雑魚妖怪に転生しました。邪見さまではないです。 作:蜥蜴の隠者
今回無理矢理話をまとめました
正直読み辛いです。
でも終わらせないと次行けないし…。
まぁ、よろしくお願いします。
蝦蟇を退治し元に戻った城主と露姫が肩を抱き合い、信長殿が悔し涙を浮かべている頃、ワシは改めて犬夜叉殿とかごめ殿に話し合いを持ちかけた。
「では、仕切り直しといたそう。先ずは改めて自己紹介からだな。我が名は鬼童丸。見た通りの妖怪じゃ。ワシが何故其方らの事を知っているかじゃが、其れには其方らの理解の及ばぬ事情がある。」
「理解の及ばぬ事情?」
「ワシはこの世とは異なる太平の世より転生した者。言い換えるなら、並行世界の500年後の未来からこの世界へ転生を果たした、元は人間の男じゃ」
「えぇっ!?500年後の未来から!?じゃあ、私と同じ平成の時代からやって来たの?」
「さにあらず。さらに先の世、西暦2025年、令和は7年の未来からじゃ」
「ええっっ!?私よりも未来から!?」
「うむ。じゃが、少々異なる。ワシは並行世界からと申したな。それは様々に分岐した未来の世界の1つからという意味じゃ。即ち、かごめ殿の未来と直接同じという訳ではない。ワシの世界では、お主らは漫画やアニメ作品の作中の登場人物、つまりは架空のキャラクターとして知られておった」
「…私たちが…架空?」
「何言ってやがる!俺たちはちゃあんと此処に居るぜ!夢でも幻でもねぇぞ!」
「左様。其方達は紛れもなく実在する。ワシのこの記憶も確かな物だ。故に、ワシはこれから起こりうる未来の事象を知っておる。四魂の玉を巡る其方達の長い戦い、そして四魂の玉の正体とその結末。四魂の玉は真に願いを叶える物ではない。魂に宿る悪しき思いが、玉を巡る争いを永遠に引き起こすのだ。この戦国の世、弱きものはただ食いつぶされ奪われるのみ。四魂の玉を使わずに力を得るには地道に己を磨く他ない。しかし、激変するこの乱世の濁流を乗り切るには遅すぎるのだ。故に手っ取り早く妖力を得る必要がある。…この蝦蟇に熟成させられた女子達はいわば純粋な妖力の塊。これを喰らわば確実に我が血肉となり力を高める。この女子達は元は其方らと何ら関わりなき者達だ。何処で野垂れ死のうが、お主らには関係なきこと。さぁ、今日の夜のことは見なかった事にして、帰られよ。女子らを供養しなかったとてバチは当たらぬ。」
「…そ、そんな事言っても」
ワシの言葉に戸惑うかごめ殿。ふむ、更に畳み掛けるか。
「…それよりも城主殿、この始末、どう付けるおつもりか?」
「し、始末とは?」
「この場に居られる娘子達は、其方の領民達の大事な娘子達に御座らぬか?更には露姫同様同盟方の息女も居られるのではないのか?此度の一件知られれば、娘子らの父母は怒り狂い忽ち一揆打ち壊しの憂き目に会いまするぞ?」
「そ、それは!?」
ワシの言葉に城主の若殿の顔が引き攣る。
「で、でも、それはちゃんと皆に説明すれば!」
「ではその説明、かごめ殿がなされませ」
「え…!」
かごめ殿が口を挟むが、ワシの返しに言葉を詰まらせる。
「大切な娘子を失い、怒り憤る人の群れじゃ。生半可な覚悟で前に出ようものなら忽ち嬲り殺しにされますな。かごめ殿、少々この戦国の世を舐めてかかってはおりませぬか?平和な世で高々14、5年生きた程度の女子中学生が、未来の知識だの何だの笠にかけて調子に乗らぬことですな。この世は乱世。人の命など露と消え羽より軽いもの。それを真に理解しておいでか?」
ワシの叱責にかごめ殿はとうとう口を噤んでしまった。
ワシとしてはもっと言ってやりたいのだがな。この戦国の世で太ももを曝け出すミニスカなど性根が舐め腐っている。野党に犯してくれと言わんばかりじゃ。夜鷹ですらもう少し慎みのある服を着るじゃろうて。
「おう!テメェは随分と御高説垂れるじゃねぇか!べらべらと屁理屈並べやがって!」
今度は犬夜叉殿が吠え出したな。かごめ殿が虐められたと勘違いしたのか?
「犬夜叉殿、其方には分かるであろう?この世の醜さ残酷さが。其方は半妖として生を受け人間と妖怪、双方に迫害されて生きて来たのであろう?人間の世では異物は排除され、妖怪の世では弱者は蹂躙され喰われ奪われ尽くす。かごめ殿はこのままでは遠くない将来必ず騙され奪われる。そうなる前に躾よと申しておるのです。」
「洒落せぇ!ガタガタとわかった様な口聞きやがって!蝦蟇の次はテメェを叩っ斬ってやるぜ!スッポンポン!」
とうとう犬夜叉は癇癪を起こして鉄砕牙を抜き放ってしまった。
…南無三、しくじってしもうた。如何にも感情を抑えることが出来ぬな。思えばワシは生まれたばかりの赤子も同然。思いついた事をべらべらと申してしもうた。口は災いの元とはこの事か。
さて此処からどう立て直すか…!
「…全く小煩くて落ち落ち飯も食えんわ」
くちゃくちゃという咀嚼音と共に、今度は別の声が聞こえきた。女の声か?
振り向くとそこには床に落ちた娘子の魂を貪り喰らう女性の妖怪が居った。
顔は般若面の様な鬼の面で首から下は赤い鱗の生えた鯉かアザラシのような…?
まるで大昔の人魚の絵の様な姿の妖怪が居た…。ぬ!?それよりもオヌシ!
「おのれ貴様!盗み食いしおってからに!それはワシの獲物じゃぞ!」
堪らずワシは大声を出して罵る!…にしても此奴見覚えがあるぞ!…そうか!あの武士団の拠点で睨み付けておった雑魚妖怪じゃな!おのれ付けて来ておったのか!?
「盗み食いとは…何を吐かすかと思えば…。オヌシとて蝦蟇の餌を横取りしておるではないか。同じ穴の狢じゃ狢!それよりもこの餌は良いな!力が溢れるようじゃ!この辺りの餌全てくらい尽くせば、妾も一端の大妖怪に…」
おのれ盗人猛々しい!…かくなる上は…!そうじゃ!
「城主!城主!此奴じゃ!此奴が此度の事件の元凶じゃ!城の者!出会え出会え!殿を誑かし!領民達の娘を拐かして喰らった大悪妖が居るぞ!女性の妖怪じゃ!出会え!出会えぇ!」
「「殿ぉぉお!殿ぉぉお!ご無事で御座るかぁぁあ!!!」」
ワシの呼び声城番共が集まって来よった!くぅ〜気持ちいい!一度やってみたかったのじゃ〜!これがアク・ダイ・カン!我が半心も喜ぶじゃろうて!
「おお!?これは何ということじゃ!?」
「妖怪が沢山居るぞ!」
「あれは犬の妖怪か!?」
「鬼も居るぞ!」
「何じゃあの女子は!?素足をアレほど曝け出しおって!?あれが女性の妖怪か!?」
「じゃああの猿も妖怪か!?」
「いや、あれはただの猿じゃ」
「(…城主殿、城主殿、話を合わせてくれたもれ。あの人面魚じゃ。あれのせいにせい)」
「(う、うむ…!)」
困惑する城番共の騒ぎに乗じて城主に小声で指示をだす。城主は戸惑いながらも頷き、鉄砕牙に穿たれた肩を押さえながら立ち上がった。
「者ども、狼狽えるでない!悪しき妖怪は赤服の者でも面妖な衣服の女子でも素っ裸の者ない!あの娘子の成れの果てを喰うて居る魚の化け物ぞ!者ども!かかれ!そして領内に知らせよ!此度の一件、全てあの妖怪の仕業ぞ!」
「殿!?お怪我を!?」
「誰ぞ!殿が手傷を負われておる!薬師を呼べ!」
「おのれ妖怪!よくも娘らを!」
「生かして返すな!八つ裂きにしろ!」
城主の呼び掛けに城番達が次々と殺気立つ。我関せずと娘子の成れの果てを喰らっていた人魚女も流石に事態の異変に気づいたようだ。
「な、何じゃ?人間共、何なんじゃ?」
口からポロポロと成れの果てを溢し、唖然とする人魚女。…ふん、盗み食いの代償、たっぷりと味わうが良い!
「者ども!かかれぇぃ‼︎」
「「応っ!」」
「あ、あなや〜!!」
盗人人魚の断末魔が聞こえる。
…この機に乗じて、ワシも逃げるか。娘子共の魂は勿体無いが、命あっての物種じゃ
「…それでは、犬夜叉殿、かごめ殿、今日のところは御暇頂きます。また何れ、近いうちにお会いいたしましょうぞ」
「え!逃げる気?」
「逃すか!テメェ!っくあ!おいテメェら邪魔だ!」
一応犬夜叉達に挨拶を述べ、一目散に走り逃げる。犬夜叉達はワシを追撃しようにも城番達が邪魔で身動き出来ぬ。
ダッダッダッダ…!
朝日が昇る中、城の床を音を立てて全力疾走する全裸の鬼。大事な場所をブルンブルン震わせながら、ワシは城を駆け抜けるのであった。
ご精読ありがとうございました
次回は飛天満天雷獣兄弟編。
果たして主人公は力を得る事が出来るのか?
お楽しみに