無敵のヒーロー(自称)   作:猫耳の人

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n番煎じィ!
※このお話はインターン前のお話となっております





番外編1 個性事故ォ!?

 

〈耳郎side〉

 

「あれ?回能まだ来てないの?」

「本当ですわね...いつもならもういらっしゃる時間ですのに...」

 

ある日の学校、ウチらは教室で雑談していた、いつもと変わらない風景...のはずなんだけど...今日はいつも居るはずの回能が居ない、どうしたんだろ...

 

「そういや...昨日寮でもアイツ見なかったな」

「確かに見なかったな...部屋に居たのだろうか」

 

轟と障子がそう話す、確かに、昨日は朝に出掛けたのを見たきり姿を見ていない、何かあったのかな....そう考えていると予鈴が鳴った、やば、早く席座んなきゃ、相澤先生に怒られる

 

「おはよう」

 

結局回能は来なかった、今日休むのかな...なんて考えていると、相澤先生が教室に入って来た、んだけど....

 

「「「!?」」」

 

相澤先生がいつもと違う、いや、相澤先生自体が違うんじゃ無い...相澤先生が何か抱えてる、赤い何か...あの赤色...回能の髪の毛に似てる...まさかね...

 

「えー、今日のHRだが...皆に知らせがある」

 

知らせ...何かやな予感がする、その予感は当たっていたみたいで...相澤先生が抱えていた赤い物...いや、子供をウチらに向けた

 

その子供は赤く長い髪に、男の子とも女の子とも取れる可愛らしい顔を持った、右目が青色で、左目が赤色のオッドアイの子供だった、顔立ちは幼いけど、その子供が纏う雰囲気はよく知っている

 

「子供?」

「あぁ、コイツは回能だ」

 

 

 

 

「「「はい!?」」」

 

 

 

「やっぱり...」

 

ウチ以外の皆が大きい声を出して驚くと、回能が怯えてしまい、相澤先生にしがみついた、か...かわいい.....

 

「....昨日の外出中に個性事故に巻き込まれたらしくてな...」

 

相澤先生が説明してくれる、どうやら回能が昨日出かけた後、個性を暴走させた子供の個性に巻き込まれたらしい、近くにいた人を庇って個性を受けた結果が今の姿だと説明された

受けた個性は一時的に物を巻き戻す個性、本当なら肉体だけを巻き戻すらしいんだけど...個性が暴走していたということもあって記憶と肉体が過去の物になっているらしい、個性が発現する前の4歳くらいだって話だ

 

「二日くらいで元に戻るらしい、それまでA組で世話をする事になった、ほら、挨拶」

「あ...えと...かいどうです...」

「かわいー!!」

「女の子みたい!!」

「あぅ...その...ぼくは...おとこのこです...」

「しってるー!!」

「あうぅ...」

 

....凄く可愛い、いつもの雰囲気じゃ無い、素で恥ずかしがっている回能、相澤先生に隠れようとしがみついてる、まって、ほんとに可愛い、回能って子供の頃こんなに可愛かったの...?

 

「俺は一旦職員室に戻るが...ちゃんと見てろよお前ら」

「「「はい!!」」」

 

そう言い残して相澤先生は教室を後にしようとする、回能が相澤先生の後をついていくけど、相澤先生に何か言われてオロオロしながら戻って来た、相澤先生もちょっと名残惜しそうに出て行った

 

「えと...その...」

「大丈夫だよー、お姉さんたちと一緒に居ようねー」

「かわいー!!」

 

芦戸と葉隠が回能の前で屈んでそう話しかけるけど、回能は怯えたままだ、辺りをキョロキョロして隠れる場所を探しているように見える、少しして、何かを見つけたのか、芦戸と葉隠の間を通り抜け、障子の所に走って行った、そのまま障子の体をよじ登って背中に隠れる、隠れられた障子が驚いたような顔をした

 

「....俺が怖く無いのか?」

「....うん」

「....そうか」

 

回能の言葉に障子は少し嬉しそうにした後、複製腕で回能を包み込んで頭を撫でた、すると気持ちよさそうに笑みを浮かべる回能、いいなぁ...

 

「障子ずるーい!!」

「私にも撫でさせてー!」

 

芦戸と葉隠が障子に講義し始める、すると障子が回能に少し話すと、回能が芦戸と葉隠に手を伸ばした、ぺたぺたと二人の手に触れる回能、すると二人の顔が一気に明るくなり、回能の頭をわしゃわしゃと撫で始めた

ずるい....

 

「....ウチも撫でたい」

「.....」

 

障子に背負われている回能の所に歩いて行く、ウチに気が付いた回能と目が合った、青い綺麗な左目、個性が発言する前の目...こんな目だったんだ

ウチがそっと手を伸ばすと、回能はそれを受け入れるかのように頭を差し出してくれた、可愛い...

 

「ん...」

「わ...私も...撫でてもよろしいでしょうか...」

「んん...」

「か...可愛い...!!」

 

ヤオモモも回能の頭をそっと撫でる、すると目を細めて気持ちよさそうな表情を浮かべた、ヤオモモもすごい嬉しそうな表情を浮かべて回能を抱きしめた

 

「私が育てます...!!」

「落ち着け八百万!?明日には戻ってんぞ!?」

 

ヤオモモに抱かれる回能、少し苦しそうだけど嫌そうな顔じゃない、心を開いてくれたのかな、そうこうしているうちに一限目が始まった、流石に抱えたままというわけにはいかないから、回能を自分の机に座らせた、今の回能に対して机が大きすぎるのか、顔が見えない

 

「.....」

 

授業中、隣に座る回能を横目で見てみる、自分の髪の毛をいじって遊んでいた、でもどこか退屈そうだ、チラチラとウチの方を見てる、可愛い...構ってあげたいけど今授業中だし...もどかしい...

 

「.....」

 

そのまま授業を受けていると、回能が自分の椅子から降りたのが見えた、どこかに行っちゃうのかと思って慌てて回能の方を見ると、ウチの方に歩いて来ていた、そのままウチの椅子をよじ登ってくる

 

「あぶなっ...!」

「....」

 

そのまま回能はウチの膝の上に座った、えぇ〜...急にどうしたの...そう思って回能を見ていると、ウチの顔を見上げてにへらっと笑った

 

「ん゛っ!!」

 

可愛い...あざとい...!!膝の上に座っちゃったし...すごく期待を込めた視線をウチに向けて来る、でも授業中だし...仕方ない...ウチはジャックを回能の手元に伸ばして軽く動かす、すると回能が嬉しそうな表情をしながら優しくジャックを弄り始めた、ちょっとこそばゆい

 

「....」

 

それから30分が経過した頃耳にあった触られている感覚が無くなり、代わりに何かに寄りかかられている様な感触を感じた、不思議に思って膝に座る回能を見てみると、安心し切ったような顔でウチに寄り掛かりながら眠っていた

 

「ん゛ん゛ん゛っっっ!!」

 

あまりの可愛さに思わず唸ってしまう、無防備すぎでしょ...すうすう寝息をたてる回能、少し頬をつつくと「んぅ...」と声を出した、思わず頬が緩んでしまう、周りを見ると、皆も先生もほっこりしたような表情でウチらを見ていた、恥ずかしい...

 

そんなこんなで昼、回能も起きたのでいつもの皆で食堂に行くことにした

 

「回能、何食べたい?」

「カレー...」

「カレーな、じゃあ俺買ってくるわ!」

 

食堂に行き、回能に食べたい物を聞くと、上鳴が買いに行ってくれた、ウチらも食べたい物を買いに列に並ぶ、その間、回能はウチとヤオモモと手を繋いでいた、料理を受け取ってあらかじめ取っていた席に座る、回能は上鳴の隣だ

 

「いただきます...」

 

手を合わせて可愛らしくそう言うと、小さいスプーンを持ってカレーを自分の口に運び始める、一口口に入れると、回能の目が輝き、一気にカレーを口に運んでいく

 

「美味いか?」

「ん...おいしい...もってきてくれてありがとう...おにいちゃん...」

「おにいちゃん...!!」

 

上鳴をお兄ちゃんと呼んだ回能、上鳴が感激したような表情を浮かべて回能を見る、回能はきょとん顔だ、ウチもお姉ちゃんって呼ばれたい...

そうこうしているうちに、昼食を食べ終えた、食器を片そうとすると...

 

「チッ...もっと綺麗に食えねえのかテメェは」

「んぅ...!?」

 

後ろから爆豪がカレーで汚れた回能の口周りを拭き始めた、突然のことに驚く回能、数秒して口周りが綺麗になった回能を離して歩いて行ってしまう爆豪、やっぱ爆豪も気になるのかな

取り敢えず、食器を片して午後の授業、今日は座学だった、午後の授業中はウチの膝の上に座っていた回能、ずっとジャックをいじっていた

そして放課後...

 

「さ、帰るよ回能」

「うん...」

「?どうしたの?」

 

ウチとヤオモモが回能と一緒に寮に帰ろうと手を引く、でも足取りが少し重い、どうしたんだろう...具合悪いのかな...

なんて考えていると、葉隠が回能の顔を見て何かを理解したように声を上げた

 

「もしかしたら...抱っこして欲しいんじゃないかな?」

「抱っこ?」

 

その言葉を聞いて回能を見ると、少し期待を持ったような目でウチらを見ていた、そっか...回能って言っても今は4歳の子供...人肌が恋しい歳頃....なのかな...

 

「....抱っこ...する?」

「....うん」

 

小さく頷く回能、して欲しいのだろう、ウチは回能を抱えた、すると一瞬驚いたような表情を浮かべ、次にすごく嬉しそうな笑顔に変わった

 

「...ありがとう...おねえちゃん...」

「....うん」

 

おねえちゃんって言ってくれた...!!

回能がウチの首に手を回して抱きついた、意外と軽い...そのまま寮に戻ると、満足したのかウチから降りて行く回能、だいぶ警戒は薄れたみたいだ

 

「....ここが...ぼくのお家...?」

「そうですわ、ここが回能さん、そして私たちのお家ですわ」

「すごく...おっきい...」

 

ヤオモモが回能の前にしゃがみ込んでそう教えてあげた、すると一転してワクワクしたような顔になる回能、コロコロ表情が変わる、面白いな...

寮に帰ってきてから、回能に構う人が増えた、切島、瀬呂、常闇、麗日、梅雨ちゃん....色んな人が回能に構ったけど...

 

「......」

「ア?」

 

意外な事に、回能が一番懐いた男子は爆豪だった、ちょこんと爆豪の隣に座る回能、隣に座った回能を見る爆豪、怒鳴りつけたりしないかな...大丈夫かな...なんて思ったけど、ちょっと隣の回能を見ただけで、爆豪は怒鳴ったりせず、黙ってそこに座り続けていた、回能が寄りかかっても無反応だ

 

「マジか...」

「爆豪に一番懐くなんて.....俺の事お兄ちゃんって呼んでくれたのにぃぃ...!!」

「なんつーか...意外だな...」

 

爆豪が立ってどこかに行こうとすると後をついていこうとする回能、ついてくるなと言われても構わずついていこうとする、すると爆豪は首根っこを掴んで元いた場所に戻して行った

 

「.....」

 

悲しそうな表情をする回能、よほど懐いたんだろうな...ちょっと羨ましい、少しして爆豪が戻ってきた、大きいコップと小さいコップに飲み物を入れて、その小さいコップの方を回能に渡して、元居た場所、回能の隣にドカッと座った

 

「チッ、鬱陶しいな...テメェその長ェ髪結んどけや」

「...むすべない...むすんでほしい」

「あぁ!?めんっドクセーな...!!」

 

なんて言いながらも回能の長い髪を結っていく爆豪、回能の髪が綺麗な三つ編みになっていく、久々の才能マンだ、爆豪って意外と面倒見良いんだな...結って貰った髪を手に取って眺める回能、凄く嬉しそうだ

 

「すごいねおにいちゃん...」

「ハッ!当たり前だ、俺ァいつかナンバーワンヒーローになる男だ、この程度余裕だっつーの」

 

満更でもなさそうな爆豪、回能の目がキラキラしてる、ヒーローっていう単語に食いついたみたいだ、それを察した皆が自分の個性を回能に見せていく、小さい子供にはその光景は新鮮な物だったようで、回能が心の底から、とても楽しそうに笑っているのが見えた

 

「みんなすごい...でも...僕まだ個性出てない....僕...ヒーローになれないのかな...」

 

少し悲しそうにする回能、回能の個性は5歳の誕生日の直前に出たって本人から聞いた、だからウチは回能の前に歩き、目線を合わせて、笑いながら話した

 

「大丈夫だよ、回能は立派なヒーローになれる」

「...ほんと...?」

「うん、かっこいい...無敵のヒーローになれるよ、みんなを笑顔にする、最高のヒーローにさ」

「.....うん」

 

回能の顔が少し晴れた、ヒーローになれるよ、だって、回能はウチを何回も救けてくれた、ウチにとっては、もう最高のヒーローなんだし...

 

「さ、明日も早いし、そろそろ寝よう」

「私のお部屋ならばベッドも大きいですし、一緒に寝られますわ」

 

ヤオモモの提案で、今晩だけヤオモモの部屋で三人で寝ることに、ヤオモモが回能を抱っこして、三人で部屋に向かい、布団に入った

 

「.....」

「眠れないのですか?」

「ウチらが手握っててあげる、明日も早いから、ちゃんと寝よ?」

「...うん...」

 

ウチとヤオモモが回能の手を握る、すると安心したのか、すぐに寝息を立ててしまう、ウチが回能の頭を撫でて、ヤオモモが回能のお腹を優しくポンポンする、凄く気持ちよさそうに寝ている、可愛い...

 

「....子供が出来たら...こんな感じなのかな...」

「...将来が楽しみですわね....」

「...ウチらもそろそろ寝よっか」

「はい...おやすみなさい、耳郎さん」

「うん、おやすみ、ヤオモモ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈回能side〉

 

「んぁ...」

 

寒い...なんか良い匂いする...俺は起き上がって枕元にあったスマホを確認する、日付は...二日も経ってる?ここ二日の記憶がない...一体何が...

 

「....んんん???」

 

....何故、俺はすっぽんぽんで、両隣に耳郎と八百万が寝ているんだ???状況が理解できない、たしか...俺は二日前出かけて...個性事故に巻き込まれて...それから...思い出せない...というか早く服着なきゃ...二人が起きる前に...

 

「ん...」

「ふわぁ...」

「やべっ」

「...え?」

「...え」

 

まずい、二人が起きてしまった、非常にまずい、このままではただの変態になってしまう、取り敢えず隠さなきゃ、俺で隠さなきゃ

その後の展開はお察し、起きた二人がすっぽんぽんの俺を見て悲鳴を上げてしまう、幸い防音はされていたので、悲鳴を聞いて駆けつける人が...なんて事はなかったが...流石にすっぽんぽんで女子棟や共同スペースを闊歩する事は出来ないので、二人に俺の部屋に服を取りに行ってもらうことに、持ってきてもらった服を着た後、三人で共同スペースに降りて行った

 

降りてきた俺を見たみんなの顔が凄く残念そうな物になっている、オウなんじゃ貴様ら、喧嘩売っとんのか

この数日に何があったのか知らんが...その目はなんだその目は...視線の意味はわからんが...とりあえず朝食だ、今日は目玉焼き、ラー油ラー油...

 

「はい、ラー油」

 

俺がラー油を探していると、隣に座っている耳郎がラー油を手渡してくれた、助かるわぁ

 

「ありがとう、おねえちゃん」

「うん、どういたし...え?」

「えっ」

 

...俺今なんて言った?とんでもない事を口走った気がする....

 

「えっと...」

「....バカ!!」

「何故ぇ!?」

 

額にジャックが刺される、爆音が!!爆音が頭の中に!!!脳が揺れる!!

なんて馬鹿な事がありつつも、今日もいつもの日常がやってくる、騒がしくて楽しい、いつもの日常が...

 

「頭痛いんだけど」

「アンタの自業自得でしょ」

「耳郎さんのおっしゃる通りですわ」

 




n番煎じ、どうも猫耳の人です
こうやって番外編書くのって結構難しいですね...
所々変になってないか心配、良ければ感想にて教えていただけると嬉しいです、今後の糧となります
さて、次回からまた通常回に戻る訳ですが...番外編はこれで終わりではありません、最低でも十個は書きたいなと考えております
そして番外編は完結後に並べ替えで纏めますので、よろしくお願いします
次回もお楽しみに
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