U.C.0111 機動戦士ガンダムχ 作:サクナ
「
そう、グレイ・オルドリンは自然と忌々しげに口にしていた。
青い胸部、エッジがかかったボディライン、背部のフライングアーマー。サイコ・キューブが形作ったZは、まさにグリプス戦役から第一次ネオ・ジオン抗争を駆け抜けたものにそっくりだった。
そして、Zが形作られた途端、サイコ・キューブが結晶化し、ビームライフルを作りネオ・アルパーに向かって斉射した。
勿論サイコ・フィールドバリアーによって弾かれてしまう。
するとZは右腕がハイパー・メガ・ランチャーに形が変わりだし、バリアに向かって撃ち込んだ。
「チィッ!サイコミュが怯えている!」
バリアが凹むと同時に、再びハイパー・メガ・ランチャーを撃ち込む。そして徐々にヒビが入っていく。
グレイは内心まずいと思いつつ、立て直しを図るために立ち往生しているサイコ・シュルテンとRF TR-3にZガンダムを攻撃するよう指示させる。
しかし、その攻撃は虚しくも鏡のように反射し、サイコ・シュルテンやRF TR-3に直撃して爆発四散する。
「なぜ反射する?!」
すると、グレイの頭に直接語りかけてくるように声が聞こえる。
『なぜあなたはシャアのようになりたがる?!』
「シャア・アズナブル総帥はもういない!私は、新たなスペースノイドの時代を築き、ルシファー・クレイドルを頂点とする新しい自治国を築きたいだけだ!」
『シャアは連邦に失望してアクシズを落とそうとした!お前は自治国を築きたいがために、人を弄ぶように
「貴様にはわかるまいッ!!Zのパイロット!」
ネオ・アルパーが肩の装甲を開き、拡散メガ粒子砲4門をZに向けて撃つ。
しかし、それも反射して防ぎ切り、形がキューブに戻って分解したと思うと、ウェイブライダーに可変し、バリアに突撃をかける。
『シロッコやジェリドと変わらない!貴様は命を弄ぶ男だ!』
「何が!」
ウェイブライダーはそのまま、サイコフィールドバリアーに突撃し、チリチリと双方のフィールドが干渉し合い、風船が割れるようにサイコ・フィールドが弾けた。
Zガンダムはそのままサイコ・キューブに戻り、アスカのχガンダム一号機の円形の装置に集まる。
「道を開けてくれてありがとうございます!貴方の御恩は忘れません!」
そのまま、一号機はフルスピードで、まるで
「グレイ!貴様はッ!」
「ルシファー・クレイドルさえ解放していれば、こんな醜い戦争を起こすこともなかったのだ!貴様らの独断だ!」
すると、アスカの脳内に直接何かが伝わる。『避けて』という言葉だ。
アスカは咄嗟に一号機に回避行動を取らせる。アスカの目の先には、アウフ・ヌルMk-IIがハイパー・ロングレンジ・ビームキャノンを解放し、ミノフスキー粒子の臨界点に達しているところだった。
しかし、ネオ・アルパーの肩のメガ粒子砲6門中1門が、アウフ・ヌルMk-IIのコックピットに自動的に狙いを定める。
「アスカ中尉。これが私の
そう、聞こえた気がした。ハイパー・ロングレンジ・ビームキャノンは予定通り撃ち込まれる。ネオ・アルパーの右肩に直撃し、激しい損傷を受ける。
だが、メガ粒子砲のビームは見事というべきか、コックピットの中心を貫き、シオンは灰も残らず消滅した。
これが、遺灰の騎士王の最後だった。
アスカは叫ぶが、声にならない。グレイはネオ・アルパーの右肩をパージし、高笑いをする。
それを聴いたアスカは、今までにないほどの怒りが沸き立つ。
「殺して....やる....!!」
そう思った刹那、
「アスカ。怒りに任せて死を
そう言い、二号機は円筒形のファンネルと二基のホーン・ファンネルを取り外して四方に散らせる。
そして、二号機の背部装甲が展開し、黄色に光るサイコフレームが緑色に変色する。
それに合わせてバックパックから円形のサイコ・シャード発生装置が展開し、サイコ・キューブが8つ出現した。
「我が名はルシファー・クレイドル!ニュータイプの加護を受けし千羽散り舞う者!貴様を今から粛清して地獄の悪魔の供物になるがいい!
ルシファーはそう高らかに名乗り、ダブル・ホーン・ファンネルと円筒状のファンネルが一斉にオールレンジ攻撃を仕掛けた。