、しどろもどろに話す八百万、背中をさすって落ち着かせる、少しして落ち着きを取り戻したのか、ゆっくり話し始める

 

「...私...貴方に憧れていたんです...」

「俺に?」

「はい...貴方の行動と思考の速さと正確さに...」

「....」

 

まさかまさか、予想していなかった言葉が俺に向けられた、俺が憧れられていたとは...

 

「私も...そうなりたいって...でも...常闇さんに手も足も出なくて...悔しくて...」

「....」

 

なるほど、おおよそどんな事を考えてるかわかった、俺に憧れている八百万は、俺みたいに速く、かつ正確な思考と行動が出来るようになりたいと...だが、結局それが出来ず常闇に敗退、それで今に居たるって事か...

どれ、漫画の受け売りだが、少し励ましてやろう

 

「「憧れは理解から最も遠い感情だ」」

「...?何を言って...」

「俺が持ってる漫画の受け売りさ」

 

その言葉の真の意味は...

 

「先入観が理解の邪魔をする...って事さ、俺は八百万が思ってるほどしっかりした人間じゃないよ」

 

憧れと言う感情を持ってしまうと、その人が自分の理想、自分がなるべき姿だと、その人がなるべき自分を体現していると、そういう先入観を持ってしまう

 

「つまる所、八百万は俺を色眼鏡で見てる訳だ、俺を見るならもう少しフラットな目で俺を見ると良い」

「フラットな...」

「そ」

 

俺は八百万が言っているような、速く的確な思考ができる訳じゃない

 

「俺ね、基本的に見切り発車なんだ、適当に考えて、それを信じて動いてるだけ、それが()()()上手くいってるだけ、雄英に来てから今までは偶然上手くいってただけ、それ以前に失敗なんて山程してるのさ」

「.....!」

 

八百万の前でしゃがみ、頬を両手で挟む

 

「気に病む必要はない、八百万には八百万の良さがある、お前の思慮深さと知識量、良いと思うぞ、それに委員長決めん時、八百万二票だったろ」

「ふぁい...」

「もう一票は知らないが...一票は俺が入れた、八百万なら、上手く俺を使ってくれると思ってな」

「....!」

 

上手く使ってくれる、リーダーとして的確な指示と判断が出来ると思った訳だ、そういう事に長けた人だと思ったから...

 

「思考を速く、正確に、そう思うのは悪くない、だがそうなりたいなら、俺への憧れを捨てるんだ、そうじゃなきゃ...八百万の良さを殺すことになる」

「わひゃくひの...よひゃ...」

「そう、俺は誰かに憧れを持たれるような立派な人間じゃないんだ、それに八百万とは対等で居たいんだ、な?」

「....!」

 

八百万の顔が晴れる、どうやら迷いは消えたようだ

 

「よし、良い顔をするようになったな、次の試合が始まる、行こうか」

「....はい、回能さん」

 

トン...

 

...なぁにぃ?俺の後頭部に八百万が額を当てる、背中に...柔らかいのがっ!!!柔らかい!!!俺の理性がぁ!!

 

「ありがとうございます」

「....ん」

 

顔は見えないが、良い顔をしているだろう、でも、でもね?俺も男だし...ね?気になっちゃうわけよ

 

「あの、当たってます」

「え?....!!な...!何を言っていますの!?破廉恥ですわ回能さん!!」

「柔らかかったです」

「〜〜〜〜!!」

 

俺の背中をポコポコ叩く八百万、痛くはないが振動が凄い、さてさて、戻って試合見なきゃ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま」

「おかえり」

「今どんな感じ?」

「切島とB組の人が終わったところ」

 

俺が座っていた席に戻り、耳郎に現状を聞く、あらら、見逃しちゃったか、決着は...引き分けか、まぁ個性ダダ被りだったもんな

 

「あ、ヤオモモ、お疲れ様」

「耳郎さん、ただいま戻りました」

 

俺が耳郎の隣に座ると、八百万が戻ってきた、そして...耳郎と八百万で俺を挟むように座った、何故、と、それはさておき次が一回戦最終試合、次は...

 

「爆豪と麗日か...」

「ある意味次が一番不穏な組み合わせね...」

 

と、俺の呟きに梅雨ちゃんがそう話す、確かになぁ...一番不穏な組み合わせだ...爆豪容赦ないもんなぁ...

なんて考えていると、試合が始まった

 

数分試合を見て思ったこと、凄惨、その一言に尽きる

初手の爆撃をモロで食らった後、上着を使った代わりまで背後からの攻撃、決まったと思われたそれは、爆豪の反応速度に阻まれ、触れる事は出来なかった

触れなきゃ発動できない麗日の個性に対し、爆豪の反応速度と個性、麗日の方が分が悪いか....

 

「....ん?」

 

アレだけ爆破がされてんのに...瓦礫が少ない...?かなり地面が抉られてるが...!!

 

「なるほどな...既に次の作を考えてたわけか...」

 

俺の呟きは爆豪の個性の爆発音にかき消された

 

『休む事なく突撃を続けるが....これは...』

 

プレゼントマイクのつぶやきが放送に乗る、たしかに、傍目から見たらヤケを起こして突撃を繰り返しているように見えているのだろう、すると...

 

「おい!!それでもヒーロー志望かよ!!そんだけ実力差あるなら早く場外にでも放り出せよ!!女の子いたぶって遊んでんじゃねーよ!!」

「そーだそーだ!!」

 

一部からブーイングが飛ぶ、それを皮切りに様々な所からブーイングが飛んできた、ありゃりゃ、さてさて、どうしたもんか、なんて考えていると

 

『今遊んでるっつったのプロか?何年目だ?シラフで言ってんならもう見る意味ねぇから帰れ、帰って転職サイトでも見てろ』

「hu〜、辛辣〜」

 

相澤先生がプレゼントマイクのマイクを奪い取り、そう言い放つ

 

『ここまで上がってきた相手の力を認めてるから警戒してんだろう、本気で勝とうとしてるからこそ、手加減も油断も出来ねえんだろうが」

 

相澤先生の言う通りだ、それに場外に投げ飛ばそうにも、麗日の個性がある以上、迂闊に近づくは愚策だ

 

「さて、()()がどうなるかな...」

 

チラリと上を見る、そこには...

 

「そろそろ...か...な...ありがとう、爆豪くん...油断してくれなくて」

 

そう呟き、両手を合わせた麗日、その瞬間、上空にあった無数の瓦礫が、重力にしたがって凄まじい勢いで落下を始めた

低姿勢での突進で爆豪の打点を下に集中させ、武器を蓄えていた、そして、絶え間ない突進と爆煙で視野を狭くし、それを悟らせなかった

凄まじい質量の瓦礫、避けるにしろ迎撃にしろ、必ず隙ができるはず...という考えだろう、が、しかし....

 

 

 

 

 

BOOOOOM!!!!

 

 

 

「....まぁじ...?」

 

なんと、アレだけの量の瓦礫を、たった一度の爆破で正面突破、最大威力の爆破で全ての瓦礫を吹き飛ばした、えげつねぇな...訓練の時におおよその最大威力は見たが...本場はアレ以上かよ...

諦めずに再び爆豪へ走る麗日、しかし...個性のキャパオーバーか、体力の限界か...いずれにせよ、すでに継戦不可なほど消耗していたらしく、倒れてしまった

 

「麗日さん...行動不能、二回戦進出爆豪くん!!」

 

その言葉を最後に、体育祭トーナメント、一回戦が終了した

 

*1
ふざけて良い場面じゃないぞ




どうもみなさん猫耳の人です
一旦ここで切ります
次回で書き切るか、決勝前に切るか...今はまだ迷っていますが書きますので、次回もお楽しみに
お気に入り、評価、感想等々いただけると作者が狂喜乱舞します

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  • 大人しく書けやこのやろう
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