ビルの性格というか、行動が掴みにくい...まだまだ未熟者ですが、よろしくお願いします。
『もっと精進するべきだね!この作品の「作者」さん』
『読者諸君も、これからの私の活躍を楽しみにしてくれたまえ』
...それでは、どうぞ!
「...で、ビルも行ってもらおうと思うんだが、どうだ?」
『ああ、勿論だ。まぁ、最初から参加するつもりだったがな!』
「ですよねー」
HAHAHA!こんなに面白そうな旅、行かない選択肢などあるわけないだろう?
さて、諸君。元気かな?私は最高に気分がいいぞ。
何しろ、あの退屈な二次元の世界から、こんなにも興味深いスライムのいる世界に飛び出せたからね。
今はちょうどこの村から出て、ドワーフ王国とやらに行くところだ。
リムルは糸を使って、例の犬っころの背中に乗るようだ。
私はというと、まあ—いつも通り、横に浮いてるだけさ。
『なあ、リムルよ。この犬っころの背中、もっと乗り心地よくしてやろうか?』
「ん?」
「例えば、背骨をマシュマロに変えるとか!」
「やめろ!ランガがマトモに動けなくなるだろ!」
『HAHAHA!ジョークさ!』
マシュマロじゃ強度が足りない、せめて生きた蛇の束にでもするべきだったかな?
しかし、この犬っころ...ランガと言ったか。
3時間は走っているのに、全く速度が衰える様子がないな。しかも時速80kmほどの速度で!
足に車輪でもつけてみるのも、悪くないかもしれないな。HAHAHA!
移動している間暇だったので、少し面白いことをリムル達に見せてやることにした。
「...おい、ビル」
『ん?どうした?』
「通り過ぎる木に目が生えてお辞儀をしてくるんだが」
『HAHA!いいだろう?ずっと同じ光景だと飽きると思ってね』
「怖いわ!」
おっと、リムルの脳内に住んでいる、お堅い計算機が私を覗いているね。少し相手してあげよう。
《解析不能...告、対象は規格外の存在です》
『やあ、ミス電卓!私のことを解析しようとしたって、無駄だよ』
《再試行...エラー》
『君の演算能力じゃ、私のジョークの1文字目も理解できないだろうからね!』
《エラー...エラー...》
《対象の解析に失敗しました》
「なんか、俺の中で闘いが起きてる気がする...」
さて——
道中の細かい話は省略しよう。
どうせ君たち、
原作は見ているんだろう?
同じ展開をなぞるだけじゃ退屈だ。
だから——
面白いところまで飛ばしてやる。
感謝するといい。
—そして。
私たちはドワーフの国の門の前に到着した。
入国のため、リムル達と一緒に並んでいると...
「おいおい!魔物がこんなところにいるぜ!まだ中じゃないし、ここなら殺してもいいんじゃね?」
「なあ、何並んでるんだよ!生意気だな、お前ら。殺されたくなければ、その場所譲れ!あと、荷物全部置いていけ。それで今回は見逃してやる!!!」
明らかに、弱い魔物であるスライムとゴブリンを狙って絡んできた...と思われる冒険者達が来た。
...私のことには気づいていないのか?
すると、リムルとゴブタとやらが茶番を始めた。
「おいおい、ゴブタ君、何か聞こえないかね?」
「はい、聞こえるっすね...」
「前来た時も、絡まれたりしたのかね?」
「当然っす!ここでボコボコにされて、コボルトの商人さん達に拾われたっす!あそこで、拾われなかったら、俺、死んでたかもしれないっすね〜」
『HAHA!運が良いな、ゴブタ君』
「いや〜、マジで死ぬかと思ったすよ」
「...絡まれたんだ、じゃあ、しょうがないか?」
「弱い魔物の宿命みたいなもんなんすよ...」
『可哀想にねえ』
そんなことを話していると、彼等が話しかけてくる。
「おい!雑魚い魔物のくせに、こっち無視してんなよ!」
「ってゆ〜か、喋るスライムって、レアじゃね? 見世物として売れるんじゃね?」
「こっちも珍しい...黄色い看板か?喋る看板なんて高く売れそうだ!」
HAHA!私の価値を理解しているとは、なかなか見込みがあるじゃないか!
「ゴブタ君...。前に、俺が言ったルール覚えているかね?」
「はい! 勿論っす!」
「そうか。では、少し、目を瞑り、耳をふさいでおくんだ!決してこっちを見てはいけない!」
「?なんか良くわかんないっすが、了解です!」
この二人組の他に、目でコンタクトをとっている三人組がいるな。恐らく、私たちを二人組が追いやってから、三人組に始末させる手順だったんだろう。
リムルも何かやろうとしているし、私も遊んであげようか!
『やあ、諸君。私の値段を知りたいのか?』
「ああ?」
『勿論、教えてあげよう!』
単眼が、不気味に発光する。
『代償は——君たちの「視覚」か「記憶」、どちらにしようか?』
「...は?」
彼らの表情が、一瞬で好奇心から恐怖に変わる。
ああ、この匂い!たまらない。最高の調味料だ。
『HAHA!冗談さ』
だが、少しだけ触れてやろう。
『..君たちの未来をチラッと見てあげたよ』
『30秒後——』
『「自分達の名前を忘れて、語尾がピヨになる呪い」にかかるようだ』
「は?」
『あ、今かかった!』
パチン。
彼らの言語中枢に、ちょいと「コード」を上書きしてやった。
これで彼らは、語尾が全て「ピヨ」になる。面白いだろう?
「な、何を言って...ピヨ。ピヨ?!」
「あれ...俺の名前は...ピヨ?」
『それじゃ、リムル。続きのショーは君に任せるよ』
「お前、ほんと何でもありだな...」
御膳立てはしてあげたからね。いいショーになるのを期待するよ。
「おいおい!順番は守れよ! 俺は寛大だから、今なら許してやる。さっさと後ろに並びな!」
そう言われると、彼らは混乱しながらも顔を真っ赤にした。怒ることは忘れないようだ。
「クソ雑魚の魔物のくせしやがって…舐めてんじゃねーぞ!ピヨ!」
「おいおい、お前、死んだぞ!ピヨ!身包み置いていくなら殺さずにいてやろうと思っていたんだがな!ピヨ!」
HAHAHA!こんな威勢のいいことを言いながら、語尾がピヨなんだぞ?面白いな!
リムルも笑いを堪えてるようだ。
「クソ雑魚の魔物?それは俺の事か?」
「てめーに決まってるだろうが!ピヨ!スライムなんざ、雑魚中の雑魚だろうよ!ピヨ!」
「さっさと、こっちに来いピヨ。しゃべれるようだし、殺さずに魔物の奴隷にしてやるよ!ピヨ!」
この二人組も、よくそのまま話せるな。
「いいだろう。見せてやろう、この俺の真の姿を!!!」
そんなことを言いながら、リムルは少し妖気オーラを解放する。
コイツらは...気付いてないようだ。
愚鈍な奴らだ。
そして、リムルは大きな黒い狼の姿へと変身する。あの犬っころの進化先らしい。
コイツらはと言うと...
「は!ピヨ!見た目だけ厳つくしても、テメーがスライムなのは変わらないんだよ!ピヨ!」
「おいおい、それで俺らがビビッて逃げる!とでも思ったか!ピヨ!」
頭がめでたい奴らだな!
「やれやれ…、もういいや。面倒くさいから、かかって来い!」
「へっ、死にやがれ!ピヨ!」
「うぉぉぉ!!風破斬!!!ピヨ!」
1人はタガーの投擲、もう1人は剣を緑に発光させてリムルに斬り込む。
だが...
カララーーーン!
ポキィーーーン!!!
というような具合で、リムルには効いてないようだ。しかも剣が折れている。可哀想に!
「今、何かしたのか?」
『HAHA!まるで悪役だな!』
「ば、バカな!ピヨ!なんて硬い剛毛なんだ…ピヨ…」
「ありえん…こんな、こんな事、有り得ない!!ピヨ!俺の剣は白銀製だぞ!ピヨ!魔物への威力増大効果があるんだぞ!!ピヨ!」
語尾とも相まって、何とも滑稽だな!
「おい!お前らも手伝え!!ピヨ!」
「ヘッ! お前はもう終わりだ!ピヨ!」
「やれやれ…、まさか、俺達に出番が来る、とはな!」
「スライムの変身魔法? 興味あるな。死んだら解剖するとしよう!」
「さっきからソイツ、動いてない。動くと魔法が解けるんだろ。どうだ?図星か!?」
「てか、お前ら喋り方どうした?」
彼等にも例の呪いをかけてあげようかな?
そんなことを考えていると...
ウォーーーーーーーーン!!!
と、リムルが威圧を放った。
ただ、その範囲でやると周りの人間達も被害を喰らうぞ?
案の定、見物人達も気絶したり漏らしていたり...酷い光景だな!
五人組は、あの威圧を至近距離で喰らっていたからな。色々大惨事さ。
『...おやおや』
私は目を細める。
『これはこれは。まだ力の加減も分からないとは』
『危なっかしいねえ?リムル君』
「やりすぎたかぁ...」
ドワーフ警備隊がこちらに向かってくるのが見れる。片付けは大変だろうねぇ。
...さて。
私は、地面に転がる彼等を見下ろす。
『そういえば、言い忘れていたな』
ビクリ、と1人が反応する。
『その呪い——』
ニヤリ、と歪む単眼。
『今後1年間、続くようにしておいたよ』
「...ピヨ...?」
『HAHA!これで君たちも、有名な「道化」になれるに違いない!』
誰も笑わない。
ただ1人を除いて。
その日。
「語尾がピヨになる呪われた冒険者」
という噂が、
静かに——
そして確実に広まり始めるのだった。
《告。個体名、ビル・サイファーの危険度を再評価……》
《危険度——》
《測定不能》
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