雑魚妖怪に転生しました。邪見さまではないです。   作:蜥蜴の隠者

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※注意※
・オリジナル妖怪登場

よろしくお願いします。


どうも、三つ目小鬼改め鬼童丸(きどうまる)と申します。今後とも宜しくお願い致します。

 

 「ーーグベベベベ、つゆひめ〜すき〜食わせろ〜」

 「きゃあ!!」

 

 新しい姿へと変化し呆然とする俺の元へうら若き声の姫とNERV総司令のマダオ声の蝦蟇蛙がやって来た。

 

 「ゲコっ!?誰だお前!ぬお!?…おのれ、盗み食いおったなぁ〜!!」

 

 蝦蟇は空になった卵と俺の姿を見て怒り心頭に発し、口から瘴気を漏らす。

 

 

 「…貴様が九十九の蝦蟇か。初めてお会いする。俺の名前は、そうさな、童の姿をした鬼じゃから鬼童丸(きどうまる)と名乗ろうか。」

 

 …どういうことだ?俺の声なのに、俺が喋ってない?お前は"妖怪の俺"か?

 

 「(…そうじゃ、我が半心よ。案ずるな。ヌシの願いは我が願い。決して悪いようにはせぬ。ここは任せよ)」

 

 …妖怪の言葉はそうそう信用出来ないんだよなぁ。まぁ、どうすることもできないから、…死なないでくれよ。俺の身体なんだし。あと犬夜叉達も殺しちゃダメだからな。あとあと面倒になるからな。

 

 「(承知しておる、さぁ暫し眠られよ。後ほど話をしよう…。)」

 

 そう心の中で言葉を交わすと俺の意識は眠りについた…。

 

 

《鬼童丸 視点》

 

 「ここかぁ!クソガエル!…!?誰だお前!?」

 

 そうこうしているうちに犬夜叉達が駆け付けて来た。

 

 「え!?何!?裸!?何なのこいつ!?」

 「破廉恥な!せめて前は隠せ!このうつけもの!」

 「ウキーッ!」

 

 一糸纏わぬワシの姿に非難轟々じゃな。まぁ仕方なしじゃな。

 

 「お歴々の方々、お初にお目に掛かる。一糸纏わぬ姿、許されよ。何せ今まさにワシは生まれたばかりでの。容赦せよ。」

 

 「…生まれたばかり?どういうこと?」

 

 かごめ殿が疑問の言葉を発する。

 

 「それよりまずは、そこな蝦蟇を退治致しましょう。犬夜叉殿、蝦蟇が逃げぬよう見張っておいてくれぬか?そしてかごめ殿、"すぷれーかん"なるものはお持ちか?信長殿か姫君、火種を持って来てくれぬか?」

 

 ワシは其々に指示を伝える。"すぷれーかん"なるもの、ワシは見たことないが、我が半心の記憶に知識がある。確か"本編"とやらでも同様に殿の身体から蝦蟇を追い出していたな。

 

 「ちょっと待て!何でお前が指図してんだ!」

 「それよりも何でスプレー缶を知ってるの!?」

 「すぷれーかん?かごめ殿、何ですかそれは?」

 

 「グブゥ!!無視をするな姫泥棒!わしの姫を返せぇ!!!」

 

 怒り狂った蝦蟇が舌を突き出す。むぅ、危ない。まだ上手く身体を動かせぬ。危うく肩を貫かれるところじゃった。

 

 「オラァ!ボケガエル!往生際が悪いぜ!大人しくしやがれ!」

 

 犬夜叉が鉄砕牙を鞘から抜き蝦蟇の肩口に刀を突き立てる。

 

 「グエェェ!?痛い〜!死ぬぅ!死んでしまうぅ!!たま、魂!喰らう!あああん!」

 

 蝦蟇が娘達の魂を呼び寄せる。おっと、それはワシの獲物だ。食わせる訳には行かぬ。

 

 「グベェ!?」

 

 ワシは蝦蟇の口を踏み付け塞いだ。吸い出された魂は蝦蟇の口に入ることなく、地面に落ちる。

 

 「…これ、この城に集められた女の子達?」

 「…何と酷い。」

 

 かごめ殿と信長殿が娘達を憐れむ。ふむ。やはり、ワシは妖怪であるのだな。変わり果てた娘達に何の情も抱かぬ。これはもう物だ。それも極上の餌だ。餌を粗末にする方が罰当たりというものだ。

 

 「…かごめ殿、信長殿、そして犬夜叉殿。私の目的はその変わり果てた娘達の魂なのだ。御仏の心を持つならば、娘達を供養せねばならぬのだろうが、私は妖。その娘達の亡骸、魂を喰らうことで妖力を高める事が出来る。人である其方達には悍ましい行いであることは重々承知のこと。しかし、ワシには意味もなく命を散らし何も残らぬ方が惨いと感じる。この顔は元は醜い小鬼の顔であったが、娘達を喰らう事によりこの美しい顔を手に入れることが出来た。私の中で娘達の面影は生き続ける。それが、私にとっての供養。どうか、見逃して貰えぬか?」

 

 この思いが人とは相容れぬということは承知している。しかし、これが妖としてのワシの誠心誠意。受け入れては…貰えぬか…。

 

 「ケッ!そんなテメェの独りよがり聞いてやる通りはねぇぞ!」

 「…どんな理由があっても、人を食べるなんて許せないわ!」

 「物の怪の戯言など聞かぬぞ!」

 

 三者三様、やはり拒絶の意志を示すか。

 だが、ここで引くわけにも行かぬ。今後の為にもな。

 

 「そもそもじゃ、かごめ殿、犬夜叉殿。お主らが四魂の玉をようよう管理して居らぬから、こうして被害が出ておる。玉ひとつでも厄介であるのに、カケラにしてばら撒くなど、厄災をばら撒くも同じ。いわばこの娘達はお主らに殺されたも同じ。それをぬけぬけと、ようワシを謗ることが出来るのう」

 

 「…!」

 「かごめ殿が、四魂の玉を…?」

 

 かごめ殿がワシの言葉に固まる。

 

 「…かごめ殿、遥か先、太平の世より参られた其方にはこの戦国の世は刺激的で面白かろう。だが、今の世は乱世の世。人も妖も、食うて食われるが世の道理。お主らが四魂の玉を砕き厄災をばら撒いたおかげで、陰に隠れ生きる小妖怪とて弱肉強食の連鎖に巻き込まれねばならなくなったのだ。食いたくもない人を喰らい、無理にでも妖力を上げ己を強くせねば、次は我が身。ワシはお主らのせいで人を喰らわねばならなくなった。そのお主らがワシを謗るというのか?随分身勝手ではないか?」

 

 「…そ、それは!…」

 「へん!それこそテメェに言われる筋合いはねぇぜスッポンポン!」

 

 かごめ殿はワシの言葉に何も言い返せず俯き、犬夜叉は開き直り吠えた。

 ふむ。それでこそ犬夜叉よ。身勝手の極意が身についておる。

 

 「…拉致が空かぬな。信長殿、姫君でもよい。早う火種を持って来るのじゃ。犬夜叉殿、かごめ殿、とにかく、ワシは今お主らとことを構えるつもりはない。早々に蝦蟇を退治し、後のことは後で話そうぞ」

 

 一歩も引かぬワシと犬夜叉達、困惑する信長と露姫。すると金切り声を上げて1匹の小猿が火を灯した油皿を持ってやって来た。

 

 「キキーッ!」

 

 「ふむ。でかした。確か、ヒサシマルと言ったか。後で褒美を取らす。かごめ殿に火皿を渡し下がっておれ。かごめ殿。"すぷれーかん"を用いて、この蝦蟇に火を吹き付けるのじゃ。蝦蟇は熱気に弱い。忽ち城主の身体から逃げ出す。犬夜叉殿、それを斬るのじゃ」

 

 「…わ、分かったわ」

 「いちいち指図すんじゃねえスッポンポン!」

 

 「ググェェ、どうか、命ばかりはーー!!」

 

 蝦蟇の命乞いを無視し、かごめ殿は"すぷれーかん"による火炎放射を蝦蟇に吹きつけ、たまらず城主の身体から逃げ出した九十九の蝦蟇は犬夜叉の鉄砕牙により真っ二つに両断された。

 

 これにて九十九の蝦蟇退治は完了した。





【モブ雑魚妖怪の壺】

三つ目小鬼(みつめこおに)
 犬夜叉の世界に転生した犬夜叉オタクの男。モブ妖怪として良く登場する餓鬼の様な妖怪。頭の三つ目と嘴が特徴。妖怪の姿をしているが、人間の心を持つ。戦闘力は高くなく男子中学生程度しかない。

鬼童丸(きどうまる)
 妖力を得た三つ目小鬼の"妖怪の心"と"人間の心"間に生まれた奈落の様な半妖的存在。
 美しい中性的な美貌と銀髪を併せ持つ。
 奈落と異なり生みの親的存在である三つ目小鬼を我が半心と呼び慕い、犬夜叉オタクとしての主人公の願いを叶える為に行動する。
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