もしもジークアクスがナンバーワン戦隊ゴジュウジャーみたいなノリだったら   作:岩ノ森

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今更ですがユニバース戦士にオリジナル能力があります。


キラリンアイドルと切り札X④

 「ぐっ!!」

 スペードエースに変身したドゥーが私のテガソードと鍔迫り合いをする。見かけによらず凄い力・・・。

 「ふんっ」

 「ごほっ!」

 隙をついて私のお腹を殴ってきた。鈍い痛みがボディーにじんわりと広がる。

 「スペードアーツ」

 「うああっ!!」

 ドゥーは鞭を使ってビシビシと私の体に攻撃を加えてくる。

 「かはっかはっ」

 「メンタルが不調なせいなのかな。もっと遊ばせてよ」

 小さな子供が小さな虫で遊ぶように、悪意のない物言いだ。それは逆に恐ろしい。

 「ドゥー・・・何で・・・・・」

 「ホントはね、こんなことしてる場合じゃないんだ」

 足をプラプラさせながら気楽に言う。人の命を弄んでおいて何も思わないのか。

 「仕事があるからね。でもアマテのキラキラに興味が湧いたんだ。だから時間を割いて遊んでる」

 さっき感じたどず黒い感じ。あの銃野郎と同じ、命を奪うことに何も躊躇がない。それが日常な人間の感覚。

 

 「アマテのキラキラなら、僕はもっと楽しめるかも」

 

 私の周りには、一切なかったもの。

 

 ドギュゥン!!

 

 「おっと」

 「マチュ!!」

 「大丈夫!?そいつにやられたの!?」

 マヴ戦を終えてニャアンとシュウジの二人がようやく来た。

 「・・・二人で、仲良くやってたんじゃないの・・・・・」

 「え・・・?」

 「あんたらの相手はこいつらだよ」

 

 キーンッ コーンッ カーンッ

 

 「リンリン!!」

 「アーイー達だ」

 「ってことは、こいつブライダン!?」

 「あくまで同盟を結んでるだけだけどね。僕は一応人間だよ」

 そこら中から現れたベル野郎たち。ニャアンとシュウジはそいつらの相手で精一杯だ。

 「さあアマテ、これで邪魔する奴らはいない。僕と君、二人で遊ぼう」

 「ひっ」

 情けない声を漏らしてしまう。こんなに殺気をぶつけられた・・・いや本物の殺気を感じたのは初めてだ。

 それも、私と同じ人間から。

 「たあっ!!」

 「ぐおっ」

 「マチュ!大丈夫か!?」

 突然現れたのはエグザベだった。さっきまで本職の軍人の仕事をしていたのか、ジオンの(ダサい)軍服を着ている

 「また邪魔者かー。しかもジオンの」

 「・・・!こいつ、連邦か!!」

 連邦軍・・・?ドゥーが?

 ってことは、ジオンのエグザベと戦うって・・・。

 「・・・・・・・・・・・・」

 「マチュ・・・?」

 思わず、震えた手でエグザベの腕を取ってしまう。

 これから起こる戦いが、どんな意味を持つか察してしまって。

 

 「あんたからはあんまりキラキラを感じないなー。僕はアマテと遊びたいのに。はっ!」

 「くっ!エンゲージ!!」

 ドゥーがスペードアーツを振るってエグザベに攻撃を仕掛ける。エグザベは変身してそれをティラノハンマーで受け止める。

 「中佐が言っていた嫌な予感とはこのことだったのか!確かに来て正解だった!!」

 二人の間に起こる激戦。

 その二人の中の殺気を感じてしまって震えが止まらない。

 情けないぞ。私はヒーローなんだから、怖くても戦わなきゃ。

 「スペードアーツ。アトム撃ち」

 「ぐっ!!」「うあっ!!」

 ドゥーが鞭を変形させた弓で大量の矢を射ってきた。なんとかテガソードを使って直撃は免れたけど、このままじゃ・・・!!

 「ドゥー!何をしている!!」

 「っ!?」

 「ゲーツ」

 丘の向こうから現れたのは、金髪をした浅黒の男。

 「お前には重要な任務があるはずだ!こんなところで何を油を売っている!!」

 「しょうがないじゃん。面白いものは好きだから」

 「全く、自由奔放にも程がある・・・。これだからムラサメ研は・・・・・」

 渋々そう言いながら、その男は金色に光る指輪を取りだした。

 「エンゲージ!」

 

 【センタイリング!!】

 

 ゲーツと呼ばれたその男は、銀のテガソードに指輪をはめて手拍子する。

 

 【ゴーグルファイブ!!】

 

 その男は宝石の付いたレリーフが施されている赤い戦士に変身した。

 「ゴーグルレッド!!行くぞ!!」

 「新手か!!」

 ゴーグルレッドと名乗った戦士はエグザベに飛びかかって攻撃を加え始めた。

 「ゲーツが邪魔者を片付けてくれてる間に、こっちはこっちで遊ぼうか」

 「はぁっ、はぁっ」

 「あれ怖いの?あれほど日常から脱出したがってたのに」

 「はーっ!はーっ!」

 「まあしょうがないよね。所詮は戦争を知らないお嬢様。自由になりたいって言ってもこの程度だ」

 「っ!!調子に乗んなぁぁぁーーー!!!!!」

 テガソードを振り上げ、がむしゃらにドゥーへと突っ込む。

 「念力(サイコキネシス)」

 「あっ!?」

 急に見えない何かに縛られた感覚に襲われて、一歩も動けなくなった。

 「磁力パワーダンス」

 「あああっ!!があっ!!」

 ドゥーの念力で何度も何度も地べたに打ち付けられ、弄ばれる。体中に鈍い痛みが走る。

 「もう一ついかが?」

 「はあっ!はあっ!」

 ドゥーがゆっくりゆっくりこっちに近づいてくる。

 全力で後ずさりするけど、体が痛くて思うように動かない。ただ弱った虫みたいに足や手をじたばた動かすだけだ。

 これから殺される。

 そう考えるだけで体が凍り付いてしまう。

 

 

 

 「マチュ!!」

 「拘束(バインド)!!」

 「うおっ!!」

 エグザベがやられているマチュの方に気を取られた一瞬の隙をついて、ゲーツは手にしたリボンでエグザベを拘束してしまった。

 「よそ見をしている余裕があるのか?」

 「くっ!こんなもの!!」

 全力を出して持ち前の怪力でリボンを引きちぎろうとする。しかし、リボンが切れる前にさらにきつく締めあげられてしまう。

 「があああっ!!」

 「灰色の幽霊がいなければこっちのもの!!」

 ゲーツはそのままエグザベにとどめを刺そうとする。

 「大輪剣!気力シュート!!」

 「ぐっ!!」

 「かはっ!!」

 リュウレンジャーに変身したニャアンが、大輪剣を投擲してリボンを斬り裂いた。そのおかげでエグザベは拘束を解くことができた。

 「ありがとうニャアン!」

 「うん!!」

 「リンリン!!」

 「ああでも後はそっちで何とかして!!」

 ニャアンもアーイー達の相手で精いっぱいだった。何とか隙を見てエグザベを援護したのだ。

 「早く作戦を遂行せねばならないというのに、こいつらの相手など・・・・・」

 頭痛を抑えるように呟くゲーツ。本来は現在このコロニーに来ているキシリアを暗殺するのがドゥーとゲーツに与えられた任務である。それをほっぽりだしてドゥーがマチュの相手をしだしたので作戦の予定が狂ってしまった。ゲーツの苦労は察するに余りあるだろう。

 そんな風に独りごちっていると、腕に取り付けているゴーグルブレスが鳴り響いた。

 「! ドゥー!サイコガンダムが完成したらしい!!それに乗り込んで作戦を遂行しろ!!」

 「・・・はーあ。分かった」

 ドゥーが気だるげに返事をした瞬間、巨大な黒いコンテナのような物体が異空間を通りコロニーに姿を現した。

 

 

 

 急に現れた黒いコンテナみたいな四角い物体。あれ、モビルスーツ・・・?

 「はっ」

 ドゥーはそれに高くジャンプして乗り込んだ。

 「もっと遊びたいけど、仕事なら仕方ないよね」

 そのモビルスーツは四角い状態からどんどん変形していき、最後には人型のモビルスーツとなった。

 あれって・・・ガンダム・・・・・?

 「連邦のモビルアーマーか!!テガソード!!」

 「させん!!」

 「ぐっ!!」

 エグザベがテガソードを呼び出して対抗しようとするけど敵の戦士に阻まれてしまう。

 「・・・私が行く!来い!!テガソード!!」

 

 【アウェイキング!!】

 

 「リングイン!人神一体!!」

 

 【掴め!斬り裂け!!レッド!!!テガソードレッド!!!】

 

 「テガソードレッド!!」

 これは私の戦いだ・・・!

 私が決着付けてやる!!

 

 「自分を奮い立たせたんだ。誤魔化したって言った方が正しいかな」

 「うるさい!!!」

 右腕の剣でドゥーのガンダムに突っ込む。ガシャァンという金属同士がぶつかる鈍い音が振動となって響き渡る。

 「君は何で生まれてきたのか分からないって思ってるんだよね。じゃあ僕には勝てない」

 「何だと!!」

 「僕はこのサイコガンダムの心臓として生まれてきた。それが僕が生まれた理由」

 「それじゃあ人間じゃないじゃん!!人間として生きる理由じゃない!!!」

 「そうだ」

 

 ギュオオオオオオオオ!!!!!

 

 サイコガンダムが指から熱戦を放射する。テガソードレッドはその勢いでのけぞってしまう。

 「うわあっ!!!」

 「それでも、何のために生まれてきたか答えを出せる僕の方が優れている。君たち古いニュータイプよりも」

 「ううっ!ぐっ!!」

 モビルスーツとテガソードの性能の差は一目瞭然。パワーでは圧倒してるはずだ。

 なのに押し負けるなんて、どれだけあのサイコガンダムってモビルスーツは強いんだ。

 それだけじゃない。何だかあのモビルスーツからとても嫌な感じが。

 「テガソードを壊して、僕らが優れていると証明する」

 ズシンズシンと駆動音を響かせながらサイコガンダムが迫る。

 

 やられる・・・!?

 

 ギュオオオン!!

 

 「うっ?」

 そう思った時、空から二つの光線が降ってきた。

 「あれって・・・」

 現れたのは、砲台を線で繋げて操っている灰色のモビルアーマー。

 「中佐のキケロガか!!」

 「ヒゲおじ・・・?」

 あれにヒゲおじが乗っているのか。

 「灰色の幽霊!!気を付けろドゥー!!オールレンジ攻撃が来るぞ!!!」

 キケロガって呼ばれてたそのモビルアーマーは変形して、中から細身のモビルスーツみたいなものが出てきた。

 「気を静めなさい。マチュ君」

 「・・・・・!!」

 「敵は本気で君を殺そうと来ています。君も本気にならねば」

 

 グオオオオオオン!!!

 

 サイコガンダムがビームを放つ。キケロガはそれをまるで弾道を予知しているかのように颯爽と避ける。

 「灰色の幽霊・・・。ジオン最強のニュータイプの名は伊達じゃないか」

 キケロガは攻撃を避けながら、浮遊している二つの砲台でサイコガンダムを挟み込み、同時に光線を放った。

 サイコガンダムは黄色に変色し、ボロボロに溶けていく。

 「ドゥー・・・」

 ジオンのヒゲおじと、連邦のドゥーが殺し合っている。

 

 つまり、これは戦争。

 

 「っ!!うぅっ!!!」

 思わず手で口を押える。

 目のまえの死が当たり前の光景、それと自分の手のひらの中に、何千何万という人の命が収まっているという事実に耐えられなくなって。

 「・・・?何か妙ですね・・・・・?」

 「・・・?」

 おかしい。

 表面の装甲がドロドロに溶けているのに、サイコガンダムは倒れない。

 「嫌な予感がします。早めにケリを付けましょう」

 ヒゲおじが再びキケロガの砲台をサイコガンダムに向けた瞬間だった。

 

 ギュオン!!!

 

 「くっ!!」

 「ヒゲおじ!!!」

 サイコガンダムから放たれたいくつもの光線がキケロガを掠めた。

 何で・・・?もうやられてるんじゃ・・・・・?

 

 サイコガンダムの装甲がどんどん剥がれていく。顔面のマスクもガラガラと。

 そうして全部の装甲が剥がれ落ちて・・・。

 

 「・・・何?」

 中からもう一体のモビルスーツが現れた。

 「あれは・・・」

 「テガソード・・・?」

 その容貌は、私の乗っているテガソードに似ていた。

 「ううっ!!!」

 「ぐおっ!!!」

 そのモビルスーツの姿を見た途端、私とヒゲおじは凄まじい頭痛に襲われた。

 頭の中を毒蛇が這いずり回っているかのような不快感。

 何この邪悪なキラキラ・・・!?

 

 

 

 「ねえちょっとちょっと!どういうこと!?」

 「何なんだあれは!!」

 ブライダン城でサイコガンダムとテガソードの激戦を見ている幹部たちは、動揺と衝撃に包まれていた。

 「あれは・・・まるで・・・・・」

 ブーケもわなわなと震えていた。動揺するのも無理もない。

 「女王じゃねえか・・・・・!!」

 サイコガンダム内部から現れた黒いモビルスーツは、自分たちが崇拝する女王「テガジューン」に瓜二つだったからだ。

 

 ―――バスクめ・・・ やりおるわ・・・・・―――

 

 

 

 「少佐が一工夫加えてあるって言ってたけど、このことだったんだ」

 ドゥーは正体を現したサイコガンダムの内部の機体を興奮気味に撫でまわす。

 「凄いよ・・・。こんなキラキラ感じたことない・・・・・。宇宙さえ作れてしまえそうだ・・・・・」

 興奮冷めやらぬままドゥーはサイコガンダムを操作し、全方位に光線を放った。

 「わあああああああ!!!!!」

 「がはっ!!」

 マチュは勿論、一瞬の動揺を見せたシャリア・ブルまで被弾してしまった。キケロガは直撃を免れたようだがそれでもダメージは大きい。

 「今日はすごく楽しかったよ」

 サイコガンダムは倒れているテガソードレッドに指の砲台を向ける。

 

 

 

 死ぬ。

 「さようなら。古い時代のニュータイプ」

 私はこの子に殺される。

 「わあああああああああああああ!!!!!」

 テガソードの中に自分の絶叫が響き渡った。

 

 




 ・NEXT No1. BATTLE!!
 マチュ「私はもう、戦えない・・・・・」
 ドゥー「自分の意志で進化した僕らこそニュータイプにふさわしい!!」
 ファイヤキャンドル「借りを返させろぉ!!!」
 テガソード「もう一度戦え、アマテ・ユズリハ!!」
 マチュ「私の世界は・・・私が斬り開く!!!」
 
 マチュ「第8話『鉄血の魂(ソウル)』」
 
 READY GO!!!
 
 ・ジークアクス風次回予告
 シュウジ「戦争の現実を知り、戦えなくなったマチュ。でも世界は君を放っておかない。立ち上がれマチュ。未来を得るには、前に進むしかない」
 マチュ「次回『鉄血の魂(ソウル)』」
 ニャアン「あ、珍しくちゃんと次回予告できた・・・」
 
・アイドルノーワン
 身長:180cm
 体重:195kg
 秘技:アイドルグーパンチ、サイリウムレーザー、スーパーアイドルスペース
 生成ワード:アイドル、推し活、ペンライト、人間、ナンバー1
 
 アイドルオタクの女性の「推しを応援して輝きたい」という願いからジェネレイティブされたノーワン。混じってしまったアイアイのように、大きな目を輝かせてファンサを行う。シュウジにアイドルナンバーワンバトルを挑んだ。
 
 ・アイドルナンバーワンバトル
 どちらがよりアイドルに相応しい行動ができたか競うナンバーワンバトル。最初は自分のストイックさをアピールしたアイドルノーワンが優勢に立つが、シュウジの不器用なりにキラキラをファンに届ける姿勢がニャアンとブーケの心を動かす。最終的に自分の中の原石の輝きを見せたシュウジが総得点をもぎ取り、ナンバーワンバトルに勝利した
 勝者:ゴジュウレオン・アイドルナンバーワン
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