守護龍として造られたらしいけど、特に護る義理はないので好きに生きます 作:シェリーザ
「GYUOOOOOOO!!!」
「っ、まずい…!」
暴蝕の黒が顕現し、破壊衝動が溢れ始めるゾシア。彼はその漆黒の口に力を蓄え、古龍すらをも焼き払える火球を放つ。1番近くにいたマガドが火球の照準に合わされており、彼は急いで砲弾の放出…ブラストダッシュで飛んで逃げる。
火球の着弾しその地面は燃え盛っており、当たればただでは済まない事を示している。マガドが空中で再びブラストダッシュを行い向きを変えながらゾシアの側面に移動、空中で残る砲弾全てを発射して着地し、杭…爆杭砲をゾシアの右翼脚に打ち込み爆破。そこから離脱しようとするがゾシアはそれで怯まず、右翼脚に冷気を纏わせてマガドに対して振り抜く。
「マガドさん!!」
「…おれ、のことは…いい、やつを…!!」
「…分かりました、少し休んでおいてください」
「暫くは僕達に任せて!」
「…すまん、雷牙…しばら、く…たのんだ…ぞ…」
「…GWAOOO!!!」
マガドは防御が間に合わず翼脚に直撃してしまい、吹き飛ばされて壁に叩きつけられる。吹き飛ばされた彼を永琳達が杞憂するが、マガドはこれ程度でくたばる程柔くない事を伝えるために問題なしと答え、武器を一度しまって回復と生成された結晶の破壊に専念する為ゾシアの攻撃が影響しない場所へ駆け込んでいく。
マガドの移動を見届けた一行はゾシアに視線をあわせ、改めて彼と相対する。彼は先程の神聖な雰囲気を纏っていた結晶形態と違い、今はその禍々しく凶暴な黒の肉体がありのままで出ている。恐らく黒の部分は結晶を殴るよりダメージが入ると推測した永琳、メルは一先ず指令を蒼焔と雷牙に言い渡す。
「蒼焔さん、貴方は龍護さん…いや、ゾ・シアの翼脚を攻撃していってください。恐らくこのまま結晶を割っていけば、あの黒い部分…結晶より柔らかい部位が出てくる筈です。その分攻撃は苛烈になると思いますが…そうなればゾ・シアも体力を消耗する筈、そこを狙いましょう」
「分かりました、ちょっと剣斧のエネルギーを溜めてきます!」
「雷牙さんは永琳さんと共に、龍護さ……ゾ・シアの頭部を狙ってください、私達でも攻撃できるタイミングでは攻撃しますが、常時頭部を狙えるのは貴方と永琳さんだけですから」
「…WAUAAA!!
「GYUIAAAAA!!!」
手短にはならなかったが正確な指示を出して、ゾシアとの戦闘を少しでも有利に進めようとする一行。永琳、メルの指令を受けた1人と1匹…蒼焔は剣斧のチャージの為に鉄蟲糸技『スラッシュチャージャー』でエネルギー装填、雷牙も雷光虫の起電力を上げ超帯電状態の強化を行う。
だがゾシアはそんな彼等の行動を見逃す筈が無く、口に再び火球溜めて一行に撃ち出す。火球の発射を確認した一行はマガドから避けるようにして四散し、永琳と雷牙はゾシアの頭部を狙える位置に、メルと蒼焔はゾシアの注意を引けるよう2人よりも更に前に出てゾシアの敵視を得ていく。ゾシアは自身に一番近いメルと蒼焔への攻撃を開始し、左翼脚で竜乳結晶を生成しつつ右翼脚に冷気を纏わせ叩きつける。
「甘い…です!!」
「GUWAAAAA…!!?」
「蒼焔さん、鉄蟲糸技で反撃するのは構いませんが翔蟲の数には気をつけてくださいね?貴方の武器は本来反撃に転用できる武器ではありませんから」
「も、勿論です…」
だが蒼焔がゾシアの行動を見て剣斧を構え、叩きつけに合わせて翔蟲で機動力と火力を補強して反撃する鉄蟲糸技『属性充填カウンター』で薙ぎ払いつつ、剣斧の出力を高めて剣撃を放つ。メルも龍属性ブレスを人間の姿で吐いて、結晶に当てて赤黒い爆発を起こしてゾシアに起爆されないように先手を打つ。
蒼焔が鉄蟲糸技での反撃に少しだけ鼻高になってたが、メルから剣斧の本来の特性などを思い出すようにと釘を刺され実際過去にそれが原因で何かあったのか不明だが、バツの悪そうな表情でメルの忠告を心に留める。それはそうとメルと蒼焔はそれぞれ斧形態、剣形態の強化状態で立て続けに攻めてゾシアの気を引いておりゾシアも2人の対処で少し手一杯なのか雷牙や永琳への注意が散漫になり始めている。
「蒼焔君とメルさんが攻め掛かった時に私達も攻めます、頭を狙えるように準備しておいてください!」
「GWAOOOO!!」
ゾシアの注意が薄れているのを利用し気配を殺してゾシアの視界の死角に移動してる永琳と雷牙、彼女等はそれぞれ結晶部位より柔いであろう頭部を狙うために戦場を見渡せる位置にて矢と雷撃の準備をしている。2人が定位置に着いたのを確認したメル、蒼焔は武器強化を済ませてゾシアに斬りかかる。
2人の連携に対抗してゾシアも火球を連続して放つが、蒼焔は滑液を足裏だけに絞って出して回避、メルは盾で弾いてものとせず直行。2人が止まらない様子を見るもゾシアは冷静に結晶を生成して2人の侵攻の阻止を狙うが、それでも2人はアックスホッパー、飛翔竜剣で結晶を飛んで躱しそのまま勢いをつけて大技に繋げていく。
「GUAOOOOO!!?」
「永琳先生、今です!!」
「分かったわ、行きますよ雷牙さん!」
「WAOOOOO!!!」
メルは空中から超高出力属性解放斬りを左翼脚に命中させ、蒼焔はそのままゾシアの右翼脚に突っ込んで剣を突き刺してエネルギーを流し込み爆破。メルは剣形態へと盾斧を戻して蒼焔も自動的に斧形態に変形してゾシアから距離をとる。2人の大技を同時に受けたゾシアは怯みはするも、怒りからか体勢は崩さず2人に火球を放とうとするが…
火球が口元を離れる寸前、ゾシアの顔の側面から雷光虫を集結させた雷牙の右前脚が叩きつけられその衝撃で狙いが外れ火球が見当はずれの方角へ飛んでいく。更には永琳の巨大な一矢、竜の一矢も頭部に命中。その痛みからゾシアは両前脚で顔を抑える様にして蹲っており、復帰するのに少々時間を要するようだ。
「今のうちに攻めますよ、皆さん行けますね!?」
「僕はちょっと遅くなります、先にやっててください!」
「私達はいけます!」
「WUOAAA!!!」
「なら先に行きますか…!」
ゾシアが動けない今、好機だと全員が理解してるが蒼焔のみ武器の特性上で遅れるのは分かってる為、先にメル達に攻撃する様に叫ぶ。メル達も待ってたらゾシアが復活するかもしれないという事でワイヤーステップを繰り返し、剣斧の覚醒を待ってる蒼焔を置いてゾシアに向かう。
剣撃を放ちエネルギーを瓶に溜め、再び超高出力を放てる様になるメル。彼が準備完了と言わんばかりに盾と剣を合体させ斧形態へ移行、高出力属性解放から追撃高出力へと繋げ、更に超高出力属性解放斬りの連撃を即座に放ち雷牙、永琳もそれぞれ両前脚連続叩きつけ、身躱し矢切りからの剛射、剛連射のコンボでダメージを稼いでいく。そして蒼焔も剣斧の覚醒を終え、零距離解放突きを決めようとした…その時。
「GUGYAOOOOO!!!」
「なっ!?」
「蒼焔さん!!」
接近した蒼焔を痛みから抜け出したゾシアが一瞬の早業で右翼脚で彼を捕縛、其処から地面に投げて叩きつけ、其処から更に殴るようにして鷲掴みにし壁に放り投げ結晶生成で追撃していく。結晶の追撃は空中で剣斧を盾のように構える事で防ぐが、地面へ叩きつけられた衝撃と岩壁への激突のダメージは防ぎ切れずなんとか立ち上がるも足取りが非常に危うい。
「くっ、結晶が邪魔ですね…!」
「処理しないと行けないのに、割れる属性が異なるせいで時間が…!」
「WAUOOO…!!!」
蒼焔を救出しようと永琳達も動くが彼等に邪魔されない為にゾシアが普通の結晶と異なる色の結晶を生成。その結晶はどうやら結晶瓦礫と同じく特定の属性でないと爆破できないようで、破壊に手間取ってしまい唯一自由に動ける雷牙も結晶に囲まれており彼の得意な雷撃で破壊できず、物理的な破壊に移っている為ゾシアを野放しにしてしまう。
その間にもゾシアは両前脚に氷気を纏わせて蒼焔に突撃してきており、蒼焔はなんとか鉄蟲糸技の『ワイヤーステップ』とスラッシュチャージャーで突撃を躱しているが、ゾシアも馬鹿でない為避けられたのに合わせて彼も蒼焔を追尾するように突進している。そして蒼焔の翔蟲が尽きた瞬間、大きく跳躍して蒼焔の上から夥しい量の冷気が放出されてる翼脚を叩きつける。
「GUGAOOOOOO!!!」
「わああっ!?」
叩きつけの直撃は受けずとも、冷気を纏う衝撃波と瓦礫を受けて息絶え絶えの状態に陥る蒼焔。彼が竜としての体力と力を振り絞って立ち上がるが、先ほどよりも足取りがおぼつかなくなっておりこれでは攻撃を躱せても一回しか躱せないだろう。
そんな蒼焔を倒すチャンスだと理解したかゾシアはすぐさま口に火球を溜めて発射、なんとか躱そうと蒼焔は試みて紙一重で躱すが第二射、第三射も回避を読まれて放たれており一か八かで属性充填カウンターで対処しようとすると、彼の目の前に回復を終えたマガドがブラストダッシュで飛んできて立ち塞がり、盾で第二の火球を弾き第三の火球も盾で防ぎ切る。
「マガドさん…!」
「蒼焔、やすんで…ろ…おれが、かわる…!」
「…分かりした、暫く任せます」
「GUOOOOOO!!!」
「貴方の相手は私達ですよ、龍護さん!!」
「WAOOOON!!!」
マガドの言葉を受けて大人しく引き下がる蒼焔、彼を庇うようにマガドは立ち回っていきゾシアの攻撃が蒼焔に飛ばないようにメル達も頭部を狙ったり攻撃を加えて気を引いていく。剣斧で自身の内部から攻撃してくる蒼焔をさっさと始末しようとゾシアは執念深く狙うが、そうはさせまいと雷牙とメルが雷撃と斧形態での攻撃を命中させて無理やり敵視を得ていく。
一人と一匹がゾシアを相手取る状況を見て、永琳が無言でマガドと行動を開始。永琳が矢の筈という部分に袋を括り付けた矢を取り出してそれをゾシアの背中の上に打ち出す。するとその袋が張り裂けて中から大量の小矢が降り注ぎゾシアの背中に当たっていく。其処から永琳は巨大な矢、竜の一矢をすぐに引いて手放してゾシアの背中に射出。
「GUOAAAAA…!!?」
「今ですマガドさん!!」
「…いまいく!」
ゾシアが少し怯んだ隙にマガドがブラストダッシュで急接近し叩きつけてから砲弾を全てゾシアに放ち、締めに爆杭砲を撃ち込んで更に銃槍の先から青い炎と火花を散らし途轍もない火力の砲弾、竜撃砲もぶっ放す。そして其処から銃槍を地面に突き砲弾装填、爆杭砲装填、砲身冷却を行い…全て終えた瞬間に疾翔の勢いを乗せたブラストダッシュを放ち盾でゾシアを殴打してから着地、からの…
「…はぁ、くいしばれ…!!」
「GYAOOOOO!!?」
「まだまだ終わりませんよ!!」
「WUOOOOO!!!」
「瓶が減ってきましたね…調合もしないと」
先程装填した砲弾と爆杭砲、そして竜撃砲のありったけの砲弾全てをゾシアに撃ち込みそれらの爆発と爆風、衝撃全てが混ざり合って大爆発を起こす。流石にこの鍛冶屋泣かせの暴挙である全弾斉射を受けてゾシアは倒れている、だがその反動でマガドも吹き飛ぶも上手く着地してる為問題ないようだ。
そして其処にメルのお決まりである高出力、追撃高出力、超高出力属性解放斬りの連撃を決めら雷牙には雷光虫を背中に集結させた状態のフライングプレスを受け、雷光虫由来の雷爆撃と落雷で更に傷を負う。永琳の継続的な弓撃も受けて翼脚の結晶はもうボロボロであり、なんとか怯みから抜けたゾシアはどうしようかと考えた…そして閃いたのは。
「GUOOOOOO…!!!」
「!?頭部の結晶が復活した!?」
「WACYA!?」
「…なんだ、炎を封じたのか?」
「…いえ、違います!あれは…!?」
メル達ははじめ頭部の結晶が再生したゾシアに対して体力の減少を隠す為に再生させたのでは?と考えるが、その次に跳躍して自分達から距離を取ったのだ。ゾシアの謎の一時的撤退に彼等の持つ疑問は更に深まるが…永琳だけは悪寒が走っており、そしてその悪寒はゾシアの次の行動を見て最悪なものであると理解してしまった。
ゾシアが距離をとって移動した先は龍灯の入り口付近、そこに降り立った彼は両翼脚を地面に着けて地下の大穴の殆どを埋め尽くす勢いで結晶を大量生成。突如大量の結晶が現れた事にメル達は驚いていたが…永琳だけは彼のこの行動を一度だけ見たことがあり、その衝撃を今でも忘れていないが故に全員に切羽詰まった様子で大声で叫ぶ。
「皆さん!!急いで結晶を破壊してください!!」
「え、ええ…それは分かってますが…」
「…!!うか、うか…してられんぞ…!?」
「WUAOAAA!!?」
永琳の叫びにメルは冷静に結晶の破壊を始めるが、マガドが結晶に自分の鬼火を当てて結晶が結晶瓦礫同様特定の属性でなければ破壊できない物となっており、マガドが一時的に竜の姿に戻り冷静に自身を落ち着かせながら尻尾から鬼火を手当たり次第に放ち、一部の結晶を破壊。雷牙も雷光虫達を飛ばして目につく結晶を破壊しているが、ゾシアがまだ地面に翼脚をつけてるため追加で結晶が追加されていく。
「っ…仕方ありません、ゾ・シアが火を吐くタイミングで結晶を破壊して防ぎます!!皆さん私の後ろに!!」
「くっ、ここに居たら殺されますしね…!」
「…まて、蒼焔は…!?」
「…WAUAAAA!!」
その間にゾシアは天を向いて先程結晶に包まれてた頭部が黒の暴蝕形態のものへと変わっており、彼の口元から距離が離れてるにも関わらず悍ましい放射熱を微かに感じる。こうなれば仕方なしという事で永琳が全員に自分の後ろ側にまわるように告げ、全員が永琳の後ろに回りゾシアが火を吐く直前に5本の矢を放ち結晶を破壊。この時点で追加の結晶生成はなく、このまま無事にやり過ごせる…
そう思ってた矢先、マガドが蒼焔の存在を思い出し雷牙が彼を発見する。だが蒼焔は結晶に囲まれており、しかも運悪く彼の扱える火属性で破壊できる結晶が存在していないようで囲まれているままだ。このままでは蒼焔がゾシアに殺される…その時、雷牙が動き出し彼の元に結晶の上を渡っていく。
「雷牙さん!?」
「彼は絶対に私達の元に戻ります、今は動かない方が…!」
「…まず、い…!」
雷牙の突発的な行動に永琳は驚き、彼の元へ向かおうとするがメルが彼女を引き止めていた…が。マガドが呟いた瞬間、地下の大穴は地獄へと化した。ゾシアが全てを焼き払う業火…いや、劫火を足下に放つ。それだけであれば何ら問題はないが、ここからが地獄の始まりであった。劫火は結晶に引火して火力、熱、範囲、劫火の持つ全てが増幅されて地下の大穴を焼いていく。
結晶に引火して発生した劫火が更に別の結晶に引火して…それを繰り返し、地下の大穴の全域を焼き尽くす。永琳達の所はゾシアが劫火を吐く寸前に破壊していたため問題ない、そしてそのまま大穴が劫火に包まれて数秒後…劫火は収まり、周囲に静寂と燃える落石が落下する音とゾシアの両翼脚から結晶が割れて落ちる音が響き渡る。
「…雷牙、さん…そんな、どうして僕を…!?」
「…WUCYAA…!」
「…酷過ぎる、全身が焼け爛れていて今ある薬だけじゃ治せない…!!」
「私が雷牙さんを連れていけば…っ、まずいですよ!!」
「やつ、が…!」
劫火が収まり急いで雷牙達の元へ向かう永琳達だったが…蒼焔を庇ったのか、雷牙は元から血などで赤黒かった身体が焼けた影響で甲殻や爪、毛が全てが黒ずんでいる。更には内臓なども危うい状態であり永琳が今ある薬では治すことは不可能だと悟り絶句。このまま雷牙をメルが連れて行こうかと考えていたその時…メルがゾシアが龍灯に入ろうとしてるのを発見し、マガドが急いで止めようとブラストダッシュで飛んで止めようとする。
だが距離的に全く届かずこのままでは回復を許してしまう…そう思った刹那、龍灯に入ろうとしたゾシアの目の前に目玉だらけの不気味な空間が現れ、ゾシアはそれに驚くように引き下がるが無害ではあると判断したのか、それを無理やり閉めようと端を持ちに向かう。だがその時、彼の不気味な空間を閉める行動は空間から飛び出してきた存在に妨害され吹き飛ばされた。
「皆大丈夫!?って雷牙さん…よね!?」
「ちょうど良かった、紫様!!今龍護さんがあの中に入ろうとしてるのと、雷牙さんが…!!」
「雷牙を搬送するのは任せて、それと…強力な助っ人を
永琳達の近くにも目玉だらけの空間が開き、その中から幻想郷の賢者八雲紫が現れ現在の状況を把握。雷牙が瀕死の重傷を負ってるのを知るや否や彼の下に隙間を開き、永遠亭へ転送。蒼焔は彼女にゾシアを止めれるか頼もうとした時、蒼焔がそう言うのを彼女は察知してたのか何と助っ人を連れてきたと言う。その助っ人というのが…先程目玉の空間、スキマから飛び出してきたなにか。
全身黒い鱗と甲殻に包まれ、ゾシアと同じ翼脚と四脚の骨構造をしており翼はボロボロの膜のような物となっている黒の竜…黒蝕竜ゴア・マガラ。ゴアマガラはゾシアに対して紫のブレス、狂竜ブレスを連続で放ちゾシアを牽制しておりゾシアは大した影響はないものも、顔面に命中するのを嫌って翼脚で防ぐ。
「あの竜って…白蓮ちゃんと命蓮君のところのクロさん!?」
「その2人は知らないけど、彼は幻想郷が作られた時から幻想郷に居たのよ。それで今回の事情を話したら快く力を貸してくれて、戦いを手伝いにきてもらったわ。それに…」
「GUGYOAAAAAAA!!!」
「GUAOOO!!?」
「!?何ですか今の咆哮!?」
ゴアマガラ改めてクロの参戦に永琳は驚いており、紫はゴアの家族である聖姉弟のことは知らないが…それはさておき、彼がきた理由は龍護の頼みを聞いてほしい、その事を紫に言われてたのだがクロは初めは渋ってた。だが紫の必死の説得、それと彼の家族である聖姉弟の言葉を思い出してから手伝う事を決めたようで言葉に紫の力を借りて現れたのだ。そして彼の他にもう1匹の咆哮が地下の大穴に響く。
穴の中からクロのように突撃してきてゾシアに激突、その衝撃でゾシアは大きく吹き飛ぶが翼脚で地面掴み何とか踏ん張る。そうして彼に突撃してきた者の正体が判る。全身緑の甲殻と鱗で頭部には特徴的な紫色の角が生えており、緑の甲殻の下には激怒しているからか血管が浮き上がり紅く染まっている竜…棘竜エスピナス、その辿異種である。彼はどうやら紫に叩き起こされて激怒してるらしくその怒りをゾシアにぶつけている。八つ当たりもいい所だ。
「彼等を連れてきたのは他にもあって、貴女が言ってた仮説の検証も含めてたのだけど…」
「…仮説が立証されてしまいましたね」
それはさておき心強い助っ人が来たが、紫と永琳の表情は芳しくない。というのも前提としてクロは狂竜ウイルス、エスピナスは古龍にすら通じる超猛毒や神経毒を持ってる、ならばゾシアはそれらを受けて弱体化している…筈だが、その肝心な彼はピンピンしており現在進行形でエスピナスと取っ組み合いを繰り広げている。地下空間は竜3匹が暴れても広いためそれが救いだが…
問題はなぜ彼にウィルと毒が効いていないか?その答えは…永琳が皆にゾシア武器を持たせたところにある、彼女はゾシアとの戦いに行く前皆にこう伝えていたのだ。
『長年生きて霊力、妖力、魔力、神力…ありとあらゆる力を彼は受け取っていたにも関わらず、彼はその精神が揺るぐことはなかった。それに竜種が妖力や神力を得ると身体の一部が異常発達を起こしたり、体内にそれらを溜める特殊な器官が作られる』
『ですがそれらが彼にはなかった…つまり彼には彼に対する自浄作用が何かが常に働いてると思います。特にメルさんのキュリア、あれが持つ毒を彼は受けているのですが他の竜と違って毒に蝕まれていた様子がない。また彼は神奈子さん達から神力を受け取っていますが、普通は暴走してもおかしくない所彼は正常だった。そうなれば彼は持っているのではないでしょうか、私達と同じ程度の能力…自動自己浄化能力でしょうから言うならば、『純粋無垢である程度の能力』…を』
純粋無垢、即ち何者にも左右されない…外部から力を受けても能力がそれを打ち消してたのではないか?そう言う仮説が打ち出され紫も念の為の確認として、超猛毒とウイルスを操るエスピナスとクロを連れてきたのだが…結果は見て判る通り、問題ないように動いている。だが雷牙の離脱に伴い2匹の竜が加わったことで4人で動くのはお互いを攻撃し合うリスクもあり、永琳は雷牙の治療に専念しようかと考えていたが…
「…雷牙の、ようす…みにいっていいか?…それに、おれのぶきは…あいつらを、まきこむ…から…」
「分かったわ、スキマを開くから彼のそばにいてあげてちょうだい。貴方の奥さんも彼の治療を手伝ってるわ」
「…あり、がとう」
ここでマガドが名乗り出て、自分が離脱すると言う。確かに彼の銃槍…特に竜撃砲や爆杭砲は下手をすればクロやエスピナスも巻き込む。彼の判断は正しいだろう。彼の判断を尊重し紫は彼の正面に永遠亭行きのスキマを開き、マガドは雷牙の元へ向かって行った。
「私も邪魔になるから去るけど、あの卵?を塞ぐスキマの出力をしとくわ。…絶対に討伐しなさいよ」
「分かってます、貴女もスキマの調整に全力を尽くしてください」
「紫様、お願いします!」
「頼みましたよ紫さん」
「…皆の期待を背負ってるのだから、任せてもらおうじゃないの」
そうして紫も龍灯を塞ぐスキマの出力を続けるためにこの場を去るようだ。全員が紫に激励の言葉をかけて、その言葉を受けて紫は去っていく。そして…永琳、蒼焔、メル、新たに加わったクロとエスピナス。彼等と翼脚まで黒に染まったゾシアとの戦いは…終結に近づいていた。
「…貴方の死後、見届けさせてもらうわよ。紛い物さん」
おまけ 結晶の種類について
竜乳結晶
イコールリュウヌである基本的な結晶。あらゆる属性攻撃で破壊可能で、それを利用して諏訪大国や外の世界の日本が発展。外国との取引材料に使える程超優秀な燃料兼エネルギー源へとなっている。ゾシアの結晶を使った結晶輪は外の世界の諏訪の博物館で保管されている模様。
妖竜結晶
妖力、魔力を通した竜乳結晶。一つの属性攻撃を受け付けない代わりに、それ以外の属性攻撃を受けると竜乳結晶よりも激しく爆発する。その性質を利用してアマツ戦では火力を上げて焼いたりしていた。外の世界ではごく稀に取れる激ヤバ爆弾として厳重管理されている(何の属性が効かないか不明なため)。初登場はアマツ戦(諏訪大国)。
神竜結晶
霊力、神力を通した竜乳結晶。特定の属性攻撃しか受け付けないが、ゾシアからの属性攻撃を受ければ普通に爆発する妖竜結晶の互換(?)版。爆発の威力としては妖竜結晶よりも少し高め。外の世界で取れることは基本なく、ごく稀に不良品の結晶と間違われやすいが一歩間違えればボカンな為妖竜結晶と同等の厳重管理がされている。竜乳結晶との違いは神竜結晶の方が少し発光している。またゾシア戦の第1形態で纏ってた結晶瓦礫はこれで作られている。初登場はアマツ戦(幻想郷)。
心強い助っ人さん2匹きてくれましたねえ。さあさあ、次回は恐らく一万字を超えるであろう後編となります。程度の能力については結晶、暴蝕形態関係なく発動するものとします。
何かしら人気ありそうな方々で人気投票をやってみた
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白崎龍護
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八雲蒼焔
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クロ君
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メル・ゼナ
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怨嗟マガイマガド
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ヌシジンオウガ
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藤原妹紅♂
-
鋼華刹那
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マガイマガド(コテハンニキ)
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ゴルベーザ
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ハン
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イストワール(図書院長)
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シン
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霍青娥(やべー方)
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作者「え?」
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ラインハルト卿