ワシ「おいっ 早く続きを見せてくれ」
友人B「なんじゃあこの見覚えのあるシルエットは?」
友人C「娼館のお姉さん方がげきえろで興奮すルと申します あのう、チンチン見せましょうか?」
友人D「ウ…ウソやろ こ… こんなことが こ… こんなことが許されていいのか?」
隣の部屋にいる親「(ド深夜だってのに)うるせぇんだよ 壁パンパンパン」
友人C「あのう、肛門見せましょうか?」
discord会話での、ジークアクス最新話の鑑賞をした男達の壮絶な会話である。
ネオ・ジオンのMS部隊。その異様な熱量を帯びた動きに、リョウガは彼らの念を感じ取っていた――彼らは本気で、こちらを殺す気でいると。
コックピットに響く無機質なアラート音。リョウガはヒュッケバインmk-Ⅱの操縦桿を握りしめた。だが、その手には迷いがあった。
「……なんであんたら、分からないんだよッッ!? 人間同士でこんなことやってる場合じゃないってことが!!」
彼の声は無重力の虚空に虚しく響き、通信越しに返ってきたのは怒声だった。
『黙れッッ小僧!!!地球でぬくぬく育ったアースノイドの貴様らには、我々の“信念”など分かるはずもない!!』
「ぬくぬく育った!? ふざけるな!!? 地球だってクソ碌でもない連中のせいで戦火に見舞われたし毎回ひどい目にあっていた!!!!やっと平和を取り戻してきたんだ!!!それなのにアンタ等も"シャア"も!!!!!」
拳を強く握りしめるリョウガ。だがその心は、戦うべきかどうかで激しく揺れている。
(くそっ……俺は、人を殺すためにここにいるわけじゃないのに……ヒュッケバインも人殺しの道具なんかじゃないってのにッッ!!?)
シャアを相手にするのならともかく本来であればリョウガが彼らに遅れをとることは無い。ニュータイプ能力に覚醒し、元々念動力者でもあった彼はこれまでの戦いによりサイコドライバーとしての力も目覚めつつある。そして彼の乗る機体、ヒュッケバインはmkーⅡへ改修、強化を施されていてブラックホールエンジンを未だ積んだままである。
つまりーーーやろうと思えばブラックホールキャノンで敵を一掃できるのだ.......この戦いの前に使用に関しても許可はされている。インベーダーや機械獣の群れを滅ぼす為に使用はしたことはこれまで何度もある。だが彼はそれを人間へ向けて使ったことはこれまでに一度もない。
だからこそ、動きに迷いが出る。フォトンライフルが敵を正確に捉えていながら、引き金を引く決断ができなかった、今の彼はヒュッケバインの本来の性能を出せないでいた。
敵影が一気に距離を詰めてくる。
『覚悟ォッ!!!』
ーーー瞬間。
リョウガの意志とは無関係に、ヒュッケバインが動いた。
推進剤を吹かして一気に右へバレルロール、反転しつつロシュセイバーを抜き放つと、ギラ・ドーガの胴体をコックピットごと真一文字に切り裂いた。
リョウガの瞳に、その瞬間の全てがスローモーションで焼き付いた。
ひき裂かれる装甲。爆散し飛び散っていく残骸。何より――
(……これが、“死”!?)
「これはっ……!? なんなんだっ!? この!! ざらついた感覚は!?」
彼のニュータイプとしての能力が、その“死”を明確に感じ取っていた。頭の奥が冷たく痺れ、感情が凍りつく。
全身を駆け巡る戦慄。異様な感覚が全身、脳裏に這い上がり浮かび上がる。
そして、わなわなと彼は怒りを自身への愛機へとぶつけた
「なんでだよヒュッケ……!! 何で、殺したんだよ!!?」
ヒュッケバインは何も答えない。ただ無言のまま、漆黒の宇宙に浮かんでいた。
しかし、リョウガは悟る。
「……いや、違う。ああ......そうだ。
ヒュッケは........俺を……守ったんだ」
そう。あの一撃は、自分を守るために放たれた。
「俺が……俺が覚悟を持てなかったから。戦場で、死人を出したくないなんて――甘い考えを、まだ引きずっていたから……!!!」
リョウガは力強く歯を食いしばり、震える手で操縦桿を握り直す。まださっきの感覚が少し残っているが精神力でそれを振り払う。
「……………戦おう、ヒュッケバイン。守るために、俺たちはここにいるんだ。地球の人々を――未来を、守るために」
彼の言葉に応えるように、ヒュッケバインのカメラアイが、蒼く光輝いた。
その光はまるで、機体が意思を持ち――パートナーとしてリョウガの覚悟に応えているようにさえ見えた。
△△△
「ひっでぇ夢だな。しかもまたあの時の.......」
リョウガは目を開き、ベッドの中で眉をひそめた。ここは宇宙じゃない。血と鉄が飛び交う戦場でも、ヒュッケバインの中でもない。
薄暗い倉庫の天井が視界に映る。モーターのかすかな唸りが空調から聞こえ、外はまだ夜の帳に包まれている。
身体を起こして額に手をやる。冷たい汗がうっすらと浮いていた。心臓の鼓動だけが、まだ過去の戦場にいるかのように速かった。
もう思い出したくもない記憶。それでも夢となって繰り返されるのは、それが彼にとって忘れられぬ“罪”であり、誓いでもあるからだった。
「……ったく、もう何回目だよ……クソ」
リョウガはため息混じりにぼやきながら、また少しだけ天井を見上げた。
▼▼▼▼▼
赤みを帯び始めた夕陽が、ビルの合間から差し込み、街並みに長い影を落としていた。夕暮れが進むにつれ、気温も徐々に冷え始め、吹き抜ける風に乗って初夏の香りが街を撫でていく。
教室にはまだ、ノートを鞄に押し込む音や、椅子を引く音が鳴っていた。そのざわめきの中——
「ええぇーーー!?」
唐突な叫び声が、静かな放課後を切り裂いた。
声の主はマチュ。スマホの画面に表示されたメッセージを見た瞬間、肩を大きく震わせていた。
『タマキさんに頼まれて迎えにいくことになった。あと10分で着く』
——送り主:リョウガ。
「ど、どうしたの? アマテ?」
「いい、いっいやなっ何でもない!!!!」
顔を真っ赤にしてスマホを慌ててポケットに突っ込み、バンと机に鞄を置くマチュ。周囲の生徒たちが興味津々でこちらを見ていたが、彼女はあからさまに視線を避けた。
(お母さんもリョウガも……なに考えてんの!!?)
いつも通りの帰り道ではない。よりによって、リョウガに「迎えに行かせる」という発想そのものがマチュの神経を逆撫でしていた。心なしか頬が熱くなる。
──ハイバリー高校前
サイド6の中でも特に格式のある学区に位置する、名門女子校。白亜の石造りの校舎に、ツタが緩やかに絡む壁面。重厚な黒鉄の門には校章が輝き、衛生ドローンが頭上を巡回している。
リョウガはその前で、あっけに取られたように立ち尽くしていた。
「……タマキさんから話は聞いてたけど……………すっげぇな、お嬢様学校ってやつだよなこれ。いや、そもそも裕福だからここに通っててもおかしかないが……………」
感嘆とも呆れともつかない声を漏らしつつ、リョウガは襟を軽く整えた。ジャケットの袖口が夕陽を受け、微かに金色を帯びる。
制服姿の生徒たちが門から次々に現れ、その中に混じって、スーツを着た執事らしき大人たちが控えていたりもする。明らかに彼のような“場違いな男”は珍しいのだろう。
「あれ誰? 生徒の彼氏かな……?」
「え、てか何あの格好。あの人コロニー外から来たの?」
「でもちょっとカッコよくない?」
ひそひそと交わされる声が耳に届くたびに、リョウガは内心で(勘弁してくれよぉ……)と天を仰ぎたくなった。
(はっ...早く来てくれぇ~~マチュ~~)
そう祈るように呟いたタイミングで、視線の先に見覚えのあるシルエットが現れる。
「あっ……出てきた出てきた」
赤い髪、小柄なシルエット、制服の上にダボついた上着を羽織り、スカートは短め。脚線美をさらけ出しているにもかかわらず、歩き方にはどこか不機嫌な硬さが滲んでいた。髪の揺れ方、肩の上下、手の握りしめ方――すべてが「怒ってます」と物語っていた。
(……なんか怒ってる?)
額に手をかざして目を細めながら、リョウガはもう一度深いため息をついた。
(いや怒ってるなアレ。アイツが目を細めてる時は十中八九、不満持ってる時か怒ってる時だし……)
その直感は、経験に裏打ちされたものだった。
やがて門を出たマチュは、躊躇いなくリョウガの方へズンズンと一直線に歩いてきた。だがその足取りは、重く、速い。
「やーーっべぇ、これ一発目から雷落ちるパターンだな……」
リョウガはそっと背筋を伸ばし、いつもの笑顔を貼り付ける。
(さて、どのタイミングで“機嫌取り”に入るかが勝負どころか)
そんな彼の内心も露知らず、マチュは眉間に皺を寄せたままリョウガの前に立ち止まった。
風が吹く。制服の裾が揺れ、夕日がふたりの影を長く引き伸ばした。
▼▼▼▼▼
学校の門を抜けたあとの坂道には、静けさと陽射しが溶け合っていた。
長く伸びた二人分の影が、石畳の歩道を並んで歩いている――はずだった。
しかし現実は、マチュが前を行き、リョウガが少し離れてその後ろを慌ててついていくという、一方的な“追いかけっこ”に近い構図になっていた。
リョウガは、困ったような苦笑を浮かべながら手を後ろ頭にやった。
「な、なぁ……機嫌直してくれよ? 俺だってタマキさんに頼まれたから来たわけであって……ほら最近、軍警のザクがやたら夜中に空の上で巡回してるだろ? 物騒だと思ったんだって、きっと……だから──」
まだ言い終わらないうちに、マチュがぴたりと足を止める。
「……あのさ」
低く、静かな声だった。
その声音に、リョウガの足も反射的に止まった。風がふっと通り抜け、木の葉がさわりと揺れる。
「な、なんだ……?」
言葉を選ぶ間もなく、マチュがくるりと振り返る。
目が合った。彼女の目には、明らかな苛立ちと……どこか寂しさが滲んでいた。
「逆に頼まれなきゃ、リョウガ来ないわけ?」
その言葉は、鋭いナイフのようだった。
冗談のようで、冗談ではない。ふざけたようで、ふざけていない。
リョウガは面食らった顔で、言葉を失う。
一瞬の沈黙。だがそれすら、彼女にとっては答えと同じだったのだろう。
「え? なんだよ。突然学校まで迎えになんか来たから怒ってるんじゃないのか?」
必死に取り繕おうとするリョウガの言葉に、マチュは鼻で笑った。
「それもあるけどね!!!?」
語気強く言い放ち、フンと鼻を鳴らす。
そのままくるりと踵を返し、リュックの肩紐を引き直してズンズンと歩き出した。靴音が石畳に小気味よく響く。
リョウガは、片手を宙に伸ばしかけ、慌ててその後を追う。
「ちょ、おい待てって!! マチュ!! ちょっとは話聞けってば!」
だがマチュは、振り返らない。
(……あーもう何イライラしてるんだろ私………本当は嬉しい癖に)
答えのない問いを繰り返しながら、視線を落とし気味に、マチュは次の角を曲がる。
その瞬間――
「おい、お嬢ちゃん。ちょいといいか?」
ガラの悪い声が、路地の陰から聞こえた。
次の瞬間、金属音と共に車のスライドドアが開き、マチュの目の前に黒塗りの小型バンが突然止まった。
「は……?」
目を見開いたその刹那、背後から伸びてきた腕がマチュの口を塞ぎ、力強く胴を引き寄せる。
「なっ……!? んーっ!!」
暴れる暇すらなく、身体がバンの中へと引きずり込まれる。中には二人、明らかにアウトローな風貌の男たち。一人はタトゥーの浮いた腕を見せつけ、もう一人はサングラスの奥で獲物を見るような笑みを浮かべていた。
「よう、お姫さん。今日はちょっと、俺たちとドライブだ」
「せ、先輩、このガキで間違いねぇんすよね? あの野郎とつるんでるって聞いたけどよ」
「間違いねぇよ。あの野郎……俺のこと潰しといて、のうのうと生きてやがったからな……まずは身内からキッチリ“痛み”を教えてやらねぇとな?」
マチュは懸命に抵抗したが、口は布で塞がれ、手足は後ろ手に拘束された。
エンジンがかかる音――
バンが急加速でその場を離れた。
ようやく角を曲がったリョウガが目にしたのは、静まり返った曲がり角と、舗道に落ちたマチュのスマホだけだった。
「……え?」
胸の奥に嫌な冷気が走る。
手に取るスマホ。画面はひび割れ、バッグも転がったまま。その異様さに、全神経が一気に警鐘を鳴らし始める。
「マチュ……!?」
辺りを見渡す。だが、彼女の姿はどこにもなかった。
道路には不自然なタイヤ痕。建物の陰には、バンの排気の残り香。
――瞬間、リョウガの脳裏に、ビジョンが浮かぶ。
それは突然止まった車に攫われるマチュの姿だった。
(まさか……チッ、あの時のチンピラか……!?)
その瞳に宿ったのは――怒りと焦燥、そして決意。
マチュを助け出すための“戦い”が、いま始まった。
ヒュッケバイン「なんか今日のご主人テンション低いしやる気ない感じするなぁ…………」
ヒュッケバイン「うっわ、滅茶苦茶敵おるヤンケ。ホントに大丈夫かご主人?」
ヒュッケバイン「ちょちょ、ご主人ヤバイって!?いい加減本気ならんとヤバイって!!!いや気持ちは分からんでもないよ!!!でも戦場のど真ん中やでここ!?」
ヒュッケバイン「どわーーっ どないしよ!!!来てる来てる来てる来てる来てる!!!
あああ!!!もう えいっ」
ヒュッケバイン「ふー危なかった」
リョウガ「なんでだよヒュッケバイン……!!」
ヒュッケバイン「…………え"っ」
ちなみにこの時のリョウガくんは17歳です。
他の人物達も苦虫潰した顔をしながら各々の機体で戦ってました。