体を鍛えながら、家事と子供に出来る仕事以外娯楽を特に見出せなかった僕は、とりあえずの形ではあったが自分の住んでいるところについて調べてみることにした。
すべての知識とその擬人化はモン娘に通ず。良い言葉です。
まどろっこしいのは面倒くさいので結論から。
分類はナーロッパ系和製異世界ファンタジーってとこだろうか。
ナーロッパのざっくりな説明は、まぁ現代人にある程度都合よく快適な中世って感じで、和製異世界ファンタジーは食事清潔技術がざっくりザクザクって感じ。
それを踏まえての考察。
僕が住んでいるこの村は、特に名もなく開拓村と呼ばれている。
もしかしたら名前があるのかもしれないが、村民が呼んでいるところは見たことがない。
せいぜい原生林横の開拓村と言われる程度。
開拓村と一言で言っても様々な形がある。
山林を切り開いたり慣らしたり、原野を払って開墾していったり、沼地を埋め立てていったりなどなど。
村自体を広げていったり、次の開発予定の場所への中継地点として開発を行う。
この僕の住む開拓村の特徴は、近場の原生林を切り開いていって人の道を作る事。
そして新たな村に適した場所を探す開拓。
ある程度場所の指標は国から立っているらしいので、そこを目指してまず道開発となっている。
要は物流と人民の移動が可能な状態の通路を目的地まで作る事のようだ。
その過程で出た資材は村で使われたり、近隣の町に出荷されたりと様々。
天然乾燥場もあったり、燻製小屋に岩塩坑もあるため、この土地がきちんと計画されて開発されていることがわかる。
……やっぱこのあたりの領主って仕事しっかりしてるねぇ。
調べるたびにテイマーへの道が遠くなっていっている気がするが僕は見ないことにする。
続いて土地柄や民族柄を考える。
いろいろと気づいたことや調べたことはあるが、まず太陽が南を通っているのでおそらく北半球。
四季はキチンとあって、前世日本の正月から大晦日までの大体のイベントごとはあるみたいだ。ゲームの時から季節イベントとして存在してたから、その影響だろうなと思っている。
月食はあるので多分星は丸い。カメの背中の平面世界とかではなさそうだ。
ゲーム中、C3のワールドマップは画面端から逆画面端に移動とかはなかったが、この世界ではいけそうな気がする。
海原に知らん化け物が住んでたり、ゲームで描画されていたマップの外が人智未踏の暗黒殺伐世界だったり超旨味世界とかでなければね、うん……。
次にモンスター。
村に出るモンスターから、やはり東大陸の初心者用のモンスターが多く見受けられる。
名称を上げるならウサギ型モンスター『ラビット』から、スライム系最弱『ミニスライム』虫系幼体『クロウラ』などなど。
村の近くで見かけたり、食卓に上がってくるモンスターだったりで、確証は深まるばかりである。だけど、ゲーム知識にはタマランチ王国など存在していないのが本当に謎。
……過去か未来説あると思います。といっても確定ではないので、適当に考えておこう。
分かった時に分かれば良し! 大事なのはこの世にモン娘がいるってコトだけ!
民族柄については、うーん。
狩猟寄りの農耕有りって感じだろうか……?
定住はしているはず。家の作りから遊牧民ではない。
近隣の資源の影響か、石材込みの木製住居が多く見受けられる。
食は先ほども上げたが、食卓に上がるメインは開拓中に現れるモンスターである。
こいつら逃げるとかせずに普通に襲って来る生態なので、よほどのことがないと森でボウズと言ったことはない。……虫系。よほどのことがあった際に上がる。
一応ゲテモノ扱いはされているので、食い物がないよりはましといった感覚だろうか……?
あー、あと料理等についてはちょっと問題が発生中。
どうも生産系のスキルが悪さしているというか、この世界の仕様というか……。
ふわっふわのとろーりオムレツを作ってみても、料理スキルを持っている人間がPON!と作るもそもそオムレツのほうが感覚的に美味く感じるというか……。
ちょっとこれについては話がずれるの違う機会に語ろう。
穀物に関しては、なんというかその……パンが生る木とかあるんだよねこの世界。
「別にリアル寄りのゲームではなかったからなぁ……。むしろ魔法生物とかいるからファンタジー」
木の大きさは管理されているミカンの木くらいで背が低い。
実がなるサイクルは数日とわけわからん位短いので、家に一本育てておけばとりあえずの飢えはしのげると父の談だ。
ちなみに原種はバケット。品種改良でふわっふわの食パン。
変わり種にプレッツェルとかもあるらしい。
麦もゲームで生産アイテムとしてあったのだけど、多分木のほうが改良が進んでるかも。
原生林の方にも生えているらしいので、多分繁殖はするんだと思う。
どういう原理なのか謎である。種って見た事無いんだよね……?
詳しいパン職人(パン農家?)にもいつかで会ってみたいところだ。
あとパンの木一辺倒というわけではなく、ゲームでは米とかあったので日本人の血が騒いでも大丈夫な世界である。
まぁ和製RPGなので、食品ネタ、季節ネタは多かった。安心安心。
最後に服装だろうか?
狩りで出た素材なんかを使った毛皮生地や、ゲームではドロップシステムで手に入った幼虫系が落とす『糸』だったり、麻もあるのだろう少しごわつく布地。
一度、服飾作りを見たことがある。
それはマースの母がクラフター系にあたる農家のJOBを持っているからだ。
その中に服飾精製というスキルがある。言葉通り、服なんかを作ったりスキルなんだが……。
うん……。スキルなんだよね。魔法みたいなものって言えばいいだろうか。
つまり、色々と素材をあつめてピカッとやると本人は疲れるが完成品が出来るんだ……。使っている感覚を聞いてみると、きちんと完成品を想像してグッとやってカッ! と感覚派御用達の言葉が返ってきた。まったくわからん。
機織りってなんだろうね。
これが異文化交流ってやつなのかもしれないね……。
「この世界の第二産業、どうなってんだろう……」
分からない。
僕にはわからないが、きっと僕より頭がいい人が考える問題だし、気にしないことにした。
よし! これも棚上げ!
いちおう、JOBのレベルで性能の変化だったり作れるモノの限界はあるみたいな事だけは覚えておくぜ。先ほど触れたオムレツの微妙さも大体このせい!
そういえばその服は、ゲームでは姿かたちもなかった服だった。
まぁそれを今僕が着ているわけさ。めっちゃ快適。
思ったよりスキルの使い方とか自由が利くかもしれないので、やはりゲーム知識だけで進めていると足元をすくわれそうな気がする僕なのだった。
「マース、飯だぞー!」
「はーい!!」
そんなこんなでご飯の時間になったから考えるのを止める。
「……あ、そういえば」
ふと思い出した。
そろそろ、父の言っていた査察官とやらが開拓村にやってくる頃だなぁと。
実を言うと少し楽しみにしている。
この一家で僕は言ってしまえば末っ子だ。
だが、新たにワームのモンスターが来るってことは、新たなタガヤシ丸の様な家族が出来るってことじゃぁないか!
フフフ、かまい倒す準備はできてるぜ!
査察官自体については、父の言っていた通り黙っていれば僕には関係ないし!
僕はそんな風に気楽に考えたのだった。
モン娘TDはいいぞジョージィ……。
後この主人公バカだからテイマーへの道が遠いってことを軽く感じてるぞジョージィ……。
ITおすすめネタはもう七年前だ騙されんぞ!
oh……。(絶句)