こんにちは! Kyobです!
多くの方がこの小説に目を通していただいてくれて嬉しく思います。
しかもお気に入りや高評価もついていて本当に嬉しい限りです…
超スローペースの投稿になるかと思いますが、今後ともよろしくお願いいたしますm(_ _)m
なお改めて、追記でもお知らせしていますが、モモイとミドリは寮生活をしているという設定に変更しているので、ご確認のほどよろしくお願いします。
自己紹介を終え、ノアは仕事が残っているので部室から去っていった。残ったアオト、モモイ、ミドリは…
「ふう、急な弟の襲来でビックリしちゃったよー。アオト、お菓子食べる?」
「えっ、お菓子あるの?食べたーい!」
「いいけど、まずは手を洗ってきてね?」
早速姉弟の時間を過ごし始めていた。
「それにしても、よくミレニアムまで来たよねー。遠かったでしょ?」
「うん…一人で遠くまで来たの初めてかも…」
小学生一人で遠くへ外出する行為はあまり褒められたものではないだろう。特に治安がお世辞にも良いとはいえないこのキヴォトスにおいてはなおさらである。
「……大丈夫?来るとき変な争いとかに巻き込まれなかった…?」
「え?…うん、大丈夫だったよ?」
「ならいいんだけど…」
姉二人もキヴォトスの治安の悪さは身をもって知っているため、流石に心配だったようだ。
ちなみに大丈夫だと言ったアオトだが、来る途中に軽い銃撃戦が行われているところを横から素通りしていくという中々に危ないことをしていたが、これに関しては内緒である。
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「とりあえず、せっかく来たからゲームしようよお姉ちゃんたち!」
「…うん、そうだね。久しぶりにやろうか。」
「よーし!気を取り直してゲームだー!」
とりあえずゲームしようと提案するアオト。姉二人と同じく、彼もまたゲーム好きなのである。
こうしてアオトはテレビ画面へと目を向けた。
「そういえば、「スマシス」やってたんだね。」
「大乱狂スマッシュシスターズ」、略して「スマシス」。アオトが部室に訪れる前に、モモイとミドリは対戦をしていた。
「うん、やってたよ。30戦やって私が全勝。」
「え?つまりモモイお姉ちゃんは全敗してるってこと…?」
「ち、違うよアオト!今までやってたのは練習だから!練習!!」
「お姉ちゃん…見苦しいよ…」
30戦やって全勝していることをちょっとドヤ顔でアオトに話すミドリ。
つまりモモイは全敗していることを察したアオトは指摘をするが、モモイは今までのは練習だと必死に反論する。その必死に取り繕う姿をかわいそうな目で見るミドリであった。
「……そうだアオト!対戦しよう!!」
「えっ?僕と1対1で?」
「そう!!」
急な提案に驚くアオト。「スマシス」をやるにしても、3人対戦すると思っていたので、まさかタイマン勝負を仕掛けられるとは思っていなかったようだ。
「お、お姉ちゃん…まさか…」
なぜ弟にタイマン勝負を挑んだのかを一瞬で察したミドリ。
タイマンを仕掛けた理由、それは…
(アオトになら…弟になら勝てる…!!!)
という5歳年下の弟相手なら勝てるであろうというプライドもへったくれもない理由であった。
というのも、ミレニアムに入学する前は家でよく二人で対戦をしていたのだが、当時はまだアオトは幼いのか、モモイの方が勝率は高かったのである。アオトも大きくなってはいるが、まだ小学生。流石に小学生相手なら勝てると踏んだのだ。
なんと傲慢なのだろう。彼女は格上になったつもりなのだろうか。
既にミドリに対し30連敗を喫しているモモイ。気分転換のつもりがストレスを貯め続けてしまっている彼女にとって、もはやなりふり構ってられないのである。それでいいのか、才羽モモイよ。
ちなみにミドリは姉としてのプライドを投げ捨てようとするモモイの愚行にドン引きしていた。
「ふふふ…私の「クービイ」の強さに震えるがいい!」
「じゃ、じゃあ僕は「マリコ」を使うね…」
流れるがままに対戦が決まった二人。アオトに拒否権はなかった。
使うキャラを決め、対戦画面に移る。ちなみにアオトもモモイの思惑を察しているのか、ちょっと引き気味である。
──チョンチョン
「…?どうしたの、ミドリお姉ちゃん?」
始まる前、何かを伝えようとアオトの肩をつつくミドリ。
「アオト……頑張って…!」
「…!うん、頑張る…!」
「…あれ?私に応援はないのミドリ…?」
「………」
「無視ッ!?」
こうして姉の威厳とプライドを全て投げ捨てた対決が幕をあけた────!
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[マリコ、Win!!!!]
「………勝った」
リザルト画面にはアオトが動かしていたキャラである「マリコ」の勝利ポーズが映っていた。
「……すごい…すごいよアオト!すごく上手くなってる!!」
「あ、あはは…ありがとう、ミドリお姉ちゃん。」
アオトが勝ったことにまるで自分事のように笑顔で喜んでくれるミドリ。それに対してアオトは照れくさそうにしていた。
「すごく上手くなっててビックリしたよ…コソ練してたの?」
「うん…家でレベル9のCPU相手に練習してたんだ。」
家でちゃんと練習していたと語るアオト。アオトいわくレベル9にもある程度勝てるようになったようだ。
いくら相手がCPUとはいえ、レベル9に勝てるようになるにはそれなりに練習が必要なのは確かである。
弟の成長についついはしゃいでしまうミドリであった。
「それにしても3ストック勝負で2ストック残して勝つとは思わなかったよ…」
「僕も、まさか圧勝できるとは思ってなかったな…」
この勝負は3ストック勝負であったが、アオトがなんと2ストックを残しての勝利したのだ。まさに圧勝と言ってもよく、いかにアオトが成長したかを表す結果であったとも言えよう。
「そういえばモモイお姉ちゃんは?なんか静かだけど…」
さっきから一言も喋らないモモイに疑問を呈すアオト。
「そうだよお姉ちゃん、いつまで黙ってるつもり…?負けは負けなんだか…」
モモイの方を見た瞬間、急に黙りこくるミドリ。
「…?どうしたのミドリお姉ちゃ…」
つられてモモイの方を見たアオトも黙りこんでしまう。
二人が見つめた先にいたモモイは────
「………………」
燃え尽きていた。まっっっっっっっっっしろに…
口はぽっかりと開いており、目はゲーム画面に向いてはいるが完全に白目を剝いている。「チーン…」というSEが今にも聞こえてきそうな佇まいであった。
それもそのはず、弟相手なら勝てるという姉の威厳とプライドを投げ捨てた結果、その弟に惨敗を喫したのだからショックで固まるのは当然であろう。
ぶっちゃけ誰がどう見ても自業自得だし、同情の余地なしという結論に落ち着くと思うのだが…
「すごい…人間ってこんなに真っ白になるんだね……僕初めて見たよ…」
「………」
「…?ミドリお姉ちゃん?」
真っ白な姿になっているモモイに驚愕しているアオト。対してミドリは、そのモモイに近づき…
「ねえ、お姉ちゃん…」
「………」←真っ白なモモイ
「────ざまあないね♪」
「(ビクッ!)」
「ミドリお姉ちゃん!?」
満面の笑みで煽り始めた。
「まだ小学生の弟になら勝てると思い込んで負けるとか…」
「────恥ずかしくないの?」
「(サラァ・・・)」
「…!?ミドリお姉ちゃん!?モモイお姉ちゃん灰になってる!!」
自分の思惑を指摘されかつ容赦ない煽りを食らい灰となり体が崩れ始めるモモイ。
しかしミドリは止まらない。
「ねえ、お姉ちゃん…」
「────今どんな気持ち?」
「(サラサラァ・・・)」
「わーっ!わーーっっ!!モモイお姉ちゃんもう半分以上体崩れてる!! ダメ!ダメダメ!!死んじゃうって!!死んじゃうよぉ!!!」
こうして何もかも失ったモモイは灰燼と化した。
モモイ 「燃え尽きたぜ…真っ白にな…」