無敵のヒーロー(自称)   作:猫耳の人

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限界突破って簡単に言うけどさ...






第二十八話 やめてください死んでしまいます

 

 

限界突破

 

この言葉を聞いて、皆さんは何を思い浮かべるだろうか

某7つの玉を集めるアニメの修行や野菜人?それとも、ソシャゲのキャラ強化?

いずれにせよ、嬉しくて華々しく、綺麗なものを思い浮かべるだろう

俺もそうだと思ったさ、とにかく自分を追い込んで、その先に見える景色を見た時、どれほど嬉しいだろうか、そんな期待を抱いて訓練を開始した俺は今...

 

 

 

 

 

 

 

「お゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛....」

 

 

 

 

 

 

 

地面に這いつくばりながら吐いていた

何故こうなったのか...事の発端は数時間前の事.....

 

 

━━━━━━━━━━━━━

 

 

「個性を伸ばす...!?」

「A組はもうやってるぞ、早く行くぞ」

 

俺たちA組が訓練を始めてから一時間後、B組も起床し、訓練に混ざるべく訓練場へと歩く

 

「筋繊維は酷使する事により壊れ、強く太くなる、個性も同じだ、使い続ければ強くなり、でなければ衰える!」

 

すなわち、やるべき事は一つ

 

 

 

 

限界突破

 

 

 

 

目の前に広がるのは地獄絵図、皆苦悶の表情を浮かべながら個性を酷使している、ある場所からは悲鳴が聞こえ、ある場所からは雷鳴が聞こえ、ある場所からは爆発音が聞こえて来る

 

「許容上限のある発動型は上限の底上げ、異形型・その他複合型は「個性」に由来する器官、部位の更なる鍛錬を...通常であれば肉体の成長に合わせて行うが...」

「まァ時間がないんでな、B組も早くしろ」

 

ブラドキング及びB組の元へ相澤先生が歩いて来た

 

「しかし私たちも入ると40人だよ、そんな人数の個性、()()()6名で管理出来るの?」

()()()彼女らだ」

「そうなのあちきら4位一体!」

 

相澤先生の言葉の直後、後ろからすごくデカい声がした、まーじでデカい、耳がキンキンする

 

 

「煌めく眼でロックオン!!」

「猫の手手助けやって来る!!」

「どこからともなくやって来る...」

「キュートにキャットにスティンガー!!」

 

 

 

 

「「「「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ!!」」」」

 

 

 

 

フルバージョン、爆豪の爆破でハリウッド的なサムシングの演出を追加、迫力があるねぇ

 

「あちきの個性「サーチ」!この目で見た人の情報100人まで丸わかり!居場所も弱点も!」

「私の「土流」で各々の鍛錬に見合う場を形成!!」

「そして私の「テレパス」で一度に複数の人間へアドバイス」

「そこを我が殴る蹴るの暴行よ...!」

 

ダメだろ、色々と、倫理的にも常識的にも

 

「単純な増強型の者、我の元へ来い!我ーズブートキャンプはもう始まっているぞ」

 

 

古い、微妙にネタが古いよ虎さん、確かにキツいし鍛えられるやつだけど...

 

「さァ今だ、撃って来い」

「っ...!5%デトロイトスマッシュ!!」

 

SMASH!!

 

かなりキレのある拳が虎に強襲する、狙いは腹部、見事命中したかと思われたその拳は、瞬間的に体を曲げた虎に回避される、虎の個性は軟体、体がとても柔らかい、普通の人間にはできないような、人体には不可能な動きも出来る

 

「よォォォしまだまだキレッキレじゃないか!!筋繊維が千切れてない証拠だよ!!」

「イエッサ!!」

「声が小さい!!」

「イエッサァ!!」

「プラスウルトラだろォ!?しろよ!ウルトラ!」

 

こっわ、この人だけ性別もジャンルも違うんだよなぁ....ムキムキだし

 

「雄英も忙しい、ヒーロー科一年だけに人員を割く事は難しい」

 

故に、この四名(プッシーキャッツ)の実績と広域カバーが可能な個性を選んだ、短期で全体の底上げをするのに最も合理的である、相澤先生はそう言っていた

 

「....ずっとツッコまないで居たんですけど、流石に限界なんでツッコみますね、なんで回能だけ訓練しないでここに居るんですか?

「んぇ?」

 

拳藤が相澤先生の隣に居る俺にツッコミを入れた、まぁ確かにね、みーんな訓練してる中俺だけ相澤先生の隣に居るんだもん、そりゃツッコみたくもなるさね

 

「コイツの個性は特異かつ複雑でな、どう伸ばすか話していたところだ」

「そゆこと」

 

さて、改めて読者諸君に俺の個性について説明しよう

 

一つは「スロット」、右目がスロットになっていて、それを回転させることで能力の「抽選」が可能、能力は無数に存在する、その代わりに右目が見えなくなっている

能力の再抽選には、例外を除き、能力の抽選が完了した時点から一分間のインターバルが必要となっている、通常の能力であれば使用後も再抽選せず、能力の保持ができる

例外は「ジャックポット」だけ、ジャックポットは当たってから使用するまで、インターバルのタイマーは動かない、代わりに使用後、能力の保持は出来ず、一分が経過すると、ジャックポットは強制解除され、強制的に能力の再抽選が行われる、実はもう一つ、似たような能力があるが、それは抽選で当たった時のお楽しみということで

 

ジャックポットの能力は、自身の身体能力を極限まで上昇させ、保有している能力を自由に使用可能、そして、自身の望む能力を五つまで追加が出来る、ただし、使える能力は一つずつ、ジャックポットの使用中は体から黄金の光が溢れ出し、髪も金色に輝く

 

そしてここで新情報を一つ、俺の「スロット」で抽選される能力、その確率は一定ではない、シンプルかつ、出来ることが少ない能力の抽選確率が高く、複雑で、出来ることが多い能力の抽選確率が低い、と言っても微々たる差だけどね

 

二つ目は「道化師」、普通の人間より身体能力が圧倒的に高く、分身や短距離の瞬間移動、煙玉を作り出したり、空中を足場したり出来る、が、爆豪や轟のような攻撃手段を持たない、攻撃的な個性に比べ、戦闘には不向きな個性だ

 

「...情報量が多い!!」

「頭がパンクしそうノコ...」

「こんな個性を今まで扱ってきてたのか...」

 

俺の説明を聞いたB組の生徒が頭を抱える、俺も最初は混乱したよ、上手く扱えなかったし、怪我もした、それでも十年以上使い続けてたら流石に慣れるさ

 

「だからコイツの訓練をどうするか悩んでるんだ」

「...スロットのインターバルを短くしたり、確率の調整出来ないのか?」

「出来ませんね」

「即答か...」

 

別にやりたくないからそう言ってるわけじゃない、出来ない理由はちゃんとある

 

「まず勘違いしないで欲しいのが...俺の個性のインターバルの時間と確率、これらは「限界」じゃなく「制約」なんです」

「制約?」

「そ、わかりやすく言うなら...拳藤の個性ですかね」

「私の?」

「そう、拳藤の個性は「掌」を大きくする個性だ、足や頭なんかは大きくできない、そう言うことです」

 

言うなれば...

「能力を抽選したら一分のインターバルが必要な個性」ではなく...

「能力を抽選する為に一分の時間が必要な個性」...だろうか

余計わかりにくくなった気がする

まあ要するに訓練じゃどうにもならない事って訳だ、轟だって左から氷を出したり、右から炎を出すことはできないし、瀬呂だって肘以外からテープは出せない、それと同じさ

 

「....なら、伸ばすなら道化師の方だな」

「ですね」

 

実際、道化師の方は今まで必死に伸ばしてきてここまで出来るようになった、瞬間移動の距離も伸ばしたし、上昇する身体能力もひたすら鍛えてここまで上がった

勘違いされがちだが、俺の道化師は「発動型」の個性だ、発動しなきゃ俺の身体能力は一般人レベルどころか、普通の人間より低いし、瞬間移動だったり、空中に立つ事なんてできやしない

 

俺は個性が無きゃ何も出来ない弱い人間だ、だから、人一倍個性を伸ばして来た、それでも、出来ることは少なかった、運がなけりゃヴィランを倒すことも人を救ける事もできない

 

ま、今更憂う気もない、そう言う物だと割り切った、今は俺の個性をどう伸ばしていくかだ

 

「...お前の瞬間移動の概要を教えろ」

「はい」

 

相澤先生はとりあえずわかりやすく伸ばせそうな身体能力の上昇と瞬間移動に絞って強化することを決めたらしい、てなわけで、俺は相澤先生とプッシーキャッツの皆さんに瞬間移動の詳しい説明を開始する

 

俺の瞬間移動は短距離の瞬間移動、某ド◯ゴンボールの主人公みたいに超絶遠い距離を行き来することは出来ない、今の所は50mが最長射程だ

そして、俺と一緒に瞬間移動出来るものにも制限がある、その制限が...

 

「俺が身につけている物、あるいは持っている物、そして触れている人」

 

これらと一緒に瞬間移動が()()()、ここで重要なのが、瞬間移動()()ではなく、()()()と言う事だ

つまり、一緒に瞬間移動するものは、俺の尺度で細かく決められる

 

「確か、君の瞬間移動には重量制限があったよね、どのくらいかしら」

「今の所は大体80kgが限界重量です、軽い女子二人ならまだしも、一般的な体重の人間や生物はおおよその場合一人ずつしか一緒に飛べません」

「そうか、なら、おもりを持って瞬間移動を続けろ、重量と距離の底上げを行う」

「いや、それじゃ意味ないんですよ」

「...どう言うことにゃん?」

「俺の重量制限って、()()()()()()()適応されるんです」

 

俺の瞬間移動は、「俺が身につけている物、俺が持っている物」は重量制限に含まれない、つまり、実質的に無機物には重量制限がないのだ

 

なぜ「実質的に」なのか、それは個性の解釈によって決定するからだ

身につけている物はともかく、持っている物に関しては、一般的に手で持てるもの、と認識する人が殆どだろう、しかし、解釈を広げれば、俺が「保有」している物と解釈する事もできる

 

つまりどう言うことか、自分が触れているものを、俺が「保有」している物...つまり自分の物だと認識する事で、どれほど重たい物でも、それが無機物であるのなら同時に飛ぶことが出来る

 

しかし生物はどう解釈しても「物」と判定することは出来ない、こればかりはどうしようもないのだ

 

「ですが重量を上げる方法はちゃんとありますよ」

 

そもそも、俺の瞬間移動、個性が発現したての頃は、距離は10mもなかったし、一緒に飛べる生物の重量もおおよそ20kg程度だった、それが今は50m飛ぶことができ、80kgまでなら一緒に飛ぶことが出来る

実は俺の瞬間移動、面白い事に距離が伸びる度に最大重量も比例して多くなって行くのだ

 

「そして瞬間移動はひたすら最大射程を伸ばすことを意識して飛び続ける事で距離が伸びていく、つまりおもりは必要ないんです」

「...そうか、でもおもりは待て、身体能力の強化のためだ」

「...デスヨネー」

 

チッ、言い逃れできなかったか、まぁいいや、どのみち身体能力もあげなきゃだろうし、大人しく持ちますよ

 

「...なんか重くないすか」

「総重量130kgだ、明日から徐々に増やしていく、スロットも併用しながら瞬間移動を続けろ」

「....20kgくらいまけてもらえませんか」

「ダメだ」

「わかってたよちくしょう!!」

 

相澤先生に指示された通り、総重量130kgのおもりを装着*1し、軽く準備運動してから瞬間移動を始めた

そして....

 

 

 

 

 

 

 

「お゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛....」

 

 

 

 

 

 

 

今に至る、忘れられがちだが、俺の瞬間移動にはしっかりデメリットがある、瞬間移動を繰り返すと激しく酔う、おそらく麗日より酷い、デメリットは回数と距離に応じて変動するが...数時間も連続使用してれば吐く

おまけにおもりのせいで体が重い、思うように体が動かない、道化師の身体能力強化があってようやくまともに動けるのだ

 

こんな調子で大丈夫か...?

なんて不安は残るが、やらない事には何も始まらない、取り敢えず腹の中の物を全部出してから、俺は再び瞬間移動を開始、自分の限界を超えるべく、ひたすら個性を使い続ける、これを一週間も...俺生きて帰れるかな...

 

*1
ちなみに、装着しているおもりは期末試験の時に使ったアレ




みなさんどうも猫耳の人です
いやー、思ったより長くなってしまった、実は今回のお話の中に料理の所まで入れたかったんですが...長くなってしまいそうなので一旦切りました
あと今回のお話とは全然関係ない話ですが...
他の方のヒロアカの二次創作小説を読んで思ったんですよ
俺も伏線とか張りたぁい!!
でもそんな技術ないので、今は大人しく書きます
次回もお楽しみに
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