これが俺たち雄英生
「ふぅ...ようやく一息吐ける...」
ヒーロー仮免許取得試験第一選考、前回俺たちはそれを通過した、現在は控室にて休息を取っている
「やっぱ席が少なくなってきたからどこでもドンパチやってたな」
「皆は大丈夫だろうか...」
「アイツらなら大丈夫だろ」
俺の隣で飲み物を飲みながらそう呟く障子と轟、轟の言う煽り、アイツらなら大丈夫だろう、残席数はまだまだある、慌てなければ大丈夫なはずだ、そう話していると、爆豪、上鳴、切島、そして緑谷、瀬呂、麗日が控え室にやってきた、無事通過できたらしい
「皆さんよくご無事で!心配していましたわ!」
「遅かったな上鳴」
「ヤオモモー!回能ー!ゴブジよゴブジ!つーか早くね皆!?」
「俺たちもついさっきだ、轟が早かった」
上鳴達の元へ歩いて行く俺たち、爆豪は先に居ると思ってたが...なるほど、上鳴が一緒だったからか、言ったら怒られそうだから言わないけど
俺らに加えて六人が合格...通過したA組はこれで12人
「あと8人か」
「アナウンスでは通過83名...枠はあと17人...皆さん大丈夫かしら...」
「....ずっと言うか迷ってたんだけどよ...なんで八百万が回能のコスチューム着てんだ?」
「え...?あ...」
そういや、八百万に貸したままなの忘れてた、通りでなんか涼しいと思った...返して貰ってなかったもんな
「あぁ...!忘れていましたわ!!すみません回能さん!!」
「んにゃ、気にしなくて良いよ、貸したの俺だし」
俺が上着を貸した経緯を障子が説明してくれた、冷気に晒され続け、凍えてしまう所だったと...ことの経緯を聞いた上鳴が...
「ナチュラルイケメンがよ...」
なんて歯軋りしながら言ってきた、こわぁ、お前面良いのにそんなだからモテないんだよ....面は良いのに*1
「あの...ありがとうございました...」
「ん」
八百万が俺の上着を脱いで手渡してくる、俺はそれを受け取って再び袖を通した、当たり前だけど暖かい、人肌の温もりが残っている
「.....」
なんかすんごい良い匂いする、耳郎のとは少し違う...こう...安心するような上品な匂いがふわっと...何言ってんだ俺、これじゃまるきり変態だよ...断じて違うぞ、俺は変態なんかじゃない、これ次の試験集中できっかな...
なんて思っていると...
『ハイ、えーここで一気に八名通過来ましたー!残席は九名です』
控え室に入ってきたのは傑物学園だ、A組は誰も入ってこない、てか真堂センパイがすげぇこっち見てくる、顔はにこやかだけどあくどい表情が見え隠れしている、てなわけで俺は満面の笑みを返してやった、お、眉と口角がピクピクしてる、おもろ
「A組は...あと8人...これ...全員はもう無理かなぁ...」
と呟く耳郎、確かに、余分な残席数は一つ、加えて、他校も残席数の事で頭がいっぱい、故にどこもかしこも大乱戦となっている、その状況でターゲットを掠め取るのは至難の業だろう、確かに、普通なら合格を諦める場面、だが...
「いや、アイツらなら必ず通過してくるさ」
「回能...」
「信じて待とう」
耳郎にそう言うと、通過者の頷いてアナウンスを待つ、それから五分ほど経っただろうか...皆がもうダメかと思っていたその時
『2名通過!!残りは7名!!6名!!4名!!続々と!この最終盤で一丸となった雄英が!コンボを決めて通っていく!!』
「!!」
「な?」
そうアナウンスがされた、ここで通過した5人は恐らく全員雄英生...この調子なら、全員通過出来るな
そう考えた直後━━━
『0名!!100人!!今埋まり!終了!です!ッハー!!!』
いやにハイテンションなアナウンスと共に、第一次選考は幕を閉じた、すごく嬉しそうな声だ、寝たいんだろうな
『これより、残念ながら脱落してしまった皆さんの撤収に移ります』
テンションの差よ...温度差で風邪ひいちまうよ
◇
「おォオオ〜〜〜...っしゃあああああ!!」
「雄英全員一次通っちゃったあ!!」
「スゲェ!!こんなんスゲェよ!!」
控え室にて、一次選考を無事通過した俺たち雄英生が声を大にしてはしゃいでいる、それもそうだろう、話によると、過去の雄英高校の生徒の第一選考通過率はかなり低いとの事、それどころか全員通過したのは初の事らしい、そらはしゃぐわな
『えー100人の皆さん、これ、ご覧ください』
合格の余韻に浸る暇も無くアナウンスが流れる、モニターに映るのは先程まで俺たちが戦っていたフィールド...一体なんだ?と思い、モニターを食い入るように見ていると
突如フィールドが爆発した
何故
『次の試験でラストになります!皆さんにはこれからこの被災現場で、「バイスタンダー」として救助演習を行ってもらいます』
二時試験が最終試験...にしても救助か...俺が最も苦手とする項目だ、それに加え、ヴィランとの戦闘はともかく、救助の方は俺たち一年は他校に比べて経験が不足している為、確実に数歩劣る
他校より多くの事を考え、尚且つ足を止めないよう動く必要がある...
「「パイスライダー?」」
「バイスタンダーだ、今日は三月十四日じゃ無いぞ」*2
「現場に居合わせた人のことだよ、授業でやったでしょ」
「一般市民を指す意味でも使われたりしますが...」
そう話している内にも試験の概要が説明される、ここでは一般市民としてではなく、仮免許を取得した者として、どれだけ適切な救助を行えるかを試されるとのこと
「む...」
モニターを見ている障子が何かに気が付いたように声を出す、それに釣られてモニターを注視すると...人が居た、それも一人や二人では無い、数十人単位だ
「老人に子供!?」
「危ねぇ何やってんだ!?」
よく見れば、モニターに映る子供や老人は血のようなものが着いているように見える、怪我...にしては動きが元気すぎる、彼らは一体何なんだ?
『彼らはあらゆる訓練において今引っ張りダコの
世の中には色んな仕事があるんだな...ヒーロー人気の現代に則した仕事だな、さて、試験の内容だが...傷病者に扮したHUCがフィールド全域にスタンバイして居る、俺達はそんな彼等の救出を行う
尚、今回は俺たちの救出活動をポイント式で採点していくらしい
そのポイントが演習終了時に基準値を超えていれば合格とするとのこと
『十分後に始めますのでトイレなど済ましといて下さいねー...』
そのアナウンスを最後にアナウンスは終了、各々が各々の準備に取り掛かる、救助が...なら俺も能力の抽選をしておかなきゃな...
八百万達と話しながら能力の抽選をしていると、上鳴と峰田が緑谷に喧嘩をふっかけて居るのが見えた、何してんだアイツら
「士傑こっち来てんぞ」
パンを食べながらそう教えてくれた切島、近づいてきたのは毛が凄い人だ、ムッ◯みてえ、話しかけに行ったのは爆豪だった、話によると、士傑高校の糸目の男子生徒が爆豪と戦ったらしい
その時色々言われたらしく、爆豪がノしたのだと、アイツいろんな方面からヘイト買ってんな*3
「雄英とは良い関係を築き上げていきたい、すまなかったね」
良い関係ね...幾人かその言葉に引っかかっている人が居たが...こっちとしては仲良くしてくれるなら願ったり叶ったりだ....
....ん?士傑の夜嵐と...轟?何してんだ...?すげぇ険悪ムード、アイツら仲悪かったのか...?同じ推薦入学枠だからてっきり顔見知りで多少仲が良いのかと...
緑谷の方も緑谷の方で別ベクトルで険悪だし...こんな調子で大丈夫かよ...
「.....チッ、ハズレか」
引いた能力は「チャージ」、圧倒的戦闘向き、戦闘以外に応用がしづらい能力だ、出来ればもう一、二回回したかったが....
ジリリリリリリリリリリッ!!!
時間だ
『ヴィランによる
「演習のシナリオか」
「え!?じゃあ...」
「あぁ、始まるぞ」
俺の言葉と同時に、控室がまた展開した、展開好きだな公安
『道路の損壊が激しく、救急先着隊の到着に著しい遅れ!!到着するまでの救助活動はその場にいるヒーロー達が指揮をとり行う、一人でも多くの命を救い出すこと!!』
完全に展開すると同時に、控え室から一斉に飛び出す100人のヒーロー候補生、救助か...
採点とは言ったが、基準や採点方法は一切明かされてない.....わからない以上は訓練通りにやるしか無い、能力が能力で救助は難しいが...やれる事やるだけだ
「っし....気張って行こうか!!」
ヒーロー仮免許取得試験、最終選考、開幕
みなさんどうも猫耳の人です
今回は少し短めになりましたね、おそらく次回で仮免試験は最後になります
次回もお楽しみに
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