もしもジークアクスがナンバーワン戦隊ゴジュウジャーみたいなノリだったら   作:岩ノ森

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今回、正史からとあるキャラがゲスト出演します。出したのに深い理由はなく、ただ好きだからです。


新生ヒーロー、愛・戦士たち!①

・前回のあらすじ

 ニャアン「暴走した黒い三連星のマッシュ。何故か芋ようかんを食べて巨大化したそいつを私は仲間たちとのコンビネーションで何とかした。マチュ達との友情も深まってめでたしめでたし・・・で終わらせたかったけど、倒したはずの敵幹部が復活!と思ったら、新たなる巨人!?」

 

 

 

 Mr.シャイニングナイフとMrs.スウィートケークを殴り飛ばし、ズシンズシンと音を鳴らし歩いてくる黒い巨人。まるでいくつもの列車が合体したかのような造形をしている。

 「ちょっと誰よ!いいとこだったのに!!」

 「貴様は・・・トッキュウオー!!ユニバース大戦の折に滅びたはずでは!?」

 

 『フミキリケン!列車スラッシュ!!』

 

 「「ぐああああああああああ!!!」」

 トッキュウオーと呼ばれたその巨人は、電車の踏切のような大剣でナイフ&ケーク夫妻を真っ二つにし、あっという間に倒してしまった。

 「お邪魔虫め!今日は見逃してあげる!!」

 飛び散ったケーキの破片からまたも復活した夫妻は、傍にあった自転車のホイールの円の中に消えた。

 「つ、強い・・・」

 「何なのあいつ・・・」

 突如現れた謎の巨人に警戒心をむき出しにするマチュ達。だが巨人はマチュ達の姿を一瞥すると、踵を返してどこかへ去って行った。

 

 「ふうん、あれが“ゴジュウジャー”ね」

 トッキュウオー内部の操縦席にいる赤い列車のような戦士。

 マチュ達5人を確認したその青年はマスクの下でニヒルな笑みを浮かべた。

 

 

 

 「ハァッハァッハァッ!」

 夜のコロニー内の街を走る影。その影は目の前に現れたもう一つの影に遮られ、逃げ道を封じられた。

 「何の用なんだよ!!」

 走り逃げていた影の正体はエグザベ・オリベであった。どうやら丸腰の所をイズマコロニーの軍警に追われ、逃げていたようだ。

 「他人の庭でうろちょろされるのは、目障りだ」

 「せっかく釈放してやったのに、巨人騒ぎまで起こしていったい何を企んでいる?」

 「いや、あれは・・・」

 ワードとチャイチに問い詰められるエグザベ。弁明をしようとするが良い説得が思いつかない。芋ようかんを食べた戦士が巨大化したのをサイダーを飲ませて止めてました、などと本当のことを言えば牢屋どころか病院まっしぐらだからだ。

 「戦争は貴様らだけで勝手にやってくれ。我々を巻き込むな」

 チャイチは懐に手を入れる。銃を取りだそうとしているのか。

 「ま、待て待て!僕を撃ったって何にもならんだろう!!」

 「警告だ。こちらの覚悟を知ってもらう。と同時に、お前の持っている指輪も貰う」

 「何・・・?」

 ワードとチャイチが取りだしたのは、金色に光る指輪と銀のテガソード。

 「「エンゲージ」」

 

 【センタイリング!】

 

 夜の街に軽快な音楽とクラップ音が響き渡る。

 

 【デカレンジャー!】

 【パトレンジャー!】

 

 ワードはパトレン1号と呼ばれる戦士に、チャイチはデカレッドに変身した。

 「くっ・・・!」

 エグザベもテガソードと指輪を取りだし、変身しようとする。

 だが指輪をテガソードにはめても何も起こらなかった。

 「何故だ!?」

 一人問いかけるエグザベ。だがそれに答えるものは誰もいない。

 二人の赤い戦士の銃口が迫る。死を覚悟したその時。

 

 ドゥン!ドゥン!

 

 「ぐわっ!」「ごぉっ!」

 空から高速の矢が飛来し、パトレン1号とデカレッドの体を貫いた。その衝撃で二人の変身は解除され、二つの指輪がエグザベの足元に転がった。

 「契約者を倒し、指輪を取り合う指輪争奪戦。これは法律の適用範囲外でしょう」

 空から矢を射り飛んできたのは、緑の鷲の戦士。ゴジュウイーグルであった。

 「お互い法律外の事案を犯している身。今回は両成敗ということで不問にしませんか?」

 「くっ・・・!」

 ワードとチャイチは負傷した体を庇いながら、苦虫を嚙み潰したような表情を浮かべ去って行った。

 

 「怪我はありませんか?」

 変身を解いたシャリア・ブル。先のシャリアの行動により傷一つ無いが、エグザベの表情は晴れなかった。

 「すみません・・・。また・・・変身できませんでした」

 「気に病む必要はありません。結果的にジオンも軍警も損をせずに済みました。恐らくあの様子なら上に報告もしないでしょう。指輪争奪戦というアウトローな事案に首を突っ込んでいるのが怪我の功名、といったところでしょうか」

 無理を通しまくった理屈でエグザベを励ますシャリア・ブル。エグザベの表情は厳しいままである。

 「ふむ。この指輪はあなたに預けましょう」

 シャリア・ブルは手に入れた指輪のうち、デカレンジャーの指輪をエグザベに差し出した。

 「物事には必ず理由があります。君が変身できないのも。焦らず時期を待ちましょう」

 二人は夜のコロニーの街を後にした。

 

 

 

 今日も色々ありまくって疲れた・・・。何だよ芋ようかん食べて巨大化って。何でサイダー飲んだら元に戻るんだよ。

 そんなこんな考えていると外から聞きなれた足音が。お母さんの足音だ。

 「ただいま。あら・・・?」

 「ん、おかえり」

 帰ってきたお母さんは鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしている。

 原因は明白、私が掃除機をかけていたからだ。

 でもそんなに驚かなくてもいいだろうに。そんなに私が家事を手伝うのが珍しいんだろうか。

 「どうしたの、急に?」

 「別に。忙しいだろうし手伝おうかなって」

 やってる理由は単なる気まぐれだ。まあ・・・シイコさんと家事ノーワンと戦って自分の家でのことに関して考え直したっていうのもあるけど。

 「そんなに気使わなくてもいいわよ。本分である勉強に集中しなさい」

 「・・・・・」

 ほらこれだ。たまに良いことして手伝っても正当な評価をしてくれない。

 自分の都合で子供を押さえつけるから大人って嫌い。

 「まあでも、ありがとね」

 「・・・・・・・・」

 と思ったら褒めてくれた。お母さんに褒められるの久々な気がする。

 「・・・・・うん」

 こっぱずかしさとむずがゆさでよく分かんなくなったので、早々に掃除機をかけて自分の部屋に閉じこもった。

 

 

 

 いつものバイトの待ち合わせ場所で待っていると、今日も元締めのマーコが来た。

 「今日は仕事の話じゃねえ。挨拶に来たんだ」

 「・・・挨拶?」

 「勝手ながら、俺は今日でこの仕事をやめる」

 「・・・・・・・」

 内心多少は驚いたけど、あまり表情に出さないようにする。出してないよね・・・?

 「何で・・・?」

 「あー、えっと。信じられないだろうがよ、こないだ化け物に取り込まれてよ。その時黒いヒーローみたいなやつが助けてくれたんだよ」

 「・・・・・・・」

 「それから色々考えて決めたんだよ。こんなクソみたいな仕事辞めてカタギになるって。あん時助けられた恩に報いるためにもな」

 よく見るとマーコの顔に痣があった。

 「ま、そんな話がなかなか通るわけもなく、色々制裁を受けてこのざまだ。でも俺はもう決めたからな。自分の意思を通すよ」

 「・・・・・・・・・・」

 「お前にとっちゃ散々こき使っといて今更ふざけんなって感じだろうが」

 「別に・・・知ったこっちゃない」

 これがダメになったらまた別のバイトを探すだけだ。こいつがどうなろうと関係ない。

 「・・・・・俺がこんなこと言うのも何だが、夢があるんなら叶えてみるってのもいいと思うぜ」

 「・・・・・・・・・・」

 「気に入らないなら好きなだけ殴ってもらっても構わん。だが俺も当分はまっとうに生きるって夢に向けて走るつもりだ」

 「・・・それが、あんたの願いか」

 「願い?・・・まあそうだな」

 こっちは生き延びるって願いを叶えるのに必死なのに、良い身分だ。

 「そんなわけでじゃあな。もうお互い合わないことを祈ろうぜ」

 そう言ってマーコは車で去ろうとする。

 「・・・マーコ!」

 「あん?」

 走り去ろうとする車を割と大きめな声で呼び止めた。

 「・・・・・がんばれ!」

 「・・・・・おう」

 サムズアップで励ましの言葉を贈る。あいつもサムズアップで答えると、今度こそ走り去っていった。

 「・・・バイト、探さないとな」

 

 失職したってのに、私の心は妙に晴れやかだった。

 

 

 とは思ったもののどうするか。また裏系のバイトを探してみる?いやでも、マーコの下にいた時代は(当社比で)比較的楽な仕事ばかりだったし、今度もそんな都合のいい仕事にありつけるとは限らない。というかほぼゼロに近い。今度こそ命が無くなるかも・・・でも指輪があるから大丈夫か?

 と思いながら歩いていると、ついあの喫茶ニュータイプへと足が向かっていた。

 『注文の取り方は分かりましたか?』

 『はーい』

 『返事をする際は伸ばさないように』

 『・・・はい』

 「・・・?」

 店内から聞き覚えのある声がする。一つはあのヒゲおじだけどもう一つは・・・。

 気になって扉を開けてみると。

 「いらっしゃいませ」

 「いらっしゃいませ・・・あ」

 「え・・・」

 店長のヒゲおじと店の制服を着たマチュがそこにいた。

 

 「何してんの・・・?」

 「何って・・・見たらわかるでしょ。働いてんの」

 「・・・・・何で?」

 「何でって・・・まあ色々と社会経験を積んどいたほうが今後の役に・・・・・」

 こっちは生き延びるために必死に闇バイトしまくってるのに。マチュとは友達だと思ってるけど、やっぱり格差がある。

 「あんたも、何で雇ったの・・・?」

 「面接をして採用条件に当てはまっていたので。ああ、戦士のよしみの縁故採用ではないですよ、念のため」

 マチュを近くに置いて・・・何を企んでいるんだ?

 「何も企んでいませんよ。店的にもバイトの子は欲しかったので」

 心読まれた・・・。

 「失礼。しかし仮に何か企んでいたとしても良いではありませんか。お互い信用できないのなら、利用し合うという関係も面白いでしょう」

 「こっちはあんまり良くないんだけど?」

 「これは失礼。ですが大人の世界ではよくある関係ですよ」

 「ちぇ、都合良いの」

 流石に気分が良くないのかマチュは反抗的だ。これだけ手玉に取られてたらしょうがないけど。

 「あなたも良ければここで働きませんか?どうやらバイトを首になったご様子ですし」

 また心を読んで、本当に失礼な奴だ。

 「・・・・・考えとく」

 こいつを元締めにしていいものか。まだ全然判別がつかなかった。

 

 

 

 街の川岸を歩くゴシックロリータ調の服を着た女性。またも人間界を訪れたブライダンのブーケ嬢である。

 「確か、この辺りに・・・」

 キョロキョロと何かを探しているブーケ。テクニカル隊長としてキングキャンデラーの修理の仕事があるはずだが、隙を見てすっぽかしてきたらしい。

 「あった」

 お目当てのものは件のキラキラが描かれている落書き。ブーケはしばらくの間、そのキラキラに見惚れていた。

 「今日は・・・いませんか・・・・・」

 目的はもう一つ、このキラキラを描いたシュウジであったらしい。だが何故自分があの少年を探しているのかはブーケ自身にも分からなかった。

 「会いたいな・・・もう一度・・・・・」

 その言葉が何を意味するのか。それも本人にすら知る術はない。

 

 

 

 「ったく、あのヒゲおじ。人使いが荒いんだからもう」

 一通り店で接客させた後は、あのエグザベの手伝い。手伝いと言うか買い出しに行ったエグザベの帰りが遅いので見て来てくれ、とのことらしい。

 (大丈夫でしょ。大人なんだし)

 心配だから様子を見てこい、なんて小さな子なら分かるけど相手は大人。子供の私が行くなんて立場逆転ってレベルじゃない。

 特にあのエグザベ、正直気に食わないけどあれだけしっかりしてるんだから買い出しくらい問題なく・・・。

 

 ゴッ ガッ

 

 「ぐおっ」

 「えっ!?」

 と思った矢先にエグザベ発見。でもどう見ても大丈夫って様子じゃない。大柄な男に殴り飛ばされていたからだ。

 「けっ、二度と面見せんじゃねえ!」

 男は唾を吐いて、がに股でのっしのっしと去って行った。

 「痛つつ・・・」

 エグザベは体に着いた汚れをはらいながら立ち上がる。傍に置いてあった買い出しのものが入ったレジ袋を片手に持って。

 「あ」

 「・・・まっ昼間からケンカ騒ぎ?」

 私も流石に呆れてモノを言う。いい大人がすることだろうか、これが。

 「ああ、さっきの人が女性に声をかけててね。女性側が困ってる様子だったから声をかけてみたら怒らせてしまって。でも、買い出しの物品は無事だ」

 見せつけるようにレジ袋を高々と掲げる。商品より自分の怪我を気にするべきじゃないだろうか。

 ようやくヒゲおじが心配だから様子を見てこい、と言った理由が分かった。

 

 「そんなんでよく軍人やれるね」

 エグザベと並んで帰り道を歩く。あらぬ噂が立ったら嫌なので、少し離れて歩く。

 「向いてないように見えるか?」

 そんなこと言われると思わなかった、って感じの表情を浮かべてる。自分で気づいてないのかよ・・・。

 「よく知らないけど非情に徹すべきなんじゃないの、軍隊って?」

 「そういう時もあるが、全部が全部そうじゃない。仲間はみんな平和を作ると言う大義に沿って行動している」

 臆面もなく綺麗ごとを。こいつを嫌いと感じる理由が分かった。

 「戦争で人殺してる癖に正義面かよ」

 自分でも驚くくらい冷たい言葉が出る。何でだろう。こいつに対しては妙に言葉遣いが鋭くなる。

 「そりゃあ人は死なない方がいい。だが未来のたくさんの人々の平和に繋がるなら手を汚さざるを得ないと僕は考えてる」

 キツイ物言いにも全く堪えず間髪入れず答えてくる。まるで漫画の主人公みたいなやつだ。正直、思考が同じ人間と思えなくて気色悪い。

 (ヒゲおじの奴、こうなることが分かって迎えに行かせたな)

 今更ヒゲおじの思惑に気づいて苛立つ。とっとと帰ってこいつから離れたい。

 

 「ふむふむなるほど、中々に見事な正義だな」

 

 「「っ!?」」

 背後にいきなり現れたのは、セイウチって動物にそっくりな怪物。

 「「ノーワン!!」」

 「その通り!我こそはノーワンワールド、正義ナンバーワン!悪も正義も曖昧な世界で私こそが絶対正義となるのだ!!」

 また変なナンバーワンが出てきた・・・。いま正義って一番聞きたくない言葉なのに!

 「というわけで喜べ、そこの青年。今しがた正義を執行してやったぞ」

 「あっ!」「なっ!!」

 「うう・・・・・」

 さっきエグザベを殴り飛ばしていた男がボコボコにされて、ノーワンの手に吊られていた。

 「ほれ」

 ノーワンは男を無造作に投げ捨てる。エグザベはその男に心配そうに駆け寄る。

 「大丈夫ですか!?貴様何を!!」

 「正義を掲げるものを傷つける者は悪だ。お前も清々したろう?」

 「僕は自分のことを正義の味方だとか思ったことなんて一度もない!!それにどんな相手だろうと一方的に傷つけていい権利など誰も持っていない!!」

 (ジオン軍人が何言ってんだよ・・・・・)

 内心悪態をつくけど声には出さないようにする。これだけでも立派に成長したと自分でも思う。

 ってこんなことしてる場合じゃない。人をこんなに傷つけるノーワンなんて倒さないと。

 「エンゲージ!」

 

 【ゴジュウウルフ!】

 

 テガソードで変身して正義ノーワンに向かっていく。テガソードの剣で斬り裂こうとするけど。

 「むおん!!」

 

 ガゴンッ!!

 

 「うわあああああ!!」

 まったく歯が立たず、反対に殴り飛ばされてしまった。結構な腕力でかなりのダメージが入ってしまう。

 「マチュ!」「遅くなってごめん!!エンゲージ!!」

 

 【ゴジュウレオン!】【ゴジュウユニコーン!】

 

 ピンチと思ったら、走ってニャアンとシュウジもやってきた。3対1なら形成も逆転して・・・。

 「わが正義を舐めるな小僧共!ジャスティスナックル!!」

 「「わああああっ!!!」」

 逆転しなかった。向かっていった2人も殴り飛ばされてしまった。

 「接近戦は不利だね」

 「じゃあ飛び道具で!!」

 

 【ターボレンジャー!】

 【カーレンジャー!】

 【ゴーオンジャー!】

 

 「ターボレーザー!」

 「オートパニッシャー!」

 「マンタンガン」

 変身して3人で銃撃を放つ。遠距離攻撃ならあのノーワンも・・・。

 「むうん!!」

 「弾かれた!?」

 「ジャスティスナックル!!」

 「「「うわあああっ!!!」」」

 銃撃は全部相手の筋肉で弾かれた上、拳型のエネルギーを飛ばしてきてこっちが大ダメージを負ってしまった。

 「ふっふっふ。正義を執行する」

 「くっ・・・」

 正義ノーワンがゆっくりとこっちに迫る。こっちはダメージが大きすぎてまともに立てない。このままじゃ・・・。

 「やめろ!!」

 「えっ?」

 「エグザベ!?」

 エグザベの奴が変身もせずにノーワンに向かっていき、体を押さえつける。そういえばエグザベの能力は怪力だったけど・・・。

 「しゃらくさい!私の正義の邪魔をするな!!」

 「ぬぐっ!!」

 生身でノーワンを倒せるわけもなく、殴られ倒れてしまう。何であんな無茶するんだよ・・・。

 「ど、どうすんの!?このままじゃ・・・!」

 ニャアンが取り乱し始める。こっちもどうするか考えてるんだよ・・・。

 

 「皆さん、伏せてください」

 

 突然響き渡ったのはヒゲおじの声。

 

 【イーグル!アローシュート!!】

 

 「ぐおおっ!?」

 数多の矢を受けて流石のノーワンもひるむ。

 「くっ、正義には引き際も肝心!」

 攻撃を受けて重傷を負ったノーワンはマンホールの円の中に消えた。

 「今のうちです。我々も退散しましょう。怪我の手当てもしなくては」

 ヒゲおじの言う通り、一先ずその場から逃げることにした。

 

 

 「来るんだったら最初から来てよ!!」

 「申し訳ない。行きたいのは山々だったのですが、こちらもソドンの方で仕事があったので」

 (そういやこいつもジオン軍人だった・・・)

 喫茶ニュータイプで、ニャアンとお互い手当をしながらついついヒゲおじに文句を言う。自由に動けない軍人ってのはこういうヒーロー活動の時に損だ。

 「エグザベもさ、変身できないくせに無理しないでよ。足手まといなんだから」

 聞いた話だとエグザベはなぜか変身できないらしい。指輪の契約自体はしてるらしいけど。こういうのって本人の覚悟の問題だったりするけど、エグザベに覚悟が足りてないようには見えない。

 「すまない。だが大人が子供に戦争を任せて、後ろで見ているわけにはいかないだろう」

 「子ども扱いしないでよ。あ痛たっ」

 「ああ、動かないで・・・」

 「大人と言うのは監督責任というものが生じる。身内でない子供なら尚更だ。それにあんな怪物放っておけない」

 「・・・・・・・・・・・」

 エグザベの話を聞いてて昔の自分がフラッシュバックした。難民居住区で変身せずに突っ込んでいった時の自分が。

 「・・・テガソードがあんたを変身させない訳が分かった気がする」

 「・・・理由を聞いてもいいか?」

 自分で気づかないのかよ。こいつ本当にニュータイプか?ニブチンすぎる。

 傷薬の沁みる痛みを噛み締めながら、エグザベの言動にささくれ立ってる最中だった。

 

 カランカラン

 

 「邪魔するぜ、やってる?」

 お店にお客が入ってきた。青緑がかった髪に白い背広を着ている、若干胡散臭い男だった。

 「問題ないですよ。マチュ君、出れますか?」

 「ああ、はい」

 顔にガーゼしてるんだけどいいのかな。

 「ええと、ご注文はお決まりですか?」

 「ふーん、そうね。じゃあこのハンバーガーセットくれ。コーヒーはブラック、ハンバーガーには塩気たっぷり効かせてね」

 「かしこまりました。少々お待ちください。ハンバーガーセット一つ」

 「分かりました」

 とりあえず、ヒゲおじ店長に教えられた通り注文を取る。ヒゲおじもオーダーを受けてハンバーガーセットを作り始める。何も問題なかったようだ。

 「結構馴染んでるね・・・」

 「まあね」

 ニャアンに感心される。意外にも私、接客の才能があるんだろうか。将来これでやってくか?

 「四人とも、あのお客の元へ行ってください」

 「え、何で?何か問題あった?」

 「行けば分かりますよ」

 オーダーの仕方に問題があったとしても、ニャアンとシュウジまで行くのは変だ。そう思いつつ四人であのお客の元へ向かう。

 「あの、何か・・・?」

 「おお、来たのか。流石ニュータイプ」

 「「「!!」」」

 この人、私たちがニュータイプだって知ってる!軍の関係者か!?

 「まあ用なんだがよ、これを見せたが早いか」

 

 そしてそのお客が見せたのは、金色に光る指輪。

 

 「契約の指輪!!」

 「戦いに来たってわけ!?」

 「おーおー、落ち着けって。別にあんたらと戦うつもりはねえよ」

 警戒してテガソードを構える私たちを、手を上げながら宥める男。飄々とした態度がムカつくな・・・。

 「何ならこの指輪、くれてやってもいいぜ。条件次第だがよ」

 「あんた一体・・・」

 ジオンか連邦か、敵か味方か分からない怪しげなその男。全く慌てることなく口を開いた。

 

 「俺はカイ・シデンってもんだ。ジャーナリストをやってる。よろしくなゴジュウジャー」

 ニヒルに笑いながら自己紹介する怪しげな男。

 

 ゴジュウジャーっていったい何のことなの・・・?

 

 




というわけでカイさんを出してみました。ジークアクスにも一応生存しているみたいですね。
何でトッキュウジャーかと言うとジャーナリスト→記者→きしゃ→列車という連想からです。あと現実的で皮肉屋なところがトッキュウジャーの面々と反対だと思ったので。
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