無敵のヒーロー(自称)   作:猫耳の人

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黄金の光は、希望の輝き






第七話 希望の光

 

 

 

(ヴィラン)ンン!?馬鹿だろ!?ヒーローの学校に入り込んでくるなんてアホすぎるぞ!!」

 

突如俺達の前に現れたヴィラン達、黒いモヤの中から無数に出てくる、10や20なんて数字じゃない、下手したら50...いや...それ以上の可能性もある...13号とイレイザーヘッドは戦闘体制に入り、俺たちを守るように動く

 

「先生!!侵入者用センサーは!」

「もちろんありますが...」

 

確かに反応していない、雄英バリアなんてモンがあるぐらいだ、ワープ系の個性が侵入してきても警報が鳴るようになっているだろう...

 

「それが反応しないって事はジャミング(そういう)個性持ちがあっちに居るって事だろ、雄英に侵入してくるんだ、そんくらいの準備はしてるはずだ」

 

襲撃してきたのはここだけか...或いは学校全体なのか...この隔離された施設、そして偶然とは思えないタイミングと発言...

 

「恐らくこれは...何か明確な目的があって用意周到に画策された奇襲だろうな...」

 

さっきチラッと聞こえた「オールマイトが居ない」って発言...狙いは俺らじゃなくオールマイト...?いや...「生徒を殺せば」なんて言ってたし、俺らも狙いの一つ...

 

「13号!!避難開始!!学校に電話試せ!!電波系の個性(ヤツ)が妨害している可能性もある、上鳴、お前も個性で連絡試せ」

「ッス!!」

 

そう言ってイレイザーヘッドが個性を発動させた

いずれにせよ、わざわざ俺たちが居る時間に襲撃してきたってことは...()()()()()()()()()()()()()()()()()()...

だとしたら...ワープ持ちが相手に居る以上ここで固まってるのは得策じゃない...

 

「先生は一人で戦うんですか!?あの数じゃいくら個性を消すって言っても...それにイレイザーヘッドの戦闘スタイルは個性を消してからの捕縛...!正面戦闘は「緑谷」...!!」

「一芸だけじゃヒーローは務まらん、13号、任せたぞ」

 

そう言い残し、イレイザーヘッドはヴィランが跋扈する広場へ飛び込んで行った、おそらく遠距離攻撃系の個性持ちだろう、イレイザーに向けて個性を放とうとするが...

 

「な!?個性が出ねぇ!?」

 

不発、それは何故か、もちろんイレイザーヘッドが()ているからだ、ほんの一瞬、瞬きの間に射撃持ちのヴィランを捕縛し、迎撃、ついでとばかりに周りのヴィランまで蹴散らしていく

 

今度の相手は異形型、異形型の個性は、抹消で消せない個性、だがそこは対応済み、異形型のヴィランの顔面に綺麗に拳が命中、そのまま流れるように捕縛し、ヴィランの群れに投げ飛ばす、「一芸だけじゃヒーローは務まらない」、有言実行だ、さすがイレイザー

 

「嫌だなプロヒーロー、有象無象じゃ歯が足りない」

 

ヴィランのリーダー格...手のヴィランが自分の首を引っ掻きながらそう呟いた

 

「すごい...!多対一こそ先生の得意分野だったんだ...」

「分析してる場合じゃない!早く避難を!!」

 

分析している緑谷を飯田が注意し、避難を促す

 

「...ん?」

 

さっきまで居た黒いモヤのヴィランの姿が見えない...どこ行った!?

その疑問はすぐに晴らされる事になった

 

 

 

ゾワッ

 

「っ!!」

 

「させませんよ」

 

 

考えていた最悪の事が起きやがった...ワープ持ちの個性が俺達の前に現れる、もっと別の個性なら強引に進めたんだが....ワープ持ちじゃあ強引に進もうとすれば飛ばされる可能性がある...めんどくせぇ...!

 

「初めまして、我々はヴィラン連合、僭越ながら....この度ヒーローの巣窟...雄英高校に入らせて頂いたのは...」

 

黒いモヤのヴィランがゆっくりと、丁寧な口調で話し始めた

 

 

「平和の象徴...オールマイトに息絶えていただきたいと思っての事でして」

 

 

 

目の前から浴びせられる冷たい殺意、背筋に鳥肌が走る、俺以外の生徒に動揺が走る、俺は辛うじて聞こえていた為、動揺は無かった

 

シュンッ

 

俺はモヤヴィランの目の前に瞬間移動し、空中で体を捻り、顔面に向けて回し蹴りを放つが...手応えはない、体がモヤで形成されてやがんのか...!

 

「チッ...」

 

このまま追撃...ワープする隙を与えない!!追撃を加えようと、空中を足場に頭に向けて足を振り下ろそうとする、その時

 

ザッ!!

 

「!?待て待てェ!まだ俺が居るだろォ!」シュンッ

 

 

 

 

BOOOOM!!!!

 

 

 

 

俺が居るのに容赦なく爆破を繰り出す爆豪と、それに続く切島、咄嗟に瞬間移動で撤退する、爆発と打撃がモヤヴィランに命中した

 

(当たってる...?てことは...実体がある...)

「その前に俺たちにやられる事は考えてなかったか!?」

 

そう叫ぶ切島、攻撃されたモヤヴィランのモヤが一瞬ゆらめく、しかしダメージはない

 

「危ない危ない...そう...生徒といえど優秀な金の卵...」

「ダメだ!!どきなさい!!」

 

13号がそう叫ぶ、しかし遅かった、遅すぎた

 

 

 

 

ズアァッ!!

 

 

「散らして...嬲り殺す」

 

 

 

「しまっ...!」

 

 

 

黒いモヤが視界いっぱいに広がる、これは...ワープのモヤ...!!ダメだ!!飛ばされる!!

 

 

「みん....」

 

俺が声を出す前に飛ばされた、咄嗟に近くにいた二人の腕を掴み、バラバラに散らされないように引き寄せる、それを最後に、俺の視界はブラックアウトした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ...空かよ!!」

 

視界が徐々に明るくなっていくと同時に、自分が置かれている現状を理解した、飛ばされたのは山岳ゾーン上空、このままでは地面に真っ逆さま、地面のシミになってしまう

 

(っ...!!人間二人...!!重すぎる!!重量オーバーだ!!瞬間移動は無理!!)

 

イリュージョン*1が適応されるのは俺だけ!!おまけに再抽選はまだ出来ない...!ならせめて...

 

「二人だけでも...!!」

 

咄嗟に肩に担ぎ、二人のダメージを最小限に抑えるべく覚悟を決める、が...

 

「お任せください!!」

「!?」

 

ここで初めて担いでいた人間が誰か気づく、右肩に担いでいたのは八百万、左肩に担いでいたのは耳郎だった

 

「耳郎!?八百万!?」

「気づいて担いだんじゃなかったの!?」

「ごめん!!適当に掴んだ!!」

「アンタさぁ!!」

「今は言い争っている場合ではありません!!」

 

八百万が創造で大きなクッションを生み出した、俺たち三人がそれに落下、無事ダメージ無く着地出来た

 

「ふぅ...すまん、助かったよ八百万」

「いえ...それよりも...」

「この状況をどうするか...だよね...」

 

辺りを見渡す、そこにいたのは無数のヴィラン、俺達を包囲するようにそこにいた

 

「どーするよこの状況...」

「アンタなんかないの!?」

「俺を青いネコ型ロボットか何かと勘違いしてねえか!?」

「今はそれどころではありませんよ!!」

 

なんて言い争っていると...

 

「うぇぇぇぇぇえ!!!?」

「上鳴!?」

 

ボフンっ

 

空中から一呼吸遅れて上鳴がクッションに落ちてきた、マジか、俺たちだけじゃ無かったのか

 

「回能ぉ!!助けるなら俺も助けてくれよ!!俺マジで死ぬかと思ったぞ!?」

「俺に腕は二本しかない、悪いな」

「くそぅ!!」

 

なんてアホみたいなやりとりをしている間にもヴィラン達は襲いかかってくる

 

「っ...!」

 

ヴィランからの攻撃を体術で受け流す、個性無しでもまともに戦えるのはこの場で俺だけ...能力の再抽選まだはまだ時間がある...どうする...

 

「耳郎さん!コレを!」

「!!ありがとヤオモモ!」

 

八百万が自身と耳郎のために武器を創造、これなら少しはマトモに戦える...!

 

さて、ここで今俺が持っている能力についてお教えしよう、俺が引いたのは「ホークアイ」、能力は単純明快、「よく見える」

隠れている者、隠している物、弱点、個性...あらゆるものがよく見える、チラリと覗く俺の右目は、スナイパーの照準の形になっている

 

「.....」

 

地面に隠れてる奴が居る、わかりやすく隠れてやがる、不意打ち狙いか?

いずれにせよ上の奴らが全員倒れねえと出てこないだろう...

 

「うぅわ!?」

 

ヴィランの一人が上鳴に攻撃する、間一髪で回避した上鳴、逃げようにも完全に包囲されている、どうしたモンか...

 

「コエー!!!マジ!!今見えた!!三途見えたマジ!!何なんだよこいつらは!!どうなってんだよぉ!!」

「そういうの後にしよ」

「今はこの数をどう切り抜けるか、ですわ」

 

ヴィランを蹴散らしながらそう話す、まだ割と余裕がありそうだ、ともあれ、ある程度面識のある奴等で固まれてよかった...少なくともコミュニケーションは取りやすい...!

 

「つーか上鳴、お前電気人間だろ、バリバリっとやっちまえよ」

「あのな!!戦闘訓練の時見てたろ!!電気を()()だけだ俺は!!放電出来るけど操れる訳じゃねぇ!!三人とも巻き込んじまう!!あれだ!!轟と一緒よ!!」

 

なんて上鳴が言い訳をする、人のこと言えないけど、難儀な個性だな、恐らく上鳴が最も得意とする戦闘は多対一、味方がいる現状では互いに足にを引っ張りあっているだけ、上鳴の言う通り、放電すれば味方を巻き込んでしまうし、巻き込まれてしまう

 

「助けを呼ぼうにも特製電子変換無線(こいつ)今ジャミングやべぇしさ!!いいか三人とも!!今俺は頼りになんねぇ!!頼りにしてるぜ!!」

 

...割とヘタレだなコイツ、だがまぁ...

 

「電気纏えるんだろ?なら上場!俺が言ってんのは...」

「うぇ!?」

 

ゲシッ

 

「こういう事!!」

「マジかバカ!!」

 

そう言って、上鳴をヴィランに向けて蹴り飛ばす、電気が纏えるなら、アイツは今、触れれば痺れる人間スタンガン...つまりどうなるかと言うと...

 

BZZZZZZZZZZZZ!!!

 

 

「ぐわぁぁぁぁぁ!?」

「あ、通用するわコレ、俺強え!!三人とも!俺を頼れ!!」

「軽いなオイ...」

 

帯電している上鳴に触れたヴィランの一人が感電し始める、電撃の起点となっている上鳴にダメージはない、狙い通りだ、自分の個性が通用すると知り、一気に調子に乗り始める上鳴に耳郎がツッコミを入れた、確かに軽い、もちっと危機感持ってくれよ...

 

ヴィランに触れたままの上鳴に攻撃を仕掛ける別のヴィラン、しかし、上鳴に触れてしまったヴィランも、連鎖的に痺れていく、背後から攻撃しようとしていたヴィランに対しては、八百万がネットを創造し拘束、さらに連鎖して痺れていく、おもしろ

 

「お三方真剣に!!」

「ごめん」

「実際良い案だと思ったんだが...」

 

実際アドバンテージは取れてる、にしても...自分の個性の性質を理解してるなら耳郎みたいに嗜好性の補助くらい要望した方が良かったんじゃないか上鳴...なんて心の中で愚痴を溢しつつ、着実にヴィランを撃退していく俺たち

しかしこのままじゃジリ貧だ...ヴィランを減らしているのは確かだが...こちらも消耗してきている...このまま数で押されたらひとたまりもないぞ...

 

と、その時

 

「出来た!!」

「へ?」

「何が?」

 

八百万が唐突に「出来た」と叫び、その場に屈む、突然のことに素っ頓狂な声を出してしまう俺と耳郎、次の瞬間、八百万のコスチュームの背中部分が盛り上がり始めた

 

「時間がかかってしまいますの、大きなものを創るのは...!」

 

バリィッ!! ブワサァッ

 

八百万の背中から出てきたのは...大きく厚い、独特な手触りの布、その布は俺たち三人に覆い被さる、なんだこりゃ、つか...これ出す時ビリって...

 

「厚さ100mmの()()()シートですわ、上鳴さん」

 

...!成る程!!考えたな八百万!八百万の言葉から何をすれば良いのか察した上鳴が不敵に笑う

 

「━━なるほど...これなら俺は...クソ強え!!!」

 

 

BZZZZZZZZZZZZZZ!!!!

 

 

上鳴の放電、広域制圧には持ってこいの技だ、とんでもねぇ威力だな...流石の俺もこれ食らったらヤベェかもな...

 

「やったな、取り敢えずせいあ...つぅ!?」

「えぇ、他の方々が心配です、合流を急ぎましょう」

「つか...服が超パンクに...」

 

八百万と耳郎の方を向く俺、そんな俺の目に映ったのは、胸の上で切れた八百万の赤いヒーローコスチューム、土煙でおっぱいは見えなかったが、咄嗟に視線をそらす

 

「え?....っ!!ま...また創りますわ!」

「こっち見ないでよ回能!!上鳴も!!」

「見てない...早く創れ...」

 

シルクハットを深々と被り、顔を赤くしてそっぽを向く俺に気がついたのか、八百万が胸元を隠し、顔を赤くしながらコスチュームの創造をする、耳郎の視線が痛い...そんな目で俺を見るな...てか上鳴は...

 

「うェ〜〜い」ヘロヘロヘロ

 

....なんかアホ面晒しながらウロウロしていた、脳みそがショートしたらしい、本当に難儀な個性だな...

 

「ここら一帯のヴィランの制圧は完了しました、早く他の施設にいる方々の援護に...」

「いや、待て」

 

八百万が動き出そうとするが、それに俺が待ったをかける、予想通りならそろそろ...

 

ボゴ...

 

ビンゴ、辺りを警戒していると、地中から手が生えてきたのが目に入った、不意打ち狙いのヴィランだ

 

パシッ

 

俺は耳郎の持っていた剣を奪い取り、ヴィランが顔を出すタイミングで...

 

「ぬんっ!!」ブンッ!

 

ドスッ

 

「なにぃ!?」

 

剣を投げ飛ばし、怯ませる事に最高した、慌てて地中から全身を出すヴィラン、そのまま近くにいた上鳴を人質にしようと手を伸ばす、しかし、もう遅い

 

バシィッ! ガシッ

 

「ぐぁっ!?」

「はい確保」

 

足払いをし、迅速かつ確実に組み伏せる、俺の行動に驚いていた八百万と耳郎が、俺が確保したヴィランを見てさらに驚く

 

「くそっ...!!離しやがれ...!!バレてなかったはずだ!!」

「確かに、地中に潜れば上鳴の放電も効かないし、そもそも見つからない、だが、俺の目は今、ちと見えすぎるモンでね、お前の位置と個性も捕捉出来たってわけ、運が悪かったな」

 

なんて話しながら、更に拘束をキツくする

 

「八百万、拘束用の絶縁体ロープを、耳郎、辺りの警戒を頼みたい」

「わ...わかりましたわ!!」

「わかった!!」

 

俺の指示を聞いて、その通りに行動する二人、上鳴?まだアホになってるから一旦放置、数秒して、八百万の個性で創り出した絶縁体ロープでヴィランを拘束、少し余裕もある、情報を引き出しておこうか

 

「十中八九...コイツがジャミングの個性持ちだ、そういう個性に視える」

「マジ!?」

「うェ〜〜い」*2

「チッ...」

 

俺の言葉に対して悪態を吐くヴィラン、さて、情報を吐いてもらおうか

 

「仲間の数と配置、そしてオールマイトを殺せる算段、これらを教えてもらう」

「ハッ、誰が教えるかよ」

 

予想通りの返答、なら...

 

ジャキンッ

 

「な...!」

「立場を理解していないようだな、俺が上、貴様が下だ、これは命令、教えろという事だ、俺はお前の弱点だって視えている、余計な意地を張ると痛い目見るぞ」

「っ...!」

 

本当にヒーロー志望かよ...!みたいな目で俺を見てくる、耳郎と八百万もすこし不安そうな目で俺を見る、安心しな、殺しはしないさ

 

「そうか...なら仕方がない」ぐいっ

「っ!何しやがる...!?」

 

俺がヴィランを引き摺り、崖まで歩く、ここは山岳ゾーン、そして俺たちが立っているのは山頂...崖から下を覗けば、軽く10mは高さがある、そこにヴィランを垂れ下げた

 

「っ!!やめろ!!助けてくれ!!」

「助けて欲しけりゃ情報を吐け」

「っ...わ...わかった!!話す!!話すから助けてくれ!!」

「情報が先だ、言え」

「おおよそヒーローらしからぬ行動...」

「回能さん...結構物騒な人ですのね...」

 

うるさいぞそこ二人、ヴィランからの情報、まずは数と配置、手のヴィランが言っていた通り、どうやら数を増やすために集めた有象無象の為、詳しい数は知らない、ただ、それぞれのヴィランが有利になるよう配置されているとのこと

 

「で、肝心のオールマイトを殺せる算段ってのは?」

「お...俺も詳しくはしらねぇ!!ただ死柄木さんの隣にいたあの脳みそおっ広げのやつ...脳無って奴がオールマイト用の切り札らしい!!」

「へぇ...」

 

あの上裸の脳みそ野郎...確かに、アイツからはなんか気味の悪いモンが見えたな...何が混ざり合ったような...つぎはぎのような...いずれにせよ、アレがヴィラン側の切り札ってんなら警戒しとかねえとな...

 

「は...話したぞ!!だから助けてくれ!!」

「...お前は、そうやって助けを乞う一般人をどうしてきた?要望通り助けたか?」

「な...なにを...」

「思い当たるフシがあんなら...ま、そういうこった」ぱっ

 

ロープを手放すと、ロープと共にヴィランが落下を始めた、高さは大体9mくらいか

 

「下にはさっき八百万が創ったクッションを投げてある、運がよけりゃそこまでデカい怪我もなく動けんだろ」

「回能さん...惨いですわ...」

「まァね、惚れちゃった?」

「どこに惚れる要素があるんだよ...」

 

八百万と耳郎がそう話しかけてきた、情報を吐けば助けるとは言ってない、助けて欲しけりゃ情報を吐けって言っただけだ、助けるとは言ってないから嘘はついてない

 

 

閑話休題(てなわけで)

 

 

山岳ゾーンのヴィランを制圧した俺たち、ここからどうするか考える事に、他の生徒の援護に行くんなら、最短はここから土砂ゾーンへ向かい、そのまま倒壊ゾーンから入口に戻るルート、しかし...

 

「ヴィランの実力、見たろ、言ってた通り有象無象だ、俺ら生徒でも充分対処できる、今回俺らの場所には戦闘能力が低い奴らが集まったが...少なくとも、クラスの連中は今の俺らよりずっと戦闘力がある...」

「じゃぁ...どうすんの?」

 

どうするか...耳郎からの質問に少し思案し、答えを出す

 

「...このまま広場へ向かう」

「なんですって!?」

「マジで言ってんのか...!?」*3

 

俺以外の三人が驚きを露わにする、そりゃそうだ、なにせヴィランが集まっているところに行くと言っているのだから

 

「といっても、広場に直接姿を見せるのは俺だけだ、今しがた「ホークアイ」で広場の方を見てみた、やばそうなのと相澤先生が戦ってる」

「な...なら安心なんじゃ...」

「今相澤先生と戦ってる...脳無...だったか?あれはオールマイトを殺す為の切り札らしい...なら少なくとも、オールマイトに匹敵する何かを持ってるって事...になると思う」

 

そう、オールマイトを殺すための切り札、並大抵の強さでは務まらない、なれば、あのヴィランはオールマイトに届きうる何かを持っていると推測がつく

 

「再抽選の時間も来た、三人は広場の壁沿いを伝って入り口へ戻ってくれ、俺は「ホークアイ」でヴィランの動向を探りつつ、背後から不意打ちする」

「ダメです!!危険すぎます!!」

 

と、八百万が俺を止めようとする、が...

 

「もし、俺の仮説が正しいとして、そんな奴と相澤先生が一人で戦ってる...抹消と言えど限度も弱点もある...見たところアイツは多分異形型...相澤先生が消せない相手だ...」

 

ホークアイで相澤先生を視る、上手く攻撃を躱しちゃいるが動きが鈍くなり始めた、加えて右腕を庇いながら戦っている、捕まるのも時間の問題だ

 

「目の前で人が死にそうなのに放っておけるほど...薄情じゃないんでね...てな訳だ、頼むぞ三人とも」バッ

「あ!ちょっと!!」

 

そう言い残し、耳郎の静止を振り切り、山岳ゾーンの崖から飛び降りて相澤先生の下へ走った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈相澤side〉

 

「〜〜〜〜っ!!」

 

やられた....右腕を折られた、身動きも取れん...脳みそヴィラン...脳無に押さえつけられ、小枝でも折るかのように腕を折られた

 

(抹消が効かない...て事は...このパワーは素の身体能力...!)

 

グシャ

 

「ぐぁっ...!(こんなのまるで...)

 

オールマイト並のパワー...このパワーが個性では無いならば、俺の抹消は効果がない...クソ...目が霞んできやがった...意識が...

 

「死柄木弔」

「黒霧、13号はやったのか」

 

死柄木と呼ばれたヴィランの隣に、黒いモヤのヴィラン、黒霧が現れる、まさか13号が...

 

「行動不能には出来たものの、散らし損ねた生徒がおりまして...一名逃げられました」

「...は?は〜〜〜〜...」

 

黒霧がそう発言した途端、まるで物事が思い通りにいかない子供のように首をガリガリと引っ掻き始めた、逃げられた...誰かが外に出られたのか...これで救援が呼べる

 

「黒霧...お前がワープゲートじゃなかったら粉々にしてたよ...!」

 

苛立ちの籠った声でそう呟いた、これで帰ってくれれば良いが...

 

「...流石に何十人ものプロ相手じゃ敵わない、ゲームオーバーだ、あーあ...今回はゲームオーバーだ...」

 

今回は...まだこんなことするつもりなのか...!

 

「はぁ、仕方がない、イレイザーヘッドだけ殺して帰ろっか...」

 

ま...そうだよな...

 

「やれ、脳無」

「━━━」

「ぐぁ...ぁ...!」

 

脳無と呼ばれたヴィランが俺の頭を掴み、力を込める、ミシミシという音が頭の中に響く...すみません、オールマイト、どうやら俺はここまでみたいです

 

そのまま脳無が、俺の頭を握りつぶしてしまうかと思われたその時...

 

ガッ

 

「....!!」

 

ふと、俺の頭にあった圧迫感と痛みが無くなった、霞む視界で何があったのか確認する、するとそこには...

 

「ウチの担任に何してんだ」

「かい...どう...」

 

俺の生徒...回能彩目が、脳無の腕を俺から引き剥がし、拘束しているところだった

 

 

 

 

 

 

 

〈彩目side〉

 

マズイな...相澤先生が捕まっちまった...このままじゃ相澤先生が死んじまう...!ギア上げねぇと!!

 

俺は今、短距離ワープと身体能力を駆使して、山岳ゾーンから急いで相澤先生の下へ走っている、チンタラしてると本当に相澤先生が殺されてしまう、近くにモヤのヴィランも出てきやがった、本格的にマズイ...

 

「っ!!」

 

ホークアイで脳無の動きを捉えた、相澤先生の頭を握りつぶそうとしている、まずい...だが...この距離なら瞬間移動が届く...!!

 

シュンッ

 

ガッ

 

「ウチの担任に何してんだ」

「かい...どう...」

 

ギリギリ間に合った、俺は脳無の腕を相澤先生から引きはがし、拘束する、なんてパワーだよ...!押し返される...!

 

「なんだ、ガキか...殺せ、脳無」

「━━━」

「!!!」

 

その言葉を聞いた瞬間、脳無が拘束から抜け出し、一瞬にして振り向き、俺に拳を振るう、がしかし、その拳は俺に当たることなく空を切った

 

「...何?」

「っぶねぇ...!」

 

拘束解かれた時点で飛んで良かった...!!反射じゃ絶対間に合わねえ...!!

 

「にげ...ろ...」

「死にかけの貴方を置いて逃げられる訳ないでしょう...取り敢えず、貴方を分身で入口まで逃します、大人しくしててくださいね」

「わる...い...」

 

取り敢えず、俺は分身を二体出して相澤先生を担がせ、入口まで走らせた、ヴィラン達は追ってこない、なるほど、狙いはあくまでオールマイト...逃げるなら追わないってか...?

 

「分身に瞬間移動...お前()個性二つ持ちなのか?」

「もって...そっちの化け物と一緒にしないで欲しいな...」

「へぇ...分かるのか...」

 

ニタリと笑う手ヴィラン...確か死柄木とか言ってたな、気味が悪い...脳無の方も「ホークアイ」で見ても詳細がわからない...中を見てもヘドロみたいなモンが個性因子に纏わりついてやがる...あっちの()()()も似たようなモンだ...こっちの脳無ほど酷かねえが...混ぜ物みてえなのが見える...なんだアイツ...

 

「あーあ、ガキに逃がされちゃうなんて...まぁ殺せれば誰でも良いや、やれ、脳無」

「っ...」

 

ギリッギリ...なんて速度とパワー...マジでオールマイト並じゃねぇか...オールマイト用の切り札...ハッタリじゃなかったって訳か...

 

「また避けた...オールマイトのために用意したってのに...ガキの一人も殺せないのかよ...」

(ギリギリに決まってんだろバカ!!)

 

振るわれた脳無の拳に着地し、顔面に蹴りを入れる、やはりダメージはない、しかも「ホークアイ」で見たところ、弱点は触りづらい位置にあるあのおっ広げの脳みそだけ...バケモンがよぉ...

 

(これ以上視ても意味ねぇな...!再抽選を...!)

「攻撃が当たらない...このままじゃ埒が開かない...」

 

そう発言する死柄木の顔は、イライラしたような顔ではなく歪んだ笑顔、まるで何かを見つけた子供のように、ニヤリと口角を上げていた

 

「攻撃は当たらない...でもお前は殺したい...だったら...」

 

死柄木の視線が俺から見て左に動いた、思わずそちらに視線を向けると...そこには耳郎達が居た、まさか...!!

 

「やれ、脳無」

「━━━━」

 

死柄木の指示を受け、凄まじい速度で耳郎へ接近する、耳郎はまだ気づいてない!!

 

「クソッ!!」

「そうだよなヒーロー...どれだけ戦ってても...ヒーローは人命を優先しちまう...一番効くやり方だよなぁ...」

 

死柄木の言葉も無視して咄嗟に走り出す、速すぎる...!!間に合わねえ!!なら...!!

 

シュンッ ドンッ!

 

「耳郎!!」

「うわぁ!?」

 

俺が咄嗟に瞬間移動で脳無と耳郎の間に割り込み、耳郎を突き飛ばす、抱えて逃げるのは間に合わない!俺が瞬間移動で飛んできてようやく、脳無が近づいていることに気がついた三人、表情が恐怖に染まる、しかし、三人に攻撃が向くことはない

 

 

 

 

ドゴォォォォォォォォォォンッ!!!

 

 

 

 

「っ...回能ォ!!」

 

上鳴が俺の名を叫ぶ、脳無に吹き飛ばされ、押さえつけられる俺の名を

 

「ぐ...うぅ...カフッ...」

 

一撃でコレかよ...!いてぇ...!足と腕折れた...!動けねえ...!!

 

「は...やく...!逃げろ...!!」

「回能!!」

「っ...!ダメです耳郎さん!!」

「でも!!回能が!!」

「今は逃げましょう...!!ここに居てはかえって回能さんの邪魔になってしまいます...!」

 

耳郎が咄嗟に俺の方は走ろうとするが、八百万が耳郎を掴む、八百万と上鳴の顔も悔しそうだ、この状況に何もできない自分たちの無力さに...

 

「はは、ここまで上手くいくなんてなぁ...多少強くても所詮ガキはガキか...やれ、脳無」

「━━━」

(く...そぉ...!再抽選...!!)

 

脳無が拳を振り上げる、俺は能力の再抽選を行う、たのむ...何かこの状況を打開する力を...!!

 

「━━━━」

 

しかし、無情にも、その黒い拳は俺の顔面に振るわれる、あのパワーで顔を殴られたら即死、トマト見たいに潰されておしまいだ、体は拘束されている、回避は出来ない...この速度じゃ瞬間移動しても反応される...仮に上手く脱出しても...腕と足が折れてるこの状況...満足に動けやしない...

 

 

詰み

 

 

 

その二文字が俺の頭に浮かび上がる、あーあ、俺の命もここまでか...

 

 

 

 

ガンッ...

 

 

 

 

 

 

 

 

〈耳郎side〉

 

あぁ...あぁあ...

 

「かい...どう...」

 

ヤオモモに引っ張られ、入り口に向かうウチの目に映ったのは、脳みそヴィランに顔を殴られ、血飛沫を飛ばす回能の姿、あぁ...ダメだ...あいつが...回能が...

 

「回能ォォ!!!」

「ダメです耳郎さん...!!今行ってはあなたまで...!!」

「逃げんぞ耳郎...!!アイツが作ってくれた時間を無駄にすんな...!!」

 

ヤオモモと上鳴も、泣きそうな顔でウチを引っ張る

 

「いや...嫌だ...!回能!!」

「っ...!」

 

このままじゃ...回能が死んじゃう...!!助けなきゃ...!!ダメだ...死んじゃダメ...!!

 

「っ...!」

「耳郎さん!!」

「耳郎ぉ!!」

 

二人の静止を振り切り、ウチは回能の下へ走る、ウチが行っても何もできないかもしれない、何もできずに殺されるだけかもしれない...でも...

 

「回能!!」

 

助けたい...そう思っちゃうんだ...

目に映ったのは、脳無の拳についた回能の血、背筋が凍る、怖い、でも...助けたい

 

「...ガキが一人戻ってきたな...そっちのガキは...ほっといてももう死ぬだろ...脳無、もう一人のガキを殺せ」

「━━━」

「ぁ...」

 

回能の前に居たはずの脳無が、ウチの前に一瞬で移動してきた、反応できなかった、結局、ウチは何も出来ずに...殺されるだけ...

 

(ごめん...回能...)

 

ウチに振り下ろされる拳、その拳は、ウチの命を...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奪わなかった

 

 

 

 

 

 

 

「...え...?」

 

ウチの目に映るのは、キラキラと光り、美しく揺れる()()の髪、その髪の持ち主が、脳無の拳を受け止めていた

 

「なんで戻って来た、死ぬとこだったぞ」

「ぁ...回能...」

「だがまぁ...今度は間に合った」

 

黄金の髪の持ち主は、回能だった

 

 

 

 

〈彩目side〉

 

痛え、あの野郎...本気で殴りやがって...

額から流れる血が止まり、折れていた腕と足が治る

力が溢れる、全身から光が吹き荒れる

どうやら、ツキが回ってきたらしい

 

シュンッ

 

バシッ

 

いつの間にか戻ってきた耳郎に振るわれる拳を軽々受け止める、軽い、先ほどまでの脅威は感じない

 

「なんで戻ってきた、死ぬとこだったぞ」

「ぁ...回能...」

「だがまぁ...今度は間に合った」

 

俺の髪が金色に変化し、揺らめく、前髪から覗く右目には、金色に輝く「J」の一文字、俺が引いた能力は...

 

 

 

「ジャックポット」

 

 

 

俺の切り札、最高の力

確率にして数百分の一、その確率に恥じぬ力を持っている、爆発的な身体能力の上昇、そして、望んだ能力の追加と使用、能力自体は少ないが、それを踏まえても、高い汎用性と戦闘能力が得られる力

 

「ご都合展開とは言うまいな」

「なんで...なんで傷が治ってる...!!」

「運が良かっただけだ」

 

 

ゴッ!!

 

 

脳無と俺の拳がぶつかり合い、突風を巻き起こす

 

「耳郎、離れてろ」

「う...うん...回能!!」

「なんだ」

「...死なないで」

「勿論」

 

そう言い残し、耳郎は戻って行った、互いの力を押し付け合い、腕が震える、ギシギシと音を立てている、こんなの放っておいたら確実に皆殺しにされる、だから...ここで俺が止める...!

 

「ガキのクセにヒーロー気取りかよ...ムカつくなぁ...!」

「気取りじゃない、ヒーローなんだ、全身手人間」

 

なんて悠長に話している暇はない、ジャックポットの効果があるのは一分間、たった一分間だ、強力な力故に長くは扱えない、発動してから一分経てば自動的に解除されてしまう、だが...

 

「一分...一分だ、この一分間、俺は誰にも負けない無敵のヒーローになれる...!」

 

今から一分...ワープ個性が一人逃したって言ってた...あの発言から大体十分が経過した...逃げたのは誰だ、最速なら飯田...仮に飯田が逃げていたとしたら、あいつの速度で学校まで約3分...早ければ多分、今応援がこっちに向かってるはず...

 

「何をしている...早くそいつを殺せ...脳無!!」

「━━」

「チッ!」

 

考える時間も無しか...!いずれにせよ...応援が到着するまではまだ時間があるはず...絶対に繋いでみせる...!

 

「分の悪い賭けだが...良いぜ、その勝負乗ってやる」

 

シュンッ

 

(速い...!)

「んぬぅっ!!」

 

バキィッ!

 

脳無に凄まじい速度で肉薄し、腹を全力で殴る、しかし...手応えはない

 

「どんだけタフなんだよ...!」

 

まるで衝撃が吸収されたみてぇな...そういう個性か!?

 

「いくら殴っても無駄だ...そいつは対オールマイト用に作られた改造人間...「ショック吸収」と「超再生」を持った...いわばオールマイト用のサンドバッグ人間だからな...お前ごときがいくら殴った所でダメージは皆無だよ」

 

改造人間!?ショック吸収!?気になるワードが出てきたが今は目の前の敵に集中しろ回能彩目!!

 

「ご丁寧に教えてくれるなんて...よほどの自信だなっ!」シュンッ

 

脳無が俺に殴りかかってくるが、それと同時に脳無の背後に逆さに瞬間移動、ガラ空きの脳天に向けて...

 

「襲落「炎墜脚」!!」」

 

炎を纏った脚でムーンサルトキックを放つ、しかし、その一撃は脳天に直撃することなく、脳無の腕の阻まれた、なんつー反応速度...本能的に弱点への攻撃を防いだ...のか?まぁ良い、どちらにせよ俺の目的は時間稼ぎ...

 

「墜襲「轟雷脚」!!」

 

ムーンサルトキックの体制から体を起こし、先ほど攻撃した位置に向けて雷を纏った脚で踵落としを繰り出す、辺りに電流が走る、これで多少痺れてくれりゃやりやすいんだが...

 

「━━━」

「やっぱダメか...!」

 

痺れれば、なんて考えが甘かった、アレだけの電流を浴びたのにピンピンしてやがる...ジャックポットが切れるまであと二十秒...間に合ってくれ...!

 

「どうした?無敵のヒーローなんだろ?」

「煽りよる...」

 

今は会話している時間すら惜しい、倒すのは無理でも...せめてコイツが入り口まで行かないように...!

 

「灼熱拳...バニング...ナックル!!」

 

赤熱化し、炎を纏った拳で脳無を殴る、やっぱ手応えがねぇ...マジでアホだろこの個性!!

 

「無駄だっての、お前みたいなガキが、脳無に勝てる訳ないんだからよ」

「無駄かどうかは俺が決める」

 

脳無の焼けて爛れた皮膚が再生していく、チッ...こっちは制限時間付きだってのに...向こうは常にあの身体能力と個性...こんな奴倒せんのか...?

ジャックポットはあと15秒...間に合ってくれよ!!

 

「オラァ!」

「━━━」

 

バネの能力を使用し、反発を利用して脳無の腹に蹴りを入れてやる、多少手応えはあったが、ほとんどダメージはない、ジャックポット解除まで、あと10秒

 

「殺せ!脳無!!」

「━━━」

 

脳無が俺に肉薄する、紙一重で攻撃を躱し、打撃を叩き込む、ジャックポット解除まで、あと5秒

 

「っ!!」

「逃すな!!」

 

4

 

「逃げも隠れもしねぇよ!!」

「━━━」

 

脳無の顔面にバネを利用した蹴りを放つ、一瞬動きが止まった、しかし

 

3

 

「━━━」

「っ...!」

 

俺の脚が振り払われ、今度は脳無の拳が俺に迫る

 

2

 

「金剛...!」

 

1

 

咄嗟に防御用の能力を発動させるが....

 

 

ゼロ

 

「っ!しま━━━」

 

 

ドゴォォォォン!!!

 

 

攻撃を受ける寸前で、ジャックポットが解除、金色に輝く髪は赤色に戻り、脳無の拳が俺を襲う、咄嗟に後ろに飛んで衝撃を緩和したが...はは、ダメだこりゃ、両腕折れてら...

 

「ようやくクソゲーも終わったか...」

 

満身創痍、たった一撃で貰っただけでこのザマ、あー...これ多分右目に血ぃ入ってんな...痛え...

 

「オールマイトに言っておいてやるよ、お前のせいで、お前が遅れてきたせいで、生徒が一人死んだってな」

「━━━」

 

脳無がゆっくりと拳を振り上げる、もう逃げる気力も残っちゃいない、だけど...

 

「いいや、その必要はない」

「...何?」

 

だって...

 

「賭けは...俺の勝ちだ」

 

その言葉を発した次の瞬間

 

バキィッ!

 

「ぐぁっ...!?」

 

脳無と死柄木を、凄まじい速度の何かが殴りつけた、その何かの正体は...

 

「...大遅刻ですよ...」

 

 

「━━━━━もう大丈夫」

 

 

特徴的な二本ツノの髪、劇画調のタッチ、どこからともなく現れて、みんなを救ける最強のヒーローが、誰もが知ってる名乗りと共に、俺の前に姿を現したから、彼の名は...そう...

 

 

 

「━━━━私が来た」

 

 

 

現ナンバーワンヒーロー、最強の男、オールマイト

 

「あとは...まかせ...ます...」

 

オールマイトの登場に安堵し、後の事をオールマイトに託して、俺は意識を微睡の中に落とした

 

 

*1
空中や天井を足場にするアレ

*2
すげぇ〜〜い

*3
アホ状態から復活した上鳴




みなさんどうも猫耳の人です
いやー、ちょっと長くなりすぎちゃいましたね
やめ時がわからず長くなってしまい申し訳なく思います
そして誤字報告や評価、コメント、お気に入り登録、誠にありがとうございます、大変励みになっております
こんな私の作品を見ていただけていると考えるととても嬉しく思います
次回もお楽しみに

日常回、IF、ギャグ全振り回、恋愛回、その他のオリジナル回、これらを書いて欲しいですか

  • 大人しく書けやこのやろう
  • 本編に集中しろこのやろう
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