型月世界にめちゃくちゃ長生きな"龍"を生やしてみた   作:型月のネギを目指して三千里

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第1話

 病気で死んだと思ったらでっかいドラゴンになっていて、そのあと何やかんやあって人間に扮して現代社会で無職の旅人になった件について。

 何を言ってんのかわからねーと思うが、俺にも一切わからんのだよネ!

 

 

 

「クカカ、やはり現代、現代は全てを凌駕する……!!」

 

 

 

 何千何万と途方もない時代を生きてきたには生きてきたけども、やっぱり現代は色々と便利でいい……。

 

 

 

「なに馬鹿になったふりしてるんですか。あなたはただの老害でしょう」

 

「いやひっどいな? これでも現代に寄り添おうと努力してるんだが」

 

「寄り添い方がダメだと言ってるんですよ。知識の偏りが酷すぎますし」

 

「そうか、ふぅむ……フクロウの奴でもいればなぁ」

 

 

 

 あいつは物知りだったからなぁ、今もこの世界にいるのならそれこそあの時のように色々と教えてくれたかも知らん。

 

 

 

「あと、それです」

 

「……はて?」

 

「昔が〜とか、今はいないあいつは〜とか。言ってることがシワシワの生き残りとそう変わりませんよ」

 

「んなっ」

 

 

 

 なん……だと……!?

 いや、確かにことあるごとに今まで出会った個性あふれる奴らのことを思い出すことが増えたがな、いやまだまだ俺は若……くねぇわ最低でも四、五桁は年齢行ってんだし。

 

 

 

「つーか老人のことを生き残りっていうのやめとけカレンお前。毒を吐くにも程がある」

 

「……失礼しました、目の前の失礼な人のせいで鬱憤が溜まってしまいまして」

 

「は? 俺なんかした?」

 

「今を生きる(もの)を前にして、散々過去の(ひと)(自慢)ばかりしてきたでしょう」

 

「……? 先人の知恵は大事にしろよ、いいとこもダメなとこも沢山あるぜあいつら」

 

「……」

 

 

 

 なんだこいつは……やっぱり俺に任せたの間違いだったと思うよ、あの時の名前も知らない神父さんや。

 教会で出会ったときはいい子……そん時からこの調子か。

 

 

 

「過去にも何回か似たようなことはしたが、お前程毒を吐くのは初めてだよ全く」

 

「途中まであなたに育てられてませんし、あなた自身毒を"持って"ますからね」

 

「だぁから言葉が鋭いんだって!」

 

 

 

 ふふふ……と意味深そうに笑う義娘(カレン)

 こいつの名前はカレン・オルテンシア、名前も知らない神父にいきなり任された毒舌娘だ。

 

 

 

「……まあ、その神父にはそこだけ感謝しておきましょう。誰かは存じ得ませんが」

 

「あの後再会してないから、俺にもわからん」

 

 

 

 今どうしてるのかねぇ……ってそうじゃなくてだな。

 

 

 

「話が無駄に逸れた。……で、俺の生い立ちだっけ」

 

「はい、あの様な妄言ではなく、あなたの過去が知りたいです」

 

 

 

 いや妄言ってか全部真実なんだけど……まぁ、現代から超古代に転生したなんてのは嘘っぽいもんなぁ。

 俺の存在自体嘘っぽい? ……じゃかあしゃあっ!

 

 

 

「……んじゃあ、まあさっさと話して行こうかね」

 

「そうさな、これは     死に損なった、一匹の(トカゲ)のお話だ」

 

「気楽に聞きな、嘲り笑え。……何もなし得なかったトカゲの過去を」

 

 

 

「そういうのはいいので、早く話してください」

 

「……おまえなぁ」

 

 

 

 ま、いいか。

 それくらい聞き手気楽な方が、話す方も楽ってもんだ。

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