U.C.0111 機動戦士ガンダムχ   作:サクナ

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第三十一章「共に、永遠の花として咲き誇ろう。」

『っ...ああああっああ!!離せ...離せっうぅああああああ!!!』

 

χG-0001に押されデブリに衝突した足なしガンダム....ガンダム・ハパロクラエナは両腕が切断され血のような冷却液が吹き出す。8本の腕は全てサイコ・シャードの結晶体が作り出したサイコキューブが形を変え、フィンファンネルになったところで吹き飛ばされていたのだ。

 

「?!痛い...頭が...」

 

アスカは途端に頭を抑え苦しみだす。アスカには、叫び声が四方から何人も叫んでいるように聞こえるのだ。

 

『妹に...手をっ...出すんじゃ...っなっぅ』

 

「気持ちが....悪い....」

 

一瞬、χG-0001の抑える力が弱まる。すると、ハパロクラエナはχG-0001の足にバーニアを吹かし、足を溶解させる。

 

『はははははは!!この機体は足が弱点と言われるが役に立つときもあるのだなあああ!!!はははははあはははは!!』

 

少女の喋る言葉だとは思えない。χG-0001は胸部から細い隠し腕が伸び、ハパロクラエナをデブリと完璧に固定する。

 

「お前をこのまま....ジェミニの岩肌へぶつけて...コイツもろとも消滅してもらうッ!」

 

足が溶け落ちたおかげだろうか。いつもより初速が速い。

 

ハパロクラエナを押し付けているデブリに他のデブリが衝突しながら徐々にジェミニの壁に近づく。

 

「なっ?!お前もただでは済まないぞ!!」

 

フィンだらけのハパロクラエナはもがくように、意識があるように、やめてほしいと懇願するような顔をしだした。

 

χG-0001はというと、顔に比較的大きなデブリが当たったり、他のモビルスーツのビームの攻撃を受けたりし、えぐれ飛ぶように半分破損している。

 

徐々にχG-0001は速度を速めていき、ハパロクラエナをジェミニの壁面に衝突させる。

 

「ぐっ....!!」

 

アスカは頭を打ってしまったが、ノーマルスーツのバイザーにヒビが入る程度で済む。

 

「あぐっぅう....」

 

セラフィエルは衝突の衝撃で頭を強打する。

 

ハパロクラエナは脱力したように一度動かなくなったが、ツインアイを赤く光らせ、両腕からワイヤーが大量に飛び出す。

 

そのワイヤーはχG-0001の全身を微弱な電流で弱らせていく。しかし、使命感のようなものでχG-0001が隠し腕で完璧に固定しているため、ハパロクラエナは動けない。

 

『離せっ...!!離さなければ....ここでお前の体を引き千切る...!!!』

 

「どうやってそんな事をするつもりだ....?」

 

『この機体から出ているワイヤーで...この機体を断ち切ることぐらい容易い....』

 

セラフィエルは嘲笑するかのように答える。アスカは、何重にも重なったセラフィエルの声に気持ち悪く感じる。

 

「そんなもの....このχGには効かないッ!」

 

ハパロクラエナを壁面に固定しているχGの片腕がモビルスーツの残骸を掴み、頭部に打ち付ける。

 

ハパロクラエナの頭部はボコボコになり、放熱フィンも折れたり曲がったり、割れたりしている。

 

しかし、セラフィエルは急に黙り込むと、いきなり笑い出した。

 

『くくくく....あははははははははははははははは!!!!!!』

 

アスカはSOUND ONLYのポップアップ越しで、聞き返す。

 

「なんだ!何がおかしい!」

 

『貴様は気づかなかったな。私が自爆スイッチを起動していることに。.....このまま塵となってこの要塞の壁に穴を開ける....そうすれば空気もなくなる。そうしたら、どうなるかわかるな?』

 

「....中の人間が...死ぬ....」

 

『そう....くく...大正解だ。お前は同胞殺しと言われ生き残っても後ろめたさを感じながら死んでいく...!!あと自爆まで30秒ほどだ...。どうする!自分の人生か...全員の人生か...!!』

 

「....なら、自分の人生を選ぶよ。」

 

そうアスカは言うと、χG-0001はワイヤーを引きちぎり、ジェミニの壁から離れ、隠し腕でハパロクラエナを固定したままなにもない宇宙空間に向かって緑色の光を帯びながら高速で飛んでいく。

 

「あばよ、セラフィエル・クレイドル。」

 

アスカはχG-0001とハパロクラエナを何も無い空間に連れて行くと、χGの自爆装置を作動させ、緊急脱出装置を作動させる。

すると、カートリッジ状のインジェクションポッドが飛び出す。

そのまま、宇宙空間へ放り出された。

 

『ああ、してやられたな。』

 

その後、ネオ・ジオンに栄光あれとも最後に叫んだのかもしれない。しかし、アスカにも伝わらず、誰にも伝わらないまま、χG-0001に抱かれたままガンダム・ハパロクラエナはχGと共に爆発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇宙要塞ジェミニの暗礁宙域付近の近くに、カートリッジ型の物体が浮かんでいた。

 

そう、χG-0001のバックパックと直結した全天周囲モニター兼インジェクションポッドである。

 

「何が起こったんだ....記憶が曖昧になっている....」

 

アスカは戦ったことをあまり覚えていない。L.U.C.I.F.E.R systemにより精神が一時的に解離、汚染されてしまっていたため、記憶があまりないのだ。

 

「とにかく、早く脱出してドルトンに戻らないと...うわっ!!」

 

突然、カートリッジ型のインジェクションポッドが激しく揺れる。急いでランドムーバーを取り付け、コックピットハッチを開く。

 

「な...なんだこのモビルスーツは....」

 

アスカの眼の前には、胸部や肩に青い薔薇のエンブレムが書かれ、左腕にビームキャノン・ユニットが取り付けられた白いガンダムmk-ii(・・・・・・・・・・・)がそこにいた。




新機体解説
χG-0001

χG-0001(ARXχ-T)

χG-0001は、ブルーローズ隊及びアナハイム・エレクトロニクスとコンペイトウ(ソロモン)技術本部と共同開発した試作型モビルスーツである。
本当の試作型のため、ビームライフルなどの武器がないのが特徴である。その代わり、奇跡的にコンペイトウへ流れ着いた『サイコプレート』なるものを腕部に装着されている。また、小型のサイコシャード発生装置が組み込まれており、未完成ながらサイコキューブを発生させることが可能である。また、本機には『L.U.C.I.F.E.R system』正式名称『Linkage Unit for Catharsis-Induced Force & Emotional Resonance system(感情共鳴型浄化出力連結ユニット)』。がインストールされており、パイロットの負の感情、思念を感知すると最大稼働状態へ移行し、最大のスピードとパワーを得られるが、パイロットの精神を汚染してしまう可能性があるシステムである。
また、サイコプレートを使うときはモードAに変わり、L.U.C.I.F.E.Rシステムを使う場合モードBに変わる。

武装

サイコプレート(?)
コンペイトウへ流れ着いた謎の板。実はただの流用ではなく、改造を加えられカッターナイフの刃のようにバラバラに分解して移動することが可能。

サイコ・キューブは省略します。

ヒート・フランベルジュ
赤塗のガルスJから奪った武器。
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