もしもジークアクスがナンバーワン戦隊ゴジュウジャーみたいなノリだったら   作:岩ノ森

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書いてて思ったんですけど、マチュっていい感じに吠君のアナザーな気がしてきました。


キラメくハート、ニャアン武闘伝!②

 「ぐああああああああっ!!」

 働きものノーワンはゴジュウイーグルに変身したシャリア・ブルに完膚なきまでに追い詰められていた。

 「ぐっ!出ろっ、アーイー!」

 「リンリン!」「リンリン!」

 工事現場の三角コーンの底の円から大量のアーイーが出現した。

 

 【イーグルシューター50!】

 

 胸のサークルからイーグルシューターを取りだしたシャリアは、全く的を外すことなく的確にアーイー達を撃ち貫いていく。

 「な、何ぃ!?」

 働きものノーワンは多勢に無勢などものともしないシャリア・ブルに驚くばかりだった。

 「はっ!せいっ!」

 「リンリン!」

 物陰から生身の状態のエグザベが飛び出し、アーイー達を殴り飛ばしていく。指輪の契約により貰った怪力の能力による腕力で、変身していない状態でありながらアーイー達を圧倒していた。

 「中佐!こいつらは僕が引き受けます!中佐はあの怪物を!!」

 「ありがとうエグザベ君。では」

 

 ドンドンドンドンッ!

 

 「うぎゃあああああああ!!」

 矢を放ち、ノーワンを追い詰めていくシャリア。シャリアはさっきからほぼその場から動いていない。戦争を生き抜いた猛者ゆえの立ち回りであった。

 「調子に乗るなじゃーい!タイムカードカッター!!」

 ノーワンは大量のタイムカードカッターを投げるが、シャリアは少し体をずらしただけで全てのカッターを避けてしまった。

 「な、何でじゃーい!!」

 「ふむ、耐久力も攻撃力も生身の生物のそれをはるかにしのぎますね。確かに常人ではノーワンには対抗しきれないでしょう」

 狼狽えるノーワンに対してシャリアは冷静に分析する。この時点でどちらが優勢かは明らかであった。

 「しかしこの力があれば。そろそろ終わらせてもらいます」

 働きものノーワンに対し、とどめを刺そうとするシャリア。

 その時であった。

 

 ドギュウンッ!!

 

 「むっ!!」

 遥か彼方から銃撃が飛んできた。シャリアはニュータイプ特有の勘でそれを避けるが、直撃したら致命傷は免れない威力であった。

 「今のうちに逃げるんじゃーい!」

 働きものノーワンはダンプカーの丸いタイヤの中に消えた。

 「逃がしましたか。不覚です」

 シャリアは追跡を諦め変身を解く。プロの軍人であるが故の状況判断である。

 「中佐!ご無事ですか!?」

 「問題ありません。優秀なスーツのおかげでね」

 全くダメージを負っていないシャリア・ブル。エグザベはそんなシャリアに心の中で恐れおののいた。

 (しかし・・・先ほどの感覚・・・・・)

 シャリアはさっきの銃撃の際に感じた感覚に違和感を覚えていた。

 「中佐・・・?」

 「いえ、何でもありません。とりあえず今は退散しましょう。こちらにもやることがありますからね」

 一考したのち、シャリアはエグザベを連れ工事現場を後にした。

 

 遠く彼方の鉄塔からシャリアたちを見つめる、ボロボロのマントを着けた謎の戦士。

 銃撃が失敗したと見るや、鉄塔のネジの円の中にその戦士は消えた。

 

 

 

 「高速移動(マッハダッシュ)!!」

 「うわあっ!!」

 レッドターボに変身したおっさんが目にも止まらぬスピードで高速移動しながら攻撃してくる。私とシュウジはその動きを捉えることもできず、翻弄されるばかりだった。

 「クソォッ!だったら姿を変えて!!」

 「一時停止(ストップ)!!」

 「えっ!?」

 指輪で別の姿に変身しようとしたけど、レッドレーサーのおっさんがホイッスルを吹いた途端、体が固まって動けなくなった。

 「GTソード!」

 「わあっ!!」

 その瞬間を見逃さないといったようにレッドターボが剣で斬り裂いてくる。こっちにはまともにダメージが入ってしまう。

 「くっ」

 

 ドンドンッ

 

 起き上がったシュウジがレオンバスターで応戦するけど。

 「マンタンガン!」

 ゴーオンレッドのおっさんの銃で全て撃ち落されてしまった。

 「ううっ、くそっ!」

 「マチュ、ここは逃げよう」

 「逃げる!?あんなにコケにされて逃げられるわけないでしょ!!」

 ここまでボコボコにやられたら腹の虫が一生おさまらない。だけど、逆転するビジョンが全然浮かばない・・・。

 「そろそろトドメと行くか。オルテガ!マッシュ!ジェットストリームアタックを仕掛けるぞ!!」

 「「おう!」」

 三人のおっさんが縦一列に並ぶ。そして一斉に高速移動でこっちに突っ込んでくる。

 (やられる!!)

 そう覚悟した瞬間だった。

 

 「エンゲージ!!」

 

 【ゴジュウユニコーン!】

 

 突然走ってきたニャアンが、金のテガソードに指輪をはめて黒い馬みたいな戦士に変身した。

 そして私たちの前に立ち、おっさんたちの攻撃の盾になった。

 「GTスラッシュ!!」

 「ブレードライバー!!」

 「サーベルストレート!!」

 「うわああああああああああ!!!」

 おっさんたちの剣で、連続で斬り裂かれたニャアンは吹き飛んで倒れてしまった。

 「ニャアン!!」

 急いで倒れてるニャアンの傍に駆け寄る。

 私たちを庇って・・・。

 「仲間を庇うとは、子供ながらに見上げた根性だ」

 おっさんたちが近づいてくる。

 確かにこれは逃げなきゃ・・・。

 

 【ニンニンジャー!】

 

 私は指輪をはめて忍者の戦士の姿に変身した。

 「ふっ」

 

 ドドドドドンッ!!

 

 シュウジがおっさんたちの足元に威嚇射撃をする。

 「隠れ身!ドロン!!」

 その隙に私は忍術を使って、二人を連れてその場から逃げた。

 

 「引き際をわきまえてるとは。中々に侮れんな」

 「なあに、かなりのダメージは与えたさ」

 「気を緩めるなオルテガ。まだ子供だが奴らはテガソードに選ばれた指輪の戦士。油断は失敗を生むぞ」

 黒い三連星は変身を解き、その場を去った。

 

 

 「うっ、ううっ・・・」

 「大丈夫?ニャアン?」

 私とシュウジとで傷ついたニャアンの肩を支える。私たちもかなりのダメージは入ってたけど気にしている暇はなかった。

 「・・・ごめん」

 「え・・・?」

 「私がもっと早く逃げてれば・・・こんなに傷つくことなかったのに・・・・・」

 「マチュ・・・・・」

 悔しくなりドンッとコンクリートの壁を拳で叩く。ツウーと血が出てきたけどそんな痛みに構ってる暇はなかった。あまりの自分の不甲斐なさのせいで。

 

 ぐぅ~

 

 「お腹減った・・・」

 「シュウジ・・・あんたね・・・・・」

 こんな時にまでシュウジはハラヘリムシらしい。と言っても私もかなり空腹は覚えてたけど。

 「とりあえずどっか入って休もう・・・?」

 「う・・・、そうだね・・・」

 ニャアンはそういうけど二人は難民、普通の病院には入れない。どこか適当な喫茶店か何かに入って・・・。

 そう思いながら辺りを見渡すと、店を見つけた。

 「え・・・?」

 その店の名前が問題だった。

 

 『喫茶ニュータイプ』

 

 「・・・・・・・・・・・・」

 「あの・・・マチュ・・・・・このお店って・・・・・・・」

 「いやまさか。まさかまさか・・・・・」

 まさかと思いながらそのお店のドアを開けると・・・。

 

 「やあいらっしゃい。そろそろ来る頃だと思っていましたよ」

 予想のど真ん中。店の制服らしきものを着たシャリアのおっさんとエグザベがそこにいた。

 

 

 「その様子だと、敗退を喫したようですね」

 「・・・・・何してんの?」

 「御覧の通り、喫茶店のマスターと店員です」

 「・・・・・・・」

 ヒゲマンは制服を着てネクタイまでビシッと決めてカウンターにいる。エグザベの方はモップを持って喫茶店の床を拭いていた。でも明らかに全然納得していない表情だった。

 「喫茶店って・・・何で・・・・・?」

 「協力し合うならば、お互い近くにいた方がいいでしょう」

 「あの・・・プロの軍人が喫茶店なんてやってていいの・・・・・?」

 「やっぱり君たちもそう思うか・・・・・」

 ニャアンの疑問にエグザベが沈んだ表情で答える。よく知らないけど軍人って副業禁止なんじゃない・・・?

 「何、我々はニュータイプです。何とかしますよ」

 「ニュータイプって万能なんだ・・・」

 「そんなこと無いからな!?」

 「オムレツセットちょうだい?」

 「ライスとパン、どちらにしましょう?」

 「ご飯」

 いつの間にか店の中に入っていたシュウジがヒゲ店長に注文をしていた。

 「君たちは、どうします?」

 「「・・・・・・・」」

 ツッコミどころは山ほどあるけど、今はとにかく休みたい・・・。

 「私も・・・シュウジと同じので・・・・・」

 「私も・・・・・」

 「ライスとパン、どちらかがお選びになりますが」

 「パン・・・・・」

 「ライス・・・・・」

 

 

 傷ついた私たちはヒゲおじの作ったオムレツセットを無言でパクついていた。私の付け合わせはパン、ニャアンはライス。それにサラダとスープも付いてる。

 「お味の方はいかがです?」

 「美味しい・・・」

 お世辞でも何でもなくて普通に美味しい。外はふんわり、中はトロッとしてて満点のオムレツだ。逆に腹立つな・・・。

 いや、そんなこと考えてる場合じゃない。

 さっきのおっさんズたちをどうするかが問題だった。

 てか、忘れてた。ノーワンもいたんだった。

 「・・・・・・・」

 「ニャアン、やっぱ気になるの?」

 「うん、まあ・・・」

 オムレツを食べる手があまり進んでないニャアン。

 そりゃそうだ。知り合いがノーワンに取り込まれてるんだから。

 「やっぱ心配・・・?」

 「・・・クソみたいなバイトさせてるクソ野郎だけど、それでもやっぱり助け出したい」

 ニャアンのバイトは合法じゃない。それを仕切ってる元締めも多分碌な奴じゃない。

 それでも助け出したいって思ってるニャアンはやっぱり善人だ。

 「ありがと・・・」

 「ん・・・?」

 「さっきは助けてくれて・・・」

 ニャアンが庇ってくれてなかったら確実に私たちはやられていた。

 そんな事実に今頃手が震える。

 「契約はしたけど・・・戦うのが怖くて、全然変身しなかった・・・・・情けないよね・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

 「さっきも怖かったけど・・・体が動いてた・・・・・」

 「・・・・・・・・」

 「マチュたちは・・・友達だから・・・・・」

 今までノーワンが出て来ても全然変身しなかったのに。

 そこまで怖がりなのに、ニャアンは私たちのために動いてくれた。

 「アイスクリームちょうだい?」

 「んなもん食べてる場合!?」

 こんな時にもマイペースだなコイツ。

 

 「さっきのノーワン、まだ暴れまわってるね」

 「分かるの・・・?」

 「うん、ボク耳がいいから」

 どうやらシュウジがテガソードとの契約で貰った力は聴覚らしい。

 ノーワンが暴れまわってるなら早く倒しに行かなきゃいけないだろう。

 でも、またあの三人のオッサンが出てきたら勝ち目は・・・。

 「怖いならやめてもいいのですよ」

 「・・・!」

 「君たちは平和なコロニーで暮らしています。わざわざ戦いに巻き込まれに行く必要はありません」

 痛い所を突く。このヒゲ・・・。

 

 私は生まれも育ちもこのイズマコロニーだ。

 幸運にも、このコロニー内で戦争を経験したことはない。

 だから戦いの辛さなんて知らない。

 でも、ニャアンやシュウジ、あのシイコさんは違う。

 想像もできない程の修羅場をくぐって生き延びてきたんだ。

 多分、あのおっさんたちもだ。

 そんな人たち相手に私なんかが勝てるはずがない。

 

 ・・・・・それでも。

 「・・・・・私、行くよ」

 「・・・!」

 「ほう?」

 「ヒーローになっちゃったんだもん。戦わないでどうすんのさ!」

 残ったオムレツをかきこんで、私は喫茶店を飛び出した。

 

 「マチュ・・・」

 「・・・・・・」

 「・・・私たちも行くよ!!」

 「まだアイスが」

 「そんなものいいから!!」

 「わー」

 

 

 

 「・・・・・」

 「中佐、止めなかったんですか・・・」

 「それは君も同じでしょう?」

 「・・・・・・・・」

 「彼女たちの中に覚悟を感じたから止めなかった。君もそうでしょう?」

 「・・・・・・・・・・・・」

 「あと、ここでは店長と呼ぶように」

 「えぇ・・・・・・・・・・」

 

 

 

 「24時間働くんじゃーい!月月火水木金金じゃーい!!」

 「わあああああああ!!」

 「やめろ!」

 「むっ!?」

 思った通り、働きものノーワンは相変わらず街で暴れまわっていた。

 「ふんっ、労働の尊さも知らない学生風情がしゃしゃり出るんじゃないんじゃーい!!」

 「うるさい!あんたみたいなブラック労働を押し付けるような奴が尊いわけないでしょ!!」

 「何だと!?」

 「こっちはまだ未来に夢見る年頃なの!シュウジ、行くよ!!」

 「アイスクリーム食べたかった・・・」

 「「エンゲージ!」」

 

 【ゴジュウウルフ!】

 【ゴジュウレオン!】

 

 「覚悟しろノーワン!正義の鉄槌受けてみろ!!」

 「正義はがむしゃらに働くことじゃーい!労働の素晴らしさ教えてやるんじゃーい!!」

 私とシュウジは暴れるノーワンを止めるために向かっていった。

 

 ドドドドドンッ!

 

 「うわっ!」

 またも遠くからの銃撃。これって・・・。

 「懲りずにまた現れるとはな。中々に根性が座ってやがる」

 「だが今度こそ決着を着けるぞ。黒い三連星の名に懸けてもな」

 「怪物ごと仕留めてやる。行くぞ!オルテガ!マッシュ!」

 

 「「「エンゲージ!!」」」

 

 【ターボレンジャー!】

 【カーレンジャー!】

 【ゴーオンジャー!】 

 

 「我ら黒い三連星!再び栄光を取り戻す!!」

 3人のおっさんが変身して再び向かってきた。

 

 

 

 マチュ達は3人のおっさんとノーワンと戦っている。自分が傷つくことも恐れず。

 いや、きっと怖いんだ。

 それでも勇気を出して戦っている。

 ・・・私も、怖いけど友達のために!

 「テガソード!私も戦う!力を貸して!!」

 金のテガソードを取りだす。いつもより一層光り輝いて見える。

 「エンゲージ!!」

 

 

 【CLAP YOUR HANDS!!】

 

 「ニャアン!」「むっ!?」

 テガソードから流れる音楽のリズムに乗り、私は両手を叩く。

 

 【ゴジュウユニコーン!】

 

 そして円を描いて、黒い戦士に変身した。

 

 「マチュ!シュウジ!私はノーワンと戦う!マチュ達は黒い三連星を!!」

 「うん!」「分かった」

 マチュ達は三人のオッサンたちに、私は働きものノーワンに向かっていく。

 「ガキめ!仕事の流儀、教えてやるんじゃーい!!」

 「私だって日頃から生きるために働いてる!その根性見せてやる!!」

 

 HATARAKIMONO NO.1 BATTLE!

 READY!? GO!!

 

 




ガンダムのキャラ描写は繊細なので合ってるかどうかがすごい心配です・・・
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