守護龍として造られたらしいけど、特に護る義理はないので好きに生きます 作:シェリーザ
ラスボス戦についてなんとなく察してる人が前に言った時点か、この辺りで気づいてる人がいそうだなと思ってたりします。
龍護が一時的に離脱し、メル、蒼焔、マガドが代わりにアマツとの戦いに参入する。アマツは初め、龍護の遺体が消えたことに驚いていたが、3人が現れるや否や自分の新たな獲物を見つけた狩猟者の目に変わり、3人に敵意を振り撒く。
「…この、やまは…」
「どうかしましたか、マガドさん?」
するとマガドはアマツの放つ覇気に少し押されていたが、到着した戦場にある山を見てふと何か思い出したかのような表情に変わる。彼の様子を見て、龍の姿になったメルが彼に尋ねる。
「…いっぴき、あてに…なる、りゅう…をしって、る」
「本当ですか!?」
「…ただ、そいつは…ひとがたの、やつを…うらんでる…」
「…成程、分りました。ではマガドさん、貴方にはその竜を呼んできてもらえないですか?此処は私と蒼焔君で耐えますので」
「え!?…わ、分りましたよ…やってみせます!それとメルさん、天狗の皆さんも力を貸してくれるそうですので頭に入れておいてください!」
「まるで私が天狗が邪魔してきたら殺しに行くと考えられているようですねぇ…そんな事しませんよ」
「………たの、んだ…」
2人と1匹はそう言葉を交わした後に、マガドは竜の姿になって山の方に走り去っていく。メルと蒼焔はその様子を見届けた後に律儀に待っていた(或いは様子見してた)アマツに向き直し、メルは左翼、蒼焔は自身の素材で作られた双刃『破邪之双刀ツルギタテハ』を構えアマツとの戦闘を開始する。
「…!!CYUOOOOOO!!!」
「… QUAAAAAAA!!!」
2匹の龍による戦争の再開の咆哮が上げられ、嵐龍はサマーソルトからの落雷攻撃を放つ。対するメルは左翼を地面につけ、高速で振り抜いて地面をも割る高速衝撃波で相殺。その隙に蒼焔が潜り込み双剣の固有技『鬼人化』を発動。アマツによるメルへの攻撃の余波が彼に飛んできているにも関わらず、彼はその流れを見切っているのか大きく動いて攻撃を躱しながらアマツに斬りかかる。
「CYUOAAAAAAA!!!」
「っ!」
「QYUOOO!!!」
アマツの放った水圧ブレスに、蒼焔は被弾する直前に左方に回避しつつアマツの頭部に翔蟲の糸を巻き付ける鉄蟲糸技、『鉄蟲斬糸』を放ち其処からアマツの頭部に斬りかかり、アマツの身体に沿うようにして切り裂いていく。メルも蒼焔の攻撃に合わせてエネルギー弾を作り出し、そこにキュリアを集結させて力を付与して打ち出す。
アマツは蒼焔とメルの攻撃に全く効いていない…と見せようとするも、彼の弱点である属性は火と龍。彼から見てちょこまかとしている攻撃であるとは言え、塵も積もればなんとやら。油断せずに1人と1匹の動向を睨み、警戒を高めていく。
「今なら…!」
「CYUOOO…!!?」
「QYAOOOOOO!!!」
水圧ブレスを放った後隙を狙い、蒼焔はアマツの顔面に鉄蟲糸技『螺旋斬』を命中させる。更にそこから鉄蟲斬糸の追撃が起き、アマツが少しだけ怯む。アマツの怯みを見逃さなかったメルは左翼を力のままに思いっきり叩きつけ、アマツの頭部を地面に叩き落とす。
まだ始まったばかりとは言え、1人と1匹の連携攻撃に少しいらつきを見せるアマツは尻尾から再び雷輪をメル、旋風輪を蒼焔に放出。メルは左翼の鉤爪を地面に付けてから、その身体に似合わぬ馬鹿力で地面を抉り雷輪を防ぎ、蒼焔は鉄蟲糸技『朧掛け』で攻撃を紙一重で躱しつつアマツの鰭を斬り裂く。
「CYUOOOOO!!!」
「わっ…!?」
「QYIAAAAA!!!」
だがアマツは蒼焔が着地した瞬間、彼が動き出すまでの僅かな硬直を狙って噛みつきに掛かる。蒼焔は慌てて自身の滑液を使い滑るようにして噛みつきを躱す…が、アマツは即座に追撃に入り水球を3つ放ち、突進を仕掛けてくる。アマツによる蒼焔への集中砲火を危険視したメルが、己の身を張り蒼焔を助けに行き、水球ブレスは地を割る高速衝撃波で、突進は左翼でなんとか止める。
その隙にアマツに気づかれない為に隠密行動をしていた天狗達の援護射撃が入り、アマツの身体に砲弾や大型弩の弾丸が撃ち込まれていく。蒼焔もメルが少しだけ止めてくれている内に鬼人空旋連斬から空中回転斬りへ派生させ、アマツの肉体を斬りつけていく。ただアマツだって黙ってやられているわけではない。メルに左翼だけで止められているのを癪に感じたのか、自身が空に浮いている特性を活かし尻尾を振るいメルに叩きつけて吹き飛ばす。
「QUAAAA…!!?」
「メルさん!?うわぁぁぁ!!?」
「CYUAAAAAAA!!!」
「っ!総員退避!!今修復中の兵器も全て破棄で構いません!!」
メルが吹き飛ばされた事に動揺していた蒼焔に容赦なく前脚を叩きつけ、蒼焔も吹き飛ばす。更に荒れ狂っては水圧ブレスを追い討ちに放ちメルと蒼焔、天狗達に浴びせていく。天狗達は大砲や大型弩を破棄すれば人員的被害は出ないが、メルと蒼焔はそうもいかない。メルは被弾直前に地面を叩きつけ、その衝撃でブレスの勢いを多少は弱めるもそれでも苦痛に顔を歪め、蒼焔は回避が間に合わず被弾。
衝撃で土煙が発生し1人と1匹の姿が隠される。アマツは1人と1匹…特にメルの抵抗してた様子を見て、まだ死んでいないと確信しているのか其方を向いていると…メルが予め飛ばしていたであろうキュリアの別動隊を帰還させ、彼等が吸ってきた精気を還元させ、血氣覚醒状態へ至る。また蒼焔も被弾時の衝撃で鬼人化を解除していたが、今度は回避や移動という行動でも荒々しく攻撃する鬼人化【獣】を発動し、更にはタマミツネ希少種の強化状態である白焔状態へとなり、尻尾や両腕、眼に青白い焔が灯る。
「…QYUIAAA!!!」
「ふぅ、ふぅ…やっぱりこっちは少し激しく消耗しますね…!けど、弱音は吐いていられません…!!」
「…CUOOOOO!!!」
1人と1匹の自身と同じ強化形態に入った様子を確認し、アマツは面倒だと思いつつもゾシアと対峙した時みたく慢心はせず緊張を高めて戦に臨む。
「文と言ったわね、大型弩にこの弾を込めて蒼焔とメルを撃ってちょうだい!」
「え!?なんで彼等に…」
「それは回復弾よ、軽弩や重弩の応用でさっき開発したものだから数は少ないけど、2人の体力を回復させなさい!」
「は、はい!」
そして裏では、紫が文と接触し2人の回復、支援を行う弾丸を賢者の知恵を集結して開発しそれを横流ししていたのだった。
…彼奴は何処だ、彼奴はかつてあの竜に棲家を追われたと聞いている。なら今が絶好の機会のはず…なのに彼奴は、俺達の前に現れていなかった。…まさかとは思うが、彼奴のアレが引き留めてるのではなかろうな…
「マガド!?なんで突然私を…!」
「…ちょっと、きて…ほしい……華扇、おまえの…ちから、で…雷牙を、さが…して…」
「…分かったわ」
念の為に華扇を拾って、華扇の動物達にも協力を得て今この山中を探し回っている。天狗達はアマツを討つためか現在ほぼ総動員されている…だが、雷牙が言っていた天狗だけは残ってる可能性がある。その天狗とのいざこざを減らす為にも華扇を連れて来てるしな…
「…マガド、竿打が雷牙さんを見つけたって!」
「…そこに、あんない…して、くれ…」
「任せて、竿打!お願い!」
すると俺の上から大鷲の竿打の『任せろ!』という鳴き声が大雨の中でもしっかり聞こえ、竿打の誘導に従い俺が山の足場が悪い所を軽々と飛び移って…よし、数分?経ったくらいに竿打の誘導が終わり俺達は目的地に着いた。そして其処にいたのは…
「…WAOOO…!!」
「ら、雷牙!一体どうしたのですか!?さっきから震えたり吠えたり…!」
…やはりか、俺が想像してた通り彼奴…雷牙は恐らくあの竜に復讐したいのだろうが、竜への恐れもあるだろうが…1番の要因は人間や人型の人外と協力するのが嫌なのだろう。…仕方ない、華扇や雷牙の近くにいる天狗が危ないかもしれんが、此処は華扇やメルに蒼焔、……命を張ってくれた龍護の為にもやらねば。
「…雷牙」
「!?WAOAAA!!?」
「っ!?貴方は一体…!!」
「落ち着いてください、彼は雷牙さんと同じ竜です」
「貴女は山の仙人さん…!?…貴女が言うんだったら、あの方も龍護さんみたいに竜なんですね…?」
天狗が俺に対して疑心暗鬼の目を向けているが、仕方ない。俺の種族はただでさえ人間で言う落武者?みたいな感じらしいからな。…かつて龍護に角を折られ、百竜の淵源へ至る前の竜に右目を潰され、人間の形をとる時は妖怪に勘違いされやすい顔だからな…それはそうと、雷牙には良い加減に克服してもらわねば。
「…雷牙、おまえ…ほんとうは…にんげん、を…うらんでない…だろう?」
「…!!」
「おまえを、いのちの…ききにさらした…のは、竜と、へいきだけ…にんげんからは、たいしてなにも…されていない」
「…雷牙は人間を恨んでるのじゃなくて、嫌ってる…?」
「…ええ、その通りです」
人間を嫌ったりするのは止めたりしない、寧ろ推奨…ではないが、それでも否定は絶対にしない。実際一時期俺もお前と同じ状態だったしな、そんな俺がお前を止めれる権利なんてある筈がない。…だが華扇や龍護達と共闘し、過ごす内に分かった。
1人で孤独に戦うのも良いが、どうしても抗えない時は誰かの力を借りても良いんだと。百竜の淵源や、冥界?の時もそうだ。生きていれば、自分に負けた奴でも何れ力をつけたり、協力を得れれば勝てるからな。そして今も…彼奴に勝つなら、1人より断然協力した方が遥かに勝率が上がる。一時的に共闘して、共闘を終えた後にまた普段通り恨んだりすれば良い…だと言うのに此奴は…!
「…WAOON…!」
「…この、ばか…やろう!!」
「CYAN!?」
「雷牙さん!?」
「マガド!?」
…竜としての肉体を人間の形に凝縮?してるからな、雷牙は油断していたのだろう…俺の拳を受けて大きく吹き飛ばされ、山肌に激突していた。雷牙は俺に殴り飛ばされたのが気に食わないのか、或いは癪に触ったのか激怒している様子を見せて俺を睨んでいる。
「GRRRR…!!!」
「おまえの、かんじょう…を、ゆうせん?…するなら、かってに…しろ…まけいぬ、のままで…いたいなら、な…」
「ちょっとマガド!?何火に油を注いでるのですか!?」
「そんな言いようしたら雷牙の怒りが爆発しますよ!?」
すまんな天狗、もう此奴の怒りは爆発している。人間嫌いが激しいからな、人間に殴られるのだけでも不快だろうに更に吹っ飛ばされたんだ…元から短気だろう彼奴が、堪忍袋の緒が切れてなきゃ俺が疑うな。そんな冷静な視察はさておき、雷牙は右前脚に彼奴との共存関係を結んでいる雷光虫…だったか、それを集結させ俺に脚を叩きつけようとしてきているが…
無論引き篭もってただろう雷牙と違って、俺は龍護達と実戦に近い手合わせをしていた。それ故に…彼奴の攻撃が、凄く遅く見える。このまま彼奴の勘を取り戻すまで戦っても良いが、今はそれどころじゃないのでな。…あまり時間を掛けたくない、手短に終わらせる。雷牙が振り下ろした前脚を少しのそっとしているが戻し、其処から尻尾を叩きつけに来るが…はっきり言って、遅すぎる。脚から鬼火を圧縮して生成、爆破してその衝撃で移動…それを繰り返し、雷牙の頭部まで移動したところで…!
「あたま…ひやせ…!!」
「WAGYAAA!!?」
「嘘ぉー!?」
「そのアッパーカットは冷やすどころかヒートアップするのでは…?」
…華扇から冷静な言葉が飛んできたが、一旦聞き流させてもらう。兎に角、雷牙はいい感じのが顎に入ったのか中々起き上がらず、俺はこのまま待っても仕方ないので竜の姿に戻る。
「…てんぐ、雷牙が…たたかいに、くる…なら…おれが、しっぽで…あとをつけ、る…それ…をたどれ…華扇、いく…ぞ」
「…分かったわ、天狗さん。雷牙さんは多分年老いてるのも影響してると思います、本当に無理そうであれば無茶をさせず、此処にいさせてください」
「は、はい」
華扇に背中に乗ってもらい、戦場に再び戻る俺達……ただ、華扇の言葉を聞いて雷牙には悪い事をしてしまったな。俺は龍護と初めて会ったあの時と、華扇と出会って以降の時での体調に全く変化がなかったが…よく考えれば、それは俺が…妖怪という、長寿な種族に半分変化しているからか。そう考えれば、龍護や蒼焔、メルの姿形があまり変わらない理由も頷ける。…対して雷牙は多分、妖怪の血も取り込んでないのだろう。だから人間で言う老人の状態なの…か?
…兎も角、彼奴には悪い事をしてしまったので華扇を八意先生、のところに向かわせて雷牙に薬でも飲ませてもらうか?…今は戦場に戻らねば。
「…雷牙が戦う為にも、私も…命を…」
マガド達が援軍に助けを求めている間や戦場へ戻ろうとする中、メルと蒼焔はそれぞれ力を解放し、アマツに改めて相対していた。メルは損失する右翼を補う為キュリアを集結させ、擬似的な右翼を形成して攻めの手を増やし。また蒼焔は自身の滑液による機動力強化、元からの鉄蟲糸技を得意とする戦法に磨きが掛かり1人と1匹の奮闘によりアマツを苦しめていた。
「メルさん、僕が奴を斬るので合わせてください!!」
「QUAAAAA…!!!」
「CYIAAAAA!!!」
蒼焔が鬼人乱舞、空中乱舞を織り交ぜて攻撃し翔蟲の数に気をつけながら鉄蟲斬糸、螺旋斬で攻め込んでいく。彼と共に戦うメルも、彼の着地隙や乱舞後の後隙を庇うように躍り出て囮を買って出て噛みつきから地面に翼を当て、先程の衝撃波が更に強化された刃の衝撃波を放ち2人が変則的に前衛をやってアマツを惑わせる。
対するアマツは攻撃を受けつつも、1人と1人の隙を縫って空中で∞の字を描く様に空を舞い、巨大な横向きの竜巻を3つも形成してそれを嗾ける。蒼焔は自分に向かってくる竜巻に対し、上方向に飛び攻撃を躱す『櫓越え』で飛び越え、空中乱舞の要領で突っ込みアマツの身体に沿って攻撃と同時に回避。メルも竜巻の軌道と範囲を確認後翼をはためかせて飛躍し、竜巻を回避してアマツの頭部に翼を振り抜いている。
「CYUA、CYUOOOOOO!!!」
「QUU…QYAOOOOO!!!」
「今だ…!!」
そんな中メルのサポートを行うキュリアを厄介だと悟ったアマツは、彼等を捩じ伏せる為に水球ブレスを連続で吐く。メルはアマツの狙いを察し、キュリアを自身に纏わせるように集結するように指示を出し人員的被害の軽減に加え、攻めの手を確保していく。
そうしてキュリアやメルに標的が向いてるうちに蒼焔は鉄蟲糸技『鉄蟲研糸』で切れ味を回復させておき、再び鬼人化【獣】の荒々しい動きと自身の滑液を利用した高速戦闘を展開。アマツも蒼焔の動きには流石に鬱陶しく感じたか、狙いをメル達から蒼焔に変え落雷を発生させる。
「当たりませんよ!!」
「CYUOAAA…!!!」
「QUIOAAAA!!!」
蒼焔は朧掛けで落雷を回避し、アマツに接近しつつ切り掛かっていく。落雷を外し、更には反撃を受けたアマツは少々…というかかなり頭に血が登っており怒りを込めて力を溜め、巨大竜巻を発生させる。
蒼焔はアマツの近くに居た溜め、竜巻の目にいるという事もあり問題なかったが…メルは急いで後退して回避。竜巻が止むまで手出しができなくなる中、アマツは共に竜巻の中にいる蒼焔に対して自身の周囲に落雷を起こし攻防一体の技を放つ。蒼焔はなんとか空中乱舞でアマツの身体を切り裂きながら躱した事により事なきを得る。
「っ!危なかっ…!?」
「!!QYUAAAA!!!」
「CUOOOOO!!!」
落雷を紙一重で躱し、嵐も止んで安堵の息を吐いていた蒼焔…そんな彼にアマツは両前脚を地面につけ、彼の足元に旋風を発生させ大きく噴き上げる。蒼焔はこれなら地上付近で疾翔をして、着地すれば良い…そう考えていたが、彼の考えはアマツに通らず。竜巻を6つ、横一列に発生させそれらを蒼焔に命中させる為動かしていく。
メルは蒼焔を守る為キュリアを散らした後左翼のみで浮上、蒼焔を背中に載せ竜巻を躱し地上に降りようとする…が。アマツは彼等の見え見えの隙を見逃す訳がなく。空中で竜巻に囲まれ回避が難しい彼等に、錐揉みのように回転しながら突撃をしてきたのだ。
「QYIOOOO…!!?」
「メルさん…!!」
「CYUAAAAA!!!」
竜巻を避けた結果アマツの突進は躱せず直撃、更には竜巻に巻き込まれて地上へ墜落する。墜落した衝撃でメルは呻き、更には彼の右翼を形成してたキュリアが散ってしまっていた。蒼焔もメルがクッションになったとは言え突進と竜巻を受けている…そうして1人と1匹の前にアマツが舞い降り、蒼焔は青白の焔を灯した瞳でアマツを睨む…が、はっきり言って回復手段はあるにはあるが自分がメルを庇いながらアマツを相手にするのは至難の技で、メルが起き上がるのも時間が掛かる…
殆ど絶体絶命の状況に陥ってる事を察した彼だったが、だからと言って諦める気もない。【獣】では消耗が激しい為普通の鬼人化を発動し、アマツと向き合う蒼焔…彼ぐらいであれば簡単に叩き潰せると思っているかアマツは彼に対して不敵な笑みを浮かべており、そして蒼焔へ噛みつこうとした…その時。
「CYAOOOOO!!?」
「…この太刀って…!」
「…」
アマツが噛み付く刹那、彼の目の前に一本の太刀が降ってきては勢いよく地面に刺さる。アマツは太刀と運悪く激突してしまいその衝撃で怯んでいた…そして蒼焔はその太刀を見て、それが誰のものであるかにも気づく。その太刀は刀身が白と黒で形成されており、神々しさと禍々しさ、どちらも兼ね備えた武器…蒼焔の目の前に1人の男が降ってきた。
髪は白と黒が織り混ざった長髪で、服装は白の結晶や黒の禍々しい装甲で形成され…人間で言う肩甲骨辺りから右の方は黒の禍々しい、左の方は白の結晶に包まれた神々しい翼脚がある。そして…その男が蒼焔達の方に振り向き、一部は白の結晶の画面で隠されている素顔を見せる。
「…すまなかった、蒼焔、メル。生き返るのに手間取ってしまった」
「龍護さん!!」
「QYIAAAAA…!!」
男の名は白崎龍護…見た目から本来の純白の魂と黒の破壊衝動が混ざっているようだが、戦場への復帰を果たした。彼の姿を見て蒼焔は安堵の声をあげ、メルも苦しそうにだが彼の姿を確認して遅いぞ、とでも言いたげな声を漏らす。龍護は1人と1匹に対し永琳から貰ってきた生命の大粉塵を振りかけ回復させ、地面に突き刺さった太刀を引き抜く。
「…決着をつけようではないか、アマツマガツチよ」
「…!!CYUOOOOOO!!!」
擬龍と嵐の龍の決着の時が、迫っている…そして終わりが見え始めている戦場に…
「…やはり、きたか…」
「…!椛…さん、でしたよね?貴女まさか…」
「…これも全部、彼の…為にしましたから。彼にはこの戦いが終わったら謝りますよ」
「…わかってるなら構いません」
「…WAOOO…!!」
援軍の到着も近いようだ。
「よし!これで漸く、収束破龍砲が完成したよ!」
「では早速装填しましょう、これのチャージには時間がかりますから…地上に砲台を移して、このコードを龍護さんの卵の中に入れるわよ!」
「えー、あれにこの線を漬けるの〜…?」
「何か嫌な記憶があるんだろうがつべこべ言うな、幻想郷の為にも急ぐぞ!」
「…それと八雲紫さん、龍護さん達と連絡を取れる様にしておいてください。あの砲台は急場での作成なので、上下の軌道修正が利きません…なのであの竜をある程度誘導する様に機会を見てお伝えください」
「…分かりましたわ」
おまけ マホロア「人をなんだと思ってるんだよアイツ」
時系列はロボボプラネット終了後…例の馬鹿、藤原妹紅は星の夢に取り込まれかけたハルトマンを解放し、色々あってハルトマンワークスカンパニーの重役となった彼は…カンパニーの社長室に居た。
「ハルトマン社長…例のブツは完成したか?」
「勿論でございます…妹紅殿が紹介してくださったエンジニア、マホロア氏と妹紅殿本人、そして我が社の再興した技術全てを集結させ…漸く完成に至りましたぞ」
「そうか…遂に俺の夢が叶うのか…!」
マホロアは確かに古代技術であるハルカンドラの魔術やらなんやらを扱えるが、別にエンジニアではない。本職は魔術師である。
「ええ、ではご覧くださいませ…我々の努力の結晶、貴方様がアーマード・コアと呼ぶ機体シリーズの記念すべき第1号機、リジェネレーション=インフェルノですわ!」
ハルトマンの秘書、スザンナ…スージーが機械を取り出しボタンを押す。すると部屋の床の大部分が沈んでいき空洞になるが…数秒後には機体を乗せて元の床に戻る。そして現れた機体というのが…
背中にはバックパックの様であまりバックパックに見えない物が左右に1つずつついており、それらには彼の武器でも代表的な羽根をあしらった武装が大量に付いている。腕は細いと太いの境界線にある様な太さで少し長め、足は標準的な二本足。両腕には火炎放射器の様なものを装備しており、両足にもブレードと火炎放射器らしき物が装備されている。そして顔はガンダム系統のものではなく、アーマードコアらしい無骨だが味のある顔になっている。
「…あぁそうだ、これこそ俺が望んだ機体…リジェネフェル…!」
「長いからと略しましたな」
「略しましたわね、まあ一々フルネームで呼ぶのも面倒なので良いのですが。…おっほん、貴方様のお申し付けた通り貴方様の調達してきたオリハルコンという金属などの他、貴方様の血肉や骨をフレーム、装甲に使用しております。また霊力?神力?…兎に角貴方様の力を機体でも扱える様にマホロア氏や埴安神様達協力のもと、改造も施しておりますが…」
妹紅が機体名を略した事に真顔で触れる2人。それはさておきスージーが機体についての解説をしていき、妹紅は外見や武装の確認をしながら話を聞いてるわけだが…とある話に差し掛かる時にスージーの表情が余り宜しいものでなくなる。
「…本当にこの、『阿頼耶識システム』と言うのは必要だったのでしょうか?このシステム、マホロア氏や八意様達と協力して出来るだけ安全性を高めましたが…かなり危険ですよ?」
「まあ、念の為にってところが強いかなあ。使う時に機体の反応速度が追いついてない!?みたいな事態を起こしたくねえし。それと…マホロアをあれだけ酷使したんだ、あの機構も問題ないな?」
「(マホロア氏の扱いが酷いですな)ええ、無論問題ないですぞ。今回は外部操作ですが、実戦では好きに使ってもらって構いませんぞ。それでは…変形!」
そうしてハルトマンがキーボードを叩き、プログラムを実行すると…背中のバックパックの様な物が変形していき、大きな翼へと姿を変える。足も人間のものから異形に近い形変形し、腕は翼の中に仕舞われ最後に頭部が引っ込み背中から新たな部品が現れ頭部が作られる…どうやらこの機体、ナインボール=セラフと同じ変形機のようだった。
「…ふむ、妹紅殿。1つ言わせてください…ロマン!ロマン!ロッマーンであーるぅぅ!!積まれている武装は殆どが野蛮そのもの、だがそれを品性あるカッコ良さへと機体の外見が昇格させ、更には我々のロマンである変形を兼ね備え!更には全身から炎が吹き出て、クールダウンのフェイスオープンやアーマーオープン・パージまで搭載!実にロマンの塊である!!」
「お!やっぱり社長はその辺りの物分かりがあって良い!!やっぱりアンタとは良い話が出来て、美味い飯が食えるぜ!!」
「「はっはっは!!」」
「…ハァ、本当馬鹿ネ」
「ネエ、僕不当残業とかサセられたんダケド?…此奴等聞いてナイナ…」
その後、廉価版のアーマード・コアにカービィが搭乗した結果、ロボボアーマーと同じ事が起きて、とんでもねぇインチキ性能になったとだけ記しておく。
何かしら人気ありそうな方々で人気投票をやってみた
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白崎龍護
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八雲蒼焔
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クロ君
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メル・ゼナ
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怨嗟マガイマガド
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ヌシジンオウガ
-
藤原妹紅♂
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鋼華刹那
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マガイマガド(コテハンニキ)
-
ゴルベーザ
-
ハン
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イストワール(図書院長)
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シン
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霍青娥(やべー方)
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作者「え?」
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ラインハルト卿