U.C.0111 機動戦士ガンダムχ   作:サクナ

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第十六章「濁る心」

ラー・カイラム級機動戦艦「ドルトン」は、ゆっくりと地上に降下し、地面に降り立った。

 

ドルトンから見える景色には、鬱蒼と茂ったジャングルの中でひときわ目立つ場所が存在する。

 

「ジャブロー」だ。それは、川に浮かんだ小さな浮島と洞窟が集まる場所。そんな場所には、連邦軍の基地がある。

 

ブルーローズ隊は、その近くでジャブローの第二防衛線の壊滅という話を聞き、急遽この地球、アマゾン川流域に降り立ったのだった。

 

すると、メインデッキにいたある隊員が、窓を見て驚きと焦りの声を出す。

 

「おい!あれ見ろよ!遠くでカプセルが飛んできてるぜ!」

 

艦長はその声を聞き、第二種戦闘配置を発令する。

 

その頃アスカは、大気圏突入で一睡もできず、インスタントコーヒーを流し込む。ルシファーは角砂糖を4個入れたコーヒーをちびちびと飲んでいた。

 

その後、第二種戦闘配置の命令が下ると、アスカとルシファーは急いで格納庫まで降りる。

 

格納庫に着くと、そこには眼を見張るような姿があった。

 

「おいおい、どうなってんだよ」

 

「ええ...ダサいわ...ダサい...」

 

そこには、チョバム・アーマーが取り付けられている一号機、二号機の姿があった。

 

くすんだ灰色に、いつもの形と少し変わったのっぺりなデザイン。脚部や肩、腰、背中に補助バーニアが付いている。一号機はなんとなく許せるが、二号機は赤であるゆえに、かなりダサい。

 

「しょうがない。地球だし多分実弾で来る想定なんだろうな。」

 

「そうかしら?地球でもビーム兵器は通用するし、これは間に合せにしか過ぎないということよ。」

 

「そうだなぁ。言われてみれば...。」

 

そう言っていると、上の方から早く行けと急かされ、乗降装置に乗る。

 

いつもより重そうにコックピットハッチが開き、乗り込んだ。

 

すると、無線でレーダーに引っかかったモビルスーツがあると言われる。

 

格納庫ハッチが開き、外が見える。ジャングルの高い木に囲まれた土地が見える。その向こう側には、川が流れているようだ。

 

「ここが地球か...きれいな場所だな...」

 

そこで、ルシファーと通信がつながる。

 

『アスカ。見とれていないで。さっさと見つけるわよ。』

 

「りょーかい。」

 

そう言って、χガンダムは外へ出た。

 

二号機と一号機は、ジャングルの高い木々をかき分け、時々ビームライフルを構えながら川の方まで歩いていく。

 

「何にもいないな...」

 

『そうね...。何かの間違いかしら。」

 

すると、焦った声でドルトンと通信がつながる。

 

『おいお前ら!すぐ近くにいるぞ!』

 

それを聞き、アスカは戸惑う。ルシファーも同じだ。

 

「え?え?」

 

「どこなの?!」

 

すると、濁った川の上空から丸っこいフォルム茶色いのモビルスーツが降りてくる。アッガイのようだ。しかし、バックパックには、折りたたまれた翼がついている。胸には、ジオンのマークにバラが刺さっていた。

 

すると、腕部先端から6枚のアイアンネイルが伸びて、一号機に襲いかかった!

 

アスカはすかさずシールドで防御する。

 

「なんだこのモビルスーツ!士官学校では水陸両用MSがいるとは聞いていたけど...」

 

『アスカ!こっちも丸っこいカプセルみたいなモノアイのモビルスーツが数機で来てる!』

 

「そっちには回れない!援護はまだか!?」

 

すると、無線から轟音のような音がする。

 

「大丈夫か?!」

 

『はぁ...はぁ...レールガンとバルカンで2機はなんとかしたわ...でも、まだいる!』

 

「わかった!うおっ!!」

 

アイアンネイルがシールドを突き破っていた。

 

ビームライフルで隙をつき撃つが、水に潜り込まれて照準を合わせることができない。

 

「ちょこまかと...」

 

すると、急にアッガイがバックパックの翼を伸ばし、空へ飛んだ。

 

「陸海空すべてを突破できるこのアッガイなら!新型のモビルスーツも撃破できる!」

 

「くそっ!」

 

アスカはビーム・ライフルを乱れ撃つが、すぐに避けられてしまう。

 

そして、アスカはχガンダムを動かし、水に入っていく。

 

「ここなら!」

 

そう言ってビームライフルを構え、アッガイに撃つ。

 

「甘い甘い!そんな攻撃じゃあ俺を撃ち落とせない!」

 

撃つと同時に、右腕が伸びてアイアンネイルがχガンダムを狙う。

 

そして、チョバム・アーマーに掴みかかる。

 

そして腕を短くし、アッガイのバックパックのバーニアを展開しχガンダムに襲いかかる。左腕には、開いたアイアンネイルが金属光沢を出していた。

 

「これで終わりだぁ!」

 

そうアッガイのパイロットが確信した。しかし、アスカとχガンダムは一枚上手だった。

 

「これでもか?」

 

そうアスカは言い、モノアイを殴った。

 

モノアイは一瞬で砕け、アッガイの全天周囲モニターが暗転する。

 

「くそっ!メインカメラが...」

 

アッガイは撤退しようとアイアンネイルを引き抜こうと手を伸ばしたり縮めたりした。しかし、抜けることはなかった。頭のバルカンで攻撃をしようとするもチョバム・アーマーで防がれてしまう。

 

χガンダムは前腕部のホルダーからビーム・サーベルを引き抜いた。青い光の刃が現れる。

 

そして、コックピットに突き刺し、膝蹴りで光刃が深く刺さる。

 

アッガイのパイロットは恐怖に叫ぶ暇もなく、蒸発した。

 

アスカはχガンダムを動かしアッガイの残骸を川に沈める。

 

「ルシファー!今行く!」

 

『なるべく早く来て!こいつら、胸部を開いてミサイルで攻撃して..!シールドもそろそろ駄目になるわ!』

 

「了解!」

 

アスカはチョバム・アーマーの補助バーニアを全展開し川を走る。

 

少し走った先には、カプセルトイのカプセルのような丸っこい見た目をしたモビルスーツ「カプール」だった。色は、ロールアウトカラーになっていた。

 

数機が群がり、二号機をアイアンネイルで襲っている。特にチョバム・アーマーに隠されていないバーザムの顔をした頭部や、コックピットのある胸部を攻撃していた。数機はバルカン砲でやられたのか、あちこちに穴の空いた残骸が浮かんでいる。

 

すると、一号機の姿を見たのか、こちらに向かって走ってくるカプールが数機。

 

「こいつら...!」

 

カプールをビーム・サーベルで切っていく。どうやらカプール軍団は二号機から離れ、一号機に集中攻撃を仕掛けることにしたようだ。

 

「くそっ!邪魔だ!」

 

アイアンネイルやビーム攻撃を受けるもなんとか避けるのに精一杯だった。攻撃もできない。

 

『アスカ!今行くわ!』

 

ルシファーの通信で何かを理解したアスカは、χガンダムをしゃがませる。

 

すると、ビームライフルの弾幕と、ビーム・サーベルの斬撃が飛んできた。

 

「なんだ?!ぐぁあああああ!」とあるカプールが爆発する。

 

ブレードアンテナをつけた指揮官機が二号機の方を見て急いで通信をカプールに乗っている兵士たちに繋げる。

 

「あれ...!連邦軍のモビルスーツともうひとつの新モビルスーツだ!逃げろ!直ちに原隊へ帰るんだ!帰還しろ...!」

 

「指揮官!助けてください!推進機をやられました!」

 

「くそ!」

 

そして、指揮官機はビームサーベルに焼き切られた。

 

アスカはこの状況に激しく戸惑う。

 

(どうなっているんだ...俺とルシファーの二人だけの出動だと...。まさかジャブローの基地から援軍が来た?)

 

そう考えていると、弾幕が止む。

 

『アスカ?大丈夫なの?ねぇ、大丈夫なの?!もう敵は倒したわ。大丈夫なの?』

 

「ああ、大丈夫だ。それで...何が起きた?」

 

『この騒ぎを聞きつけて、ジャブローの陸戦型ジェガンの部隊が駆けつけてきたの。通信もつながってるわ。ほら。』

 

『アスカ少尉!お怪我はありませんか?』

 

「大丈夫だ。ありがとう。」

 

そして、アスカはχガンダムを立ち上がらせようとした。しかし、何かのビームが阻む。

 

そのビームは木々を蒸発させ、少し遠い山が抉れた。陸戦型ジェガンの上半身が、消し飛んだ。

 

「な、なんだ?!」

 

「何が起こったの?!」

 

すると、SOUND ONLYで一号機と二号機の全天周囲モニターにウインドウが出る。

 

『あー。外しちゃったかー。それで...おまたせー。ルシ姉。目は覚めた?』

 

「誰だ!君は?!」

 

『私に似てる...誰なの?!』

 

ジャングルの高い木々をかき分け、紫色の巨大なモビルスーツが出てくる。

 

サイコ・ガンダムmk-+。それは、χガンダム両機が小さく見えるほど大きい。

 

『私は...ウリエル・クレイドル。ルシ姉の...妹。』

 

『私の...妹....?』

 

両機との間は、不穏な空気に包まれていた。




新機体解説「アッガイF型」(MSM-04FT)
まだ20章にも行ってないのですが、混乱しそうなため特別に解説します。

アッガイF型は、ツィマット製の水陸両用MS。技術の進歩と大量生産が可能になり、地上、水、空全てを備えたモビルスーツ。変更点としては、バックパックが巨大化して空を飛べるようになっていたり、脚部に姿勢制御バーニアが取り付けられている。エクソダスの民に特別に製造されている。民間の払い下げはなし。指揮官機、エース機にはコックピットから見て左のバルカン砲の横にブレードアンテナが取り付けられる。

空を飛ぶときは、バックパックに折りたたまれた翼を展開する。

水に入るときは、翼を折り畳み、姿勢制御バーニアを閉口する。

地上にいるときは、翼を折り畳みむのみ。

武装

105mmバルカン砲×4
頭部に4門のバルカン砲を装備している。威力もアッガイから変更なし。

腕部武装ユニット
アッガイからほとんど変更はなく、フレキシブル・ベロウズ・リム(多重関節機構)がアッガイより長めになっている。武装変更も容易であるため、様々なバリエーションが存在する。

アイアン・ネイル
腕部武装ユニットの一つ。6本のアイアン・ネイルは刺突、斬撃、捻り潰しができる。なお、危険な場合はアイアン・ネイルを抜き、腕部自爆を行うことができる。しかし、ツィマット社のミスなのか誘爆する危険性があるため、使うことはめったにない。

6連装ロケット・ランチャー
こちらも特に変更点はないが、威力の増加と熱誘導になった。ロケット弾は一つ一つ操作することができるが、プロフェッショナルの能力が必要なため大体はAI操作と熱誘導に頼っている。

ビーム・サーベル
新装備。メガ粒子砲をオミットし、ビーム・サーベルを出すことが可能。しかし、ビーム・サーベルを使用するときにはフレキシブル・ベロウズ・リムが使用できない上、腕が大きいため刺突しかできない。一方、その威力は大きく、ジェガン程度だったら一撃で装甲を貫通する威力を持っている。

なんか質問ありましたら言ってください何でもしますから
なお、何でもするとは言ってません。
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