ソードアート・オンライン ~白と黒の英雄譚~   作:雪翔

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どうも初めまして!
この度初めての二次創作、というか執筆をしました!
自分なりに考え、温めてきた作品なのでぜひ見ていってください!


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午前12時50分。

 

部屋の中には、秒針の音と、かすかな外の風の音だけが響いていた。

 

 

 

秒針の音が僕の鼓膜を打つ。

 

けどその音が聞こえるたびに心の中で、時計の針だけが前に進んでいて、

 

自分の時間だけが止まっているような感覚があった。

 

 

 

 そう、きっと僕の中の時間はあの時から…。

 

 

 

思い出しそうになった出来事を忘れるように頭を振り、もう少しで始まるこことは違う、別の世界への入り口が開くことへのわくわく感へと気持ちを切り替えていく。

 

 

 

 

 

机の方に目を向けるとその上には、紺色のヘルメットのような、無骨な電子機器が静かに置かれていた。

 

 

 

名は、ナーブギア。

 

 

 

この21世紀の中でも偉大な発明といってもいい別世界へ行くための装置。

 

 

 

ある天才科学者と天才医学者が開発した、生身の人間の脳を仮想の世界へ導き、五感を使ってゲーム内で動き回れるとんでもないものなのだ。

 

 

 

そしてこの新たなゲーム体験はこう呼べれた。

 

 

 

“フルダイブ”と。

 

 

 

そして今日。

 

2022年11月6日。

 

 

 

そんなフルダイブゲームの中でも多くのゲーマーから期待されているあるタイトルの正式サービス開始日。

 

 

 

そのゲームの名は

 

 

 

 《ソードアート・オンライン》

 

 

 

それまではフルダイブの技術を生かし切れているタイトルはなく、正直簡単なミニゲームのようなものが多かった。

 

 

 

その中で発表された「ソードアート・オンライン」は完全なMMORPGで、剣を片手に広大なフィールドを駆け回り冒険するという、誰もが一度は思い描いた冒険活劇を体験することができる。ゲーマーはもちろんのこと、ゲームをしない人でもそんな夢のような世界へ行きたいと渇望した。

 

 

 

ただこのソードアートオンラインへの入場パスを手に入れるのはかなりの狭き門で、何百、いや何千という人がこの世界の体験を望んでいるのに対して、初回ロットはなんと10000本限定という驚くほどに少ないものだった。

そんな狭き門を潜り抜けだけがその入場パスを手に入れ、いち早く夢の世界へ行くことができるのだ。

 

 

 

そして僕もその狭き門を潜り抜け、あと数分でその世界へ行く。

 

いや、帰る。

 

 

 

ー……ここじゃない、あの世界へー

 

 

 

そう、現実を忘れ。何もかも悩みを忘れて、あの世界で自由に駆け回る。

何物にも縛られず、どこまでも遠くへ…。

 

 

 

そして時間が13時に変わる2分前。

 

 

 

僕は机のナーブギアを手に取り、それを被るってベッドへ横になる。

 

ナーブギアに表示される時刻が13時になる瞬間を早まる心臓の鼓動を感じながら待つ。

 

 

 

ーそうだ。現実のことなんて忘れろー

 

 

 

心の中でつぶやく。

 

 

 

ーあの世界なら自由だー

 

 

 

あと30秒。

先ほどまで聞こえていた外の音はもう聞こえない。

 

 

 

ー全てがかりそめー

 

 

 

あと20秒

秒針の音も意識から完全に外れる。

 

 

 

ー責任も人とのつながりもー

 

 

 

あと10秒

自分自身の心音すら消える。

 

 

 

ー命だってー

 

 

 

13時ジャスト

 

 

目を閉じる。

その時、瞼の裏側に、仮想の風が吹いた気がした。

 

そして僕はあの世界へ行くための魔法の言葉を言う。

 

 

 

 「リンクスタート」




これからソードアートオンラインの世界を冒険する物語が始まります。
まだ主人公の名前や言葉の節々から感じられる心に抱えているもの。
何もわからないことからスタートする物語ですが、これからそんな主人公のバックバーンを少しずつ紐解いていくので、興味があればぜひ次の投稿も見ていってくださいね!
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