もしもジークアクスがナンバーワン戦隊ゴジュウジャーみたいなノリだったら 作:岩ノ森
A.「多分無理・・・・・」
ノーワンの乗ったゲルググが迫ってくる。
テガソードレッドの剣で応戦しようとしたけど
ギュンッ
「えっ!?」
まるで瞬間移動したみたいにゲルググが急に方向を変えた。そしてビームサーベルでこっちを斬り裂こうとしてくる。
「うわっ!!」
ガゴンッ
シュウジの赤いガンダムが庇ってくれた。直撃してもテガソードなら大丈夫だろうけど、結構なダメージが入ってただろう。
「くっそぉおおお!!」
もう一度剣で応戦しようとするけど。
ギュンッ
「また!?」
またもやゲルググが瞬間移動して、今度はビームライフルでこっちを撃ってきた。
ギュウンッ ズガガッ!
「わああああっ!!」
ビームライフルが直撃する。流石に壊れはしなかったけど凄い衝撃が伝わってくる。
「フハハッ!もう一発!!」
ゲルググがダメ押しにビームライフルを放ってきた。
やられる!?
ギュインッ ズゴォン!!
「シュウジッ!?」
赤いガンダムがハンマーを投げて来てビームを防いでくれた。ハンマーはビームの直撃を受けて爆散した。
「テガソード、ガンダム。このマジ・ギレーが掃除してやる!」
ベルロボットがガンダムに箒を叩きつけようとする。
「はっ」
紙一重でガンダムはそれを避ける。
「ぬううっ、チマチマと目障りな!」
「宇宙空間でも、汚れたくないのに~!」
ベルロボットが箒を細かに動かして埃で辺り一面何も見えなくなった。だから何で宇宙空間で埃が出るの!?
「目くらましと・・・瞬間移動!」
本能的に相手の戦術を察した。
「はっ!!」
間一髪、相手のビームライフルを避ける。
「このままじゃ・・・」
「ジリ貧だね」
キラキラが見えても、相手の速さに反応できないと意味がない。
そのうちこっちの体力が尽きちゃう。
そう思った時だった。
「ん?あれは・・・」
コロニー側からもう1機モビルスーツがやってくる。
「あれ、ゲルググ!?」
色は違うけど相手と同じゲルググだった。
「もしかして・・・シイコさん!?」
「相手はスティグマ攻撃を使いこなしてるみたいね」
シイコはパイロットスーツに身を包んでいる。自分専用のゲルググがノーワンに盗まれたので、マヴであるボカタのゲルググを借りているようだ。
「でも、魔女と呼ばれた私ほどじゃない」
シイコはそう言うとテガソードを手にはめ、指輪をつけ変身した。
【マジレンジャー!】
変身したシイコは何と、そのままの状態でゲルググから飛び出した。
「シイコさん!?何やってんの!?」
いかに変身した状態とはいえ、宇宙空間に飛び出すなんて。
マジレッドに変身してても流石にモビルスーツ相手は無理だろう。
そう思っていると、シイコさんは指輪を取り出して銀のテガソードにはめた。
【ニンニンジャー!】
【水の術!木の術!金の術!土の術!】
「えええー!?増えたーーー!!?」
シイコさんが変身してるマジレッドが5人に増えた。五つ子だったの!?
「マージ・マジ・マジカ」
さらに呪文を唱えたと思ったら、シイコさん達はそれぞれ赤、黄、青、桃、緑の巨人に巨大化した。
「モビルスーツになっちゃった・・・」
何となく機械感がある巨人に変身した。え、あれモビルスーツ?でも人がモビルスーツになるなんて・・・。じゃああれ生物?
「とりあえず向こうを倒すのが先ね」
「え」
「あなたたち。手伝ってくれる?」
「え、あ、はい」
「うん」
色々あって狼狽えてる状態だけど、とにかく今はノーワンどもを倒すのが先決だ。
7人(?)の特別なマヴ戦、やってやろうじゃん!
「くぅ~っ!貴様ら7対2とは卑怯だとは思わんのか!?」
「いや、それは若干思うけど・・・」
「勘違いしないで。私は1人だけど5人に分身してるだけだから実質的には3人よ」
「どっちにしろ3対2だよね」
「ん?」
「何でもない」
「偽魔女さんたちには早々に退場してもらうわ。マージ・ジー・マジーロ」
「えっ!?」
「マジレンジャーボール」
桃色の巨人のシイコさんがボールになっちゃった・・・。もう物理法則とかあったもんじゃないな・・・・・。
「いいわね、行くわよ!」
巨大なボールを緑、青、黄色の巨人たちがパスしていって赤の巨人の方にボールが行く。
「マジレンシュート!!」
それを赤の巨人がオーバーヘッドキックでシュート、そのまますごい勢いでノーワンが操縦するゲルググにぶつかった。
「ぐわああああああっ!!」
そのままボールは赤いガンダムの方に行った!
「シュウジ!」
「うん」
ガンダムはボールをテガソードの方向に蹴り上げた。
「どりゃあああああああ!!」
私はテガソードで思い切りボールをベルロボットの方に蹴飛ばした。
「ぎゃあああああああ!!」
ボールが直撃したゲルググとベルロボットはショートする。
「爆発するとゴミが出る!ゴミはダメ―!!」
「家事は家族で分担してやれよおおおお!!」
そのまま二機とも爆散し、宇宙の塵になった。
「よし勝った!!」
「でも、これで終わりじゃないわよ」
「えっ?」
「マージ・ジルマ・ジンガ」
呪文が唱えられたと思ったら、赤以外の4体の巨人が何と合体した。
「ど、ドラゴンになっちゃった・・・」
呆然としてるのもつかの間、ドラゴンは赤いガンダムの方に向けて火球を放ってきた。
「シュウジ!」
「くっ!」
ガンダムはそれを避ける。あんなの喰らったらひとたまりもない・・・!
「シイコさん!」
「言ったでしょ?赤いガンダムは私が倒すって」
さっきまで家事をしていたシイコさんとはまるで違う・・・。
確実に人を殺す人間の顔になってる!!
「フェニックスソード!」
赤い巨人が剣を振りかざしてガンダムに迫る。
「シュウジ!」
テガソードの剣で防いで鍔迫り合いになる。
「どいて、あなたを殺すつもりはない」
「ぐっ、くううっ!!」
「私の狙いは赤いガンダムただ一人!!」
「うわああ!!」
お互い弾いて相殺、慣性の法則で距離が離れる。
「マジドラゴン!!」
ドラゴンが火球を発射してくる。ガンダムがそれを素早い動きで避ける。
ギュンッギュンッ
ビームライフルで応戦するけど、向こうのドラゴンも素早い。避けられちゃう。
「!」
いつの間のか後ろにいたビットがドラゴン目掛けて一気にビームを発射した。
「グオオオオオオオン!!」
流石に堪えたのかのけぞるドラゴン。でも致命傷じゃない。
「くっ!赤い彗星め!!」
「シイコさん!!」
テガソードで距離を詰め、赤い巨人と組み合う。
「やめて!シュウジはあなたのマヴの仇じゃない!!」
「そんなことは分かってる!でもどうだっていい!!」
凄い気迫・・・!この人はここまで・・・・・!
「この世界は理不尽!望むもの全てを手に入れる選ばれた奴なんていない!!だから私は家族を作って普通に生きようとした!!」
「だったら!!」
「でもあれは現れた!!この世から消えたかと思ったのに、再び現れた!!私のマヴもニュータイプかもしれなかったのに!あれだけが選ばれるなんて!!!」
ガゴンガゴンと巨人が剣を何度も叩きつけてくる。
「恨み!?嫉妬だっていうの!!?愛する家族を置いてまで!!?」
「そんなんじゃない!!私は自分の望むものを自分で手に入れる!!だから赤いガンダムのパイロットを倒す!!あいつが選ばれた者じゃないと証明してみせる!!!」
「何を言って・・・!うわああああっ!!!」
ドラゴンが火球をドンドンと撃ってくる。流石のテガソードも後退してしまった。
そのまま巨人とドラゴンはガンダムに向かう。
「私のために死んで!ニュータイプ!!」
「シュウジ!逃げてぇぇ!!」
このままじゃシュウジが殺される!でも間に合わない!!
「エンゲージ」
【ゴジュウレオン!】
【レオンバスター50!】
「っ!?」
「ガンダムシューティングスターバースト」
レオンバスターが赤いガンダムと合体して、そのまま流星群のような弾幕を放つ。ドラゴンと巨人にそれが直撃する。
「ぐうううううっ!!ガンダムめ!!!」
あんなになるまで戦っても終わらないの・・・!?
これが戦いだっていうの・・・!?
「マージ・ジルマ・マジ・ジンガ!!」
呪文が唱えられた瞬間、赤い巨人とドラゴンが合体。魔法使いのような帽子をつけている巨人になった。
「マジキング!ナンバーワン!!ジー・マジ・ジジル!!」
そのマジキングと呼ばれた巨人は巨大な剣を魔法陣から取り出し、大きな翼を展開させてガンダムに迫る。
ドドドドドドッ ドギュウンッ!!
ガンダムもレオンバスターの弾幕で応戦するけど、マジキングはそれを颯爽と避ける。まるですべてが見えているみたいに。
「これで決着!!キングカリバー・魔法斬り!!!」
マジキングが剣を振りかざし、ガンダムを仕留めようとする。ガンダムはそれを避けきれない!
「シュウジ!!シイコさん!!」
「!」
「マチュ!!」
私はテガソードでガンダムの盾になった。無我夢中だった。
今度こそ、死ぬのか。
その刹那、まばゆい光に包まれた。
【ラ・・・ラ・・・・・】
「何・・・?この声・・・・・?」
「ラ、ラァ・・・・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・」
気が付くと私たちがいたのはキラキラが川のように流れる空間。
僕の願いは一つだけ
それ以外は、何もいらないんだ
それが・・・あなたの望む全てなの?
うん
本当なの?一緒に戦う仲間もいるのに?
・・・・・・・・・
人は変わっていく。ニュータイプも、オールドタイプも
あなたも、近い未来にきっと変わる
それでも、一緒にいてくれる人はいらないの?
・・・分からない
大丈夫、これから分かって行けばいい
・・・・・・・・
坊や
「シュウジ!!」
気が付くとキラキラが晴れて、元の宇宙に戻ってきていた。
ズシュウウウウウウウウ!
いつの間にか、ガンダムがマジキングに対してビームサーベルでカウンターを決めていた。
「うっ!!」
シイコさんの変身は解けて、元のパイロットスーツを着ている状態に戻っていた。
「勝った・・・?」
一瞬のことで理解が追い付いていない。
シイコさんは死んでない・・・?シュウジも無事・・・?
「!!」
赤いガンダムがビームサーベルを持ったままシイコさんに迫る。
もう戦いは終わったのに・・・。
どっちかが死ぬまでやらなきゃいけないの・・・?
そうまでしないと、シュウジの所にたどり着けない・・・?
でも・・・・・・・!!
「シュウジやめて!ダメぇ!!」
宇宙空間じゃ、声は届かない。
ガンダムが腕を振り上げた。
「!!」
シイコさんの体は、赤いガンダムの腕に優しく包まれていた。
「生きろ」
「・・・・・!」
「と、テガソードが言っている」
シイコさん・・・助かった・・・・・?
「・・・・・はぁ~っ」
全身から力が抜ける。緊張が解けて汗が一気に噴き出した。
「・・・・・ふふっ、仇に助けられちゃった」
NO.1 CLAN BATTLE!!
WINNER! TEGASWORD AND RED GUNDAM!!
戦い終わって、私とシュウジとシイコさんはコロニーに戻ってきた。ニャアンとポメラニアンズ一堂も後ろにいる。
「はいこれ」
「えっ、これって・・・」
クランバトルが終わった後、差し出されたのはシイコさんが持っていた4つの指輪。
「戦いに勝利した人が指輪を貰う、そういうルールだったでしょ?」
「・・・シイコさん、戦いは・・・・・」
「私の戦争は、もう終わっちゃったみたいね」
そう言うシイコさんの顔は晴れやかだった。
まるで憑き物が落ちたみたいに。
「シイコ」
「アンキー、色々と迷惑かけたわね」
「・・・割り切れたのか?」
「・・・・・そうみたい」
「・・・じゃあ私からもう言うことはないよ。お前ら、行くよ」
アンキーはそう言って、ポメラニアンズ一堂と一緒に去って行った。
「戦争から卒業しろって、テガソードが言ってるみたい」
シュウジみたいなことを言う。
「でも、えーっとマチュちゃんだったかしら?」
「は、はいっ」
「何でもそうよ。生きてたら絶対別れが来る。何かを卒業しなきゃいけない時が来る」
「・・・願いとか、自由からも?」
「そうかもね」
その感覚、まだ私には分からない。
・・・分かりたくないのかも。
「まだ分からなくていいわ。あなたたちはまだ未来があるから」
「・・・シイコさんもでしょ」
「あら、うふふ」
「・・・ぷっ」
あれだけの戦いをしたのに、命を懸けた殺し合いだったのに。
何だか終わったらおかしくなってしまった。
もうシイコさんの中に、冷たいものは全然なかった。
「あなた、シュウジ君だったかしら?」
「うん」
「赤いガンダムの向こう側に誰かいる」
「・・・・・」
「追いかけるのもいいけど、今いるマヴも大切にね」
「・・・・・」
本当に分かったのかなシュウジ。
いつも何考えてるか分からないけど。
「私はもう戦えないけど、最後に一言」
優しいほほえみ、まるでお母さんみたい。
「あなたたちの行く末に目いっぱいの・・・」
ピロンッ
「おっと?」
突然鳴り響く、スマホの通知音。思わずずっこけそうになった。
「ああちょっとごめんね。・・・えっ!?スーパーで特売!?」
「あの・・・」
「まずい急がなきゃ!!主婦にとって特売って戦争みたいなものだから!!」
「・・・・・・」
シイコさんは一目散に特売のスーパー目掛けて全力で走りだした。と思ったら急停止してこっちを向き直った。
「あっごめん!!あなたたちの行く末に目いっぱいの祝福がありますように!!じゃっ!!!」
そうしてシイコさんは全力で駆けて行って、あっという間に姿が見えなくなった。
「全然戦争から卒業できてないじゃん・・・」
「あはは・・・・・」
「んー」
取り残された私たち3人は、プロの主婦のパワーに圧倒されるだけだった。
何でも卒業しなきゃいけない時が来る。
願いからも。自由からも。
それは悲しいことなんだろうか。
・・・今はあまり考えたくない。
「とりあえず今日は帰ろう」
「うん・・・」
「・・・・・・・」
シュウジに促され、帰路に着こうとした時だった。
ズガガガガガガガガッ!!
「「「!?」」」
突然の空からの射撃。何かと思って見上げてみると、上空から緑の鷲のような戦士が羽を広げて舞い降りてきた。
「こいつは・・・!」
新しい敵!?それとも・・・!!
テガソードを構えるけど、その緑の戦士は変身を解いた。
立っていたのは・・・胡散臭そうなヒゲのおっさん!?
「初めまして、指輪の戦士の皆さん。私はジオン公国中佐『シャリア・ブル』。以後、お見知りおきを」
「・・・ジオン?」
紳士そうに丁寧に挨拶をするその戦士。
何かが起ころうとしている予感がした。
マチュ、シュウジ、ニャアンの目の前に現れたシャリア・ブル。
物陰からそれを見つめるエグザベ・オリベ。
続々と集まる指輪の戦士たち。
物語は今、動き始める。
・NEXT NO.1 BATTLE!!
エグザベ「あの指輪はあの子たちには過ぎた力です!」
シャリア「成り行きを見守るのも面白いじゃありませんか」
ガイア「オルテガ!マッシュ!ジェットストリームアタックを仕掛けるぞ!!」
ニャアン「なめんなよクソがぁ!!」
ニャアン「第4話『キラメくハート、ニャアン武闘伝!』」
READY!? GO!!
・ジークアクス風予告
マチュ「ニャアンは指輪持ってるのに戦わないの?」
ニャアン「戦いたくはない・・・でも、戦わなきゃ・・・・・」
マチュ「ニャアンが戦うってあんまイメージできないな・・・」
マチュ「次回『キラメくハート、ニャアン武闘伝!』」
ニャアン「私だってキラキラ・・・!武闘伝・・・・・?」
・家事ノーワン
身長:193cm
体重:202kg
秘技:割烹着バインド、お仕置き修正ハンド、火事ファイヤー
生成ワード:家事、シングルファザー、育児、人間、ナンバー1
シングルファザーのサラリーマンの「楽に家事をしたい」という願いからジェネレイティブされたノーワン。混じってしまったカジキマグロのように、家事をしないものや家事の邪魔をするものを長い吻(ふん)で突き刺して制裁する。シイコとシュウジとマチュに家事ナンバーワンバトルを挑んだ。
・家事ナンバーワンバトル
どちらがより良い家事をできたかを競うナンバーワンバトル。最初は経験の差で家事ノーワンがナンバーワンに躍り出る。しかしシイコから失敗しても何度でも挑戦する勇気を教えられたマチュとシュウジは自分たちなりに炊事に奮闘。最終的に愛のない家事をしていた家事ノーワンは大量に減点され、点数がマイナスになり逆転されてしまった。
勝者:マジレッド・家事ナンバーワン
・マジレッド
指輪:センタイリング マジレンジャー
契約者:シイコ・スガイ
職業:主婦、(元)撃墜王
願い:赤いガンダムと決着をつける
魔法(マジック)の能力を使い、様々な魔法を操ることが可能である。家族をも捨てる勇気を出し、赤いガンダムとの決着へ赴いた。しかしクランバトルでの激闘の末に、その赤いガンダムに命を救われ自分の戦争はもう終わったと悟り、指輪争奪戦から退いた。
・マジキング
高まったシイコの願いの力により、一時的に変身できるようになった魔人の王様。赤いガンダムとテガソードレッドにクランバトルを挑んだ。必殺技は「キングカリバー・魔法斬り」