蹴り倒すぞお前!!
『さァいよいよラスト!!雄英一年の頂点がここで決まる!!』
いよいよ決勝戦、俺は待機していた控室から出てフィールドへ歩く、すると途中で爆豪と出会った
「お」
「あ?」
俺が声をあげた事でようやく俺の存在に気が付いたらしい、俺を見つけた途端、俺の方へ歩いてくる爆豪、何何、怖いんだけど
「オイ」
「なに?」
いつものようにキレ散らかすでもなく、睨むでもなく、ただ俺を見ている爆豪、マジでなんなんだ、そう思っていると...
「USJん時脳みそヴィランに使ってたアレ、俺にも使え」
「....?」
脳みそヴィランに使ってたアレ....あぁ、ジャックポットか
「無理だよ」
「うるせぇ、使え」
「物理的に無理、ジャックポットの確率は数百分の一、さっき回したけど当たらなかった」
「また回せ」
「嫌だわ、なんでお前を相手するのに余計なリスクを背負わなきゃならねぇんだ」
どうやら爆豪は俺がジャックポットを使っていたところを見ていたらしい、俺だって使えるなら使いたいさ、でも当たらなかったんだから仕方ないだろ、俺の個性は全部運ゲーなんだよ
「...チッ」
(あら、意外に素直)
どうやらダメ元で言ってきたらしく、簡単に引き下がってくれた、なんだなんだ?なんか心境の変化でもあったか?
「...手ぇ抜いたら殺す!」
「お前相手に手を抜く余裕なんてないよ」
いつも通りのキレ顔でそう言ってくる爆豪、やっぱ爆豪は爆豪だわ...全然変わらん
それぞれの入場口へ歩いて行く俺達、少し歩き、フィールドが見えてきた
「さてさて、頑張るとしますかね」
俺はそう呟き、フィールドへと足を運ぶ、反対側の出入り口から爆豪も姿を表した、そしていよいよ
『決勝戦!!回能対爆豪!!今!!スタート!!』
会場のボルテージも最高潮、互いに臨戦体制を取った状態で戦闘が開始された、先に仕掛けたのは...
BOM!!
「死ねぇぇぇ!!」
「いきなりかよ!」
爆豪だ、爆破で一気に距離を詰め、俺に向けて攻撃を仕掛ける、が
「ぬ...ん!!」
バキィッ!!
爆豪の攻撃を回避し、逆に顔に蹴りを入れた
『モロ入ったー!!回能の強烈なカウンターキック!!』
緑谷が言ってたのを聞いていた、爆豪は大抵、最初は右の大振りだって、今のは反応できた訳じゃない、ヤマを張っただけ、それが運良く上手くいったのだ
「んの...ナメんな!!」
「ぐぇっ!?」
意趣返しと言わんばかりに、俺に爆破の勢いを乗せた蹴りを打ち込んできた、いってえな畜生!!
「クソっ!!」
「当たんねぇよ!!」
空中に居る爆豪に蹴りを繰り出すが、爆破で軌道を変え、更に俺に爆破をしてくる、いってえ...!!
「さっさと能力使えや!!」
「言われなくても使ってやるよ!!」
ボッ
「高天「焼炎脚」!!」
「がっ!?」
爆豪の腹部に向けて、炎を纏い破壊力を増した脚で蹴り上げる
「シャッ!!!」
モロ鳩尾入った!!このまま決め...
BOM!!
「ぎぃっ!?」
ウッソだろ...!ちったあ怯めよ...!クソっ!!
鳩尾に蹴りを入れ、そのまま畳み掛けようとした瞬間、爆豪の爆破が俺の腹部を襲う
汗が爆破のトリガーになっている以上...爆豪は動けば動くほど火力が上がっていく、長期戦になる程こっちが不利になる...!のに...
(強すぎんだろ...!)
ここから更にギアが上がってくのかよ...!アホだろ!!
「まだ終わりじゃねぇぞ!!」BOM!!
「っ...!」
爆豪の爆破から逃れるため、咄嗟に飛び退き、脚に電雷を纏う
「閃光「紫電脚」!!」
バリッ!!
「がっ...!ナメ...っんなぁ!!」BOM!
「もう当たんねえよ!!」
高速の蹴りを爆豪に喰らわせる、反撃として爆豪も爆破をするが、もう読めた
俺が引いた能力は「闘脚」、脚の筋肉が増強され、脚に属性を付与したり、特殊な攻撃ができる
「闘気「連脚」!!」
ガガガガガガガガ!!!
「っ...!!(一撃は重くねえが速え...反撃の隙がねぇ...!)
爆豪に蹴りのラッシュを繰り出す、反撃の隙を与えるな...何かされる前に倒しきれ!!
「闘魂「激震脚」!!」
連撃で動きを止め、重い一撃で決める、しかし
「甘え!!」BOMBOM!!
「ウッソだろお前っ!!」
タメの一瞬、その一瞬の隙で拘束から脱出、俺に向けて爆撃を繰り出す、爆破の威力が上がってきた...!早々に決めねえと...!!
「刃鋭「斬切脚」!!」
俺の脚の形が変化し、大きな刀のようになる、脚を振るうと斬撃が発射され、爆豪に向けて飛んでいくが、軽々回避されてしまう、そして
「
カッ!!
「っ!?」
爆豪の掌から凄まじい光が放たれる、咄嗟に目を覆い、目がつぶされないようにする、光が止むと同時に爆豪の姿を探すが...
「っ...」
居ねえ...!何処だ!!爆豪を探すため目を開く、その瞬間...
BOOOOM!!
「ぐぁっ!?」
「こっちだバァカ!」
コイツ...!!俺の
「んの...!」
「当たんねえよ!!」BOM!!
「いぎっ...!!」
さらに爆破をする爆豪、最初に比べて、爆破の威力が馬鹿にならないほど上がってやがる...!
「今ので確信した...」
俺の目の前に着地し、口を開く爆豪、やっぱ...
「テメェ、右目見えてねンだろ」
バレてるよな...
『ななな...なんと!!回能マジか!!お前右目見えてねぇのかよ!!それでこの強さって...すげぇな!!』
『ありえない話じゃない、個性の影響で体に異常が出る...アイツは右目が個性のトリガーになってる、そういうことだろう』
解説ありがと相澤先生、相澤先生とプレゼントマイクの言葉に、会場が騒然とする、チラッとA組の方を見ると、何やら表情が曇っている人が多い、耳郎は元々知ってたからか、他の人達よりは曇ってない、後で質問攻めされるんだろうな...
「視野が広いはずのテメェが今、俺の右側からの攻撃には反応できて無かった...それだけじゃねえ、普段からテメェ、右側にあるモンだけ落としまくってたよなァ...耳女も、やたらテメェの右側気にしてたからなァ...もしやと思ってたが...やっぱりか」
「.....めちゃくちゃ俺のこと見てるじゃん、俺のこと大好きかよ」
「あァ!?ふざけた事言ってんじゃねえ殺すぞ!!」
爆豪の言葉にそう茶化してみるとそう返答がされた、こっわ、阿修羅かよ
「で?それがわかったから何よ、手加減でもしてくれんの?」
「するわきゃねーだろうが、俺が目指すのは完膚なきまでの一位だ」
「デスヨネー、ま、ハナから期待してないけど...」
再び臨戦体制を取る、俺は脚を白熱化させ、爆豪は爆破を構える
BOOOM!!!
爆豪の爆破が俺を襲う、しかし、一歩下がり、爆破を回避、そのまま攻撃...ではなく
BOM!!
「!?(煙幕!?)
爆豪の爆破に合わせて煙玉を炸裂させた、互いに姿が見えなくなる
「....」
爆豪が集中する、これでは不意打ちは意味をなさない、普通の不意打ちなら
「見えてんだ...!?」
爆豪の目の前に現れたのは、ジャージの上着、麗日の作戦をパクらせて貰ったよ!!
「真熱「灰燼脚」!!」
「だから見えてんだよ!!」BOM!!
爆豪の爆破が俺を襲う、モロで喰らってしまったが...ここまでは
「襲落「炎墜脚」!!」
「がっ!?(後ろ...!?確かに目の前に...!)
俺を捕らえた爆豪だが、さらに背後から現れた俺にムーンサルトキックをお見舞いされ吹き飛ぶ、ここでようやく現状をはっきり理解したらしい、煙幕が晴れると同時に、プレゼントマイクが驚きの声を上げた
『うおおおお!?回能が二人!?どうなってんだありゃあ!?』
『アイツは分身が出来る、ここまで使わなかったのは...ここまで見据えていたからか...いずれにせよ、アイツはまだ実力の底が見えない』
「...そんなモン隠し持ってやがったのか」
「増やして強さが変わらないのは四体まで...それ以上は分身の質が落ちる」
分身の説明をすると同時に、俺は分身を体に戻した
「分身のダメージは戻した時俺に返ってくる、お前相手じゃダメージソースが増えるだけ、今のは不意打ち用だ」
「....」
爆豪が俺を睨みつける、ようやく良いの入ったと思ったが...本当にタフだな...攻めだけじゃねえのかよコイツ...
いずれにせよ...これ以上戦いが長引けば負けるのは確実に俺...なら...
「次で決めるぞ、爆豪」バチッ...
「今のテメェの全力ってわけか...来いや、その上からぶっ潰したる」
今持てる俺の全力で...真正面からぶち抜いてやる、俺の脚に青電が走る、今の能力で出せる、現時点での最大威力の技、対する爆豪は、爆破で空中に飛び上がり、爆破を利用して回転を始めた
本気も本気、互いの全力のぶつかり合い...
「
「フゥー...」
BOMBOMBOMBOM!!
バチバチバチバチ...
ここで...決める!!
「
BOOOOOM!!!!!
爆豪の最大火力が、俺に向けて放たれた
『麗日戦で見せた特大火力に勢いと回転を加えた!!まさに人間榴弾!!対する回能も何かしようとしていたが!!果たして!!』
すげえ火力だ、身体中が痛いし熱い、流石は爆豪だ、高校生とは思えん、だがな
バッ!!
「!!」
「今度は俺のも喰らってくれよ!!!」
『おおっと!!回能!!あの威力の爆撃をモロで喰らって立ってやがる!!なんつー根性!!』
爆炎の中から、服をボロボロにし、至る所から血を流した俺が飛び出る、最大火力を撃ったばかりの爆豪、まだ空中に浮いている、決めるならここしかない
バチィッ!!
脚だけでなく、体にも青電が走り、目が青白い稲妻を発しながら光る、俺は爆豪に向けて軽いステップを踏み、体を捻り、踏み込む
ドンッ
力強く大地を踏み締め、腰を入れた蹴りを爆豪に向けて放つ、技名は
「叛逆「雷光脚・青!!!!」」
BZZZZZZZZZ!!
俺の後ろ回し蹴りが爆豪に炸裂した途端、辺りに電光が走る、バチバチと音を立て、激しく稲妻を散らすソレは、俺の蹴りの威力の強さを物語っていた、モロで喰らった爆豪は、そのまま吹き飛び場外へ、つまり...
「爆豪君場外!!よって....回能くんの勝利!!!」
「シャァァァァァァァァァァ!!!」
俺の優勝、喉が裂けんばかりの咆哮を天に轟かせる、勝利の雄叫び、それは観客の歓声にも負けないほどの大きさだった
「以上で全ての競技が終了!!」
長く、それでいてとても濃い一日が終わった、もう立ってる体力すらねぇや、俺は笑みを浮かべながら、フィールドに大の字で倒れ込んだ
「今年度雄英体育祭一年優勝は━━━━A組回能彩目!!」
ミッドナイトのその言葉と同時に、割れんばかりの歓声が巻き起こる、俺はその歓声を耳にしながら、意識をシャットアウトした
◇
「それでは!!これより表彰式に移ります!!」
疲労と眠気がMAXな中、ミッドナイトの声と共に表彰式が始まる、壇上には四人の生徒、映えある壇上に立つのは、常闇、轟、爆豪、俺の四人だ
因みに、爆豪戦で再びロストした俺のジャージ、代えも無いしもう一度八百万に創って貰うのも申し訳ないという事でどうしたものかと考えていると、轟が代えのジャージを貸してくれた、ちょっとブカブカ
「メダル授与よ!!今年のメダルを授与するのは勿論この人!!」
ミッドナイトの言葉と同時に、会場に「HAーHAHAHAHA!!」とアメリカンかつ、俺たちが聞き馴染みのある高らかな笑い声が聞こえてきた、上を見てみると、屋根に見慣れた人影があった
その人影は俺たちの下へ跳び、空中で綺麗な回転を決め...
「私が!!メダルを持って来「我らがヒーロー!!オールマイトォ!!」
「.....!」
「被っちゃった...」
ミッドナイトの声と被って着地した、締まらねえ〜...
なんて小さなトラブルがありつつ、気を取り直してメダル授与だ、ミッドナイトが言っていた通り、今回メダルの授与をしてくれるのは我らがNo. 1ヒーローのオールマイトだ
最初の授与は常闇だ
「常闇少年!おめでとう!強いな君は!」
「勿体なきお言葉」
「ただ!相性差を覆したいのなら.....個性に頼り切りじゃあダメだね!もっと地力を.....自分自身の力を鍛えれば、きっとやれる事も増えてくる」
オールマイトの言葉に、ただ一言「御意」とだけ答える常闇、そんな常闇にオールマイトがメダルを掛け、ハグをする、お、ハグして貰えるのか、やったぜ
「轟少年!!おめでとう!!」
「...ありがとうございます」
「最初に比べて随分と良い顔をするようになったじゃないか!!きっかけは緑谷少年かな?」
「...はい、緑谷がきっかけをくれて...回能が、俺を受け止めてくれました、緑谷と回能と話をしてみて...色々吐き出せて...色々見えてきました、なので、俺だけが吹っ切れるんじゃなく...色々清算して前に進みます」
あら良い笑顔、そうオールマイトに話し、柔らかい笑みを浮かべる轟、もう何かに囚われている様子は無い、これから先がどうなって行くか楽しみだ、常闇同様、オールマイトは轟にメダルを掛けてハグをする、次は爆豪だ
「爆豪少年!!二位おめでとう!!惜しかったな!」
「...ッス」
思ってたより塩らしい態度を取る爆豪、てっきり「納得いかねー!!」って暴れ散らかすと思ってたのに
「素晴らしい戦いだった、君は自分の持ち味をよく理解している、この歳であそこまで出来る者はなかなか居ない、誇って良い」
「....俺ぁコイツに負けた、全力を尽くして」
そう言いながら俺を見る爆豪、その後、オールマイトに視線を戻し...
「次に戦う時は、コイツがどんな能力だとしても、完膚なきまでの勝利をしてやる」
「...うむ、いい目だ、その向上心があれば、どこまでだって上に行けるだろう、ナイスファイトだった!改めておめでとう!」
「...ッス」
爆豪にメダルを掛けてハグするオールマイト、いよいよ俺の番だ
「さて回能少年!!一位おめでとう!選手宣誓の伏線回収だな!」
「ありがとうございます」
「....右目が見えないというのは、本当かい?」
オールマイトがどこか申し訳なさそうに声を出す、爆豪のアレを聞いていたのだろう、いやむしろあの状況で聞かない方が無理か
「えぇ、嘘を言う理由もありませんし、事実ですよ、この個性が発言した時に右目は取れちゃいました」
「取れた!?変わったのではなくかい!?」
「ええ、取れました」
特に気にした様子もなくそう言う俺にオールマイトは至極驚いた様子を見せる、おもしろ
「...俺は別に、この右目の事は気にしてませんよ、相澤先生も言ってたでしょう、よくある話です、むしろこの力を手に入れたと考えると安い出費ですよ」
「そうか...君は強いな、自らの境遇に絶望する事なく、前を向いて進み続ける、それが君の強さの秘訣なのかな?」
「まさか、運が良かっただけですよ」
運良く良い能力を引けた、運良く人に恵まれた、俺は本当にツイてる、だからこうしてこの場に立っている
「運も実力の内だ回能少年、それに君はどんな能力でも一定以上の結果を出せているだろう、それは君自身が手に入れた力さ」
「...まぁ、バットコンディションでも最良の結果を出せるよう、俺なりに努力してますから」
「うむ!良いじゃないか!!あらためて言おう、君は強い!その強さに胡座をかくことなく努力を続けている、その気持ちを忘れるんじゃないぞ!」
「はい、ありがとうございます」
そう言って、オールマイトは俺にメダルを掛け、ハグをしてくれた、筋肉すっご、No. 1凄いなやっぱ
「さァ!今回は彼らだった!!しかし!!この場の誰にもここに立つ可能性はあった!!ご覧いただいた通り!!競い、高め合い!更に先へと登っていくその姿!!次代のヒーローは確実にその芽を伸ばしている!!」
メダル授与を終えたオールマイトは、皆の方を向いてそう話す、そう、誰もがここに立つ可能性があった、それは俺たちも良く理解している
「てな感じで最後に一言!!皆さんご唱和ください!!せーの!!」
「「「プルス・ウルt「お疲れ様でした!!!」
そこはプルス・ウルトラでしょ!!なんて声が観客席から聞こえてくる、ははっ、最後まで締まらね〜...
何はともあれ、波瀾万丈の雄英体育祭は遂に幕を閉じた
◇
「右目の事、言っても良かったの?」
「んー、まぁ隠しては居たけど、バレたらバレたでその時かなとは思ってたし」
「...そ」
帰りのホームルームを終え、耳郎と共に帰路についた俺は、耳郎とそんな話をしながら駅まで歩いている
「ウチと回能だけの秘密だと思ってたのに」ボソッ
「ん?何か言った?」
「別に何も」
耳郎が何かを呟く、その呟きは俺の耳に届く事なく、夕日に消えていった、なんかちょっと拗ねてる?俺なんかしたかな...
その後は普通に会話を楽しみ、それぞれの家に帰った、ここからまた忙しくなる、職場体験に林間合宿、やる事が山積みだ、気を抜いている余裕はない、が...今だけは、少し休ませてくれ、俺はシャワーと食事を済ませ、ふかふかの布団にダイブし、そのまま眠りについた
みなさんどうも猫耳の人です
体育祭、終了です、次回からは職場体験編
それが終われば期末テスト...ですが、やはり映画ストーリーにも触れようかと考えています
次回以降もお楽しみに
お気に入り、評価、感想などいただけると作者が狂喜乱舞します
日常回、IF、ギャグ全振り回、恋愛回、その他のオリジナル回、これらを書いて欲しいですか
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大人しく書けやこのやろう
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本編に集中しろこのやろう